静かなる脅威:低血圧を知る
病院での用語を教えて
先生、「低血圧」ってどういう意味ですか?
体の健康研究家
いい質問だね。「血圧」は血管の中を流れる血液の圧力のことだけど、「低血圧」は、この血圧が正常な範囲よりも低い状態を指すんだ。
病院での用語を教えて
ふーん。低いとどうなるんですか?
体の健康研究家
血圧が低いと、体全体に十分な血液が巡らなくなり、めまいや立ちくらみを起こしやすくなったり、疲れやすくなったりするんだ。ひどい場合は、意識を失ってしまうこともあるんだよ。
低血圧とは。
『低血圧』っていう言葉は、医学とか健康の話によく出てきますよね。簡単に言うと、血圧がいろいろな理由で下がっちゃってる状態のことなんです。
低血圧とは
– 低血圧とは私たちの体は、心臓がポンプのように機能することで、血液を全身に送り届けています。 血液は、酸素や栄養を体の隅々まで運び、老廃物を回収するという重要な役割を担っています。この血液が血管を押す力のことを血圧といいますが、低血圧とは、文字通りこの血圧が正常範囲よりも低い状態を指します。一般的には、上の血圧(収縮期血圧)が90mmHg未満、下の血圧(拡張期血圧)が60mmHg未満の場合に低血圧と診断されます。 血圧は常に一定ではなく、時間帯や活動量、ストレス、体位などの変化によって上下します。低血圧は、健康な人にも見られることがあります。例えば、激しい運動の後や、長時間立ちっぱなしの状態、脱水症状などによって一時的に血圧が低下することがあります。また、体質的に血圧が低くても、特に自覚症状がなく健康に過ごせている人もいます。しかし、急激な血圧低下によってめまいや立ちくらみ、ふらつき、意識消失などの症状が現れる場合は注意が必要です。 これらの症状は、脳へ十分な血液が供給されなくなることで起こります。このような場合は、医療機関を受診し、適切な検査や治療を受けるようにしましょう。
項目 | 説明 |
---|---|
低血圧とは | 安静時の血圧が正常範囲よりも低い状態。一般的には、上の血圧(収縮期血圧)が90mmHg未満、下の血圧(拡張期血圧)が60mmHg未満の場合。 |
原因 | 激しい運動の後、長時間立ちっぱなしの状態、脱水症状などによる一時的なものや体質的なものもある。 |
症状 | めまい、立ちくらみ、ふらつき、意識消失など。脳へ十分な血液が供給されなくなることで起こる。 |
注意点 | 急激な血圧低下による症状が現れる場合は、医療機関を受診し、適切な検査や治療が必要。 |
低血圧の症状:めまい、ふらつきだけじゃない?
低血圧といえば、立ちくらみを思い浮かべる方が多いのではないでしょうか。その通り、脳への血液循環が一時的に悪くなることで起こる立ちくらみや、めまい、ふらつきなどは、低血圧の代表的な症状です。これは、起立性低血圧と呼ばれ、特に急に立ち上がった際に起こりやすいのが特徴です。
しかし、低血圧の症状はそれだけではありません。慢性的に血圧が低い場合、常に身体を巡る血液量が不足している状態のため、様々な症状が現れます。例えば、強い疲労感や倦怠感を感じやすくなります。これは、身体の細胞に十分な酸素や栄養が行き渡らないために起こります。また、集中力の低下や、思考力の低下なども引き起こす可能性があります。さらに、息切れしやすくなったり、動悸がしたり、吐き気を催すこともあります。
これらの症状は、低血圧以外にも様々な原因で起こり得るため、自己判断は危険です。症状が続く場合は、医療機関を受診し、適切な検査を受けるようにしましょう。特に、自覚症状がないまま低血圧が進行している場合もあるため、定期的な血圧測定を心がけ、自身の健康状態を把握することが大切です。
分類 | 症状 |
---|---|
起立性低血圧 | 立ちくらみ、めまい、ふらつき |
慢性的な低血圧 | 強い疲労感、倦怠感、集中力の低下、思考力の低下、息切れ、動悸、吐き気 |
低血圧の原因を探る:さまざまな要因
低血圧は、一般的に血圧が正常範囲よりも低い状態を指し、様々な要因によって引き起こされます。その原因は大きく分けて、一時的なものと慢性的なものに分類できます。
一時的な低血圧の原因として最も一般的なのは、脱水症状です。体内の水分量が不足すると、血液量が減少し、血圧が低下します。また、長時間立っていたり、急に立ち上がったりする際に、一時的に血圧が低下する起立性低血圧もよく見られます。
一方、慢性的な低血圧は、心臓病や甲状腺機能低下症などの基礎疾患が原因となることがあります。心臓のポンプ機能が低下したり、ホルモンバランスが乱れたりすることで、血圧が慢性的に低くなることがあります。また、一部の神経疾患や、降圧剤などの薬の副作用によって低血圧が引き起こされることもあります。
低血圧は、めまいやふらつき、倦怠感、失神などの症状を引き起こすことがあり、日常生活に支障をきたすこともあります。原因を特定するために、医師による診察や検査が必要となる場合がほとんどです。問診や身体診察に加え、血液検査、心電図検査、心臓超音波検査などが行われます。
低血圧は、必ずしも治療が必要なわけではありませんが、症状が重い場合や基礎疾患がある場合には、その原因に応じた治療が行われます。例えば、脱水症状に対しては水分補給、心臓病に対しては薬物療法などが行われます。自己判断で対処せず、気になる症状がある場合は、医療機関を受診するようにしましょう。
分類 | 原因 | 症状 | 診断 | 治療 |
---|---|---|---|---|
低血圧 | 一時的なもの – 脱水症状 – 起立性低血圧 |
めまい ふらつき 倦怠感 失神 |
問診 身体診察 血液検査 心電図検査 心臓超音波検査 |
原因に応じた治療 – 水分補給 – 薬物療法 |
慢性的なもの – 心臓病 – 甲状腺機能低下症 – 神経疾患 – 薬の副作用 |
低血圧の診断:血圧測定と問診
低血圧と診断するためには、血圧を測ることと医師による問診が欠かせません。
血圧は、家庭用の血圧計でも測定できますが、より正確な数値を把握するために、医療機関を受診し、正しい方法で測定することが重要です。
医師は診察において、血圧の測定値だけでなく、患者さんがどのような症状をいつから、どの程度の頻度で感じているのかを詳しく尋ねます。また、日々の生活習慣、例えば食事内容や睡眠時間、運動習慣、飲酒や喫煙の有無なども低血圧に関係している可能性があるため、併せて確認します。
さらに、現在服用している薬が低血圧を引き起こしているケースもあるため、医師に伝えるようにしましょう。
問診や血圧測定の結果、低血圧の原因を特定するために、血液検査や心電図検査などの精密検査を追加で行うことがあります。
項目 | 詳細 |
---|---|
低血圧の診断 | 血圧測定と医師の問診が必要 |
血圧測定 | – 家庭用血圧計でも測定可能 – より正確な測定には医療機関の受診が推奨 |
医師の問診 | – 症状(種類、期間、頻度) – 日々の生活習慣(食事、睡眠、運動、飲酒、喫煙など) – 現在服用中の薬 |
精密検査 | 血液検査、心電図検査など (原因特定のため) |
低血圧の治療法:原因に合わせた適切な対処を
低血圧は、血圧が正常範囲よりも低い状態を指し、さまざまな原因が考えられます。そのため、治療法は原因に合わせた適切な対処を行うことが重要となります。
まず、脱水症状が原因で低血圧を引き起こしている場合は、水分を積極的に摂取することで改善が期待できます。こまめな水分補給を心がけましょう。
また、貧血が原因で低血圧になっている場合は、鉄剤を服用する必要があります。鉄剤は、不足している鉄分を補給し、血液を作る働きを助ける効果があります。
さらに、何らかの基礎疾患が原因で低血圧になっている場合は、その基礎疾患の治療を優先する必要があります。例えば、心臓病や甲状腺機能低下症などが低血圧の原因となっている場合は、それぞれの疾患に対する適切な治療が必要です。
一方、服用している薬の副作用によって低血圧が引き起こされている場合は、自己判断で服薬を中止するのではなく、必ず医師に相談し、薬の種類や量を調整してもらうようにしましょう。自己判断で治療を行うことは大変危険です。
低血圧は、めまいや立ちくらみなどを引き起こし、日常生活に支障をきたすこともあります。原因を特定し、適切な治療を行うことが重要です。気になる症状がある場合は、自己判断せずに医療機関を受診し、医師の診断を仰ぐようにしてください。
原因 | 治療法 |
---|---|
脱水症状 | 水分を積極的に摂取する |
貧血 | 鉄剤を服用する |
基礎疾患(心臓病、甲状腺機能低下症など) | 基礎疾患の治療を優先する |
薬の副作用 | 医師に相談し、薬の種類や量を調整してもらう |
日常生活での注意点:食事と運動
低血圧の方は、日常生活においていくつかの注意点を守ることが大切です。
まず、食事は塩分を控えめに摂取するように心がけましょう。ただし、必要な栄養素はしっかりと摂るために、バランスの取れた食事を心がけることが重要です。
運動も効果的です。軽い運動を習慣的に行うようにしましょう。ウォーキングや軽い体操などがおすすめです。しかし、激しい運動は逆に血圧を下げてしまう可能性があります。激しい運動をする場合は、医師に相談してから行うようにしましょう。
入浴する際は、お湯の温度に注意が必要です。熱いお湯に長時間浸かると、血圧が急激に低下する可能性があります。食後すぐや飲酒後の入浴も避けましょう。
また、仕事などで長時間立ちっぱなしになる場合は、こまめに休憩を取るように心がけましょう。休憩を取ることで、血圧の急激な変動を防ぐことができます。
項目 | 注意点 |
---|---|
食事 |
|
運動 |
|
入浴 |
|
長時間立ち仕事 | こまめに休憩を取る |