腎盂腎炎:腎臓の感染症

泌尿器

腎盂腎炎:腎臓の感染症

病院での用語を教えて

先生、「腎盂腎炎」ってどんな病気ですか?

体の健康研究家

良い質問ですね。「腎盂腎炎」は、尿が作られるところである「腎臓」と、尿が膀胱に流れる管である「腎盂」という場所に炎症が起きる病気です。簡単に言うと、おしっこの通り道が細菌に感染して炎症を起こしてしまう病気なんですよ。

病院での用語を教えて

細菌感染で炎症ですか!症状はどんなものがありますか?

体の健康研究家

主な症状は、高熱が出たり、背中や脇腹が痛くなることがあります。その他、頻尿や排尿時の痛み、血尿が出ることもあります。自覚症状がない場合もあるので注意が必要です。しっかり水分を摂って、尿として細菌を体の外に出すことが大切ですよ。

腎盂腎炎とは。

「腎盂腎炎」って何かというと、腎臓で起こる病気なのね。簡単に言うと、おしっこの通り道がばい菌に感染されて、腎臓にまで炎症が広がっちゃうわけ。高熱が出ることが多いんだけど、中には自覚症状がない人もいるから、油断は禁物よ。

腎盂腎炎とは

腎盂腎炎とは

– 腎盂腎炎とは

腎盂腎炎は、尿を作り出す重要な臓器である腎臓に、細菌による感染症が起きた状態を指します。

通常、体内に侵入した細菌は、尿道を通って膀胱に到達する前に、尿によって洗い流される仕組みになっています。しかし、様々な要因で細菌が膀胱内に留まり、増殖してしまうことがあります。この状態を膀胱炎と呼びます。

膀胱炎が悪化すると、細菌が尿管を逆流して腎臓に到達し、腎盂腎炎を引き起こすことがあります。腎盂は、腎臓で作られた尿を膀胱に送るための腎臓内にある重要な器官です。腎盂腎炎になると、腎盂と腎臓の実質部分である腎実質の両方に炎症が及びます。

腎臓は、血液中の老廃物をろ過し、尿として体外に排出する役割を担っています。腎盂腎炎によって腎臓の機能が低下すると、体内に老廃物が蓄積し、様々な症状が現れます。

腎盂腎炎は、適切な治療を行わないと重症化する可能性もあるため、早期発見と適切な治療が重要です。

項目 説明
腎盂腎炎の定義 腎臓に起きた細菌感染症
原因 膀胱炎が悪化し、細菌が尿管を逆流して腎臓に到達
感染経路 尿道 → 膀胱 → 尿管 → 腎臓
腎盂腎炎の主な影響を受ける部位 腎盂、腎実質
腎臓の役割 血液中の老廃物をろ過し、尿として体外に排出
腎盂腎炎のリスク 適切な治療を行わないと重症化する可能性

腎盂腎炎の症状

腎盂腎炎の症状

– 腎盂腎炎の症状腎盂腎炎は、細菌感染によって腎臓に炎症が起こる病気です。発熱や排尿時の痛み、腰痛などをきたしますが、高齢者の方や免疫力が低下している方では、典型的な症状が現れない場合もあるため注意が必要です。-# 代表的な症状腎盂腎炎の代表的な症状は高熱です。38度以上の高熱が出ることも珍しくありません。発熱に加え、悪寒や震えを伴うこともあります。また、腎盂腎炎になると、排尿の際に痛みを感じたり、トイレの回数が増えたりすることがあります。これは、炎症によって膀胱や尿道が刺激されるためです。排尿時の痛みは、残尿感や排尿後も痛みが続くこともあります。さらに、腰背部の痛みも特徴的な症状の一つです。炎症が腎臓の周囲にまで及ぶことで、鈍痛や締め付けられるような痛みが現れます。痛みの程度はさまざまで、軽い痛みを感じる場合もあれば、激しい痛みで動くのもつらい場合もあります。その他、吐き気や嘔吐、全身倦怠感、食欲不振などの症状が現れることもあります。腎盂腎炎は、早期に適切な治療を行えば、多くの場合、治癒する病気です。しかし、治療が遅れると、腎臓に膿がたまる腎盂腎炎や敗血症などの重い合併症を引き起こす可能性もあります。そのため、上記のような症状がみられる場合は、早めに医療機関を受診することが大切です。

症状 詳細
高熱 38度以上の高熱が出ることも珍しくありません。悪寒や震えを伴うこともあります。
排尿時の痛み 炎症によって膀胱や尿道が刺激されるため、残尿感や排尿後も痛みが続くこともあります。
腰背部の痛み 炎症が腎臓の周囲にまで及ぶことで、鈍痛や締め付けられるような痛みが現れます。痛みの程度はさまざまで、軽い痛みを感じる場合もあれば、激しい痛みで動くのもつらい場合もあります。
その他 吐き気や嘔吐、全身倦怠感、食欲不振などの症状が現れることもあります。

腎盂腎炎の原因

腎盂腎炎の原因

腎盂腎炎は、腎臓の腎盂と呼ばれる部分と、腎臓につながる尿管という管が炎症を起こす病気です。 多くの場合、大腸菌などの細菌感染が原因となります。

これらの細菌は、もともと腸の中に住んでいて、排便時に肛門周辺にも付着します。そして、尿道を通って膀胱へ侵入し、炎症を引き起こすことがあります。特に、女性は男性に比べて尿道が短いため、細菌が膀胱に到達しやすく、腎盂腎炎になりやすいと言われています。

また、糖尿病や尿路結石、前立腺肥大症といった病気を持っている場合も注意が必要です。これらの病気があると、尿の流れが悪くなり、細菌が繁殖しやすい環境を作ってしまいます。その結果、腎盂腎炎のリスクが高まってしまうのです。さらに、免疫力が低下している場合も、細菌に対する抵抗力が弱くなるため、腎盂腎炎にかかりやすくなります。

項目 内容
疾患名 腎盂腎炎
定義 腎臓の腎盂と尿管の炎症
主な原因 大腸菌などの細菌感染
感染経路 1. 腸内に存在する細菌が肛門周辺に付着
2. 尿道を通って膀胱へ侵入
3. 腎臓まで到達し炎症を引き起こす
リスク因子 ・女性であること(尿道が短い)
・糖尿病
・尿路結石
・前立腺肥大症
・免疫力の低下

腎盂腎炎の診断

腎盂腎炎の診断

– 腎盂腎炎の診断腎盂腎炎は、細菌感染によって腎臓に炎症が起こる病気です。腎盂腎炎の診断には、尿検査が非常に重要となります。尿検査では、まず尿中の白血球や細菌の有無を調べます。健康な状態であれば、尿中にはほとんど白血球や細菌は検出されません。しかし、腎盂腎炎を発症すると、これらの数値が上昇します。これは、体内の免疫システムが、細菌感染と戦うために白血球を尿中に送り込んでいるためです。さらに、尿培養検査を実施することで、原因となる細菌を特定します。尿培養検査では、採取した尿を培養し、増殖した細菌の種類を特定します。この検査によって、腎盂腎炎を引き起こしている細菌の種類に合わせた、適切な抗生物質を選択することができます。尿検査に加えて、血液検査を行うこともあります。血液検査では、炎症反応の有無を確認します。腎盂腎炎を発症すると、血液中の白血球数やCRPなどの炎症物質が増加します。これらの数値を調べることで、炎症の程度を把握することができます。さらに、腎臓の状態を詳しく調べるために、超音波検査やCT検査などの画像検査を行うこともあります。これらの検査では、腎臓の形や大きさ、腫れの程度などを確認します。腎臓に膿が溜まっている場合には、画像検査によって膿瘍の有無や大きさなどを確認し、適切な治療法を選択します。このように、腎盂腎炎の診断には、尿検査をはじめとした様々な検査が用いられます。これらの検査結果を総合的に判断することで、適切な治療法を選択することが重要です。

検査 目的 詳細
尿検査 炎症の有無、原因菌の特定 白血球や細菌の有無を調べる。尿培養検査で原因菌を特定し、適切な抗生物質を選択する。
血液検査 炎症の程度の確認 白血球数やCRPなどの炎症物質の増加を調べる。
画像検査(超音波、CTなど) 腎臓の状態確認、膿瘍の有無と大きさの確認 腎臓の形、大きさ、腫れの程度、膿瘍の有無などを確認する。

腎盂腎炎の治療

腎盂腎炎の治療

腎盂腎炎は、細菌感染によって腎臓に炎症が生じる病気です。この病気の治療では、原因となる細菌を死滅させるために、抗生物質が最も重要な役割を担います。

腎盂腎炎の治療で用いられる抗生物質は、患者さんから検出された細菌の種類や、症状の重さによって異なります。医師は、患者の状態を診察した上で、最適な抗生物質の種類と服用期間を決定します。

一般的には、数日間から2週間程度の抗生物質の服用が必要です。症状が改善した場合でも、自己判断で服用を中止せず、医師の指示に従って最後まで飲み続けることが大切です。途中で服用を中止してしまうと、細菌が完全に死滅せず、再び症状が現れたり、さらに悪化する可能性があります。

抗生物質による治療に加えて、水分を十分に摂取することも重要です。腎盂腎炎になると、発熱や頻尿によって体内の水分が失われやすく、脱水症状に陥りやすくなります。こまめな水分補給は、脱水症状の予防だけでなく、細菌を体外に排出する効果も期待できます。

腎盂腎炎は、適切な治療を行えば、多くの場合、後遺症を残さずに完治します。ただし、症状が重い場合や、適切な治療を行わない場合は、腎臓に膿が溜まる腎盂腎周囲膿瘍や敗血症などの重い合併症を引き起こす可能性もあるため、早期の診断と治療が重要です。

腎盂腎炎の治療 詳細
治療の鍵 細菌を死滅させるための抗生物質
抗生物質の種類と期間 患者の細菌の種類、症状の重さ、医師の判断による
一般的な服用期間 数日間から2週間程度
服用上の注意 自己判断で中止せず、医師の指示に従う
治療以外に必要なこと 水分を十分に摂取する
予後 適切な治療を行えば、多くの場合完治

  • 重症化すると合併症のリスクあり

腎盂腎炎の予防

腎盂腎炎の予防

腎盂腎炎は、細菌感染によって腎臓に炎症が起こる病気です。発熱や腰の痛み、排尿時の痛みなどの症状が現れ、重症化すると入院が必要になることもあります。腎盂腎炎を予防するためには、日頃から尿路感染症を起こさないように注意することが大切です。

尿路感染症は、細菌が尿道から侵入し、膀胱や尿管、腎臓へと炎症が広がっていく病気です。腎盂腎炎は、この尿路感染症が腎臓まで到達した状態を指します。

尿路感染症を防ぐためには、十分な水分を摂ることが重要です。水分をこまめに摂取することで尿量が増え、細菌が尿路にとどまりにくくなります。また、トイレを我慢しないことも大切です。尿を我慢すると膀胱内に細菌が増殖しやすくなり、感染のリスクが高まります。

さらに、排尿後や性交後は、尿道口を清潔にするように心がけましょう。特に女性は、肛門と尿道口が近いことから、細菌が侵入しやすいため注意が必要です。

糖尿病や尿路結石などの基礎疾患がある場合は、これらの病気が尿路感染症のリスクを高める可能性があります。そのため、適切な治療を受けることが腎盂腎炎の予防につながります。

項目 詳細
腎盂腎炎とは 細菌感染による腎臓の炎症
症状 発熱, 腰の痛み, 排尿時の痛み
予防 日頃から尿路感染症を起こさないようにする
尿路感染症とは 細菌が尿道から侵入し、膀胱、尿管、腎臓に炎症が広がる病気
尿路感染症の予防
  • 十分な水分を摂る
  • トイレを我慢しない
  • 排尿後や性交後は尿道口を清潔にする
  • 基礎疾患がある場合は適切な治療を受ける

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