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生命の指標:血圧について

血圧とは? 血液は、心臓という強力なポンプによって、全身に張り巡らされた血管の中を休むことなく流れ続けています。 この血液が血管の中を流れる際に、血管の壁に押し付ける力のことを「血圧」といいます。 私たちの体にとって、血液は酸素や栄養を運ぶ重要な役割を担っており、心臓はその血液を絶えず送り出すことで、生命維持に貢献しています。 日常生活を思い浮かべてみましょう。階段を上ったり、激しい運動をしたりすると、心臓はドキドキと速く鼓動し、息切れを感じることがあります。 これは、体がより多くの酸素を必要とするため、心臓がより多くの血液を送り出そうと、より強い力で血管に血液を押し出している状態だからです。 このように、私たちの活動レベルや体の状態によって、心臓の働きは常に変化し、それに伴い血圧も変動します。 座って安静にしている時と、運動をして息が上がっている時では、血圧は異なる値を示すのです。
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静かなる脅威:低血圧を知る

- 低血圧とは私たちの体は、心臓がポンプのように機能することで、血液を全身に送り届けています。 血液は、酸素や栄養を体の隅々まで運び、老廃物を回収するという重要な役割を担っています。この血液が血管を押す力のことを血圧といいますが、低血圧とは、文字通りこの血圧が正常範囲よりも低い状態を指します。一般的には、上の血圧(収縮期血圧)が90mmHg未満、下の血圧(拡張期血圧)が60mmHg未満の場合に低血圧と診断されます。 血圧は常に一定ではなく、時間帯や活動量、ストレス、体位などの変化によって上下します。低血圧は、健康な人にも見られることがあります。例えば、激しい運動の後や、長時間立ちっぱなしの状態、脱水症状などによって一時的に血圧が低下することがあります。また、体質的に血圧が低くても、特に自覚症状がなく健康に過ごせている人もいます。しかし、急激な血圧低下によってめまいや立ちくらみ、ふらつき、意識消失などの症状が現れる場合は注意が必要です。 これらの症状は、脳へ十分な血液が供給されなくなることで起こります。このような場合は、医療機関を受診し、適切な検査や治療を受けるようにしましょう。
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めまいの原因? 起立性低血圧を知ろう

朝、布団から起き上がるときや、椅子から立ち上がるとき、目の前が一瞬暗くなったり、ふらふらしたりすることがありますよね。このような経験は、年齢を重ねるほど多くなる傾向にありますが、若い方でも経験することがあります。 このような症状が現れる原因の一つに、血圧の変化が考えられます。人間の体は、寝ている間や座っている間は、重力の影響を受けにくいため、血液は比較的体の下の方に溜まりやすくなっています。そこから急に立ち上がると、重力によって血液が足の方に移動し、一時的に心臓に戻ってくる血液の量が減ってしまいます。 すると、心臓から送り出される血液の量も減少し、血圧が急降下してしまうのです。この急激な血圧の変化によって、脳への血流が一時的に不足し、めまいやふらつきが生じると考えられています。 このような症状は、多くの場合、数秒から長くても1分ほどで自然に回復します。しかし、頻繁に起こったり、症状が強かったりする場合は、他の病気が隠れている可能性も考えられます。気になる症状がある場合は、自己判断せずに、医療機関を受診し、医師に相談することをお勧めします。
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心臓の力強さ:収縮期血圧とは?

心臓は、まるで休むことを知らない働き者のように、昼夜問わず私たちの体中に血液を送り続けています。この血液循環によって、酸素や栄養が体の隅々まで届けられ、私たちは元気に活動することができます。 心臓が全身に血液を送り出すとき、心臓の筋肉は力強く収縮し、血液を勢いよく押し出します。この時の血液が血管の壁に与える圧力のことを「収縮期血圧」と呼びます。つまり、収縮期血圧は心臓がどれだけの力で血液を送り出しているのか、心臓のポンプとしての力強さを示す指標と言えます。 健康な状態であれば、心臓は効率よく血液を送り出すことができますが、高血圧などの病気になると、心臓はより強い力で血液を送り出さなければならず、収縮期血圧は高くなってしまいます。この状態が続くと、心臓に大きな負担がかかり、様々な病気を引き起こすリスクが高まります。 そのため、収縮期血圧は健康状態を把握する上で非常に重要な指標であり、日頃から血圧を測定し、自身の心臓の状態を把握することが大切です。
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生命の指標:血圧について

- 血圧とは私たちの体の中には、全身に栄養や酸素を運ぶために、網の目のように血管が張り巡らされています。心臓は、まるでポンプのように休むことなく動き続け、血液を体中に送り出しています。この時、血液が血管の中を流れる際に、血管の壁に圧力がかかります。これが「血圧」です。血圧は、血液を体の隅々まで送り届けるために必要な圧力です。高すぎても低すぎてもいけません。 血圧が高い状態が続くと、血管に負担がかかり続け、動脈硬化などを引き起こすリスクが高まります。動脈硬化は、血管の弾力性を失わせ、血液の流れを悪くする病気です。進行すると、心筋梗塞や脳梗塞など、命に関わる病気を引き起こす可能性があります。反対に、血圧が低い状態が続くと、体全体に十分な血液が巡らなくなります。 その結果、めまいや立ちくらみ、疲労感などが現れることがあります。健康な状態を保つためには、血圧を適切な範囲に保つことが大切です。日頃からバランスの取れた食事、適度な運動、十分な睡眠を心がけ、血圧を正常な範囲に保ちましょう。また、定期的に血圧を測定し、自身の血圧の状態を把握することも重要です。
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経皮的心肺補助法:生命を支える最新技術

- 経皮的心肺補助法とは 経皮的心肺補助法(PCPS)は、病気や怪我などによって心臓や肺が正常に機能しなくなった時に、一時的にその働きを代替し、生命を維持するための治療法です。 心臓は全身に血液を送り出すポンプの役割、肺は血液中に酸素を取り込み、二酸化炭素を排出するガス交換の役割を担っていますが、心臓手術後や重い心不全、呼吸不全の患者さんの場合、これらの臓器が十分に機能せず、生命維持が困難になることがあります。このような場合に、PCPSを用いることで、心臓や肺を休ませながら回復を促すことが期待できます。 PCPS では、足の付け根にある太い血管(大腿動脈と大腿静脈)からカテーテルと呼ばれる細い管を挿入します。このカテーテルを通して血液を体外に取り出し、PCPS 装置内で酸素を供給し、再び体内に戻します。この一連の循環補助を行うことで、弱った心臓や肺の代わりに血液を循環させ、酸素を全身に送り届けることが可能となります。 PCPS は、心臓や肺の機能が回復するまでの間、生命維持に不可欠な治療法と言えるでしょう。
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頻脈:知っておきたいその症状と対応

- 頻脈とは頻脈とは、心臓が異常に速く拍動している状態を指します。簡単に言うと、心臓が通常よりも速くドキドキしている状態のことです。医学的には、安静時の脈拍数が1分間に100回を超えると頻脈と診断されます。健康な人でも、激しい運動の後や、緊張している時、興奮している時などには、脈拍数が一時的に増加することがあります。これは、体が酸素をより多く必要とするため、心臓が頑張って血液を送り出そうとしているからです。このような生理的な反応による一時的な頻脈は、特に心配する必要はありません。しかし、安静時や軽い運動をしている時など、特に負荷がかかっているわけでもないのに脈拍数が速くなる場合は、頻脈が疑われます。頻脈は、心臓の病気や甲状腺の病気、貧血、脱水など、様々な原因で起こることがあります。また、ストレスや不安、カフェインの過剰摂取、特定の薬の副作用なども、頻脈を引き起こす可能性があります。頻脈は、動悸や息切れ、めまい、胸の痛みなどの症状を伴うことがあります。症状が重い場合や、頻繁に起こる場合は、早めに医療機関を受診することが大切です。医師は、診察や検査を通して原因を突き止め、適切な治療を行います。
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命の鼓動:心臓の役割と重要性

人間の心臓は、その人の握りこぶしほどの大きさで、胸の中央よりやや左寄りに位置しています。心臓は、まるでポンプのように休むことなく働き続け、全身に血液を送るという重要な役割を担っています。 心臓は、四つの部屋に分かれています。上の二つの部屋は「心房」と呼ばれ、右側が「右心房」、左側が「左心房」です。下の二つの部屋は「心室」と呼ばれ、右側が「右心室」、左側が「左心室」です。 右心房には、全身を巡って戻ってきた血液が集まります。この血液は、酸素が少ないため、暗赤色をしています。右心房から右心室へ血液が送られ、さらに肺に送られます。肺で血液は酸素を取り込み、鮮やかな赤色になります。そして、肺から左心房に送られます。左心房から左心室に送られた血液は、全身に送り出されます。 それぞれの部屋の間には、血液が逆流するのを防ぐための弁があります。心臓が規則正しく収縮と拡張を繰り返すことで、この弁が開閉し、血液は一定方向に流れるようになっています。
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急性動脈閉塞症の5P:重要な兆候を見逃すな!

- 急性動脈閉塞症とは急性動脈閉塞症は、手足の動脈が突然詰まってしまう病気です。私たちの心臓は、全身に血液を送り出すポンプのような役割を担っています。心臓から送り出された血液は、動脈という血管を通って全身に届けられますが、この動脈が何らかの原因で詰まってしまうと、血液が行き渡らなくなり、様々な障害を引き起こします。これが急性動脈閉塞症です。急性動脈閉塞症の原因として最も多いのは、心塞栓症と動脈血栓症の二つです。心塞栓症は、心臓で作られた血液の塊が流れ出し、血管に詰まってしまう病気です。一方、動脈血栓症は、動脈硬化が原因で血管が狭くなり、最終的に完全に閉塞してしまう病気です。急性動脈閉塞症は、発症すると詰まった血管より先の部位に血液が供給されなくなり、深刻な状態に陥ります。例えば、手足の痺れや冷感、痛みなどの症状が現れ、放置すると、筋肉が壊死し、最悪の場合、手足を切断しなければならないこともあります。また、脳の血管が詰まると脳梗塞、心臓の血管が詰まると心筋梗塞を引き起こすなど、命に関わる危険性も孕んでいます。急性動脈閉塞症は早期の診断と治療が非常に重要です。適切な治療を行えば、後遺症が残る可能性を低減し、社会復帰できる可能性も高まります。もし、突然手足の痺れや冷感、痛みを感じたら、すぐに医療機関を受診してください。
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生命の道筋:動脈の役割と健康

私たちの体の中には、全身に張り巡らされた血管という管があり、その中を血液が絶えず流れ続けることで、私たちは生きていくことができます。この血液の流れを作り出しているのが心臓です。心臓は、体にとって重要な臓器の一つで、休むことなく働き続け、血液を体全体に送り出すポンプの役割をしています。 心臓から送り出された血液は、動脈という血管を通って全身に届けられます。動脈は、心臓の拍動に合わせて血液を送り出すために、弾力性に富んだ丈夫な構造をしています。心臓が収縮するたびに、動脈は押し広げられ、波打つように血液を体の隅々まで送り届けます。この時、動脈の壁を通して感じられる拍動が「脈」です。動脈は、まるで心臓という工場から、体中の細胞という労働者へ、酸素や栄養素を届けるための輸送路のような役割を果たしていると言えるでしょう。
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肺動脈圧:沈黙のうちに心臓を蝕む病気

心臓から血液が送り出され、全身に酸素を供給するために、肺は重要な役割を担っています。心臓から肺へと血液を運ぶ血管を肺動脈といいますが、この肺動脈内の圧力のことを肺動脈圧と呼びます。肺動脈圧は、心臓が円滑に血液を循環させるために、重要な指標の一つとなっています。 心臓が収縮し、血液を送り出す時の肺動脈圧を収縮期圧と呼びます。また、心臓が拡張し、血液を再び心臓に取り込む時の肺動脈圧は拡張期圧と呼ばれます。これらの圧力は、心臓の活動と深く関連しており、健康な状態を保つためには、それぞれの圧力が適切な範囲内に収まっている必要があります。収縮期圧は30~15mmHg、拡張期圧は8~2mmHgが正常範囲とされています。 さらに、肺動脈圧を平均化した平均圧も重要な指標です。平均圧は、心臓が一回拍動する間に、肺動脈にかかる圧力を平均化したもので、18~9mmHgが正常範囲とされています。これらの数値はあくまでも目安であり、年齢や体格、健康状態などによって個人差があります。 肺動脈圧は、肺高血圧症などの病気と密接に関係しています。肺高血圧症は、肺動脈の圧力が異常に高くなる病気で、息切れや動悸、疲れやすさなどの症状が現れます。肺動脈圧の変化に注意することで、こうした病気の早期発見・治療に繋がることが期待されます。
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動脈血:酸素を運ぶ血液

私たちの体内を流れる血液には、体の各部に酸素を運ぶ役割を担う動脈血と、全身から心臓へ戻る際に二酸化炭素を多く含む静脈血があります。 動脈血は、酸素を豊富に含んでいるため、鮮やかな赤色をしています。これは、赤血球に含まれるヘモグロビンというタンパク質が酸素と結びつくことで、鮮やかな赤色に変化するためです。一方、静脈血は、酸素が少ない代わりに、二酸化炭素を多く含んでいるため、暗赤色をしています。 よく、手の甲に見られる青っぽい血管を「静脈」と呼ぶことがありますが、これは、血管自体が青い色をしているのではありません。血管の中を流れる血液の色が、皮膚を通して見えることで、青っぽく見えているのです。実際には、動脈も静脈も、血管自体に色はありません。 動脈血の鮮やかな赤色は、私たちの体が正常に酸素を運搬できている証と言えるでしょう。
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全身の血管抵抗:全末梢血管抵抗とは?

私たちの体を網の目のように巡っている血管は、心臓から送り出された血液を体の隅々まで届けるために欠かせないものです。血液はこの血管の中を絶え間なく流れていますが、その流れは決して淀みなく進むわけではありません。なぜなら、血液の流れを妨げるものが血管の壁にあるからです。これを抵抗と呼びます。 この抵抗は、庭に水をまく際に使うホースとよく似ています。ホースの中を勢いよく水が流れている時でも、ホースの壁によって少なからず流れが妨げられているように、血液もまた血管の壁から抵抗を受けています。 では、この抵抗は一体何が原因で生まれるのでしょうか?それは、血液の粘度と血管の太さ、そして血管の長さという3つの要素が大きく関わっています。 血液がドロドロしているほど、また血管が細く長いほど、血液は流れにくくなります。これは、血液が血管の中をスムーズに流れるためには、ある程度の力が必要になるからです。もしも血管が狭くなれば、血液はより強い力で押し出されなければなりません。 このように、血液の流れと抵抗は密接に関係しており、この抵抗を理解することは、健康な状態を保つ上でとても重要になります。
血液

生命を巡る赤い川:動脈血

私たちの体の中を流れる血液には、動脈血と静脈血の二種類があります。動脈血は心臓から全身に送られる血液で、静脈血は全身から心臓に戻る血液です。動脈血と聞いて多くの人が思い浮かべるのは、その鮮やかな赤い色でしょう。まるで赤い絵の具を溶かしたように見えるかもしれませんが、なぜ動脈血はあんなにも赤い色をしているのでしょうか? その秘密は、血液中で酸素を運ぶ役割を担っているヘモグロビンという物質にあります。ヘモグロビンは、酸素と結びつくと鮮やかな赤色に変化するという性質を持っています。動脈血は、肺で酸素をたっぷり取り込み、全身に酸素を届けるという重要な役割を担っています。そのため、動脈血には酸素と結びついたヘモグロビンが多く含まれており、鮮やかな赤い色に見えるのです。 ちなみに、全身から心臓に戻ってくる静脈血は、動脈血に比べて酸素が少ない状態です。酸素が少ないヘモグロビンは暗赤色になるため、静脈血は動脈血よりも暗い色をしています。動脈血の鮮やかな赤い色は、酸素を多く含んでいる証と言えるでしょう。
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胎児循環と卵円孔:その役割と閉鎖

人間の心臓は、体中に血液を送るために休むことなく働き続ける重要な臓器です。大人の心臓は二つの心房と二つの心室、合わせて四つの部屋に分かれており、それぞれの部屋が連携して全身に血液を送り出しています。しかし、お母さんのお腹の中にいる間の赤ちゃんの心臓は、大人の心臓とは少し構造が異なります。大人の心臓では左右の心房は壁で仕切られていますが、胎児の心臓には左右の心房の間を繋ぐ小さな穴が開いています。この穴は「卵円孔」と呼ばれ、胎児の成長にとって重要な役割を担っています。 卵円孔は、胎児が母親の胎盤から酸素を豊富に含んだ血液を受け取るために必要な構造です。胎児は肺で呼吸ができないため、母親の胎盤から酸素を受け取っています。卵円孔があるおかげで、胎盤から送られてきた血液は、心臓の右側から左側へ直接流れ込み、全身に送られます。 通常、卵円孔は赤ちゃんが生まれて肺呼吸を始めると自然に閉じます。これは、肺で呼吸が始まることで心臓内の圧力が変化し、卵円孔を塞いでいた弁が自然と閉じるためです。しかし、何らかの理由で卵円孔が閉じずに残ってしまうことがあります。これを「卵円孔開存」と呼びます。卵円孔開存は、場合によっては健康上の問題を引き起こす可能性もあるため、注意が必要です。
循環器

臨床現場で使われる「ヘモラール」って?

病院に行くと、医師や看護師が使う専門用語が飛び交っていて、何のことかわからない、なんて経験をしたことはありませんか? 日常生活ではあまり耳慣れない言葉も、医療現場ではごく当たり前に使われています。 その一つが「ヘモラール」という言葉です。初めて聞いた方は、一体どんな意味だろう?と首を傾げるかもしれません。しかし、医療従事者の間では、日常的に使われている言葉なのです。 「ヘモ」は血液、「ラール」は関係する、という意味があり、組み合わせると「血液に関係する」という意味になります。では、具体的にどんな時に使われるのでしょうか? 例えば、怪我をして出血が止まらない場合、「ヘモラールショック」を起こす危険性があります。これは、大量の血液が失われることで、血圧が急激に低下し、生命の危機に瀕する状態を指します。 このように、医療現場では、患者さんの状態や治療内容を正確に伝えるために、専門用語が使われています。もちろん、患者さんに対して専門用語を使う場合は、わかりやすく説明することが大切です。しかし、専門用語を知ることで、医師や看護師の説明をより深く理解することにもつながります。
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脳への血液供給路:総頚動脈

人間の頭部、特に脳は、生命維持や日々の活動に欠かせない重要な器官です。脳が正常に機能するためには、酸素や栄養を豊富に含んだ血液を常に供給する必要があります。この重要な役割を担っているのが、左右の首筋に1本ずつ、合計2本通っている総頚動脈です。 総頚動脈は、心臓から送り出された血液を脳へと運ぶ、いわば生命の太いパイプラインと言えるでしょう。心臓から上半身へと向かう大動脈から枝分かれした総頚動脈は、首の部分を通りながら頭部へと血液を送り届けます。そして、脳に到達した血液は、脳の隅々まで行き渡り、思考や記憶、運動機能など、人間らしさを支える様々な活動に必要な酸素や栄養を供給します。 もしも、事故や病気などで総頚動脈が損傷したり、血流が途絶えてしまうと、脳への酸素供給が滞り、脳細胞がダメージを受けてしまいます。最悪の場合、意識障害や運動麻痺などの重い後遺症が残ったり、死に至る可能性もあるのです。このように、総頚動脈は、私たちが健康な状態で日常生活を送る上で、極めて重要な役割を担っていると言えるでしょう。
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全身の血管抵抗を示す指標:SVRI

- SVRIとはSVRIとは、Systemic Vascular Resistance Index(全身血管抵抗係数)の略称で、全身の血管が血液の流れに対してどれだけ抵抗を示すか表す指標です。 私たちの体の中には、全身に血液を循環させるための血管が張り巡らされています。血管は、心臓から送り出された血液を体の隅々まで届けるための重要な役割を担っています。 心臓は、この血管を通じ、全身に血液を送り出していますが、血管内には血液の流れに対する抵抗が存在します。この抵抗を数値化したものがSVRIです。SVRIが高いということは、血管が収縮している、つまり血液の通り道が狭くなっている状態を意味します。この状態では、心臓は血液を押し出すために、より強い力で働かなければなりません。逆に、SVRIが低いということは、血管が拡張している、つまり血液の通り道が広がっている状態を意味します。この状態では、心臓は比較的楽に血液を送り出すことができます。SVRIは、血圧や心臓の機能を評価する上で重要な指標となります。例えば、高血圧の患者さんの場合、SVRIが高い傾向が見られます。これは、高血圧によって血管が収縮し、血液の流れに対する抵抗が増加しているためと考えられます。
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血液が固まる病気:血栓とは

- 血栓の概要私たちの体内を循環している血液は、怪我をした時などに傷口をふさぐ重要な役割を担っています。通常、出血すると血液中の成分が反応し、複雑な過程を経て血液が凝固し、出血を止める仕組みになっています。 しかし、この血液凝固のメカニズムが、怪我をしていない状態でも過剰に働いてしまうことがあります。その結果、血管の中で血液が固まってしまう現象を、血栓と呼びます。血栓は、それができる場所によって、大きく動脈血栓と静脈血栓に分けられます。動脈は心臓から全身に血液を送り出す血管である一方、静脈は全身から心臓へ血液を送り返す血管です。動脈血栓は、動脈硬化などにより血管の内壁が損傷し、そこに血小板やフィブリンなどが集積して形成されます。動脈血栓は、心臓の冠動脈で発生すると心筋梗塞、脳の血管で発生すると脳梗塞を引き起こすなど、生命に関わる重大な病気を引き起こす可能性があります。一方、静脈血栓は、血液の流れが滞りやすい足の静脈にできやすいという特徴があります。飛行機のエコノミークラスなど、長時間同じ体制で座り続けることで足の静脈に血栓ができることがあり、エコノミークラス症候群とも呼ばれます。静脈血栓は、肺の血管に詰まると肺塞栓症を引き起こすことがあり、こちらも命に関わる危険性があります。このように、血栓は発生する場所や原因によって様々な病気を引き起こす可能性があり、注意が必要です。
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