原因不明

その他

全身に影響を及ぼす難病:サルコイドーシス

- サルコイドーシスとはサルコイドーシスは、原因がまだはっきりと分かっていない、全身の様々な臓器に影響を及ぼす病気です。あまり聞き慣れない名前かもしれませんが、国が「指定難病」としている重要な病気の一つです。この病気は、顕微鏡で観察すると「サルコイド肉芽腫」と呼ばれる特徴的な小さな炎症組織が、体の様々な場所に現れることが特徴です。この肉芽腫は、小さな塊のように見えるのですが、これは体の中に侵入してきた異物を排除しようとして、免疫細胞が集まってできるものです。サルコイドーシスは、20歳から40歳代の比較的若い世代に発症することが多く、特に女性に多くみられます。また、日本では特定の遺伝子を持つ人に発症しやすいという報告もあります。症状は、肉芽腫ができる場所や大きさによって様々です。初期には、発熱、咳、倦怠感、体重減少など、風邪に似た症状が現れることがありますが、自覚症状がないまま健康診断で発見されることもあります。進行すると、息切れや胸の痛み、視力障害、皮膚病変など、様々な症状が現れることがあります。サルコイドーシスは、現在のところ完全に治すことができる治療法は見つかっていません。しかし、多くの場合、自然に治癒することもあります。症状が重い場合や、重要な臓器に影響が出ている場合は、ステロイド薬などの薬物療法が行われます。
その他

原因不明の不調、不定愁訴とは?

- 不定愁訴とは 不定愁訴とは、頭痛、疲労感、消化不良、めまいなど、様々な体の不調を訴えるものの、病院で検査を受けても、その原因となる病気が見つからない状態を指します。 例えば、激しい頭痛に悩まされて病院を受診したとします。医師は念のため、頭部のCT検査や血液検査など、様々な角度から原因を探りますが、検査結果には異常が見られず、頭痛の原因を特定できない場合があります。このような場合に、不定愁訴と診断されることがあります。 不定愁訴は、検査で客観的な根拠が見つからないため、周囲から理解を得られにくいという側面があります。「気のせいなのではないか」「もっとしっかり検査してもらった方がいい」などと言われることもあり、患者は大きな不安やストレスを抱えがちです。 不定愁訴の原因は、まだはっきりとは解明されていませんが、ストレスや不安、生活習慣の乱れ、環境の変化などが関与していると考えられています。そのため、医師は、患者から詳しく話を聞き、生活習慣やストレス状況などを把握した上で、治療方針を決定します。 治療には、薬物療法と並んで、カウンセリングや生活指導など、心と体の両面からのアプローチが重要となります。患者自身が自分の状態を理解し、医師と協力しながら治療を進めていくことが大切です。
検査

原因不明の発熱、その名は不明熱

体温が上がり、体がだるくて熱っぽさを感じると、誰でも不安になりますよね。多くは風邪やインフルエンザといった、原因がはっきりとした病気であることが多いですが、中には原因が分からず、高い熱が長く続くことがあります。これが「不明熱」と呼ばれるものです。 不明熱とは、医学的には「原因不明の発熱」を意味し、文字通り、検査をしても熱の原因が特定できない状態を指します。一般的には、38度以上の発熱が3週間以上続き、1週間入院して検査を続けても原因が分からない場合に、不明熱と診断されます。 風邪やインフルエンザなどは、ウイルス検査で原因ウイルスが特定でき、比較的短期間で解熱することがほとんどです。しかし、不明熱は原因が特定できないため、治療法も原因に対するものとは限りません。場合によっては、対症療法で熱を下げながら、経過観察を行うこともあります。 原因不明の熱が続くという状況は、患者にとって大きな不安や負担となる可能性があります。不明熱は、比較的まれな病気ではありますが、その背後には、感染症、膠原病、悪性腫瘍など、様々な病気が隠れている可能性も考えられます。そのため、自己判断はせず、医療機関を受診し、医師の診断を受けることが重要です。
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