血流

循環器

怒張:血管が腫脹するメカニズムと病気との関係

- 怒張とは何か怒張とは、体の各部に行き渡る血液の循環が悪くなり、血管内に血液が過剰に溜まってしまうことで、血管が通常よりも膨らんだ状態を指します。私たちの体は、心臓という臓器がポンプの役割を果たすことで、全身に血液を循環させています。この血液は、酸素や栄養を体の隅々まで運び、老廃物を回収するという重要な役割を担っています。通常、血管は血液量に応じて柔軟に太さを変えながら、スムーズな血液循環を維持しています。しかし、何らかの原因で血液の流れが滞ってしまうと、血管内に血液が過剰に溜まり始めます。すると、血管内の圧力が高まり、その結果として血管壁が無理やり押し広げられるように拡張してしまいます。この状態が、怒張と呼ばれるものです。怒張は、見た目にも血管が太く、青っぽく浮き出ている状態として確認できます。特に、皮膚の表面に近いところにある静脈で起こりやすく、脚や腕などに現れやすいという特徴があります。また、怒張は一時的なものから慢性的なものまで、その症状は様々です。長時間の立ち仕事や運動不足などによって一時的に怒張が起こることもあれば、静脈瘤などの病気によって慢性的に怒張が続くこともあります。怒張が続く場合は、放置せずに医療機関を受診し、適切な検査や治療を受けるようにしましょう。
循環器

血管の危険!塞栓症とは?

私たちの体の中には、まるで網の目のように張り巡らされた血管があり、血液が体内をくまなく巡っています。この血液は、生命維持に欠かせない酸素や栄養を体の隅々まで運び届ける役割を担っています。しかし、何らかの原因でこの血管が詰まってしまうことがあります。その結果、血液が行き渡らなくなった組織は酸素や栄養が不足し、深刻な状態に陥ってしまうのです。 では、一体何が血管を詰まらせてしまうのでしょうか?血管を塞いでしまう物質を塞栓子と呼びますが、その正体は様々です。 最も一般的な塞栓子は、血液の塊である血栓です。血管が傷ついたり、血流が悪くなったりすると、血液が固まって血栓ができやすくなります。この血栓が血管から剥がれて流れ出し、細い血管に詰まってしまうことがあります。 また、悪性腫瘍の一部が剥がれ落ち、血流に乗って別の場所に運ばれて血管を詰まらせることもあります。さらに、脂肪や空気なども塞栓子となることがあります。例えば、骨折をした際に骨髄中の脂肪が血管に入り込んだり、医療ミスで血管内に空気が入ってしまったりすることがあります。 このように、血管を塞ぐ原因は多岐に渡り、命に関わる危険性も孕んでいます。日頃から血管の健康を意識し、血流を良好に保つことが重要です。
循環器

全身の血管抵抗:全身末梢血管抵抗とは?

- 全身末梢血管抵抗とは心臓から送り出された血液は、全身に張り巡らされた血管という名の通路を通って、酸素や栄養を体の隅々まで届けます。この血液の流れやすさ、つまり血液が血管壁から受ける抵抗のことを、-全身末梢血管抵抗(SVR)-といいます。イメージしやすいように、水道管を例に考えてみましょう。細い水道管に水を流そうとすると、太い水道管に比べて水は流れにくく、水圧も高くなります。これは、水道管の壁が水の流れに抵抗を与えるためです。血管も同様に、その太さによって血液の流れやすさが変化します。血管が収縮して細くなると、血液は流れにくくなり、心臓はより強い力で血液を送り出さなければなりません。その結果、SVRは上昇し、血圧も高くなるのです。反対に、血管が拡張して太くなると、血液は流れやすくなり、心臓への負担は軽減されます。この場合は、SVRは減少し、血圧は低下します。このように、SVRは血圧を調整する上で重要な役割を担っています。SVRは、自律神経やホルモン、薬物など様々な要因によって変化し、私たちの体は状況に合わせてSVRを調整することで、常に適切な血圧を保っているのです。
循環器

血管の脅威:塞栓症とは

私たちの体内には、全身に酸素や栄養を運ぶために、網の目のように血管が張り巡らされています。まるで、体の中を流れる「生命の道」とも言えるでしょう。しかし、この重要な血管が何らかの原因で詰まってしまうことがあります。これを塞栓症と呼びます。 では、一体何が血管を塞いでしまうのでしょうか?その原因となる物質を塞栓子と呼びます。 塞栓子には、いくつかの種類があります。 まず、血液が固まってできる血栓が挙げられます。これは、血管の内側に傷ができたり、血流が悪くなったりすることで形成されやすくなります。 また、腫瘍が原因となることもあります。腫瘍の一部が剥がれ、血流に乗って別の場所に運ばれ、血管を塞いでしまうのです。 さらに、脂肪も塞栓子となることがあります。骨折などをした際に、骨の中の脂肪が血管に入り込み、塞栓症を引き起こす場合があるのです。 その他にも、空気が血管内に侵入することで塞栓症が起こるケースもあります。これは、医療行為中の事故などで起こることがあります。 このように、塞栓子には様々なものが考えられます。塞栓症は命に関わることもあるため、予防や早期発見、適切な治療が非常に重要です。
循環器

全身の血管抵抗:全末梢血管抵抗とは?

私たちの体を網の目のように巡っている血管は、心臓から送り出された血液を体の隅々まで届けるために欠かせないものです。血液はこの血管の中を絶え間なく流れていますが、その流れは決して淀みなく進むわけではありません。なぜなら、血液の流れを妨げるものが血管の壁にあるからです。これを抵抗と呼びます。 この抵抗は、庭に水をまく際に使うホースとよく似ています。ホースの中を勢いよく水が流れている時でも、ホースの壁によって少なからず流れが妨げられているように、血液もまた血管の壁から抵抗を受けています。 では、この抵抗は一体何が原因で生まれるのでしょうか?それは、血液の粘度と血管の太さ、そして血管の長さという3つの要素が大きく関わっています。 血液がドロドロしているほど、また血管が細く長いほど、血液は流れにくくなります。これは、血液が血管の中をスムーズに流れるためには、ある程度の力が必要になるからです。もしも血管が狭くなれば、血液はより強い力で押し出されなければなりません。 このように、血液の流れと抵抗は密接に関係しており、この抵抗を理解することは、健康な状態を保つ上でとても重要になります。
循環器

血管の危険!塞栓症とは?

私たちの体の中には、網の目のように血管が張り巡らされています。血管は、体中に酸素や栄養を運ぶために、休みなく血液を送り届けるという重要な役割を担っています。 しかし、この血管が何らかの原因で詰まってしまうことがあります。これを塞栓症といいますが、一体何が原因で血管は詰まってしまうのでしょうか? 血管を詰まらせてしまう原因となる物質を、塞栓子といいます。塞栓子は、血液の流れに乗って体内を移動し、血管よりも細い部分に差し掛かると、そこで詰まってしまいます。その結果、血液の流れが滞り、酸素や栄養が臓器や組織に届かなくなってしまいます。 塞栓子には、いくつかの種類があります。最も多いのは、血液中にできた血のかたまりである血栓です。その他にも、脂肪や空気、腫瘍細胞の一部などが塞栓子となることがあります。 塞栓症は、詰まった血管の種類や場所によって、様々な症状を引き起こします。例えば、脳の血管が詰まると脳梗塞、心臓の血管が詰まると心筋梗塞、肺の血管が詰まると肺塞栓症を発症します。 塞栓症は命に関わることもあるため、早期発見・早期治療が非常に重要です。
PAGE TOP