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意外と知らない?残尿感と残尿の違い

- 残尿とは何か 「残尿」とは、文字通り、尿を出した後にも関わらず、膀胱の中に残ってしまう尿のことを指します。普段の生活の中で、尿を排出した後でも、なんとなく膀胱のあたりに違和感を感じることはありませんか?それはもしかすると、膀胱内に残尿が残っているサインかもしれません。 この残尿感は、誰にでも起こりうる現象です。その量は人によって異なり、年齢や性別、日々の生活習慣など、様々な要因が影響を与えます。 健康な人の場合、一回の排尿で膀胱内の尿をほぼ全て出し切ることができ、残尿はほとんどありません。しかし、加齢に伴って膀胱の筋肉が衰えたり、前立腺肥大などの病気によって尿道が圧迫されると、尿の出が悪くなり、残尿量が増加することがあります。 残尿が多い状態が続くと、膀胱炎や腎盂腎炎などの尿路感染症のリスクが高まるだけでなく、膀胱の機能低下や尿失禁を引き起こす可能性もあります。そのため、日頃から排尿の状態に注意し、残尿が多いと感じたり、排尿時の違和感がある場合は、早めに医療機関を受診することが大切です。
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生命を支える静かなる働き者:腎臓

私たちの体内を流れる血液は、全身に酸素や栄養を届けるという重要な役割を担っています。それと同時に、細胞が活動した後に排出される老廃物や、体に不要な水分を回収する役割も担っています。その血液をきれいにする働きを担っているのが腎臓です。 腎臓は、そら豆のような形をした臓器で、腰のあたりに左右一つずつ、背中側に位置しています。血液は心臓から送り出されて全身を巡り、腎臓にも絶えず流れ込んでいます。腎臓は、まるでフィルターのように血液中にある老廃物や余分な水分などをこし取ります。こし取られたものは、尿となり体外に排出されます。 腎臓は一日にドラム缶約半分ほどの量の血液を処理しています。そして、老廃物や余分な水分をろ過することで、私たちの体の内部環境を一定に保っています。体内の水分量やミネラルバランスの調整、血液を作るホルモンの分泌など、腎臓は私たちの健康を支えるために重要な役割をたくさん担っているのです。
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筋肉の危機信号:ミオグロビン尿

- ミオグロビン尿とは ミオグロビン尿とは、筋肉に含まれるミオグロビンというタンパク質が、尿に大量に混じることで尿の色が赤褐色に変化する状態のことです。 ミオグロビンは、筋肉に酸素を運ぶ役割を担っています。通常、ミオグロビンは筋肉の中に留まっていますが、激しい運動や筋肉の損傷が起こると、血液中に流れ出すことがあります。血液中のミオグロビンは腎臓で濾過され、尿に混じます。 健康な状態であれば、尿中にミオグロビンはほとんど検出されません。しかし、激しい運動後や筋肉の損傷などにより、血液中のミオグロビン濃度が急激に上昇すると、腎臓で処理しきれなくなり、尿中に大量のミオグロビンが排出されるようになります。その結果、尿の色が赤褐色に変色するのです。 ミオグロビン尿自体は無害な場合もありますが、横紋筋融解症などの重篤な疾患のサインである可能性があります。横紋筋融解症は、筋肉が溶けてしまう病気で、腎臓に大きな負担をかけ、急性腎不全を引き起こす可能性があります。そのため、ミオグロビン尿がみられる場合は、速やかに医療機関を受診する必要があります。
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医療現場で使われる言葉~ハルンって何?~

病院に行くと、医師や看護師が使う、普段の生活では聞き慣れない言葉に戸惑うことはありませんか? 例えば、「バイタルサイン」「サチュレーション」「ルート確保」といった言葉は、医療従事者にとっては日常的な言葉でも、患者さんにとっては初めて耳にする言葉かもしれません。 このような医療現場で使われる専門用語は、患者さんとのコミュニケーションを難しくする一因となる可能性があります。患者さんが自分の症状や治療内容を正確に理解するためには、医師や看護師が分かりやすい言葉で説明することが重要です。 もちろん、医療従事者が専門用語を使うのには理由があります。専門用語を使うことで、正確かつ簡潔に情報を伝えることができますし、他の医療従事者との間で誤解なく意思疎通を図ることができます。しかし、患者さんにとって分かりにくい言葉では、適切な治療を受けてもらうための信頼関係を築くことが難しくなってしまう可能性も考えられます。 医療現場では、患者さんが安心して治療を受けられるよう、分かりやすい言葉で説明することが求められています。医師や看護師は、患者さんの立場に立って、専門用語を避ける、もしくは分かりやすく言い換えるなど、コミュニケーションを工夫していく必要があります。
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尿量:健康のバロメーター

- 尿量とは尿量とは、一日に体外に排出される尿の総量のことを指します。私たちは、飲み物や食べ物から水分を摂取し、体内で様々な活動に利用しています。その過程で、体内の老廃物や余分な水分は、腎臓という臓器で血液から濾し出され、尿として体外に排出されます。つまり、尿量は、体内の水分バランスを調整する上で非常に重要な役割を担っています。一日に排出される尿の量は、個人差がありますが、成人であれば通常1~1.5リットル程度です。これは、一日に摂取する水分の量や、気温、湿度、運動量、健康状態など様々な要因によって変化します。例えば、暑い日に汗をたくさんかいた時や、激しい運動をした後は、体内の水分量が減るため、尿量は少なくなる傾向があります。逆に、寒い日に水分を多く摂取した場合は、尿量は多くなる傾向があります。尿量は、健康のバロメーターの一つと言えるでしょう。尿量が極端に多かったり少なかったりする場合は、体の何らかの異常を示唆している可能性があります。例えば、尿量が異常に多い場合は、糖尿病や尿崩症などの病気が疑われます。一方、尿量が異常に少ない場合は、脱水症状や腎臓の機能低下などが考えられます。このように、尿量は私たちの健康状態を反映する重要な指標です。普段から、自分の尿量に気を配り、少しでも異常を感じたら、早めに医療機関を受診するようにしましょう。
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健康のバロメーター! 尿検査でわかること

- 尿検査とは尿検査は、健康状態を調べる上で、誰もが一度は経験するほど一般的な検査です。採血と違って痛みもなく、ごく少量の尿を採取するだけで、体の状態について様々な情報を得ることができます。-# 尿に隠された体のサイン私たちの体は、毎日約1~1.5リットルの尿を作り出しています。尿には、体内で利用された栄養素の残りカスや、不要になった老廃物などが溶け込んでいます。健康な状態であれば、これらの成分は一定の範囲内に収まりますが、もしも体の中で何らかの異常が起きていれば、尿の色や成分に変化が現れます。尿検査では、こうした尿の異常を調べることで、病気の早期発見や診断に役立てています。-# 尿検査の方法尿検査は、採取した尿に試験紙を浸したり、専用の機器で分析したりすることで行われます。試験紙には、特定の成分と反応して色が変わる薬品が塗布されており、色の変化によって、糖やタンパク質などが含まれているかどうかを調べることができます。また、顕微鏡を使って尿中の細胞を観察することもあります。-# 尿検査でわかること尿検査では、腎臓病、糖尿病、尿路感染症など、様々な病気のリスクを調べることができます。例えば、尿に糖が含まれていれば糖尿病の可能性が、タンパク質が含まれていれば腎臓病の可能性が疑われます。さらに、尿の色や濁り具合なども重要な判断材料となります。尿検査は、手軽でありながら多くの情報を得られる、非常に有用な検査です。日頃から自分の体の状態に気を配り、少しでも異変を感じたら、早めに医療機関を受診しましょう。
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