更年期

泌尿器

尿道カルンクル:知っておきたい女性の病気

- 尿道カルンクルとは? 尿道カルンクルは、女性の尿道口にできる、やわらかい良性の腫瘍です。尿道口とは、膀胱に溜まった尿が体外へ排出される際に通る穴のことを指します。「腫瘍」と聞くと、がんのような悪性の病気を想像して不安になる方もいらっしゃるかもしれません。しかし、尿道カルンクルは悪性のものではなく、体に深刻な害を及ぼすことはほとんどありません。 尿道カルンクルは、見た目はつやのある赤いできもののように見え、いちごに似ていることから「尿道肉阜」とも呼ばれます。大きさは数ミリ程度のものから、1センチを超えるものまで様々です。 閉経後の女性に多くみられるのも特徴ですが、若い女性に見られることもあります。はっきりとした原因は解明されていませんが、女性ホルモンの減少や尿道口への刺激などが関係していると考えられています。 多くの場合、痛みやかゆみなどの自覚症状はみられません。しかし、尿道口付近に違和感を感じたり、排尿時に痛みを感じたりする場合もあります。また、まれに出血を伴うこともあります。 基本的には経過観察となりますが、症状が気になる場合には治療を行うこともあります。治療法としては、女性ホルモン含有の軟膏を塗ったり、手術で切除したりする方法などがあります。
産婦人科

女性のライフステージ:更年期について

更年期とは、女性が人生の折り返し地点を迎える頃に訪れる、体と心の変化の時期と言えます。この時期、女性の体では卵巣の働きが徐々に衰え始め、女性ホルモンの一種であるエストロゲンの分泌量が減少していきます。エストロゲンは、女性の体の様々な機能を調節する役割を担っており、月経や妊娠に関わるだけでなく、血管や骨、脳の働きにも影響を与えています。 閉経とは、このエストロゲンの減少に伴い、月経が完全に停止した状態を指します。一般的には、最後の月経から一年以上経過した時点で閉経と診断されます。そして、更年期はこの閉経を挟んだ前後五年間、具体的には40代後半から50代にかけての期間を指します。 この時期は、ホルモンバランスが大きく変化するため、心身に様々な症状が現れやすくなります。例えば、のぼせやほてり、発汗、めまい、動悸、イライラ感、抑うつ気分、不眠、関節痛、頭痛など、多岐にわたる症状が現れることがあります。これらの症状は個人差が大きく、全く症状が現れない人もいれば、日常生活に支障をきたすほどの強い症状に悩まされる人もいます。 更年期は、決して病気ではありません。しかし、この時期に起こる体の変化や症状について正しく理解し、自分自身の体と向き合っていくことが大切です。
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