「ネ」

救急

夏の危険!熱中症を知ろう

- 熱中症とは熱中症は、高温多湿な環境下に長くいることで、体温調節機能がうまく働かなくなり、体内に熱がこもってしまうことで起こる病気です。気温の高い日だけでなく、湿度が高い日も注意が必要です。屋外で運動をする場合だけでなく、室内でも発症する可能性があります。熱中症の症状は、軽度なものから重症なものまで様々です。初期症状としては、めまい、頭痛、吐き気、倦怠感、筋肉の痙攣、大量の発汗などがあります。このような症状が出た場合は、涼しい場所に移動し、衣服をゆるめて体を冷やす、水分や塩分を補給するなどの対策を取りましょう。熱中症を放置すると、意識障害や痙攣、高体温などの症状が現れ、命に関わることもあります。 重症化を防ぐためには、こまめな水分補給、適切な冷房の使用、直射日光を避けるなどの予防策が重要です。また、乳幼児や高齢者、持病のある方は、特に熱中症のリスクが高いため、周りの方が注意してあげることが大切です。熱中症は、正しい知識と予防を心がけることで防ぐことができます。日頃から、気温や湿度に注意し、自分の体調と相談しながら、無理のない行動を心がけましょう。
小児科

子どもの成長を阻害するネグレクト

- ネグレクトとは ネグレクトとは、子どもが必要とする適切な世話や保護を、親や保護者が行わないことを指します。これは、子どもに対する虐待の一形態であり、身体的虐待や性的虐待と同様に深刻な問題です。親は、子どもにとって最も身近で大切な存在であり、衣食住の提供や安全の確保、愛情表現などを通じて、子どもの健やかな成長を支える責任があります。 ネグレクトには、大きく分けて「身体的ネグレクト」「心理的ネグレクト」「教育的ネグレクト」の3つの種類があります。 * -身体的ネグレクト-は、食事を与えない、不衛生な環境で生活させる、病気や怪我をしても病院に連れて行かないなど、子どもの身体的な安全や健康を脅かす行為を指します。 * -心理的ネグレクト-は、子どもに関心を示さない、言葉による暴力や無視を繰り返す、愛情を示さないなど、子どもの心を傷つけ、健全な情緒の発達を阻害する行為を指します。 * -教育的ネグレクト-は、就学させない、学校に行かせない、学習に必要なものを与えないなど、子どもの学習の機会を奪い、将来の可能性を狭める行為を指します。 ネグレクトは、子どもの心身に深刻な影響を与え、その後の成長や発達に大きな影を落とす可能性があります。子どもは、親から愛され、大切にされているという実感を持つことで、自己肯定感や自尊心を育み、他人との信頼関係を築く力を養っていきます。ネグレクトを受けた子どもは、これらの大切な経験を奪われ、自己肯定感の低さや対人関係の困難さ、情緒不安定、発達障害、非行など、様々な問題を抱えるリスクが高まります。また、大人になってからも、うつ病や不安障害、人間関係の問題などに悩まされる可能性があります。ネグレクトは、決して他人事ではありません。子どものSOSのサインを見逃さず、早期に発見し、適切な支援につなげることが重要です。
泌尿器

尿タンパクとむくみの関係:ネフローゼ症候群を理解する

- ネフローゼ症候群とは私たちの体には、毎日休むことなく働いている臓器がたくさんあります。その中でも、腎臓は血液をきれいにし、体内の水分量やミネラルのバランスを調整するという重要な役割を担っています。腎臓は、まるでフィルターのように血液の中から老廃物や余分な水分をこし取って尿として体の外へ排出しています。 一方、体に必要な栄養素であるタンパク質は、腎臓のフィルターを通過することができず、血液中に留まり体の様々な場所で利用されます。しかし、ネフローゼ症候群を発症してしまうと、この腎臓のフィルター機能に異常が生じてしまいます。本来であれば血液中に留まっているはずのタンパク質が、腎臓のフィルターをすり抜けてしまい、尿の中に大量に漏れ出てしまうのです。 その結果、血液中のタンパク質が減ってしまうことで、体には様々な症状が現れます。 代表的なものとしては、尿の量が減る、顔がむくむ、体がだるい、食欲不振などがあります。 ネフローゼ症候群は、原因や症状、治療法などがまだ完全には解明されていない病気です。 しかし、早期に発見し、適切な治療を受けることで、症状をコントロールし、健康な生活を送ることは可能です。
泌尿器

ネラトンカテーテル:医療現場における多用途アイテム

- ネラトンカテーテルとはネラトンカテーテルは、医療現場で広く使用されている、柔らかくしなやかなチューブ状の医療機器です。体液の排出や薬剤の投与など、様々な用途で使用されます。その形状と材質から、体への負担が少なく、患者さんの苦痛を軽減できるという利点があります。ネラトンカテーテルは、主に尿道、鼻腔、その他、体内に繋がる開口部に挿入されます。例えば、尿道に挿入する場合には、体外に尿を排出する目的で使用されます。これは、手術後や病気などで、自力で排尿が困難な患者さんにとって、非常に重要な役割を果たします。また、鼻腔に挿入する場合は、鼻腔内の分泌物を吸引したり、酸素を供給したりする際に用いられます。ネラトンカテーテルの材質には、ゴムやシリコン樹脂など、柔らかく、弾力性があり、体になじみやすい素材が選ばれています。これらの素材は、挿入時の痛みや組織への損傷を最小限に抑える効果があります。さらに、アレルギー反応が少ないという点でも優れています。ネラトンカテーテルの最大の特徴は、その先端が丸みを帯びていることです。この形状により、挿入時の抵抗を軽減し、スムーズに体内に導入することができます。また、組織を傷つけにくいという点でも、安全性の高い医療機器と言えるでしょう。ネラトンカテーテルは、医療現場において、患者さんの負担を軽減し、様々な治療やケアを支えるために欠かせない存在となっています。
呼吸器

ネブライザー治療:呼吸器疾患を和らげる治療法

- ネブライザー治療とはネブライザー治療とは、呼吸器疾患の症状を和らげるために薬剤を霧状にして、口や鼻から吸入する治療法です。 この治療法は、薬剤を細かい霧状にすることで、気道である口や鼻から肺の奥深くまで薬剤を効率的に届けることができます。そのため、気管支喘息やクループ、慢性閉塞性肺疾患 (COPD) など、様々な呼吸器疾患の治療に用いられています。ネブライザー治療の大きなメリットは、必要な薬剤を直接肺に届けることができるため、全身への副作用を抑えながら効果的に治療を行うことができる点です。飲み薬のように消化器官を通過したり、注射のように血管に注入したりする必要がないため、より速やかに薬効が期待できます。また、小さなお子さんや高齢の方など、薬を飲み込むことが難しい方でも、無理なく治療を受けることができます。ネブライザー治療は、病院で行われることもありますが、小型の装置が開発されたことで、自宅で手軽に行うことも可能になっています。医師の指示に従って正しく使用することで、症状の改善や病気の悪化を防ぐ効果が期待できます。
呼吸器

捻髪音:肺が奏でる小さなサイン

病院の診察室で医師が聴診器を胸に当てて診察する光景は、テレビドラマなどでもよく見かける馴染み深いものでしょう。聴診器を通して医師の耳に届く音は、心臓の鼓動やお腹の活動音など様々ですが、特に肺から聞こえる音は、患者さんの状態を把握する上で重要な情報源となります。 健康な人の肺からは、「ザーザー」という音が聞こえ、これは空気が肺の中をスムーズに出入りしている状態を表しています。まるで風の木々を渡る音のように、自然で規則的な音が聴診器を通して聞こえてきます。しかし、肺炎などの病気になると、肺の中に炎症が起こり、空気の通り道が狭くなったり、肺に水が溜まったりするため、呼吸音が変化します。例えば、「ゴロゴロ」という低い音は、気管支という空気の通り道に痰が詰まっていることを示唆しており、「ヒューヒュー」という笛のような高い音は、気管支が狭くなっている可能性を示しています。これらの音の変化を聞き分けることで、医師は病気の診断や治療方針の決定に役立てています。 このように、聴診器は医師にとって、患者さんの体の内側から発せられる声を聴き、健康状態を把握するための重要な道具と言えるでしょう。
呼吸器

聴診でわかる病気のサイン:捻髪音

病院で診察を受ける際、医師が聴診器を胸や背中に当てて呼吸音を注意深く聞いている姿を見たことがあるでしょう。これは、肺の状態を把握するためにとても重要な診察です。健康な状態であれば、呼吸に伴ってスムーズな空気の流れが聞こえるだけです。しかし、肺に病気が隠れている場合には、いつもとは違う呼吸音が聞こえることがあります。その中でも、「捻髪音」と呼ばれる音は、肺の病気を示す重要なサインとなり得ます。 「捻髪音」とは、髪を耳元でこすり合わせた時に聞こえる音に似た、少し高い音で聞こえる雑音のことを指します。この音は、空気の通り道である気管支や肺胞といった部分が狭くなったり、炎症によって粘液が溜まったりすることで発生します。捻髪音が聞こえる場合は、肺炎や気管支炎、喘息などの病気が疑われます。 捻髪音は、その音の特徴から、病状や重症度を推測する手がかりにもなります。例えば、吸気時に聞こえるのか、呼気時に聞こえるのか、音が連続しているのか、断続的なのか、といった点に注意深く耳を傾けることで、より詳細な診断が可能となります。聴診器から聞こえる奇妙な音は、時に重大な病気のサインとなることがあります。自己判断せず、医師の診察を受けるようにしましょう。
呼吸器

肺の音の謎:捻髪音

病院で診察を受ける際、医師が胸に当てるあの冷たい道具、聴診器。患者さんにとっては馴染み深い光景ですが、あの時医師は一体何を聴いているのでしょうか?もちろん心臓の音を聴いているのですが、それだけではありません。聴診器を通して、医師は肺から聞こえるかすかな音にも耳を澄ませているのです。 私たちが呼吸をする時、空気の通り道である気道は開き、そして閉じます。この開閉運動によって、実は様々な音が生まれているのです。健康な状態であれば、それは「スー」「フー」といった風の音のように聞こえます。しかし、もしも肺に病気があればどうでしょうか。例えば、風邪をひいて気管支に炎症が起きていれば、「ゼーゼー」「ヒューヒュー」といった音が混ざることがあります。さらに、肺炎などで肺に水が溜まっている場合は、「ゴロゴロ」という音が聞こえることもあります。 このように、呼吸音は、肺の状態を知るための重要な手がかりとなります。聴診器を通して、呼吸の音の種類や強さ、聞こえる場所などを注意深く観察することで、医師は肺の病気を診断し、適切な治療法を選択することができるのです。
資格・職種

医療現場の卵たち:ネーベンとは?

病院で働く医師といえば、白衣を着て患者さんを診察する姿を思い浮かべる方が多いでしょう。しかし、医師国家試験に合格し、医師免許を取得したばかりの医師は、まだ一人前の医師として働くことはできません。一人前の医師として働くためには、その後も約2年間、研修医として病院で働きながら診療の経験を積む必要があります。 医師免許を取得したばかりの医師は、この研修医期間中はまだ一人前の医師ではありません。そのため、病院では「先生」とは呼ばれず、「○○先生についているネーベン」などと呼ばれます。 この「ネーベン」という言葉は、ドイツ語で「脇役」や「端役」を意味する言葉です。研修医は、指導医の指示の下で診療補助や患者さんの診察などを行います。つまり、研修医は指導医の指導を受けながら、医師としての知識や技術を身につけていく、いわば一人前の医師になるための修行期間にあるといえます。 研修医は、医師として働く上で必要な知識や技術を学ぶだけでなく、患者さんとの接し方や医療現場でのチームワークなど、多くのことを経験します。そして、これらの経験を通して、医師としての自覚や責任感を育んでいきます。
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