全身の血管抵抗:全身末梢血管抵抗とは?
- 全身末梢血管抵抗とは心臓から送り出された血液は、全身に張り巡らされた血管という名の通路を通って、酸素や栄養を体の隅々まで届けます。この血液の流れやすさ、つまり血液が血管壁から受ける抵抗のことを、-全身末梢血管抵抗(SVR)-といいます。イメージしやすいように、水道管を例に考えてみましょう。細い水道管に水を流そうとすると、太い水道管に比べて水は流れにくく、水圧も高くなります。これは、水道管の壁が水の流れに抵抗を与えるためです。血管も同様に、その太さによって血液の流れやすさが変化します。血管が収縮して細くなると、血液は流れにくくなり、心臓はより強い力で血液を送り出さなければなりません。その結果、SVRは上昇し、血圧も高くなるのです。反対に、血管が拡張して太くなると、血液は流れやすくなり、心臓への負担は軽減されます。この場合は、SVRは減少し、血圧は低下します。このように、SVRは血圧を調整する上で重要な役割を担っています。SVRは、自律神経やホルモン、薬物など様々な要因によって変化し、私たちの体は状況に合わせてSVRを調整することで、常に適切な血圧を保っているのです。