「ほ」

泌尿器

命に関わる膀胱タンポナーデ

- 膀胱タンポナーデとは膀胱タンポナーデとは、尿が膀胱に過剰に溜まり、膀胱が異常に膨らんだ状態を指します。この状態は、様々な要因で引き起こされますが、特に注意が必要なのは、出血を伴う場合です。私たちの身体は、出血すると血液を固めて止血しようとします。膀胱内で出血が起こると、この血液凝固作用によって血の塊(凝血塊)が作られます。この凝血塊が尿道に詰まってしまうと、尿が排出されずに膀胱内に溜まり続け、膀胱タンポナーデの状態に陥ってしまうのです。膀胱タンポナーデになると、強い痛みや不快感に襲われます。これは、尿が排出できないことで膀胱内圧が異常に高まるために起こります。さらに、場合によっては、吐き気や嘔吐などの症状が現れることもあります。膀胱タンポナーデを放置すると、膀胱が破裂したり、腎臓に悪影響を及ぼしたりするなど、命に関わる重篤な合併症を引き起こす可能性があります。そのため、早期発見と適切な処置が極めて重要となります。
泌尿器

よくある病気:膀胱炎について

- 膀胱炎とは膀胱炎は、尿を貯めておくための臓器である膀胱に細菌が入り込み、炎症を引き起こす病気です。 健康な状態では、尿は無菌ですが、細菌が尿道を通って膀胱に侵入すると、膀胱内で増殖し、炎症を引き起こします。これが膀胱炎です。膀胱炎は、特に女性に多く見られる病気です。 女性は男性に比べて尿道が短く、細菌が膀胱に到達しやすいことが、その理由の一つと考えられています。 実際、女性の約半数が一生のうち一度は膀胱炎を経験すると言われています。膀胱炎になると、排尿時の痛みや残尿感、頻尿、尿の濁り、血尿などの症状が現れます。 これらの症状は、日常生活に支障をきたすことが多く、適切な治療が必要です。
泌尿器

膀胱直腸障害:排泄の悩みを抱えるあなたへ

- 膀胱直腸障害とは膀胱直腸障害とは、文字通り、体から不要なものを排出するために働く膀胱と直腸という二つの重要な器官に障害が生じることを指します。私たちが健康な状態では意識することなく行っている排尿と排便。膀胱直腸障害はこの排泄機能に大きな影響を与え、日常生活に支障をきたす可能性があります。膀胱は、腎臓で濾過された尿を一時的に溜めておくための袋状の器官です。膀胱に尿が溜まると、私たちは尿意を感じ、トイレに行き排尿します。一方、直腸は大腸の最終部分に位置し、消化吸収を終えた後の便を一時的に溜めておく場所です。直腸に便が溜まると便意をもよおし、排便します。膀胱直腸障害では、これらの器官の機能が正常に働かなくなるため、尿意や便意を感じにくくなったり、逆に頻繁に感じたり、思うように排泄できなかったりといった症状が現れます。 また、排泄時に痛みや不快感を伴うこともあります。この障害は、生まれつきの病気や、交通事故などによる脊髄損傷、脳血管疾患、糖尿病などの病気によって引き起こされることがあります。加齢に伴い排泄機能が低下することも、膀胱直腸障害のリスクを高める要因となります。膀胱直腸障害は、日常生活に大きな負担をかけるだけでなく、放置すると尿路感染症や腎機能障害、便秘、腸閉塞などの合併症を引き起こす可能性もあります。そのため、早期に発見し、適切な治療やケアを受けることが非常に重要です。
泌尿器

膀胱訓練で快適な生活を取り戻す

- 膀胱訓練とは膀胱訓練とは、過活動膀胱などによって生じる頻尿や尿失禁の症状を改善するために行われる訓練です。 具体的には、尿意を感じてもすぐにトイレに行かずに、ある程度の時間我慢することで膀胱に尿をためる力を強化します。この訓練を行うことで、膀胱がより多くの尿を蓄えられるようになり、結果としてトイレに行く回数や尿意の切迫感を減らす効果が期待できます。 また、トイレに行くタイミングをある程度コントロールできるようになるため、日常生活における安心感や活動性の向上にもつながります。膀胱訓練は、医師や専門の理学療法士の指導の下で行われることが一般的です。尿意を我慢する時間や排尿のタイミングなどを、個々の症状や膀胱の状態に合わせて調整していくことが大切です。訓練を始める際には、尿意を我慢しすぎて膀胱に負担をかけたり、尿路感染症のリスクを高めたりしないよう、専門家の指示を仰ぎましょう。膀胱訓練は、薬物療法とは異なり、副作用の心配がほとんどない点も大きなメリットです。 訓練の効果には個人差がありますが、根気強く続けることで、頻尿や尿失禁の症状を改善し、より快適な日常生活を送ることに役立ちます。
看護技術

医療現場の包交って?

病院で働く人たちの間で使われている専門用語に「包交」という言葉があります。患者さんの体から包帯やギプスなどを外すことを「包交」と呼びます。 たとえば、骨折した箇所に固定のために巻かれたギプス、手術後に傷口を保護するために巻かれた包帯、点滴を固定するために巻かれたテープなどを外す際に、「包交する」と表現します。 包交は、患者さんにとって治療がひと段落ついたことを実感できる瞬間であり、同時に日常生活に戻るための第一歩となる場合も多いです。しかし、長期間固定されていた場合、関節が硬くなっていたり、筋肉が衰えていたりするため、包交後もリハビリテーションが必要となることがあります。 包交は、単に包帯やギプスを外す作業ではなく、患者さんの回復過程における一つの節目となる重要な行為と言えるでしょう。
心の問題

心の防衛線:防衛機制とは?

現代社会において、私たちは日々、仕事や人間関係、将来に対する不安など、様々なストレスにさらされています。これらのストレス要因は、時に私たちの心を大きく揺さぶり、精神的な負担となってのしかかってきます。このような困難な状況に直面した際、私たちの心は、まるで外敵の侵入から身を守る盾のように、無意識のうちに様々な防御策を講じます。これが「防衛機制」と呼ばれるものです。 防衛機制は、私たちが過剰な不安やストレスに押しつぶされそうになるのを防ぎ、精神のバランスを保つために重要な役割を担っています。例えば、仕事で大きな失敗をしてしまった時、自分を正当化しようと「自分だけが悪いわけではない」と考えるのも防衛機制の一つです。また、失恋の辛さを和らげるために、過去の恋愛を美化して捉え直すのも、心の安定を保つための防衛機制といえます。 防衛機制は、私たちが現実を直視できないほど傷つくことから心を守ってくれる一方で、問題解決から目を背けさせてしまう側面も持ち合わせています。防衛機制に過度に依存してしまうと、現実を直視せず、問題を先延ばしにしてしまい、結果的に状況を悪化させてしまう可能性も孕んでいるのです。 大切なのは、防衛機制が働いていることを自覚し、自分の心の状態と向き合うことです。そして、状況に応じて適切な対処法を見つけ出すことが、心の安定と成長へと繋がるのです。
心の問題

心の防衛:防衛機制を理解する

- 防衛とは何か「防衛」という言葉は、広辞苑によると「防ぎ守ること」と定義されています。これは、私たちの身を守る行為を指します。では、私たちは何から、どのように身を守っているのでしょうか。まず、防衛の対象となるのは、大きく分けて二つあります。一つは、外からの攻撃や危険です。例えば、外敵の侵入から家を守る、病気の感染から体を守るといった場合が挙げられます。もう一つは、私たちの心や精神に対する脅威です。強いストレスや不安、恐怖といった感情は、時に私たち自身を押しつぶしてしまうほどの苦痛をもたらします。このような脅威から自身を守るために、私たちは様々な方法で「防衛」を行います。家の周りに塀を築いたり、鍵をかけたりするのは、外敵の侵入を防ぐための物理的な防衛です。一方で、風邪をひいた時にマスクをしたり、栄養のある食事をとったりするのは、病気の感染を防ぐための身体的な防衛と言えるでしょう。そして、私たちの心もまた、苦痛や不安から自身を守るための防衛手段を持っています。これが「防衛機制」と呼ばれるものです。防衛機制は、私たちが意識せずに自動的に働く心の働きであり、様々な形で現れます。例えば、嫌なことを忘れようとしたり、都合の良いように解釈したりするのは、防衛機制の一種です。防衛とは、私たちが健全な状態を保ち、より良く生きていくために欠かせないものと言えるでしょう。
産婦人科

命の源泉、母乳の力

- 母乳とは母親の乳腺から分泌される、生まれたばかりの赤ちゃんに与えるための乳白色や薄い黄色の液体のことです。赤ちゃんが生まれて最初に口にする栄養満点な贈り物であり、人工物では決して真似できない自然の力は、計り知れません。母乳には、赤ちゃんの成長に欠かせない栄養素が理想的なバランスで含まれています。タンパク質、炭水化物、脂質といった主要な栄養素はもちろんのこと、ビタミンやミネラルも豊富に含まれています。しかも、これらの栄養素は赤ちゃんの成長段階に合わせて変化していくため、常に最適な栄養状態を保つことができるのです。さらに、母乳には様々な免疫物質が含まれており、赤ちゃんを病気から守る役割も担っています。免疫グロブリン、ラクトフェリン、オリゴ糖など、これらの成分は細菌やウイルスから赤ちゃんを守り、感染症のリスクを減らしてくれます。特に、生後間もない時期の赤ちゃんは免疫力が未熟なため、母乳を通して受け継がれる免疫力は非常に重要です。母乳は単なる栄養源ではなく、母親と赤ちゃんの絆を深めるための大切なコミュニケーションツールでもあります。授乳を通して肌と肌で触れ合い、優しい温もりを感じることで、赤ちゃんは安心感と愛情を感じ取ります。このスキンシップは、赤ちゃんの情緒的な発達を促し、健やかな成長をサポートする上で大きな役割を果たします。このように、母乳には人工ミルクでは決して再現できない素晴らしい力があります。母乳は赤ちゃんにとって最高の贈り物であると言えるでしょう。
泌尿器

膀胱の門番:膀胱収縮筋の役割

私たちの体には、不要なものを体外に出すための精巧な仕組みが備わっています。その一つである排尿は、腎臓で血液から濾し出された尿を膀胱に一時的に溜め込み、適切なタイミングで体外に排出するという、複雑なプロセスです。この排尿という行為をスムーズに行うために、重要な役割を担っているのが膀胱収縮筋です。 膀胱は、まるで伸縮自在な袋のような構造をしており、尿を蓄える役割を担っています。この膀胱の壁を取り囲むように存在しているのが膀胱収縮筋です。膀胱に尿が溜まると、その刺激が脳に伝わります。そして、脳からの指令を受けた膀胱収縮筋が収縮することで、膀胱内の圧力が上昇し、尿が尿道へと押し出されます。同時に、尿道の周りの筋肉が緩むことで、尿は体外へと排出されます。 このように、膀胱収縮筋は、尿を溜めておく、そして排出するという、排尿における二つの動作を巧みにコントロールするために、無くてはならない役割を担っています。もしも、膀胱収縮筋の働きが弱まったり、損傷を受けたりすると、尿漏れや頻尿といった排尿に関するトラブルが生じてしまう可能性があります。 健康な生活を送るためには、この重要な膀胱収縮筋を健全な状態に保つことが大切です。バランスの取れた食生活や適度な運動を心掛けることはもちろん、排尿を我慢し過ぎないなど、日々の生活習慣にも気を配りましょう。
泌尿器

膀胱瘻:尿道を使わない排尿手段

- 膀胱瘻とは膀胱瘻とは、尿の通り道である尿道ではなく、お腹に開けた小さな穴を通して、膀胱の中の尿を体外に排出するための処置のことです。 通常、尿は腎臓で作られ、尿管という管を通って膀胱に運ばれ、膀胱がいっぱいになると尿道を通って体外に排出されます。しかし、様々な原因でこの尿の通り道がうまく機能しなくなることがあります。例えば、尿道が狭くなったり塞き止められたりすると、尿がスムーズに流れなくなります。また、膀胱自体に問題がある場合も、尿を正常に排出することが難しくなります。このような場合に、尿を体外に出すための新たな道として、膀胱瘻が作られます。具体的には、手術によってお腹に小さな穴を開け、その穴と膀胱を繋ぎ合わせます。そして、その穴にカテーテルと呼ばれる細い管を挿入し、尿を体外に排出します。膀胱瘻は、尿路の閉塞や膀胱の機能障害など、様々な病気の治療法として用いられます。膀胱瘻は、尿閉などの辛い症状を和らげ、生活の質を向上させるために非常に有効な手段です。しかし、一方で、膀胱瘻の管理には注意が必要です。カテーテルの定期的な交換や清潔を保つことが重要であり、合併症のリスクもあります。そのため、医師から適切な指導を受け、正しく管理することが大切です。
検査

放射線とは?医療における役割と影響

- 放射線の定義 放射線とは、エネルギーが空間を移動する現象のことです。 私たちの身の回りには、目に見える光や目に見えない電波など、様々な形のエネルギーが飛び交っています。 これらは全て放射線の一種であり、太陽の光や携帯電話の電波、テレビから出ている電波なども放射線に含まれます。 放射線は、そのエネルギーの強さや性質によって分類されます。 例えば、太陽の光には、私たちが色として認識できる可視光線だけでなく、日焼けの原因となる紫外線も含まれています。 これらの光も放射線の一種です。 また、携帯電話やテレビで使用されている電波は、電磁波と呼ばれる種類の放射線に分類されます。 放射線は、物質を透過する能力や、物質との相互作用によって様々な影響を与えることがあります。 レントゲン撮影に使用されるX線は、人体を透過する性質を利用して、骨などの内部の状態を撮影することができます。 このように、放射線は私たちの生活の中で様々な場面で利用されています。
耳鼻科

聞こえを支える補聴器

- 補聴器とは補聴器は、年齢を重ねたり、病気の影響を受けたり、あるいは騒音環境にさらされることで低下してしまった聴力を補うための医療機器です。その役割は、周囲の音を大きくしたり、聞き取りにくい音域を強調したりすることで、聞こえを改善し、円滑なコミュニケーションを助けることにあります。補聴器は、ただ音を大きくするだけのものではありません。装着する人によって、聴力の低下具合や聞こえ方の特徴は千差万別です。そのため、補聴器は、一人ひとりの聴力レベルや聞こえ方の癖に合わせて、細かく調整される必要があります。例えば、高い音が聞き取りにくい、低い音がこもって聞こえるなど、人によって聞こえにくい音域は異なります。また、静かな環境と騒がしい環境では、必要な音量や音質も変わってきます。補聴器は、このような個別のニーズに合わせて調整することで、その人に最適な聞こえを提供します。最近では、小型で目立ちにくいデザインのものや、スマートフォンと連携して音楽や通話を楽しめる高機能なものなど、様々な種類の補聴器が登場しています。自分に合った補聴器を選ぶことで、より快適な聞こえと、より豊かな生活を送ることができるでしょう。
その他

ホスピスという選択:人生の最終章を支える場所

- ホスピスとは何かホスピスとは、病気の治療が困難で、残された時間が限られていると診断された患者さんとそのご家族が、穏やかで人間らしい最期の時を過ごせるよう、様々な形で支える場所です。 従来の病院とは異なり、ホスピスでは病気を治すための積極的な治療は行いません。患者さんの身体の苦痛を和らげ、心身の安らぎを保つことを目的とした「緩和ケア」を中心とした医療・ケアを提供します。 具体的には、痛みや苦しみを和らげるための薬物療法や、心地よく過ごせるようにするための環境調整などを行います。 また、患者さんだけでなく、ご家族の精神的な負担を軽減するためのサポートも行います。 ホスピスは、患者さんやご家族が人生の残された時間を大切に、自分らしく過ごせるように寄り添う場所なのです。
耳鼻科

聴力検査に不可欠な防音室

- 防音室とは防音室とは、外部からの音を遮断し、内部の音も外部に漏らさないように設計された特別な部屋のことを指します。この部屋は、周囲の音の影響を最小限に抑える必要がある様々な場面で活用されています。例えば、病院では、正確な聴力測定を行うために防音室が欠かせません。周囲の騒音を遮断することで、微かな音も聞き取れる環境を実現し、聴力の状態を正しく把握することができます。音楽業界では、楽器の演奏や歌の録音に防音室が利用されます。外部の騒音を遮断することで、クリアでノイズのない音を録音することが可能となります。また、周囲に音が漏れる心配もないため、演奏者は時間や周囲を気にせず、思う存分練習に集中することができます。映画やテレビ番組の制作現場でも、防音室は重要な役割を担っています。ナレーションや吹き替えを行う際、外部の音を遮断し、クリアな音声を録音するために防音室が使われています。このように、防音室は、音に敏感な作業や、周囲に音を漏らしたくない場合に、非常に有効な空間と言えるでしょう。
産婦人科

命の源泉、母乳の奇跡

- 母乳とは 母親の乳腺から分泌される、生まれたばかりの赤ちゃんにとって欠かせない栄養源となる飲み物です。生まれたばかりの赤ちゃんに必要な栄養素が全て含まれており、赤ちゃんが健康的に成長し、発達していくために欠かせないものと言えるでしょう。 色は乳白色をしていて、少しとろみがあります。赤ちゃんがお腹の中で母親と繋がっていたときの名残であるへその緒が切れた後、母親から赤ちゃんへ最初に与えられる贈り物とも言われています。 母乳には、赤ちゃんの成長段階に合わせて、必要な栄養素が最適なバランスで含まれています。生まれて間もない時期の母乳は、特に免疫物質や抗体が多く含まれており、感染症から赤ちゃんを守る役割も担っています。 また、母乳には赤ちゃんの脳の発達を促す成分も含まれており、赤ちゃんの知能の発達にも良い影響を与えると考えられています。さらに、母乳を与えることで母親の体内ホルモンの分泌が促され、産後の身体の回復を助ける効果も期待できます。 このように、母乳には人工的に作られたミルクでは決して真似できない、様々な効能が秘められています。母乳は、まさに自然からの恵みであり、赤ちゃんへの最高のプレゼントと言えるでしょう。
産婦人科

知っておきたい膀胱瘤:原因と症状

- 膀胱瘤とは膀胱瘤は、本来あるべき場所から膀胱の一部が飛び出してしまう病気です。人の体は、骨盤の底に骨盤底筋群と呼ばれる筋肉があり、この筋肉がハンモックのように臓器を支えることで、膀胱や子宮、直腸などは正しい位置に保たれています。しかし、加齢や出産などが原因でこの骨盤底筋群が弱くなってしまうと、膀胱を支えきれなくなり、膣側に落ちてきてしまうことがあります。これが膀胱瘤です。膀胱瘤は、子宮や直腸など他の臓器が膣側に脱出する病気である骨盤臓器脱と合わせて発症することが多く見られます。特に、出産経験のある女性は、骨盤底筋群にかかる負担が大きいため、膀胱瘤を含む骨盤臓器脱のリスクが高くなると言われています。膀胱瘤になると、残尿感や頻尿、排尿困難などの排尿トラブルが起こりやすくなります。また、膀胱が膣側に出てきてしまうため、性交痛を感じることもあります。症状が軽い場合は経過観察となることもありますが、症状が重い場合や日常生活に支障が出る場合は、手術が必要となることもあります。日頃から骨盤底筋を鍛える運動を行うことが、膀胱瘤の予防に繋がるとされています。
循環器

発作性心房細動:見え隠れする不整脈

- 発作性心房細動とは私たちの心臓は、全身に血液を送るポンプの役割を担っています。このポンプ機能は、心臓の上部にある心房と、下部にある心室の規則正しい収縮によって成り立っています。通常、心房は規則正しいリズムで収縮し、血液を心室へと送り出しています。しかし、何らかの原因で心房に異常な電気信号が発生すると、心房が非常に速く、かつ不規則に震える状態に陥ることがあります。これが「心房細動」と呼ばれる不整脈です。 心房細動には、いくつか種類がありますが、その中でも発作的に起こり、自然に治まるものを「発作性心房細動」と呼びます。具体的には、発作性心房細動は、発症してから7日以内に正常なリズムに戻るものを指し、それ以上続く場合は「持続性心房細動」として区別されます。 発作性心房細動は、自覚症状がない場合もあるため、健康診断や人間ドックなどで心電図検査を受けて初めて発見されるケースも少なくありません。しかし、動悸や息切れ、胸の痛み、めまい、倦怠感などの症状が現れる場合もあり、注意が必要です。 発作性心房細動は、放置すると脳梗塞などの重篤な合併症を引き起こすリスクがあるため、早期に発見し、適切な治療を受けることが大切です。
循環器

発作性心房細動:その症状と影響

- 発作性心房細動とは心臓は、全身に血液を送るポンプの役割を担っており、規則正しいリズムを刻んで収縮と拡張を繰り返しています。このリズムを刻む電気信号が何らかの原因で乱れることで、心臓の拍動が速くなったり、遅くなったり、不規則になったりする状態を不整脈といいます。発作性心房細動は、この不整脈の一種であり、心臓の上部の部屋である心房に異常な電気信号が発生することで起こります。正常な状態では、心房は規則正しいリズムで収縮し、血液を下の部屋である心室に送り出しています。しかし、発作性心房細動が起こると、心房は非常に速く、かつ不規則に震えるように動き始めます。この結果、心房は十分な力で収縮することができなくなり、血液を効率的に心室に送り出すことができなくなります。さらに、心房が震えることで、血液が心房内に滞りやすくなり、血栓と呼ばれる血液の塊ができやすくなるリスクも高まります。発作性心房細動は、症状が現れたり、消失したりするのが特徴です。症状としては、動悸、息切れ、胸の圧迫感、めまい、ふらつきなどが挙げられます。これらの症状は、日常生活に支障をきたす場合もあれば、全く症状を感じない場合もあります。発作性心房細動は、放置すると心不全や脳梗塞などの重篤な合併症を引き起こす可能性があるため、適切な治療が必要となります。
皮膚科

蜂窩織炎:皮膚の奥深くで起こる感染症

- 蜂窩織炎とは蜂窩織炎は、皮膚の奥深くにある組織に細菌が感染することで起こる病気です。皮膚は大きく分けて3つの層でできており、表面から順に表皮、真皮、皮下組織と呼ばれています。蜂窩織炎は、このうち真皮や皮下組織に細菌が感染し、炎症を起こした状態を指します。 蜂窩織炎の特徴は、その進行の速さです。感染が始まると、患部は急速に赤く腫れ上がり、熱を持ちます。また、痛みやかゆみなどの症状が現れることもあります。重症化すると、水ぶくれや膿が出たり、発熱や倦怠感などの全身症状が現れたりすることもあります。 蜂窩織炎は体のどこにでも起こる可能性がありますが、特に脚、顔、腕に多く見られます。これは、これらの部位は怪我や虫刺されなどで皮膚のバリア機能が低下しやすく、細菌が侵入しやすいためと考えられています。また、糖尿病や免疫力の低下などがある場合も、蜂窩織炎のリスクが高まります。 蜂窩織炎は、適切な治療を行えば多くの場合治癒する病気です。しかし、放置すると重症化し、入院が必要になったり、まれに命に関わることもあります。少しでも蜂窩織炎の疑いがある場合は、早めに医療機関を受診することが大切です。
循環器

発作性心房細動:知らないと怖い心臓の病気

- 発作性心房細動とは私たちの心臓は、全身に血液を送るために絶えず脈打っています。この脈打つリズムを刻むために、心臓の上部にある心房という部分が重要な役割を担っています。心房は、規則正しい電気信号を発することで心臓全体をコントロールし、効率よく血液を送り出す働きをしています。しかし、この電気信号に異常が生じると、心臓のリズムが乱れてしまうことがあります。これが不整脈と呼ばれるもので、発作性心房細動もその一種です。 発作性心房細動は、心臓をコントロールする電気信号が乱れることで、心房がけいれんしたように小刻みに震え、心臓全体が規則正しく拍動しなくなる病気です。発作性心房細動は、その名の通り、突然発生し、多くの場合7日以内に自然に治まります。しかし、症状がないからといって放置することは危険です。発作性心房細動は、動悸や息切れ、めまい、胸の痛みなどを引き起こすだけでなく、脳梗塞などの重篤な合併症を引き起こすリスクも高めます。発作性心房細動は決してまれな病気ではなく、年齢を重ねるごとに発症率が高くなることが知られています。もし、ご自身やご家族に発作性心房細動の症状が見られる場合は、速やかに医療機関を受診し、適切な検査と治療を受けるようにしてください。早期発見、早期治療が、健康な生活を守る上で非常に重要です。
循環器

発作性心房細動:突然の動悸に潜むリスク

- 発作性心房細動とは 心臓は全身に血液を送り出す重要な臓器ですが、この心臓を構成する部屋のうち、心房と呼ばれる部分が非常に速いリズムで震えることで、心臓が規則正しく拍動しなくなる状態があります。これが心房細動と呼ばれる不整脈の一種です。 発作性心房細動は、その名の通り、突然心房細動が始まり、しばらくすると自然に正常なリズムに戻るという特徴があります。多くの場合、発作は7日以内に治まりますが、数分で治まることもあれば、まれに7日以上続くこともあります。 発作性心房細動は、健康な人に起こることもありますが、高血圧や心臓弁膜症などの心臓病、甲状腺機能亢進症、睡眠時無呼吸症候群などの基礎疾患を持つ人に起こりやすいとされています。また、加齢、喫煙、過度の飲酒なども発症のリスクを高める要因と考えられています。 発作性心房細動は、自覚症状がない場合もありますが、動悸や息切れ、胸の不快感、めまい、倦怠感などの症状が現れることがあります。症状がなくても、放置すると脳梗塞などの重篤な合併症を引き起こす可能性があるため、注意が必要です。
皮膚科

美肌の秘訣!保湿の重要性を解説

- 保湿とは人間の肌は、約20~30%の水分を含んでおり、この水分量が肌の滑らかさや弾力を保つためにとても重要です。しかし、乾燥した環境や加齢、間違ったスキンケアなどが原因で、肌は水分を失いやすくなってしまいます。水分が失われてしまった肌は、乾燥し、かさつき、ごわつき、小じわなどの肌トラブルを引き起こしやすくなります。このような状態を防ぐために大切なのが「保湿」です。保湿とは、肌に水分を補給し、保つことを意味します。健康な肌を保つためには、肌内部の水分を保つ力と、外部からの刺激や乾燥から肌を守る力が必要です。保湿はこの両方に働きかけることで、肌の水分量を適切に保ちます。具体的には、化粧水などで肌に水分を補給し、クリームなどでその水分を閉じ込めて蒸発を防ぎます。また、セラミドなどの保湿成分が、肌のバリア機能をサポートし、外部からの刺激や乾燥から肌を守ります。保湿は、肌トラブルを防ぎ、健康的な肌を保つために欠かせないケアです。毎日のスキンケアに保湿をしっかりと取り入れ、潤いのある美しい肌を目指しましょう。
皮膚科

知って防ごう!身近な感染症:疱疹

- 疱疹とは? 疱疹は、皮膚に小さな水ぶくれや膿を含んだ発疹が多数現れる病気です。その原因となるウイルスは、大きく分けて単純ヘルペスウイルスと水痘帯状疱疹ウイルスの二種類が存在します。 単純ヘルペスウイルスは、口唇ヘルペスや性器ヘルペスなどを引き起こす、非常にありふれたウイルスです。多くの人が一度は感染を経験するほど、身近なものといえます。例えば、唇の周りに水ぶくれができたり、ピリピリとした痛みを感じたりするのが、口唇ヘルペスの特徴です。 一方、水痘帯状疱疹ウイルスは、子供の頃に水ぼうそうを引き起こした後に、体内に潜伏するという特徴があります。そして、加齢や免疫力の低下といった体の変化がきっかけで再び活性化し、帯状疱疹を発症します。帯状疱疹は、体の左右どちらか一方に、帯状に広がる赤い発疹と強い痛みを生じます。 このように、疱疹は原因となるウイルスによって症状や特徴が異なります。どちらも再発を繰り返す可能性があり、生活の質に影響を与える場合もあるため、適切な治療が必要です。
皮膚科

ほくろ:その正体と特徴

- ほくろとは?ほくろは、皮膚に現れる茶色や黒色の斑点のことを指します。医学的には「色素細胞母斑」や「母斑細胞母斑」と呼び、皮膚の色を作る細胞であるメラノサイトが増えることで発生します。ほとんどの人に数個から数十個見られ、顔や首、背中、腕など体のどこにでもできる可能性があります。一般的には直径数ミリ程度の小さな斑点ですが、中には1センチを超える大きなものもあります。また、平らなものや少し盛り上がっているもの、生まれつきあるものや成長と共に現れるものなど、形や appearance は様々です。基本的には心配のないものが多いですが、形や色が変わったり、出血したり、かゆみを感じたりする場合は、皮膚科専門医を受診し、悪性化していないか検査を受けることが大切です。自己判断はせず、気になることがあれば早めに相談しましょう。
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