NED – がんの経過観察でよく見る用語の意味とは?
病院での用語を教えて
先生、NEDってどういう意味ですか?医学用語みたいなんですけど。
体の健康研究家
よくぞ聞いてくれました!NEDは “No Evidence of Disease” の略で、日本語では「疾患の所見なし」という意味になります。病気の兆候が見られない状態を表す言葉です。
病院での用語を教えて
なるほど!じゃあ、検査結果が全部正常だったらNEDってことになるんですか?
体の健康研究家
その通りです。ただし、NEDはあくまでも検査で見つからなかっただけで、病気の可能性が完全に消えたわけではないことを覚えておきましょう。似たような言葉でNADというのもあって、こちらは「異常なし」という意味合いになります。
NEDとは。
「NED」って言葉を聞いたことありますか? 実はこれ、お医者さんや看護師さんがカルテに書く医療用語なんです。「NED」は「no evidence of disease」の略で、日本語で言うと「病気の兆候が見られない」という意味になります。 似ている言葉に「NAD」があります。「nothing abnormal detected」の略で、「異常なし」という意味です。
はじめに
– はじめにがんの治療がひと段落すると、再発の兆候がないか、あるいは健康状態に問題がないかを確認するために、定期的に病院で検査を受けることになります。 これが経過観察と呼ばれるものです。
診察後、医師から説明を受けたり、手渡された文書を見たりする際に「NED」という言葉を見かけることがあるかもしれません。 この「NED」は、がん治療後の経過観察において、非常に重要な意味を持つ言葉です。
「NED」は -“No Evidence of Disease”- の略称で、日本語では「病勢なし」と表現されます。 つまり、検査の結果、がんの存在を示す兆候が見られない状態を指します。
ただし、「NED」は「がんが完全に治癒した」ということを意味するわけではありません。 がん細胞は、検出限界以下の非常に少ない数が体内に残っている可能性もあり、目に見えないレベルで潜伏している場合もあるからです。
「NED」と診断された後も、油断することなく、医師の指示に従って、定期的な検査を継続していくことが重要です。
用語 | 意味 |
---|---|
NED | No Evidence of Disease (日本語: 病勢なし) 検査の結果、がんの存在を示す兆候が見られない状態 |
NEDの意味
– NEDの意味NEDは「no evidence of disease」の略で、日本語では「疾患の所見なし」という意味になります。これは、様々な検査や診察の結果、がんの存在を示す兆候が見つからない状態を指します。がんの治療後、患者さんは定期的に検査を受け、がんが再発していないか、あるいは転移していないかを確認します。その際に、画像検査(CT、MRI、PETなど)や血液検査、触診などでがんの兆候が見られない場合に、NEDと診断されます。NEDは患者さんにとって非常に喜ばしいことであり、治療が成功したひとつの目安となります。しかし、NEDはあくまで現時点での状態を示すものであり、がんが完全に消滅したことを意味するわけではありません。目に見えない微小ながん細胞が残っている可能性もあり、これを「微小残存病変」と呼びます。そのため、NEDと診断された後も、定期的な検査を継続し、がんの再発に注意していくことが重要です。また、再発のリスクを低減するために、生活習慣の改善や治療後の経過観察など、医師の指示に従うようにしましょう。
用語 | 意味 |
---|---|
NED | no evidence of disease (疾患の所見なし) 。検査や診察の結果、がんの存在を示す兆候が見つからない状態。 |
微小残存病変 | 目に見えない微小ながん細胞が残っている可能性。 |
NEDと寛解の違い
– NEDと寛解の違い「NED(微小残存病変なし)」と診断された後、多くの人が「寛解」という言葉を耳にするでしょう。どちらも、がんが治ったかのように感じられ、希望を与える言葉ですが、この二つの間には、明確な違いがあります。NEDは、あくまでも検査結果に基づいた状態を表しています。CTやMRI、PETなどの画像検査や、血液検査、病理検査など、様々な検査の結果、がん細胞が検出されない状態を指します。つまり、NEDは、検査で捉えることのできない程度の、ごくわずかながん細胞が残っている可能性も示唆しています。一方、「寛解」は、治療によってがんが縮小し、症状がほとんど、あるいは完全に消えている状態を指します。検査結果に加えて、自覚症状を含めた、患者さんの状態全体を考慮して判断されます。例えば、検査ではがん細胞が検出されずNEDと診断されても、実際には、がんによる痛みや倦怠感などの自覚症状が残っている場合があります。このような場合は、NEDではあっても、寛解とは言い切れないケースもあるのです。一般的には、NEDと診断された場合、多くの場合、寛解状態であると判断されます。しかし、実際には、がんの種類や進行度、治療法、そして患者さん自身の状態によって、判断は異なります。大切なことは、「NED」や「寛解」という言葉にとらわれすぎることなく、医師から自身の状態について、しっかりと説明を受けることです。そして、治療後の経過観察や生活習慣の改善など、自分自身にできることを継続していくことが重要です。
項目 | NED | 寛解 |
---|---|---|
定義 | 検査結果に基づき、がん細胞が検出されない状態 | 治療によってがんが縮小し、症状がほとんど、あるいは完全に消えている状態 |
根拠 | 画像検査、血液検査、病理検査など | 検査結果に加えて、自覚症状を含む患者さんの状態全体 |
残存がん細胞の可能性 | ごくわずかながん細胞が残っている可能性を示唆 | – |
自覚症状 | 残っている場合もある | ほとんど、あるいは完全に消えている |
診断 | 多くの場合、寛解状態であると判断される | – |
NEDと再発の可能性
「病気でない状態」と診断されても、安心するのではなく、その後も注意深く経過を観察していく必要があります。「病気でない状態」は、検査で腫瘍が確認できない状態を指しますが、これは完全に治癒したことを意味するわけではありません。目に見えないほどの微小な腫瘍細胞が残っている可能性があり、これが再び増殖して再発に至るケースも少なくありません。
再発の可能性は、がんの種類や進行度、受けた治療の内容、そして患者さん自身の体力や免疫力など、様々な要因によって異なります。例えば、進行の速いがんは、そうでないがんに比べて再発のリスクが高い傾向にあります。また、手術で完全に腫瘍を取り除くことができた場合と、一部でも残ってしまった場合とでは、その後の経過は当然異なってきます。
「病気でない状態」と診断された後も、油断することなく、定期的な検査や診察を継続することが非常に大切です。定期的な検査を受けることで、もしも再発した場合でも早期に発見し、早期に治療を開始することができます。早期発見・早期治療は、がんの再発を克服し、健康な状態を長く維持するために非常に重要です。医師の指示に従い、検査や診察をきちんと受けるように心がけましょう。
状態 | 意味 | 注意点 |
---|---|---|
「病気でない状態」 | 検査で腫瘍が確認できない状態。 完全に治癒したわけではない。 |
微小な腫瘍細胞が残っている可能性があり、再発の可能性もあるため、定期的な検査や診察が必要。 |
おわりに
ここまで、がん治療における重要な指標である「NED(不検出)」について詳しく解説してきました。
NEDとは、検査でがん細胞が見つからない状態を指し、がん患者にとって、治療が奏功したことを示す希望に満ちた言葉です。治療の成功は、患者本人にとってはもちろんのこと、ご家族や周囲の人々にとっても大きな喜びであり、今後の生活に対する前向きな気持ちに繋がります。
しかしながら、NEDと診断されても、油断は禁物です。がんの種類や進行度によっては、目に見えないわずかながん細胞が残っている可能性があり、再発のリスクはゼロではありません。そのため、担当医の指示に従い、定期的な検査を継続していくことが重要となります。
また、治療後も、体調や精神的な不安を感じる場面があるかもしれません。がん治療は身体への負担が大きく、治療後の生活の変化に戸惑うこともあるでしょう。心身の不調を感じた時は、一人で抱え込まず、医師や看護師に相談するようにしましょう。信頼できる医療従事者とのコミュニケーションを通じて、不安を軽減し、安心して治療後の生活を送るために必要なサポートを受けられます。
項目 | 説明 |
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NED(不検出)とは | 検査でがん細胞が見つからない状態。治療の成功を示す指標だが、がんの種類や進行度によっては再発の可能性もある。 |
NEDと診断された後も重要なこと | – 油断せず、担当医の指示に従い定期的な検査を継続する。 – 治療後、体調や精神的な不安を感じたら、一人で抱え込まず医師や看護師に相談する。 |