腎臓の血液循環:腎血流量
私たちの体には、不要なものや体に悪いものを取り除く働きを持った臓器がいくつかあります。その中でも特に重要な臓器の一つが腎臓です。腎臓は、血液をきれいにする役割を担っています。
毎日、心臓から送り出された血液の約20%もの量が腎臓に流れ込みます。これは全身に送られる血液のおよそ5分の1に相当し、体の他のどの臓器よりも多い量です。腎臓に流れ込んだ血液は、糸球体と呼ばれる毛細血管の塊を通り抜けます。このとき、血液中の老廃物や余分な水分、塩分などが濾し取られます。
濾し取られたものは、尿として体外に排出されます。一方、濾過された血液は、腎臓内の血管を通って再び体内に戻っていきます。このように、腎臓は血液を常にきれいに保つことで、私たちの体が健康な状態を保てるように重要な役割を果たしているのです。
もし、腎臓の働きが悪くなると、血液中の老廃物が体に蓄積し、様々な病気を引き起こす原因となります。腎臓は「沈黙の臓器」とも呼ばれ、自覚症状が出にくい臓器です。そのため、健康診断などで定期的に腎臓の機能をチェックすることが大切です。