血清尿酸値:健康を知るための重要な指標

検査

血清尿酸値:健康を知るための重要な指標

病院での用語を教えて

先生、「血清尿酸値」ってよく聞くんですけど、どんなものですか?

体の健康研究家

そうだね。「血清尿酸値」は、血液の中に尿酸がどれくらい溶けているかを示す数値のことだよ。

病院での用語を教えて

尿酸って、体の中に悪いものなんですか?

体の健康研究家

尿酸は、もともと体の中でいらなくなったものを分解してできるものなんだ。この尿酸が血液中に多すぎると、痛風という病気になったり、腎臓に負担がかかったりする可能性があるんだよ。

血清尿酸値とは。

「血清尿酸値」は、血液の中に含まれる尿酸の濃さを表す数値のことです。単位はmg/dLで表されます。この数値は、尿酸が体の中にたまりすぎることで起こる病気、例えば関節が痛くなる痛風や腎臓の病気などを診断するために使われます。また、生活習慣病の進行状態や、尿酸を作ったり排出したりする体の機能、腎臓が正常に働いているかを詳しく調べる時にも役立ちます。

血清尿酸値とは

血清尿酸値とは

健康診断などで必ず測定する項目の一つに「血清尿酸値」があります。これは、血液中にどれくらいの尿酸が含まれているかを示す数値です。

では、この尿酸は一体どこから来るのでしょうか?

私たちの身体を構成する細胞の中には、「プリン体」と呼ばれる遺伝情報を司る物質が存在します。このプリン体が、何らかの原因で分解されると、最終的に「尿酸」という老廃物に変化します。

通常、尿酸は血液によって腎臓へと運ばれ、そこでろ過されて尿として体外へ排出されます。しかし、プリン体の量が多すぎたり、腎臓でのろ過がうまくいかなくなると、血液中に尿酸が溜まり、血清尿酸値が高くなってしまうのです。

この血清尿酸値が高い状態が続くと、やがて痛風などの病気を引き起こすリスクが高まるため注意が必要です。

項目 説明
血清尿酸値 血液中の尿酸の量を示す数値
尿酸の由来 体内の細胞にある「プリン体」が分解されて生成される老廃物
尿酸の排出 通常は、血液によって腎臓に運ばれ、尿として体外へ排出される
血清尿酸値が高くなる原因 プリン体の過剰摂取や腎臓でのろ過機能の低下
血清尿酸値が高い状態のリスク 痛風などの病気のリスク増加

高尿酸血症のリスク

高尿酸血症のリスク

血液検査で、血清尿酸値が7.0 mg/dLを超えると「高尿酸血症」と診断されます。高尿酸血症は、自覚症状が現れない場合でも注意が必要です。なぜなら、放置すると様々な病気を引き起こす可能性があるからです。
高尿酸血症が引き起こす代表的な病気としては、まず尿酸が関節に蓄積して激しい痛みを引き起こす「痛風」が挙げられます。痛風は、かつては「贅沢病」とも呼ばれていましたが、食生活の欧米化や生活習慣の変化に伴い、患者数は増加傾向にあります。次に、尿路に結石ができる「尿路結石」も、高尿酸血症が原因の一つとして考えられています。尿路結石は、非常に激しい痛みを伴う病気として知られています。そして、腎臓の機能低下も、高尿酸血症によって引き起こされる可能性があります。腎臓は、私たちの体にとって非常に重要な臓器の一つであり、機能低下は生活の質を大きく低下させる可能性があります。
さらに近年では、高尿酸血症は、高血圧、脂質異常症、糖尿病などの生活習慣病や、動脈硬化とも関連性が深いことが分かってきました。動脈硬化は、心筋梗塞や脳卒中などの命に関わる病気を引き起こす危険因子となるため、注意が必要です。

病気 症状・特徴
痛風 尿酸が関節に蓄積し、激しい痛みを引き起こす。
尿路結石 尿路に結石ができ、激しい痛みを伴う。
腎臓の機能低下 腎臓の機能が低下し、生活の質を大きく低下させる可能性がある。
生活習慣病

  • 高血圧
  • 脂質異常症
  • 糖尿病
動脈硬化の危険因子となり、心筋梗塞や脳卒中などのリスクを高める。

血清尿酸値のコントロール

血清尿酸値のコントロール

– 血清尿酸値のコントロール血液中の尿酸値が高い状態が続くと、痛風発作などの原因となることから、日頃から適切な範囲に保つことが重要です。この尿酸値をコントロールする上で、特に重要なのが食生活の見直しです。尿酸は、プリン体と呼ばれる物質が体内で分解される過程で生成されます。プリン体は、レバーや白子などの肉類の内臓、いわしやあじなどの魚介類、乾燥しいたけなどのきのこ類に多く含まれています。これらの食品を過剰に摂取すると、体内で尿酸が過剰に作られ、血液中の尿酸値が高くなってしまうのです。また、アルコールにも尿酸値を上昇させる作用がありますので、注意が必要です。一方で、尿酸値を下げるためには、水分を十分に摂ることが効果的です。水分を多く摂ることで、尿の量が増え、尿酸が体外に排出されやすくなるためです。さらに、適度な運動も尿酸値を下げる効果が期待できます。運動によってエネルギー消費が促進されると、尿酸が体内で再利用されやすくなり、結果として血液中の尿酸値が低下するのです。健康的な生活を送るためには、バランスの取れた食事を心がけ、プリン体の多い食品を控えめに、そして水分を十分に摂ることが重要です。また、適度な運動を日常生活に取り入れることで、より効果的に尿酸値をコントロールすることができます。日頃からこれらの点に注意し、健康的なライフスタイルを維持していきましょう。

尿酸値コントロール ポイント
食事
  • プリン体の多い食品(レバー、白子、いわし、あじ、乾燥しいたけなど)を控えめに摂取する
  • アルコール摂取を控える
  • 水分を十分に摂取する
運動 適度な運動を習慣化する

検査と診断

検査と診断

健康診断や人間ドックを受診する機会に、血液検査の項目に血清尿酸値が含まれているかを確認してみましょう。血液検査は、採血によってごく少量の血液を採取し、その血液中の尿酸の量を測定します。この検査によって、自覚症状がない段階でも、尿酸値が高い状態かどうかを把握することができます。
血液検査の結果、血清尿酸値が7.0mg/dLを超えている場合は、高尿酸血症の可能性があります。高尿酸血症は、放置すると痛風発作を引き起こしたり、腎臓に負担をかけたりする可能性があります。そのため、基準値を超えている場合は、医療機関を受診し、医師の診断を受けるようにしてください。
医療機関では、医師は血液検査の結果だけでなく、食事内容や生活習慣、他の病気の有無、自覚症状の有無などを総合的に判断して、診断を行います。痛風と診断された場合は、尿酸値を下げる薬が処方されたり、食事療法の指導を受けたりします。また、高尿酸血症と診断された場合も、症状や尿酸値によっては、治療が必要となることがあります。

項目 内容
検査方法 血液検査(採血)
基準値 血清尿酸値 7.0mg/dL
高尿酸血症のリスク 痛風発作、腎臓への負担
医療機関での診断項目 血液検査の結果、食事内容、生活習慣、他の病気の有無、自覚症状
痛風と診断された場合の治療 尿酸値を下げる薬の処方、食事療法の指導

まとめ

まとめ

健康診断などで耳にする機会も多い「血清尿酸値」ですが、この数値は、私たちの体を構成する細胞の核酸が分解される過程で生じる「尿酸」という物質が、血液中にどれくらい含まれているかを示す指標です。

尿酸は、通常、腎臓の働きによって体外に排出されますが、尿酸の産生量が多すぎたり、腎臓での排泄がうまくいかなくなると、血液中の尿酸濃度が高くなります。これが「高尿酸血症」と呼ばれる状態で、放置すると、痛風などの関節疾患や、腎臓病、動脈硬化などを引き起こすリスクが高まります。

高尿酸血症は、必ずしも自覚症状があるわけではありません。そのため、健康診断などで血清尿酸値が指摘された場合はもちろん、日頃から自身の血清尿酸値を把握し、食生活や運動習慣など、生活習慣に気を配ることが大切です。

もし、ご自身の血清尿酸値について気になることがあれば、自己判断するのではなく、医療機関を受診し、医師に相談することをおすすめします。

項目 説明
血清尿酸値 体内の尿酸の量を示す指標
尿酸 細胞の核酸が分解されてできる物質
尿酸の排出 通常、腎臓の働きで体外に排出
高尿酸血症 尿酸の産生量増加や排出低下で、血液中の尿酸濃度が上昇した状態
高尿酸血症のリスク 痛風、腎臓病、動脈硬化などのリスク増加
生活習慣改善の重要性 血清尿酸値のコントロールには、食生活や運動習慣の見直しが必要

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