気になる頻尿:その原因と対処法
病院での用語を教えて
『頻尿』ってどういう意味ですか?漢字から何となくは分かるんですけど…
体の健康研究家
そうだね。「頻」は「しばしば」という意味があるよね。つまり、頻尿は「おしっこがしばしば出る」状態を指すんだ。具体的には、一日に何回くらいおしっこに行ったら頻尿だと思いますか?
病院での用語を教えて
うーん、一日5回くらい行ったら多いのかな?
体の健康研究家
実は、専門の学会では、朝起きてから夜寝るまでに8回以上おしっこに行くと頻尿と定義されているんだ。ただ、これはあくまで目安で、大切なのは回数よりも、あなたが普段よりも多くおしっこに行っていると感じるかどうかだよ。
頻尿とは。
「頻尿」っていう言葉は、おしっこの回数が多くて困ることをいいます。お医者さんの集まりである日本泌尿器科学会では、朝起きてから夜寝るまでに8回以上おしっこに行く場合は「頻尿」って呼ぶことにしています。でも、これはあくまでも目安で、いつもよりおしっこの回数が多いと感じたら、それはもう「頻尿」のサインかもしれません。
頻尿とは
– 頻尿とは頻尿とは、文字通り尿の回数が多い状態を指します。私たちは日々、体内に取り入れた水分を尿として体の外に出していますが、その排出の回数が多いと感じられる状態が頻尿と呼ばれるのです。具体的な回数は個人差が大きく、一概に何回以上であれば頻尿と断定することはできません。水分を多く摂取する人では当然尿の量も増えますし、気温や湿度、活動量によっても尿量は変化します。しかし、目安として、日本泌尿器科学会では、日中の排尿回数が8回以上、夜間の排尿回数が1回以上の場合を頻尿と定義しています。日中に何度もトイレに行きたくなる、あるいは夜中に何度も目が覚めてしまいトイレに行ってしまうという場合は、頻尿の可能性があります。頻尿の原因は様々で、膀胱炎などの病気や、糖尿病、神経系の病気などが隠れている可能性もあります。また、加齢に伴って頻尿の症状が現れることもあります。頻尿が気になる場合は、自己判断せずに、医療機関を受診し、専門医の診察を受けるようにしましょう。
項目 | 説明 |
---|---|
頻尿とは | 尿の回数が多い状態 |
頻尿の目安 | * 日中の排尿回数:8回以上 * 夜間の排尿回数:1回以上 |
頻尿の原因 | * 膀胱炎 * 糖尿病 * 神経系の病気 * 加齢 |
頻尿の原因
「頻尿」とは、排尿の回数が多い状態を指します。一日に何度もトイレに行きたくなったり、夜中に何度も目が覚めてしまったりするなど、日常生活に支障をきたすこともあります。頻尿の原因は実に様々で、病気によるものと、生活習慣や身体的な要因によるものに大きく分けられます。
まず、病気による頻尿の原因として代表的なものは、細菌が尿路に侵入して炎症を起こす「膀胱炎」などの尿路感染症です。また、血液中の糖濃度が高くなる「糖尿病」も頻尿を引き起こします。さらに、男性の場合、加齢とともに前立腺が肥大する「前立腺肥大症」によって頻尿になることも少なくありません。
一方、生活習慣や身体的な要因による頻尿としては、水分やカフェインの摂り過ぎ、ストレス、冷え性、加齢に伴う膀胱の機能低下などが挙げられます。特に、寝る前に水分を多く摂ると、夜間に何度もトイレに行きたくなる「夜間頻尿」になりやすくなります。夜間頻尿は、睡眠を妨げ、日中の集中力や体力の低下に繋がるため注意が必要です。
頻尿の原因を特定し適切な対処を行うためには、医療機関を受診し、医師に相談することが大切です。
分類 | 原因 |
---|---|
病気によるもの | 膀胱炎などの尿路感染症 糖尿病 男性の場合、前立腺肥大症 |
生活習慣や身体的な要因によるもの | 水分やカフェインの摂り過ぎ ストレス 冷え性 加齢に伴う膀胱の機能低下 寝る前の水分摂取(夜間頻尿) |
頻尿の診断
– 頻尿の診断頻尿とは、排尿の回数が異常に多い状態を指し、様々な要因が考えられます。頻尿の原因を探り、適切な治療を行うためには、医師による丁寧な診断が不可欠です。診断の手順としては、まず患者さんから症状について詳しくお話を伺います。具体的には、一日に何回程度トイレに行くのか、どの時間帯に特に頻尿になるのか、一回の尿量はどのくらいか、尿の色や臭いに異常はないか、排尿時に痛みや残尿感があるかなどを確認します。次に、尿検査を行います。尿中の白血球の増加は膀胱炎などの尿路感染症を示唆し、赤血球の増加は膀胱結石や腫瘍の可能性を示唆します。また、糖が検出されれば糖尿病、タンパク質が検出されれば腎臓病の可能性も考慮する必要があります。さらに、超音波検査を用いて、膀胱や腎臓の状態を画像で確認します。膀胱の壁が厚くなっている場合は膀胱炎が疑われ、腫瘍や結石があれば画像に映し出されます。腎臓の状態も確認することで、腎盂腎炎や水腎症などの病気が隠れていないかを確認します。これらの検査結果を総合的に判断し、頻尿の原因を特定します。場合によっては、さらに詳しい検査が必要になることもあります。頻尿は日常生活に大きな影響を与える症状ですので、自己判断せずに医療機関を受診し、適切な診断と治療を受けるようにしましょう。
診断 | 詳細 | 目的 |
---|---|---|
問診 | – 1日の排尿回数 – 頻尿になる時間帯 – 1回の尿量 – 尿の色や臭いの異常 – 排尿時の痛みや残尿感 |
症状の具体的な把握 |
尿検査 | – 白血球増加:膀胱炎などの尿路感染症 – 赤血球増加:膀胱結石、腫瘍の可能性 – 糖検出:糖尿病の可能性 – タンパク質検出:腎臓病の可能性 |
尿の異常の有無から、関連する病気を推測 |
超音波検査 | – 膀胱の壁の厚さ:膀胱炎 – 腫瘍や結石の有無 – 腎盂腎炎、水腎症などの確認 |
膀胱、腎臓の状態を画像で確認 |
頻尿の治療
トイレが近い、何度も足を運んでしまう、そんな症状に悩まされていませんか?その悩みは「頻尿」と呼ばれる症状かもしれません。頻尿は、実に様々な原因が考えられます。その為、頻尿の治療には、原因を特定することが何よりも重要になります。
例えば、細菌が原因で膀胱に炎症が起こる「膀胱炎」が原因で頻尿になっている場合には、原因である細菌を退治するために抗生物質を服用します。
また、血糖値が高い状態が続く病気である「糖尿病」が原因で頻尿になっている場合には、食事療法や運動療法、そして場合によっては薬物療法などを用いて、血液中の糖分の量を適切に保つ治療を行います。
さらに、加齢に伴って男性の前立腺が肥大化し、尿道が圧迫されることで引き起こされる「前立腺肥大症」が原因で頻尿になっている場合には、前立腺を小さくする効果のある薬を服用したり、場合によっては手術を行ったりする治療法があります。
頻尿の治療には、このように原因に合わせた適切な治療法を選択することが重要です。
加えて、日常生活においても、水分やカフェインの摂取量を調整することや、トイレに行く間隔を徐々に伸ばしていく膀胱訓練、ストレスを溜めないように工夫すること、体を冷やさないようにすることなども有効な手段です。
気になる症状がある場合は、自己判断せずに、医療機関を受診し医師に相談するようにしましょう。
原因疾患 | 頻尿のメカニズム | 治療法 |
---|---|---|
膀胱炎 | 細菌による膀胱の炎症 | 抗生物質による細菌の除去 |
糖尿病 | 高血糖による尿量増加 | 食事療法、運動療法、薬物療法による血糖コントロール |
前立腺肥大症 | 前立腺肥大による尿道圧迫 | 薬物療法による前立腺縮小、手術 |
日常生活での頻尿対策
日常生活において、頻繁にトイレに行きたくなる頻尿に悩まされている方もいるかもしれません。しかし、生活習慣を少し見直すことで、頻尿の症状を和らげることができる可能性があります。
まず、水分補給はこまめに行うように心がけましょう。一度に大量の水分を摂取すると、膀胱に負担がかかりやすくなるため、少量ずつ、こまめな水分摂取を心がけることが大切です。また、アルコールやカフェインには利尿作用があるため、過剰な摂取は控えましょう。
就寝前に水分を摂りすぎると、夜間のトイレの回数が増えてしまうことがあります。そのため、就寝前の水分摂取は控えめにし、トイレに行きたくなったら我慢せずに、こまめに行くようにしましょう。
体が冷えると、膀胱が刺激され、頻尿が悪化する可能性があります。特に冷え性の方は注意が必要で、温かい服装を心がけたり、温かい飲み物を摂ったりするなど、体を冷やさないように工夫しましょう。
また、ストレスは自律神経のバランスを崩し、頻尿の原因となる場合があります。そのため、十分な睡眠をとり、リラックスできる時間を設けるなど、ストレスを溜め込まないように心がけましょう。
項目 | 詳細 |
---|---|
水分補給 | 一度に大量の摂取は避け、少量ずつ、こまめな水分摂取を心がける。 |
アルコール・カフェイン摂取 | 利尿作用があるため、過剰な摂取は控える。 |
就寝前の水分摂取 | 控えめにする。 |
トイレの習慣 | 我慢せずに、こまめに行く。 |
冷え対策 | 温かい服装を心がけたり、温かい飲み物を摂ったりするなど、体を冷やさないようにする。 |
ストレス対策 | 十分な睡眠をとり、リラックスできる時間を設けるなど、ストレスを溜め込まないようにする。 |