IV

看護技術

静脈注射:その役割と利点

- 静脈注射とは静脈注射とは、読んで字のごとく、静脈の中に直接薬剤を注入する方法です。注射器を用いて一度に投与する注射と、点滴のように時間をかけてゆっくりと投与する方法があります。いずれの方法であっても、薬剤が血管に直接入るため、効果があらわれるまでの時間が非常に短いことが大きな特徴です。では、なぜ静脈注射は、内服薬のように口から飲んだり、筋肉注射のように筋肉に注射したりするのではなく、静脈から直接投与する必要があるのでしょうか? それは、大きく分けて二つ理由があります。一つ目は、患者さんの状態によっては、口から薬を飲むことが難しい場合があるためです。例えば、意識がない場合や、吐き気がひどい場合などは、口から薬を飲むことができません。また、消化管の手術後などで、口から摂取したものが吸収されにくい状態の場合も同様です。このような場合、静脈注射は、必要な薬剤を確実に体内に届けるための有効な手段となります。二つ目は、迅速な効果が求められる場合です。静脈注射では、薬剤が血液に直接混ざるため、効果が非常に早く現れます。例えば、緊急性の高い病気や症状に対しては、一刻も早く効果を得るために静脈注射が選択されます。このように、静脈注射は、状況に応じて、患者さんの負担を軽減し、より効果的に治療を行うために欠かせない方法です。
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