「ふ」

小児科

風疹を知る

- 風疹とは風疹は、風疹ウイルスに感染することで発症する病気です。このウイルスは、感染した人の咳やくしゃみなどのしぶき(飛沫)に含まれており、それを吸い込むことで周りの人にうつります。これを飛沫感染といいます。空気中に漂うウイルスを吸い込むことで感染することもあります。風疹の感染力は、はしかなどと比べると強いとはいえませんが、特に妊娠初期の女性が感染すると、赤ちゃんに先天性風疹症候群という深刻な病気を引き起こす可能性があります。そのため、風疹は決して軽視できない病気といえます。
消化器

お腹の痛みとブルンベルグ徴候

- ブルンベルグ徴候とはお腹の痛みは、誰しもが経験するありふれた症状です。しかし、その痛みが命に関わる病気のサインである場合もあります。そのため、痛みの種類や現れ方を正しく理解することが重要です。今回は、腹膜炎の可能性を示唆する重要なサインである「ブルンベルグ徴候」について詳しく解説します。ブルンベルグ徴候とは、お腹を押したときに感じる痛みのサインの一つです。診察の際、医師はお腹の表面を優しくゆっくりと押していきます。そして、ある程度まで押し込んだ後、急に手を離すと、お腹に強い痛みを感じます。この痛みこそが、ブルンベルグ徴候と呼ばれるものです。では、なぜ手を離したときに強い痛みを感じるのでしょうか?健康な状態では、お腹の中は臓器で満たされており、臓器同士は腹膜と呼ばれる薄い膜で覆われています。しかし、腹膜に炎症が起こると、この膜が刺激に対して敏感になります。そのため、お腹を押さえられると強い痛みを感じます。さらに、急に圧迫が解除されると、炎症を起こした腹膜が急に伸びるため、より強い痛みを感じると考えられています。ブルンベルグ徴候は、腹膜炎の疑いがある場合に重要な診断材料となります。腹膜炎は、放置すると命に関わる危険な病気です。そのため、ブルンベルグ徴候が見られる場合は、速やかに医療機関を受診する必要があります。

医療現場で使われる「プロ」とは?

医療現場で働く中で、「プロ」という言葉を耳にすることがあるかもしれません。日常会話ではあまり馴染みのない表現ですが、これは一体何を意味する言葉なのでしょうか? 実は、医療現場で使われる「プロ」は、「パーセント」を意味します。普段、私たちが何気なく使っている「パーセント」は、英語の「percent」から来ています。しかし、医療現場で使われる「プロ」は、ドイツ語の「Prozent」に由来しています。どちらも全く同じ意味で、割合を表す際に使われます。 では、なぜ医療現場では、英語ではなくドイツ語由来の「プロ」が使われることが多いのでしょうか?それは、日本の医学がドイツ医学の影響を大きく受けて発展してきた歴史に由来します。明治時代、日本は近代医学を導入する際に、ドイツから多くの医学書や医療技術を導入しました。その影響で、医療用語にはドイツ語由来のものが多く残っているのです。「プロ」もその一つであり、現在でも医療現場で日常的に使われています。 このように、医療現場で使われる「プロ」は、歴史的背景を理解すると、その意味がより深く理解できます。医療従事者を目指す方は、ぜひこの機会に「プロ」という言葉の意味を覚えておきましょう。
脳・神経

リラックスの鍵!副交感神経を理解する

私たち人間の体には、自分の意志とは関係なく、生命を維持するために24時間休むことなく働き続けている神経があります。これを自律神経と呼びます。 例えば、心臓を動かしたり、呼吸をしたり、食べ物の消化吸収なども、この自律神経の働きによるものです。 そして、この自律神経は、大きく2つに分けられます。 一つは交感神経、もう一つは副交感神経です。 副交感神経は、主に体がリラックスしている時や、休息している時に活発に働く神経です。 睡眠中や食後など、心身をゆったりと休ませ、リラックスしたい時に優位に働きます。 副交感神経が優位に働くと、脈拍がゆっくりになり、血管が広がるので、血圧が下がります。 また、消化活動が促進され、栄養素を吸収しやすくなるため、体が休息と回復に向かうように働きます。
看護技術

看護記録の焦点:フォーカスチャーティングとは

医療現場において、看護記録は患者の状態や受けた看護ケアの内容を正確に記録し、医師や薬剤師、理学療法士など、医療チーム全体で情報を共有するために非常に重要なツールです。近年、従来の記録方式に加えて、患者の視点に立った、より患者中心的な記録方式が注目されています。 従来の記録方式では、看護師の視点から見た症状や行った処置などが中心に記録される傾向にありました。しかし、患者中心の記録方式では、患者の発言や行動、そしてその背景にある感情や考え方を重視します。 代表的な患者中心の記録方式として、『フォーカスチャーティング』があります。これは、患者の状態や行動、看護師の観察内容などを、「データ」「アクション」「レスポンス」の3つの要素で記録する手法です。「データ」は患者の訴えやバイタルサインなどの客観的な情報を、「アクション」は看護師が行ったケアの内容を、「レスポンス」はケアに対する患者の反応を記録します。 患者中心の記録方式を導入することで、医療チーム全体が患者の状況をより深く理解し、患者一人ひとりのニーズに合わせた質の高い医療を提供することに繋がります。また、患者自身が自分の状態や治療経過を把握しやすくなることで、治療に対する意欲や自己管理能力の向上も期待できます。

プロトコール研究:より良い治療法を探求する

- プロトコール研究とは何かプロトコール研究は、現在広く行われている治療法よりも、より効果的で安全性の高い治療法を見つけることを目的とした研究です。病気の治療には、一般的に確立された方法(標準治療)があります。しかし、医療は日々進歩しており、常に新しい薬や治療法が開発されています。プロトコール研究は、このような新しい治療法の可能性を追求し、患者さんにとってより良い医療を提供することを目指しています。プロトコール研究では、新しい薬の効果を確かめたり、既存の薬の使い方や組み合わせを変えたり、手術方法や放射線治療の照射方法を工夫するなど、様々な方法が試されます。これらの新しい治療法は、標準治療と比較して、より効果が高く、副作用が少なく、あるいは治療期間が短いなど、患者さんにとってメリットがあると考えられます。プロトコール研究に参加することは、新しい治療法をいち早く受けることができる可能性がある一方、その効果や安全性はまだ完全に確立していないという側面もあります。研究に参加するかどうかは、患者さん自身の判断となりますが、医師から研究内容について十分な説明を受け、メリットとリスクをよく理解した上で判断することが重要です。
循環器

医療現場で使われる用語:脈拍を意味する「プルス」とは?

病院で働く医療従事者と患者さんの間では、スムーズに気持ちを通じ合わせることがとても大切です。しかし、医療現場では毎日のように専門用語が使われているため、患者さんにとっては理解しにくいと感じる場面もあるでしょう。医療従事者にとっては当たり前に使っている言葉でも、患者さんにとっては初めて聞く言葉かもしれません。特に、病気や治療内容の説明で専門用語が多く使われると、患者さんは不安な気持ちになってしまうこともあります。そこで、今回は医療現場で使われる専門用語の一つである「プルス」について説明していきます。 「プルス」とは、日本語で「脈拍」のことです。心臓が血液を送り出すたびに、血管は波打つように動きます。この血管の動きを指で触れることで感じることができます。脈拍を測ることで、心臓が規則正しく動いているか、また、どれくらいの速さで血液を送り出しているかを知ることができます。健康な人の場合、安静時の脈拍数は1分間に60回から80回程度です。しかし、運動後や緊張している時などは、脈拍数は増加します。これは、体がより多くの酸素を必要としているためです。 医療現場では、脈拍は患者の状態を把握するための重要な指標の一つです。脈拍を測定することで、心臓の病気や貧血、脱水症状などを早期に発見することができます。また、手術中や投薬後などには、患者の状態を常に監視するために、継続的に脈拍を測定することがあります。
検査

腹水検査:その重要性と診断における役割

- 腹水検査とはお腹に水が溜まることを腹水と言いますが、これは病気のサインであることがあります。そこで、腹水検査を行い、溜まった水の性質を調べることで、原因となっている病気を探ります。-# 検査方法腹水検査は、まずお腹に針を刺して腹水を採取することから始まります。患者さんの体勢は、通常仰向けの状態で、医師が消毒と麻酔を行った後、お腹に針を刺します。採取した腹水は、その色や濁り具合を肉眼で観察します。その後、顕微鏡で細胞の種類や数を調べたり、細菌の有無を培養検査で確認したりします。さらに、タンパク質や糖の量などの生化学的な分析も行われます。これらの検査結果を総合的に判断することで、腹水の原因を探っていきます。-# 腹水検査でわかること腹水検査は、肝臓病、心臓病、腎臓病、がんなど、様々な病気が原因で起こる腹水の診断に役立ちます。例えば、腹水が濁っていて、白血球が多い場合は、細菌感染が疑われます。一方、腹水が透明で、タンパク質が少ない場合は、肝硬変などの肝臓病の可能性が高くなります。腹水検査は、比較的安全な検査ですが、まれに出血や感染などの合併症が起こることがあります。検査を受ける際は、事前に医師から検査内容やリスクについて十分な説明を受け、納得した上で受けるようにしましょう。
検査

腹水検査:病気のサインを見つける手がかり

お腹に水が溜まることを腹水と言いますが、これは病気の名前ではなく、様々な病気の結果として現れる症状です。そのため、腹水が見られる場合には、その背後にある原因を突き止めることが非常に重要です。 腹水をきたす病気として代表的なものには、肝臓の病気、心臓の病気、腎臓の病気などが挙げられます。肝臓は、タンパク質の合成や解毒など、多くの重要な役割を担っていますが、肝硬変などの病気になると、腹水が溜まりやすくなります。また、心臓は、体中に血液を循環させるポンプの役割を担っていますが、心不全になると、心臓の働きが低下し、体内に水が溜まりやすくなり、腹水を引き起こすことがあります。さらに、腎臓は、血液中の老廃物を濾過して尿として排出する役割を担っていますが、腎不全になると、この機能が低下し、体内に水が溜まり、腹水が生じることがあります。 このように、腹水は命に関わる病気のサインであることも少なくありません。そのため、お腹に水が溜まったと感じた場合には、自己判断せずに、速やかに医療機関を受診し、医師の診察を受けるようにしましょう。
産婦人科

妊娠を支えるホルモン、プロゲステロン

- プロゲステロンとは プロゲステロンは、女性の体内で働く重要なホルモンの一つで、ステロイドホルモンという種類に分類されます。 プロゲステロンは、主に卵巣でつくられますが、妊娠中は胎盤からも分泌されます。また、副腎皮質や脳からも少量ですが分泌されています。 プロゲステロンは、月経周期に合わせて分泌量が変化し、子宮内膜を厚くして受精卵が着床しやすい状態にしたり、妊娠を維持する役割を担っています。このことから、プロゲステロンは「妊娠ホルモン」とも呼ばれています。 具体的には、プロゲステロンは子宮内膜に働きかけて、受精卵の着床を助ける分泌液を増やしたり、子宮の収縮を抑えたりします。また、基礎体温を上昇させる作用も持っています。 プロゲステロンは、妊娠以外にも、乳腺の発達や、情緒の安定にも関わっていると考えられています。 このように、プロゲステロンは女性の体にとって非常に重要な役割を果たしているホルモンです。
産婦人科

母乳とホルモンの関係:プロラクチンの役割

- プロラクチンとは?私たちの体内には、様々な器官や組織が複雑に連携し合いながら、生命活動が維持されています。この連携を円滑に行うために、ホルモンと呼ばれる化学物質が重要な役割を担っています。ホルモンは、特定の器官から分泌され、血液に乗って全身を巡り、特定の細胞に情報を伝達することで、体の機能を調整しています。プロラクチンも、こうしたホルモンの一つであり、脳の底部にある下垂体前葉と呼ばれる器官から分泌されます。プロラクチンは、様々な臓器に作用することが知られていますが、特に乳腺に対して強い作用を持ちます。妊娠すると、女性の体内でプロラクチンの分泌量が増加し始めます。そして、出産後には、その分泌量はピークに達し、乳腺を発達させて母乳の産生を促します。母乳は、赤ちゃんにとって、成長に必要な栄養素が豊富に含まれているだけでなく、免疫力を高める成分も含まれており、赤ちゃんの健やかな成長を支える上で欠かせないものです。このように、プロラクチンは、母親と赤ちゃんの絆を結ぶために重要な役割を担っていると言えるでしょう。
消化器

タンパク質を分解する酵素: プロテアーゼ

- プロテアーゼとは私たちの体を含む生物の体を構成する重要な要素の一つにタンパク質があります。 このタンパク質は、多数のアミノ酸が鎖のようにつながり、複雑な立体構造を持つことで様々な機能を発揮しています。このアミノ酸同士をつないでいる結合をペプチド結合と呼びます。プロテアーゼはこのペプチド結合を切断する、いわば「タンパク質分解酵素」の役割を担っています。プロテアーゼは、タンパク質をより小さな断片であるペプチドや、最小単位であるアミノ酸へと分解します。この働きは、不要になったタンパク質の分解や、食物中のタンパク質の消化吸収、体内の様々な反応の調整など、生命維持に欠かせないものです。例えば、食事で摂取した肉や魚などのタンパク質は、そのままでは体が吸収できません。そこで、胃や腸で分泌されるプロテアーゼがタンパク質を分解し、吸収しやすい形に変えています。また、細胞内では、不要になったタンパク質や、異常なタンパク質をプロテアーゼが分解することで、細胞内環境の維持に貢献しています。このように、プロテアーゼは生命活動の維持に欠かせない酵素であり、その種類や働きは多岐にわたります。
消化器

腹水について:原因と症状

- 腹水とはお腹の中には、胃や腸などの臓器が収まっています。これら臓器は、お互いにくっついたり、こすれ合ったりしないように、少量の液体で満たされた腹腔と呼ばれる袋の中に入っています。この液体は、臓器が滑らかに動くのを助ける潤滑油のような役割をしています。 「腹水」とは、この腹腔内に通常よりもはるかに多くの液体が溜まってしまった状態のことを指します。お腹に水が溜まる病気というわけではありません。腹水自体は病気ではありませんが、他の病気のサインであることが多いです。例えば、肝臓の病気、心臓の病気、腎臓の病気などが原因で起こることがあります。肝臓が硬くなってしまう病気(肝硬変)になると、血管の圧力が高まり、その結果として腹水が溜まりやすくなります。また、心臓の働きが悪くなると、体内の水分をうまく排出することができなくなり、腹水が溜まることがあります。腹水は、お腹の張りや膨満感、体重増加、息苦しさなどの症状を引き起こします。症状が重い場合には、お腹に針を刺して水を抜く治療(腹水穿刺)や、原因となっている病気を治療する必要があります。
資格・職種

医師の右腕となるか?:フィジシャンアシスタント

- フィジシャンアシスタントとはフィジシャンアシスタント(PA)は、医師の指示や監督を受けながら、診療を補助する医療従事者です。医師が担う医療行為のうち、約8割をカバーできるといわれており、幅広い業務を担います。具体的には、患者の病状の聞き取りや診察、検査結果に基づいた診断の補助、医師の指示に基づいた治療行為、手術の補助、薬の処方など、多岐にわたります。PAは、医師の指示の下でこれらの業務を行うため、医師と密接に連携しながら業務にあたります。アメリカでは、医師不足や医師の長時間労働を解消するための有効な手段として、PAの役割がますます重要視されています。日本でも、2014年の医療法改正により、PAに類似した職種として「特定行為に係る看護師」の制度が創設されました。PAは、チーム医療において重要な役割を担っており、医師の負担軽減や医療の質向上に貢献することが期待されています。今後、日本でも、PAの活躍の場が広がっていく可能性があります。
消化器

腹膜炎:沈黙の脅威とその症状

- 腹膜炎とはお腹の内側を覆っている薄い膜、腹膜に炎症が起こる病気を腹膜炎と言います。この腹膜は、胃や腸などの臓器を外部の衝撃から守ったり、臓器同士が摩擦を起こさないように滑らかにする役割を担っています。健康な状態では、この腹膜は体内での役割をスムーズに果たしていますが、何らかの原因で細菌感染を起こしたり、刺激性の物質に触れたりすると、腹膜に炎症が起こってしまいます。これが腹膜炎です。腹膜炎の原因として最も多いのは、胃潰瘍や虫垂炎、大腸憩室炎といった消化器官に穴が開く病気です。これらの病気によって、消化器官の内容物が腹腔内に漏れ出すことで、腹膜に強い炎症を引き起こします。その他にも、 pancreatitisや外傷、手術後の合併症などが原因となることもあります。腹膜炎は、放っておくと命に関わる危険性も高い病気です。早期に発見し、適切な治療を行うことが非常に重要です。腹膜炎が疑われる症状としては、激しい腹痛、吐き気、嘔吐、発熱、腹部膨満感などがあります。これらの症状が見られる場合には、速やかに医療機関を受診するようにしてください。

体を守るプロスタグランジンの多彩な役割

- プロスタグランジンとは何か私たちの体の中では、様々な物質が働いて、健康が維持されています。その中でも、プロスタグランジンは、体内で作られ、細胞同士の情報伝達を担う重要な物質の一つです。 プロスタグランジンは、アラキドン酸という脂肪酸から作られます。アラキドン酸は、細胞膜を構成する成分の一つで、食事から摂取したり、体内で合成されたりします。このアラキドン酸が、特定の酵素の働きによって、プロスタグランジンへと変化します。プロスタグランジンが重要なのは、特定の受容体と結びつくことで、様々な組織や細胞に作用し、多様な生理機能を調節するからです。 例えば、炎症反応を引き起こしたり、痛みや熱を生じさせたりします。また、血管を広げたり縮めたりすることで血圧を調節したり、消化機能をコントロールしたり、出産の際には子宮を収縮させたりするなど、実に様々な場面で活躍しています。このように、プロスタグランジンは、私たちの体に備わった、健康を維持するための巧妙なシステムにおいて、重要な役割を担っているのです。

手術前の不安を和らげるプレメディとは?

- プレメディとは手術や検査を受ける際、患者さんは誰でも少なからず不安や緊張を感じます。 このような精神的なストレスは、手術や検査中の体の状態に影響を与え、思わぬ合併症を引き起こす可能性も考えられます。 そこで、手術や検査を安全かつ円滑に進めるために、事前に薬を投与することがあります。これが「プレメディケーション」、略して「プレメディ」と呼ばれるものです。プレメディの目的は主に二つあります。一つ目は、患者さんの不安や緊張を和らげ、リラックスした状態で手術や検査に臨めるようにすることです。二つ目は、手術や検査中の痛みや不快感を抑え、麻酔の効果を高めることです。具体的には、不安を軽減する薬、痛みを抑える薬、唾液や胃酸の分泌を抑える薬などが用いられます。プレメディを行うかどうか、またどのような薬をどの程度の量使用するかについては、患者さん一人ひとりの年齢や健康状態、手術や検査の内容などを考慮して、医師が慎重に判断します。 プレメディは、患者さんがより安心して手術や検査を受けられるようにするための重要な準備段階の一つといえるでしょう。
資格・職種

プライマリーナース制とその意義

- プライマリーナースとは病院に入院すると、患者さん一人ひとりに担当の看護師さんがつきます。この看護師さんのことをプライマリーナースと呼び、入院した患者さんが退院するまでの間、患者さんの看護を責任持って担当する看護体制のことをプライマリーナース制といいます。従来の看護体制では、日勤や夜勤など、勤務時間帯によって担当する看護師さんが異なっていました。例えば、日勤の時間帯はAさんが担当していても、夜勤の時間帯はBさんが担当するといった具合です。しかし、プライマリーナース制では、入院から退院まで、一人の看護師さんが責任を持って担当するため、患者さんは安心して治療や療養に専念することができます。プライマリーナースは、患者さんの病気や治療に関することだけでなく、日常生活のケアや不安や悩みなど、様々な相談に対応します。患者さん一人ひとりに寄り添った看護を提供することで、より質の高い看護を提供することが期待されています。
資格・職種

新人看護師の道しるべ!プリセプターの役割と重要性

- プリセプターって何? 病院で働く看護師にとって、患者さんの命を預かるという責任は非常に重いものです。特に、病院という慣れない環境で働き始めたばかりの新人看護師にとっては、日々の業務や人間関係の中で大きな不安や負担を感じるのは当然のことでしょう。 こうした新人看護師の不安を少しでも和らげ、一日も早く病院の仕事に慣れてもらうために、マンツーマンで指導にあたる先輩看護師がいます。 彼らを「プリセプター」と呼びます。プリセプターは、単に業務の進め方や知識を教えるだけでなく、新人看護師の不安や悩みに寄り添い、相談に乗りながら、精神的な支えとなることも重要な役割です。 新人看護師は、プリセプターという心強い味方を得ることで、安心して業務に集中し、一人前の看護師として成長していくことができるのです。
血液

生命のエネルギー源 ブドウ糖

- ブドウ糖とは ブドウ糖は、私たちが毎日元気に活動するために欠かせないエネルギー源です。 人間が生きていくためには、心臓を動かしたり、呼吸をしたり、体温を保ったりと、様々な活動が必要です。これらの活動にはすべてエネルギーが必要であり、そのエネルギー源となるのがブドウ糖です。 私たちは、ご飯、パン、麺類、果物など、様々な食品から炭水化物を摂取しています。 これらの炭水化物は、体内で消化・吸収される過程で、最終的にブドウ糖に分解されます。 ブドウ糖は水に溶けやすい性質を持っているため、血液によって体中の細胞に運ばれます。 細胞は、血液によって運ばれてきたブドウ糖を取り込み、酸素を使って分解します。そして、この分解の過程で、生命活動に必要なエネルギーが作り出されます。 つまり、ブドウ糖は、いわば私たちの体を動かすための燃料のような役割を果たしていると言えるでしょう。
資格・職種

新人看護師を支えるプリセプターシップ

- プリセプティーとは「プリセプター」という言葉を聞いたことがありますか?これは、病院や診療所で働き始めたばかりの新人看護師を指導する、先輩看護師のことを指します。そして、その新人看護師のことを「プリセプティー」と呼びます。看護師の国家試験に合格したばかりのプリセプティーは、まさに期待に胸を膨らませた新人です。しかし、医療現場は患者さんの命と向き合う、緊張感の漂う場所でもあります。教科書で得た知識だけでは対応できない、複雑で臨機応変な判断が必要となる場面も少なくありません。そこで、プリセプティーは、プリセプターである先輩看護師からマンツーマンの指導を受けながら、実際の医療現場で必要な知識や技術を身につけていきます。具体的には、患者さんのバイタルチェックや点滴、注射などの医療処置の仕方、患者さんとのコミュニケーションの取り方、医療機器の使い方など、多岐にわたります。プリセプターの指導は、単に業務を教えるだけでなく、プリセプティーが精神的に成長できるよう、支え、励ます役割も担っています。慣れない環境で戸惑うことも多いプリセプティーにとって、プリセプターの存在は心強い支えとなるでしょう。そして、プリセプターの熱心な指導の下、プリセプティーは一人前の看護師を目指し、日々成長していくのです。

手術前の不安を和らげるプレメディとは?

- プレメディとは手術や検査を受けることは、誰にとっても心身ともに負担がかかるものです。慣れない環境、病気への不安、手術や検査自体への恐怖など、様々な感情が渦巻く中で、患者さんは緊張や不安を感じるのは当然のことです。このような精神状態は、心拍数や血圧の上昇を引き起こし、手術や検査のリスクを高める可能性も孕んでいます。そこで重要となるのが、「プレメディケーション」、略して「プレメディ」です。これは、手術や検査の前に患者さんに薬を投与し、不安や緊張を和らげ、リラックスした状態に導くための処置です。「麻酔前投薬」と呼ばれることもあります。プレメディを行うことで、患者さんは落ち着いた状態で手術や検査に臨むことができます。これは単に患者さんの心理的な負担を軽減するだけでなく、手術や検査を円滑に進める上でも非常に重要です。心拍数や血圧の急激な変動を抑え、安定した状態を保つことで、合併症のリスクを減らし、より安全に手術や検査を行うことが可能となります。プレメディに使用される薬は、患者さんの状態や手術・検査の内容によって異なります。そのため、医師や看護師は、患者さんと事前にしっかりとコミュニケーションを取り、最適な薬剤を選択する必要があります。

副腎皮質ステロイド:体の調節役

- 副腎皮質ステロイドってどんなホルモン? 副腎皮質ステロイドは、私たちの体にとってなくてはならない、とても大切なホルモンです。このホルモンは、腎臓のすぐ上にある副腎という臓器で作られます。副腎は小さな臓器ですが、体にとって重要なホルモンをいくつか分泌しています。その中でも、副腎の外側の部分を副腎皮質といいますが、副腎皮質ステロイドはこの副腎皮質で作られます。 副腎皮質ステロイドは、体の中の様々な働きを調整するという重要な役割を担っています。例えば、体のエネルギーの使い方をコントロールしたり、免疫の働きを調整したりしています。また、ストレスに対抗する力にも深く関わっています。 副腎皮質ステロイドは、その働きによってさらに細かく分類されます。主なものとしては、糖質コルチコイド、鉱質コルチコイド、男性ホルモンの3つがあります。糖質コルチコイドは、血糖値やエネルギー代謝に関わっています。鉱質コルチコイドは、体内の水分や塩分のバランスを保つ働きをしています。男性ホルモンは、男性らしい体を作る働きをするホルモンですが、女性でも少量分泌されています。 このように、副腎皮質ステロイドは私たちの体が健康な状態を保つために、非常に重要な役割を果たしています。
資格・職種

医師の右腕となるか?:フィジシャンアシスタント

- フィジシャンアシスタントとはフィジシャンアシスタント(PA)は、医師の監督の下で働く医療専門職です。彼らは、医師の指示を受けながら、幅広い医療行為を行うことができます。具体的には、診察、診断、治療、手術の補助、薬の処方など、医師の業務の約8割をカバーすることができます。 PAは、医師と密接に連携し、チームの一員として医療を提供します。彼らは、医師の指示に従って、患者の病状の評価、診断テストの実施、治療計画の立案などを行います。また、患者やその家族に対して、健康状態や治療法について説明する役割も担います。 PAは、医師の負担を軽減し、医療の質を向上させるために重要な役割を担っています。特に、医師不足が深刻化する地域において、PAは医療アクセスを改善するための有効な手段として期待されています。アメリカでは、すでに多くの医療機関でPAが活躍しており、その数は年々増加しています。日本でも、PAの導入が検討されており、今後の医療現場における重要な担い手となることが期待されています。
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