めまいの原因? 起立性低血圧を知ろう

循環器

めまいの原因? 起立性低血圧を知ろう

病院での用語を教えて

先生、『起立性低血圧』ってよく聞くんですけど、どういう状態のことですか?

体の健康研究家

良い質問だね!簡単に言うと、寝たり座ったりしている状態から急に立ち上がった時に、血圧が急に下がりすぎてしまう状態のことだよ。

病院での用語を教えて

なるほど。どうして血圧が下がりすぎてしまうんですか?

体の健康研究家

立ち上がった時に、血液が足の方に溜まりやすくなるんだけど、『起立性低血圧』の人は、心臓が十分に血液を送り出せないため、脳に血液が行き渡りにくくなって、めまいやふらつきが起きるんだ。

起立性低血圧とは。

横になった状態から立った状態になると、重力の影響で血液が下半身に集まってしまい、心臓から送り出される血液の量が減って blood pressure が急に下がってしまうことを「起立性低血圧」と言います。具体的には、上の blood pressure が20mmHg、もしくは下の blood pressure が10mmHg以上下がってしまう状態のことを指します。

起床時のふらつきと血圧の関係

起床時のふらつきと血圧の関係

朝、布団から起き上がるときや、椅子から立ち上がるとき、目の前が一瞬暗くなったり、ふらふらしたりすることがありますよね。このような経験は、年齢を重ねるほど多くなる傾向にありますが、若い方でも経験することがあります。

このような症状が現れる原因の一つに、血圧の変化が考えられます。人間の体は、寝ている間や座っている間は、重力の影響を受けにくいため、血液は比較的体の下の方に溜まりやすくなっています。そこから急に立ち上がると、重力によって血液が足の方に移動し、一時的に心臓に戻ってくる血液の量が減ってしまいます。

すると、心臓から送り出される血液の量も減少し、血圧が急降下してしまうのです。この急激な血圧の変化によって、脳への血流が一時的に不足し、めまいやふらつきが生じると考えられています。

このような症状は、多くの場合、数秒から長くても1分ほどで自然に回復します。しかし、頻繁に起こったり、症状が強かったりする場合は、他の病気が隠れている可能性も考えられます。気になる症状がある場合は、自己判断せずに、医療機関を受診し、医師に相談することをお勧めします。

症状 原因 経過 注意事項
朝、布団から起き上がるときや、椅子から立ち上がるとき、
・目の前が一瞬暗くなる
・ふらふらする
・血圧の変化
・立ち上がりにより、一時的に心臓に戻る血液量が減り、血圧が急降下する
・数秒から長くても1分ほどで自然に回復 ・頻繁に起こったり、症状が強かったりする場合は、他の病気の可能性もあるため、医療機関を受診する

重力と血圧の関係

重力と血圧の関係

私たちは普段、重力の影響を意識せずに生活していますが、体内では常に重力に対抗して血液を循環させています。地球には引力があるため、立っている姿勢になると、血液は重力に従って下半身に溜まりやすくなるのです。
もし、この血液の下降を放っておくと、心臓から送り出される血液量が減り、脳を含む上半身への血流が不足してしまいます。
このような事態を防ぐため、私たちの体には自律神経による巧妙な調整機能が備わっています。
具体的には、立ち上がると、足の方にあるセンサーが重力変化を感知し、その情報が脳に伝わります。すると、脳からの指令によって血管が収縮し、血圧を上昇させることで、脳への血流を維持しようとします。
しかし、加齢や体調不良などの要因によって、この自律神経の調整機能がうまく働かなくなることがあります。
その結果、立ち上がった際に血圧が適切に上昇せず、脳への血流が一時的に不足してしまうことがあります。これが、立ちくらみやふらつき、めまいなどの症状を引き起こす原因となるのです。

項目 詳細
重力の影響 立位では、血液は重力に従って下半身に溜まりやすくなる。これを放置すると、脳への血流不足に陥る可能性がある。
体の調整機能 自律神経が、立位時の重力変化を感知し、血管を収縮させて血圧を上昇させることで脳への血流を維持する。
調整機能の低下 加齢や体調不良により自律神経の調整機能が低下すると、立位時に血圧が適切に上昇せず、立ちくらみやふらつき、めまいなどの症状が現れる。

起立性低血圧とは

起立性低血圧とは

– 起立性低血圧とは私たちが日常生活で何気なく行っている「立つ」という動作。実は、体にとっては重力に逆らう、ある程度の負担がかかる動作です。そのため、立ち上がった際に一時的に血圧が低下することがありますが、通常は自律神経が働き、すぐに正常な血圧に戻ります。しかし、この血圧調整の機能がうまく働かず、立ちくらみやめまいなどの症状が現れることがあります。医学的には、これを「起立性低血圧」と呼びます。具体的には、横になった状態から立ち上がった際に、収縮期血圧(上の血圧)が20mmHg以上、または拡張期血圧(下の血圧)が10mmHg以上低下する場合に、起立性低血圧と診断されます。加齢に伴い、誰でもこの自律神経の機能は低下しやすくなります。また、高血圧や糖尿病などの持病、脱水症状なども、起立性低血圧のリスクを高める要因となります。特に高齢者の方や持病をお持ちの方は、注意が必要です。

項目 内容
定義 立ち上がった際に血圧調整がうまくいかず、立ちくらみやめまいなどの症状が現れること
診断基準 横になった状態から立ち上がった際に、
– 収縮期血圧(上の血圧)が20mmHg以上低下
– 拡張期血圧(下の血圧)が10mmHg以上低下
原因・リスク要因 – 自律神経の機能低下 (加齢に伴い低下しやすい)
– 高血圧、糖尿病などの持病
– 脱水症状
注意点 高齢者や持病がある方は注意が必要

起立性低血圧の症状

起立性低血圧の症状

– 起立性低血圧の症状

起立性低血圧とは、急に立ち上がった際に血圧が急激に低下し、様々な不快な症状が現れる状態を指します。

最も一般的な症状は、立ちくらみやふらつきです。これは、脳への血流が一時的に不足することで起こります。

また、めまいや視界が暗くなることも多く見られます。これは、視覚や平衡感覚を司る器官への血流が不足するためです。

その他、顔面蒼白、冷や汗、吐き気などの症状が現れることもあります。これらの症状は、自律神経のバランスが崩れることで起こると考えられています。

さらに重症化すると、意識を失って倒れてしまうことがあります。これを失神と言います。

これらの症状は通常、数秒から数分で自然に回復します。ただし、症状が長く続いたり、頻繁に起こる場合は、他の病気が隠れている可能性もあるため、医療機関を受診する必要があります。

症状 説明
立ちくらみ、ふらつき 脳への血流不足による。最も一般的な症状。
めまい、視界が暗くなる 視覚や平衡感覚を司る器官への血流不足による。
顔面蒼白、冷や汗、吐き気 自律神経のバランスが崩れることによる。
失神 重症化すると意識を失い、倒れてしまう。
症状の持続時間 通常は数秒から数分で自然に回復する。

日常生活での注意点

日常生活での注意点

– 日常生活での注意点起立性低血圧を予防するには、毎日の生活の中で気を付けるべき点がいくつかあります。まず、急いで立ち上がると血圧が急激に低下しやすくなるため、急に立ち上がらず、ゆっくりとした動作を心がけましょう。座った状態から立ち上がる際は、一度深呼吸をしてから、ゆっくりと時間をかけて立ち上がるように意識すると良いでしょう。また、体内の水分量が減ると血圧が低下しやすくなるため、こまめな水分補給も大切です。喉が渇いていなくても、定期的に水を飲むように心がけましょう。特に気温の高い時期は、汗を大量にかくため、意識的に水分を摂るようにしてください。さらに、弾性ストッキングを着用することも効果的です。弾性ストッキングは、足の血液を心臓に戻しやすくする効果があり、血圧の低下を防ぐのに役立ちます。これらの点に加えて、日頃からバランスの取れた食事と適度な運動を心がけ、健康的な生活習慣を維持することも重要です。規則正しい生活を送り、十分な睡眠時間を確保することも、起立性低血圧の予防に繋がります。

日常生活での注意点 具体的な方法
急な立ち上がりを避ける 座った状態から立ち上がる際は、一度深呼吸をしてから、ゆっくりと時間をかけて立ち上がる
こまめな水分補給 喉が渇いていなくても、定期的に水を飲む。特に気温の高い時期は、意識的に水分を摂る。
弾性ストッキングの着用 足の血液を心臓に戻しやすくし、血圧の低下を防ぐ。
健康的な生活習慣を維持 バランスの取れた食事と適度な運動を心がけ、規則正しい生活を送り、十分な睡眠時間を確保する。

医療機関への相談

医療機関への相談

医療機関への相談は、自分の体の状態を把握し、適切な治療やアドバイスを受ける上で非常に大切です。立ちくらみの一種である起立性低血圧は、命に関わるような病気ではない場合がほとんどです。しかし、症状が頻繁に起こったり、日常生活に支障が出たりする場合は、我慢せずに医療機関を受診しましょう。

医療機関では、医師があなたの症状や medical history を詳しく聞き取り、診察を行います。必要に応じて、血圧測定や血液検査などの検査を行い、起立性低血圧の原因を探っていきます。原因が特定できれば、それに応じた治療法や生活習慣の改善策を医師から指導してもらえます。

自己判断で症状を放置すると、病気が進行したり、他の病気が隠れている可能性を見逃してしまうこともあります。健康な毎日を送るためにも、気になる症状がある場合は、自己判断せずに医療機関に相談し、専門家の意見を仰ぐようにしましょう。

医療機関への相談の重要性 起立性低血圧 医療機関での対応 自己判断の危険性
体の状態を把握し、適切な治療やアドバイスを受けるために重要 立ちくらみの一種で、命に関わることは少ないが、頻度や程度によっては受診が必要 医師による診察、問診、必要に応じて血圧測定や血液検査などの検査 病状の進行や他の病気の見逃しの可能性
原因に応じた治療法や生活習慣の改善策の指導

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