テニスをしない人も注意!テニス肘とは?
病院での用語を教えて
先生、「テニス肘」ってよく聞くんですけど、どんな病気なんですか?
体の健康研究家
テニス肘は、肘の外側の骨の出っ張った部分に痛みが出る病気だよ。正式には「上腕骨外側上顆炎」って言うんだ。テニスをする人に多いからテニス肘って呼ばれているんだよ。
病院での用語を教えて
テニス以外でもなるんですか?
体の健康研究家
そうなんだ。手首をよく使う仕事や家事をする人にも起こるよ。例えば、パソコン作業が多い人や、フライパンをよく使う主婦の方などもなりやすいと言われているんだ。
テニス肘とは。
『テニス肘』っていうのは、医学や健康の分野で使われる言葉で、正式には『上腕骨外側上顆炎』って言うんだ。テニスをする人に多いことからこの名前が付いたんだけど、実際にはテニスに限らず、手首をよく使う人なら誰でもなる可能性があるんだよ。肘の外側、ちょっと出っ張った骨の辺りが痛むのが特徴で、これは、手首を伸ばす時に使う筋肉『短橈側手根伸筋』とその周りの組織が、繰り返し負担をかけられることで炎症を起こしている状態なんだ。
テニス肘ってどんな病気?
– テニス肘ってどんな病気?テニス肘とは、肘の外側が痛む病気で、医学的には『上腕骨外側上顆炎』と呼ばれます。肘の外側には、骨の出っ張った部分(外側上顆)があり、手首や指を伸ばす筋肉(短橈側手根伸筋など)の多くがこの部分に繋がっています。テニス肘は、これらの筋肉に負担がかかり続けることで、筋肉と骨の繋ぎ目に炎症が起き、痛みが生じると考えられています。テニスをする人に多くみられることから「テニス肘」という名前がつきましたが、実際にはテニスをする人だけでなく、誰でもなる可能性があります。例えば、パソコン作業や手作業など、手首を頻繁に使う仕事や日常生活で起こることもあります。主な症状としては、肘の外側の痛みや腫れ、握力の低下などが挙げられます。安静にしていれば痛みは治まることもありますが、悪化すると、ドアノブを回したり、コップを持ったりするなどの簡単な動作でも痛みを感じるようになります。テニス肘は、適切な治療と予防を行うことで改善する病気です。痛みが強い場合は、医療機関を受診し、医師の診断を受けるようにしましょう。
項目 | 説明 |
---|---|
正式名称 | 上腕骨外側上顆炎 |
部位 | 肘の外側 (手首や指を伸ばす筋肉と骨の繋ぎ目) |
原因 | 手首や指を伸ばす筋肉への負担 |
患者 | テニスをする人に多い (しかし、誰でもなる可能性あり) |
症状 | ・肘の外側の痛み ・腫れ ・握力の低下 ・ドアノブを回したり、コップを持ったりするなどの動作で痛み |
治療と予防 | 適切な治療と予防で改善可能 痛みが強い場合は医療機関を受診 |
テニス肘の原因は?
「テニス肘」という呼び方は、まるでテニスをする人にだけ起こる症状のように思えますが、実際にはテニスをする人だけに限った病気ではありません。 この病気は医学的には「上腕骨外側上顆炎」と呼ばれ、手首や指を伸ばす動作に関係する筋肉や腱が、肘の外側にある骨の出っ張り部分に繰り返し負担がかかることで、炎症や小さな損傷を起こしてしまうことで発症します。
その名前から誤解されがちですが、テニスは原因の一つに過ぎません。現代では、パソコン作業やデスクワークなど、手首を細かく動かす動作を長時間続けることで発症するケースが多く見られます。また、手を酷使する職業、例えば、調理師や美容師、工場でのライン作業などに従事している方にも多く発症します。さらに、日常生活においても、重い荷物を持つ、ガーデニングやDIYなど、肘に負担がかかる動作を繰り返すことでも発症する可能性があります。
このように、テニス肘は特定のスポーツや職業に限りません。手首や肘に負担がかかる動作を日頃から行っている方は、発症のリスクを理解し、予防を心掛けることが大切です。
カテゴリ | テニス肘の原因となる動作の例 |
---|---|
スポーツ | テニスなど |
仕事 | パソコン作業、デスクワーク、調理、美容師、工場でのライン作業など |
日常生活 | 重い荷物を持つ、ガーデニング、DIYなど |
テニス肘の症状は?
テニス肘は、ラケット競技や手作業など、肘を酷使することで発症する、代表的なスポーツ障害の一つです。
テニス肘の主な症状は、肘の外側から前腕にかけて生じる痛みです。特に、手首を上に反らす動作や、手のひらを上に向けた状態で物を持ち上げる動作、タオルを絞る動作など、手首や指を動かす際に痛みが強くなります。
初期は、運動時や特定の動作をした時だけに痛みを感じますが、症状が進行すると、安静時にもジンジンとした痛みが続くようになります。また、握力が低下し、ペットボトルの蓋を開けたり、重い荷物を持ったりすることが困難になることもあります。
さらに、肘から前腕にかけて、痺れやだるさ、冷えなどの症状が現れる場合もあります。日常生活に支障をきたすほどの痛みや痺れがある場合は、早めに医療機関を受診し、適切な治療を受けるようにしましょう。
症状 | 詳細 |
---|---|
痛み |
|
運動・動作障害 | 握力低下により、ペットボトルの蓋開けや重い荷物を持つことが困難になる |
その他 | 肘から前腕にかけて、痺れ、だるさ、冷えなどが現れる場合あり |
テニス肘の治療法は?
テニス肘は、ラケットを握る動作や手首を返す動作を繰り返すことで、肘の外側に痛みが出る病気です。正式には上腕骨外側上顆炎といい、手首を伸ばす筋肉の腱の付け根に炎症が起きることが原因です。
治療は、保存療法が中心となります。まずは、痛みが強い場合は、患部を安静にすることが大切です。具体的には、テニスやゴルフなど、手首や肘に負担のかかる運動や作業を控えます。日常生活でも、重いものを持つ、ドアノブを回すなどの動作で痛みが出る場合は、できるだけ避けるようにしましょう。
炎症を抑えるためには、冷湿布を患部に貼ると効果的です。痛みが強い場合は、医師の指示に従って痛み止めを服用することもあります。
痛みが治まってきたら、ストレッチや筋力トレーニングを行いましょう。手首や肘周りの筋肉を強化することで、再発を予防することができます。ストレッチは、無理のない範囲で行い、痛みが出た場合は中止してください。筋力トレーニングも、軽い負荷から始め、徐々に負荷を上げていくようにしましょう。
これらの治療法でも症状が改善しない場合は、医師の判断で、サポーターやテーピングで患部を固定したり、ステロイド注射を行うこともあります。近年では、自分の血液から抽出した多血小板血漿を患部に注射するPRP療法などの治療法も用いられるようになっています。
テニス肘は、適切な治療を行うことで、ほとんどの場合、治癒する病気です。ただし、放置すると慢性化し、日常生活に支障をきたすこともあるため、早めに医療機関を受診することが大切です。
治療法 | 概要 |
---|---|
安静 | テニスやゴルフなど、手首や肘に負担のかかる運動や作業を控える。重いものを持つ、ドアノブを回すなどの動作も避ける。 |
冷湿布 | 炎症を抑える効果がある。 |
痛み止め | 医師の指示に従って服用する。 |
ストレッチ | 手首や肘周りの筋肉を強化し、再発を予防する。無理のない範囲で行い、痛みが出た場合は中止する。 |
筋力トレーニング | 軽い負荷から始め、徐々に負荷を上げていく。 |
サポーター、テーピング | 医師の判断で、患部を固定する。 |
ステロイド注射 | 医師の判断で、炎症を抑えるために注射する。 |
PRP療法 | 自分の血液から抽出した多血小板血漿を患部に注射する。 |
テニス肘にならないためには?
テニス肘は、ラケットを使うスポーツ愛好家だけでなく、家事やデスクワークなど日常生活で手首や肘を使う人に多く発症する厄介な病気です。しかし、正しい知識と予防策を実践すれば、発症のリスクを減らすことができます。
テニス肘の主な原因は、手首や肘への負担の蓄積です。そのため、予防には負担を軽減することが重要となります。例えば、テニスやバドミントンをする際は、こまめな休憩を挟む、自分に合った重さや素材のラケットを使用するなど工夫してみましょう。また、家事をする際も、同じ動作を長時間続けないように意識し、重い荷物を持つ際は、肘を伸ばさずに膝を曲げて持ち上げるようにしましょう。
日頃から手首や肘周りの筋肉を柔軟に保つことも効果的です。ストレッチや軽い運動を行いましょう。ストレッチは、無理のない範囲で、気持ち良いと感じる程度で行うことが大切です。デスクワークなどで長時間同じ体勢が続く場合は、1時間に1回程度は立ち上がったり、軽いストレッチをするなどして、身体を動かすように心がけましょう。
テニス肘は、一度発症すると完治まで時間がかかる場合もあります。適切な予防を心がけ、健康的な毎日を送りましょう。
場面 | 予防策 |
---|---|
テニス・バドミントンなど | ・こまめな休憩 ・自分に合った重さや素材のラケットを使用 |
家事 | ・同じ動作を長時間続けない ・重い荷物を持つ際は、肘を伸ばさずに膝を曲げて持ち上げる |
日常生活 | ・手首や肘周りのストレッチ ・デスクワーク時は1時間に1回程度は立ち上がり、軽いストレッチ |