徒手筋力検査:MMTとは?
病院での用語を教えて
先生、「MMT」ってなんですか?医学の用語らしいんですけど。
体の健康研究家
いい質問だね。「MMT」は「徒手筋力検査」の略で、筋肉の力を調べる検査方法だよ。
病院での用語を教えて
筋肉の力ですか?どうやって調べるんですか?
体の健康研究家
簡単に言うと、先生が患者さんの体に力を入れて、それにどれだけ抵抗できるかを調べるんだ。それで、筋肉がどれくらい力強いかを判断するんだよ。
MMTとは。
「MMT」とは、医学や健康の分野で使われる言葉で、「えむえむてぃー」と読みます。これは、人の手で直接患者の筋肉の力を測る検査方法のことです。
MMTの概要
– MMTの概要MMT(徒手筋力検査)とは、医療従事者が自分の手を用いて、患者の筋力を評価する検査方法です。複雑な機械や装置は使用せず、検査を行う人の手の感覚を頼りに、筋肉がどれだけの力を発揮できるかを評価します。この検査方法は、整形外科、リハビリテーション科、神経内科など、様々な診療科で広く活用されています。 なぜなら、特別な機器を必要とせず、比較的簡単に行えるからです。検査自体は短時間で終了しますが、患者さんの体の状態や、検査する筋肉によって、患者さんの体勢や検査方法を調整する必要があります。検査者は、患者さんの筋肉の動きや抵抗を感じながら、その強さを6段階の等級で評価します。MMTは、筋力低下の程度を把握したり、治療の効果を判定したりする上で、非常に重要な検査です。 さらに、患者さん自身の体の状態への理解を深め、適切なリハビリテーション計画を立てる上でも役立ちます。
項目 | 内容 |
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MMTとは | 医療従事者が自分の手を用いて患者の筋力を評価する検査方法 複雑な機械や装置は使用せず、検査を行う人の手の感覚を頼りに、筋肉がどれだけの力を発揮できるかを評価する |
用途 | 整形外科、リハビリテーション科、神経内科など、様々な診療科で広く活用 筋力低下の程度を把握 治療の効果を判定 患者自身の体の状態への理解を深める 適切なリハビリテーション計画を立てる |
利点 | 特別な機器を必要とせず、比較的簡単に行える 検査自体は短時間で終了 |
注意点 | 患者さんの体の状態や、検査する筋肉によって、患者さんの体勢や検査方法を調整する必要がある |
評価方法 | 検査者は、患者さんの筋肉の動きや抵抗を感じながら、その強さを6段階の等級で評価 |
MMTの目的
– MMTの目的
MMTは、筋肉の力が入りにくくなる、もしくは全く入らなくなるといった症状がみられる際に、医師がその状態を客観的に評価するために用いる検査です。
具体的には、神経や筋肉の病気を診断する際に、MMTを用いて筋力の低下や麻痺の程度を把握します。また、治療の効果を判定する際にも、MMTで経過を評価することで、治療方針の変更などを検討します。さらに、病気の予後、つまり将来的な経過を予測するためにもMMTの結果は役立ちます。
MMTは医師にとって有用なだけでなく、患者さん自身にとっても重要な検査です。検査結果を共有することで、患者さん自身が自身の体の状態をより深く理解することができます。そして、自身の筋力変化を客観的に捉え直すことで、リハビリテーションへのモチベーション向上に繋がることも期待できます。
目的 | 詳細 |
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神経や筋肉の病気の診断 | 筋力の低下や麻痺の程度を把握する |
治療の効果判定 | MMTで経過を評価することで、治療方針の変更などを検討する |
病気の予後の予測 | 将来的な経過を予測する |
患者自身の状態理解 | 自身の筋力変化を客観的に捉え直す |
リハビリテーションへのモチベーション向上 | 検査結果を共有することで、患者さん自身が自身の体の状態をより深く理解することができます。 |
MMTの評価方法
– MMTの評価方法MMT(徒手筋力テスト)は、患者さんの筋力を評価するために広く用いられる検査方法です。この検査では、筋力を0から5までの6段階で評価します。0は、全く筋収縮が見られない状態を指します。筋肉を動かそうという意思があっても、目に見える動きや触って分かる収縮は全く認められません。これは、神経や筋肉に重い損傷がある場合に見られることがあります。1は、わずかに筋収縮が見られる状態です。筋肉を動かそうとすると、触診によってわずかな収縮が感じられますが、関節を動かすほどの力はありません。関節の動きは全く見られません。2は、重力に逆らわずに動かせる状態です。水平な台の上で検査を行い、重力の影響を排除した状態で関節を動かすことができます。例えば、ベッドに横になった状態で足を持ち上げることができますが、座った状態では持ち上げることができません。3は、重力に逆らって動かせる状態です。重力がかかった状態でも関節を動かすことができます。例えば、椅子に座った状態から立ち上がったり、階段を上ったりすることができます。しかし、抵抗を加えられると動きが弱くなることがあります。4は、中等度の抵抗に抗して動かせる状態です。検査者が軽い抵抗を加えても、関節を動かすことができます。日常生活にはほぼ支障がない程度の筋力です。5は、正常な筋力がある状態です。検査者が強い抵抗を加えても、関節をスムーズに動かすことができます。MMTは、検査者の経験や主観によって評価が異なる可能性もあります。そのため、MMTの結果だけを鵜呑みにするのではなく、他の検査結果や患者さんの症状などと合わせて総合的に判断することが重要です。
MMTグレード | 説明 | 例 |
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0 | 全く筋収縮が見られない | 動かそうという意思があっても、目に見える動きや触って分かる収縮は全く認められない |
1 | わずかに筋収縮が見られるが関節は動かない | 触診によってわずかな収縮が感じられるが、関節を動かすほどの力はない |
2 | 重力に逆らわずに動かせる | ベッドに横になった状態で足を持ち上げることができるが、座った状態では持ち上げることができない |
3 | 重力に逆らって動かせる | 椅子に座った状態から立ち上がったり、階段を上ったりすることができますが、抵抗を加えられると動きが弱くなる |
4 | 中等度の抵抗に抗して動かせる | 検査者が軽い抵抗を加えても、関節を動かすことができる |
5 | 正常な筋力がある | 検査者が強い抵抗を加えても、関節をスムーズに動かすことができる |
MMTの注意点
– MMTを受ける際の注意点筋肉の力や動きを評価するMMTは、様々な病気の診断や治療効果の判定に役立つ検査ですが、いくつか注意すべき点があります。まず、MMTを実施する際は、患者の状態を十分に考慮する必要があります。年齢や性別、身長、体重といった基本的な情報に加え、持病や過去の病気、現在の体調なども重要な要素となります。例えば、高齢の方や体力がない方は、若い方と同じように力を発揮できない場合があります。また、骨折や手術後など、体に痛みがある場合は、検査によって症状が悪化する可能性もあるため、無理に検査を行うべきではありません。痛みの程度や範囲を把握し、安全に検査を行うことが重要です。さらに、MMTはあくまで筋肉の力や動きを評価する検査であり、神経や筋肉の病気を特定できるわけではありません。神経の病気によって筋肉が動かしにくくなる場合もあれば、関節の痛みによって筋肉の力が十分に発揮できない場合もあります。そのため、MMTの結果だけをみて判断するのではなく、他の検査結果や患者の症状、病歴などを総合的に判断する必要があります。MMTの結果や、その後のリハビリテーション計画については、自己判断せずに必ず医師や理学療法士などの専門家に相談しましょう。専門家の指導のもと、適切な検査や治療を受けることが重要です。
項目 | 詳細 |
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MMT実施時の注意点 | 患者の年齢、性別、身長、体重、持病、過去の病気、現在の体調などを考慮する必要がある 高齢者や体力がない方は、若い方と同じように力を発揮できない場合がある 骨折や手術後など、体に痛みがある場合は、検査によって症状が悪化する可能性があるため、無理に検査を行うべきではない |
MMTの限界 | 筋肉の力や動きを評価する検査であり、神経や筋肉の病気を特定できるわけではない 神経の病気によって筋肉が動かしにくくなる場合もあれば、関節の痛みによって筋肉の力が十分に発揮できない場合もある |
MMT後の対応 | MMTの結果や、その後のリハビリテーション計画については、自己判断せずに必ず医師や理学療法士などの専門家に相談する |
MMTのまとめ
– MMTのまとめ
MMTは、筋肉の力を評価する検査方法です。
これは、患者さんが特定の動作をする際に、どれだけの力が出せるかを評価することによって行われます。
専門家は、患者さんの筋肉の動きを観察し、触診し、抵抗を加えることで、筋力を0から5までの6段階で評価します。
MMTは、簡便な検査でありながら、様々な場面で役立ちます。
例えば、病気の診断や、治療の効果を判定する際に用いられます。
また、患者さん自身が自身の体の状態を把握するためにも役立ちます。
例えば、脳卒中などの病気の後遺症で、手足の麻痺が残ってしまったとします。
この時、MMTを行うことで、麻痺の程度を客観的に評価することができます。
そして、その評価結果に基づいて、リハビリテーションの内容や強度を調整していくことが可能になります。
また、患者さん自身がMMTの結果を知ることで、自身の体の状態をより深く理解することができます。
ただし、MMTの結果だけで、全てを判断できるわけではありません。
MMTはあくまでも、筋力を評価するためのひとつの指標に過ぎません。
そのため、他の検査結果や、患者さんの自覚症状、生活背景なども考慮した上で、総合的に判断することが重要になります。
自身の体の状態や、検査結果については、医師や理学療法士などの専門家に相談するようにしましょう。
項目 | 内容 |
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MMTとは | 筋肉の力を0~5の6段階で評価する検査方法 |
評価方法 | 患者さんの筋肉の動きを観察、触診、抵抗を加える |
MMTのメリット |
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MMTの注意点 |
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