女性ホルモン

産婦人科

女性のライフステージ:更年期について

更年期とは、女性が人生の折り返し地点を迎える頃に訪れる、体と心の変化の時期と言えます。この時期、女性の体では卵巣の働きが徐々に衰え始め、女性ホルモンの一種であるエストロゲンの分泌量が減少していきます。エストロゲンは、女性の体の様々な機能を調節する役割を担っており、月経や妊娠に関わるだけでなく、血管や骨、脳の働きにも影響を与えています。 閉経とは、このエストロゲンの減少に伴い、月経が完全に停止した状態を指します。一般的には、最後の月経から一年以上経過した時点で閉経と診断されます。そして、更年期はこの閉経を挟んだ前後五年間、具体的には40代後半から50代にかけての期間を指します。 この時期は、ホルモンバランスが大きく変化するため、心身に様々な症状が現れやすくなります。例えば、のぼせやほてり、発汗、めまい、動悸、イライラ感、抑うつ気分、不眠、関節痛、頭痛など、多岐にわたる症状が現れることがあります。これらの症状は個人差が大きく、全く症状が現れない人もいれば、日常生活に支障をきたすほどの強い症状に悩まされる人もいます。 更年期は、決して病気ではありません。しかし、この時期に起こる体の変化や症状について正しく理解し、自分自身の体と向き合っていくことが大切です。
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妊娠を支えるホルモン、プロゲステロン

- プロゲステロンとは プロゲステロンは、女性の体内で働く重要なホルモンの一つで、ステロイドホルモンという種類に分類されます。 プロゲステロンは、主に卵巣でつくられますが、妊娠中は胎盤からも分泌されます。また、副腎皮質や脳からも少量ですが分泌されています。 プロゲステロンは、月経周期に合わせて分泌量が変化し、子宮内膜を厚くして受精卵が着床しやすい状態にしたり、妊娠を維持する役割を担っています。このことから、プロゲステロンは「妊娠ホルモン」とも呼ばれています。 具体的には、プロゲステロンは子宮内膜に働きかけて、受精卵の着床を助ける分泌液を増やしたり、子宮の収縮を抑えたりします。また、基礎体温を上昇させる作用も持っています。 プロゲステロンは、妊娠以外にも、乳腺の発達や、情緒の安定にも関わっていると考えられています。 このように、プロゲステロンは女性の体にとって非常に重要な役割を果たしているホルモンです。
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エストロゲンの役割:女性の体と健康への影響

- エストロゲンとはエストロゲンは、女性ホルモンと呼ばれるホルモンの一種です。ホルモンは、体内の特定の器官や組織からのメッセージを伝える、いわば化学伝達物質のようなものです。体内で作られ、血液によって運ばれ、離れた場所にある細胞に特定の作用を引き起こします。 エストロゲンは、女性の体の中で、もう一つの重要な女性ホルモンであるプロゲステロンとともに、様々な役割を担っています。エストロゲンは主に卵巣で作られます。卵巣は子宮の左右にある小さな器官で、卵子を作ると同時に、エストロゲンをはじめとする女性ホルモンを分泌する働きがあります。 エストロゲンは、思春期を迎えると分泌量が増加し始めます。思春期は、子供が大人へと成長していく過程で、体つきが変わり、生殖機能が成熟していく時期です。エストロゲンは、この思春期に起こる女性の体の変化、例えば乳房の発育や、丸みを帯びた体つきになることに大きく関わっています。 また、エストロゲンは、月経周期(生理)の調節にも重要な役割を果たしています。月経周期とは、妊娠の準備のために子宮内膜が厚くなり、妊娠しなかった場合に子宮内膜が剥がれ落ちて血液とともに体外へ排出される、約1ヶ月のサイクルのことです。エストロゲンは、このサイクルの中で子宮内膜の増殖を促す働きをしています。 さらに、エストロゲンは妊娠の維持にも欠かせません。妊娠中は、胎盤からもエストロゲンが分泌され、胎児の成長をサポートしています。このように、エストロゲンは女性の体にとって非常に重要なホルモンであり、健やかな生活を送る上で欠かせないものです。
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