カルテの記号:s.i.d.って?
病院で診察を受けると、医師が手早くカルテに書き込みをしている姿を見かけることがあります。あの時、カルテに書き込まれているのは一体どんなことなのでしょうか? 時折、アルファベットで書かれた聞き慣れない単語を見かけることがあるかもしれません。これは一体何語だろう? そう思ったことはありませんか? 実は、医師が日常的に使っているこれらの単語は、ラテン語を語源とする医学用語を短く省略したものなのです。
今回は、数ある医学用語の中でも、特に「s.i.d.」について詳しく解説していきましょう。この「s.i.d.」は、ラテン語の “semel in die” を省略した形で、「1日に1回」という意味で使われています。つまり、医師がこの「s.i.d.」をカルテに書き込んだ場合、患者さんはその薬を「1日に1回」服用する必要がある、ということを意味しているのです。
一見難しそうに見える医学用語ですが、このように、一つ一つ紐解いていくと、実は私たちにとって身近な意味を持っていることが分かります。カルテに書かれたラテン語の省略語は、医師と薬剤師の間で、薬の服用方法や回数に関する情報を正確に伝えるために重要な役割を果たしているのです。