心電図のV6誘導:位置と意味
- 心電図における誘導心電図は、心臓の電気的な活動を波形として記録することで、心臓の状態を調べる検査です。この検査では、体の表面に複数の電極を貼り付けます。電極は、心臓から発生する微弱な電気を検出する役割を担っています。心電図検査では、これらの電極の組み合わせを「誘導」と呼びます。誘導によって、心臓の様々な角度からの電気的な活動を捉えることができます。心電図検査では、標準肢誘導、単極肢誘導、胸部誘導の3つの誘導が主に用いられます。まず、標準肢誘導は、両腕と左足に電極を装着し、心臓の電気活動を水平面から観察します。この誘導は、I誘導、II誘導、III誘導の3種類があり、それぞれ電極の組み合わせが異なります。次に、単極肢誘導は、両腕、左足、さらに右足に電極を装着し、心臓の電気活動を一点から見ているように観察します。この誘導は、aVR誘導、aVL誘導、aVF誘導の3種類があり、それぞれ右腕、左腕、左足の電位変化を基準としています。最後に、胸部誘導は、胸部の特定の部位に電極を装着し、心臓の電気活動を水平面からより詳しく観察します。この誘導は、V1誘導からV6誘導まであり、心臓の前面から側面にかけて電極を配置することで、心臓の様々な部位の活動を捉えます。これらの誘導を組み合わせることで、心電図検査では、心臓のリズムや伝導系の異常、心筋の状態などを総合的に評価することができます。