不妊治療

産婦人科

米国生殖医学会:不妊治療をリードする組織

- 米国生殖医学会とは米国生殖医学会(ASRM)は、生殖医療の分野において世界トップクラスの規模と権威を誇る学会です。1944年に設立され、今日では医師、科学者、看護師など、生殖医療に関わる様々な専門家が参加しています。 ASRMは、「advocacy(政策提言)」、「education(教育)」、「research(研究)」の3つの柱を通じて、生殖医療の向上に尽力しています。 「advocacy(政策提言)」とは、生殖医療に関する政策や法律に対して、学会として意見を表明したり、働きかけたりすることです。 「education(教育)」とは、会員や一般市民に対して、生殖医療に関する最新の知識や技術を提供することです。 「research(研究)」とは、生殖医療の進歩のために、学会として研究を支援したり、自ら研究を行ったりすることです。 ASRMは、これらの活動を通じて、すべての人々が安全かつ効果的な生殖医療を受けられる社会を目指しています。そして、子供を望むすべての人々が、その夢を実現できるよう、日々努力を続けています。
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顕微授精:不妊治療の光となる技術

- 顕微授精とは顕微授精とは、体外受精の一種で、文字通り顕微鏡を使って精子を卵子に直接注入する技術です。体外受精というと、一般的には、採取した精子と卵子を培養皿の中に入れて、自然に受精するのを待つというイメージがあるかもしれません。しかし、精子の数が極端に少なかったり、運動能力が低かったりする場合には、この方法では受精が難しいことがあります。そこで用いられるのが顕微授精です。顕微授精では、まず、特殊な顕微鏡を使って、卵子を固定します。そして、非常に細いガラス管の先端に、選別した元気な精子を一本だけ吸い上げ、卵子の内部に直接注入するのです。このように、顕微授精は、自然な受精を期待するのが難しい場合でも、確実に精子を卵子に届けることができるため、近年、男性不妊の治療法として広く普及しています。特に、重度の男性不妊症に悩んでいる夫婦にとっては、大きな希望と言えるでしょう。
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妊娠を望む夫婦へ:人工授精という選択肢

- 人工授精とは 人工授精は、妊娠を望む夫婦にとって、自然な妊娠が難しい場合に選択できる治療法の一つです。通常の性交渉によって妊娠に至らない場合、様々な理由が考えられますが、人工授精は、主に男性側に原因がある場合や、原因がはっきりと特定できない場合に有効な方法です。 人工授精では、まず、男性から採取した精子を特殊な方法で処理します。この処理によって、運動能力の高い精子だけを選別したり、精子の濃度を高めたりすることができます。 こうして選りすぐられた精子は、女性の排卵のタイミングに合わせて、細い管を用いて子宮内に直接注入されます。子宮内に直接精子を注入することで、精子が卵子までたどり着く道のりを短縮し、受精の可能性を高めることができます。 人工授精は、体外受精と比較して、身体への負担が少なく、費用も抑えられるという利点があります。しかし、その反面、妊娠率は体外受精と比較すると低い傾向にあります。 また、人工授精は、女性の年齢や卵子の状態、男性の精子の状態などによって、成功率が大きく左右される治療法でもあります。そのため、人工授精を検討する際には、事前に医師から十分な説明を受け、ご自身に合った治療法かどうかをしっかりと判断することが大切です。
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不妊治療の選択肢:排卵誘発法

- 排卵誘発法とは排卵誘発法とは、女性の体内で卵巣から卵子が飛び出す、排卵と呼ばれる現象を促す治療法です。通常、自然な排卵のサイクルに問題がある、あるいは排卵が全く見られないために妊娠が難しい女性に対して行われます。排卵誘発法には、いくつかの方法があります。 飲み薬として服用するタイプの薬や、注射によって投与するタイプの薬など、患者さんの状態に合わせて適切な方法が選択されます。 これらの薬は、脳の下垂体に働きかけてホルモンの分泌を促し、卵巣での卵胞の成長と成熟、そして排卵を誘発します。排卵誘発法は、単独で行われる場合もあれば、体外受精などの高度生殖医療と組み合わせて行われる場合もあります。体外受精の場合、排卵誘発法によって複数の卵胞を育てて成熟卵子を採取し、体外で受精させた後、子宮に戻します。排卵誘発法は、多くの場合有効な治療法となりますが、多胎妊娠のリスクや、卵巣過剰刺激症候群(OHSS)などの副作用が起こる可能性も考慮しなければなりません。治療を受ける際には、医師からこれらのリスクや副作用、治療期間、費用などについて十分な説明を受け、納得した上で治療を開始することが重要です。
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不妊治療における体外受精:希望を育む技術

体外受精とは、その名の通り、母親の体外で卵子と精子を受精させる医療技術です。自然妊娠の場合、卵巣から排卵された卵子は卵管で精子と出会い、受精が起こります。しかし、体外受精では、この過程を体外で行います。 まず、女性の卵巣から卵子を採取します。この際、排卵を促すためにホルモン注射を行う場合もあります。同時に、男性からは精子を採取します。採取した卵子と精子は、体外にある特殊な培養液の中で受精させます。受精が確認できた受精卵は、数日間培養液内で成長させた後、再び母親の子宮に戻されます。 体外受精は、卵管が詰まっているなど、自然妊娠が難しい夫婦にとって、子供を授かるための有効な手段となっています。しかし、体外受精は、経済的負担が大きかったり、精神的なストレスがかかる場合もあるため、医師とよく相談し、治療を受けるかどうかの判断をすることが大切です。
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