知って防ごう!身近な感染症:疱疹
病院での用語を教えて
先生、「疱疹」って、どんな病気のことですか?
体の健康研究家
「疱疹」は、皮膚に小さな水ぶくれがたくさんできる病気だよ。水ぶくれの中には、透明な液体や膿が入っていることもあるんだ。
病院での用語を教えて
へぇ~。水ぶくれができるんですね。一体、何で水ぶくれができるんですか?
体の健康研究家
原因はね、ほとんどがウイルスなんだ。ウイルスが皮膚に感染することで、炎症を起こして水ぶくれができるんだよ。
疱疹とは。
「医学や健康で使う言葉である『疱疹(ほうしん)』は、水ぶくれや膿(うみ)を持った小さな水ぶくれが集まった状態のことを指します。
疱疹とは?
– 疱疹とは?
疱疹は、皮膚に小さな水ぶくれや膿を含んだ発疹が多数現れる病気です。その原因となるウイルスは、大きく分けて単純ヘルペスウイルスと水痘帯状疱疹ウイルスの二種類が存在します。
単純ヘルペスウイルスは、口唇ヘルペスや性器ヘルペスなどを引き起こす、非常にありふれたウイルスです。多くの人が一度は感染を経験するほど、身近なものといえます。例えば、唇の周りに水ぶくれができたり、ピリピリとした痛みを感じたりするのが、口唇ヘルペスの特徴です。
一方、水痘帯状疱疹ウイルスは、子供の頃に水ぼうそうを引き起こした後に、体内に潜伏するという特徴があります。そして、加齢や免疫力の低下といった体の変化がきっかけで再び活性化し、帯状疱疹を発症します。帯状疱疹は、体の左右どちらか一方に、帯状に広がる赤い発疹と強い痛みを生じます。
このように、疱疹は原因となるウイルスによって症状や特徴が異なります。どちらも再発を繰り返す可能性があり、生活の質に影響を与える場合もあるため、適切な治療が必要です。
種類 | ウイルス | 症状 | 特徴 |
---|---|---|---|
単純疱疹 | 単純ヘルペスウイルス | 口唇ヘルペス、性器ヘルペスなど ・唇の周りに水ぶくれ ・ピリピリとした痛み |
非常にありふれたウイルス 多くの人が一度は感染を経験する |
帯状疱疹 | 水痘帯状疱疹ウイルス | 体の左右どちらか一方に、帯状に広がる赤い発疹と強い痛み | 子供の頃に水ぼうそうを引き起こした後、体内に潜伏 加齢や免疫力の低下がきっかけで再活性化 |
疱疹の症状
疱疹は、ウイルスによって引き起こされる感染症で、体の様々な場所に現れます。その症状は、原因となるウイルスや感染部位によって異なります。
口唇ヘルペスは、唇の周りに症状が現れます。小さな水ぶくれができ、触れるとピリピリとした痛みやかゆみを感じることがあります。また、水ぶくれができる前に、唇の周りがチクチクしたり、かゆくなったりすることもあります。これらの症状は通常数日で治まりますが、再発することもあります。
性器ヘルペスは、性器やその周辺に症状が現れます。水ぶくれや潰瘍ができ、痛みを伴うことがあります。排尿時に痛みを伴うこともあります。性器ヘルペスも、再発することがあります。
帯状疱疹は、体の左右どちらか一方に、帯状に水ぶくれが密集して現れるのが特徴です。水ぶくれは、赤く腫れ上がり、強い痛みを伴います。この痛みは、神経痛のような激しい痛みであることが多く、日常生活に支障をきたすこともあります。帯状疱疹は、体の抵抗力が落ちている時などに発症しやすいため、日頃から健康的な生活を心がけることが大切です。
これらの疱疹は、いずれも、水ぶくれが破れてかさぶたになり、自然に治癒していきます。しかし、症状が重い場合や長引く場合は、医療機関を受診する必要があります。自己判断で市販薬を使用するのではなく、医師の診断と適切な治療を受けることが大切です。
種類 | 症状 | 特徴 |
---|---|---|
口唇ヘルペス | 唇の周りに水ぶくれができ、痛みやかゆみを感じる。 | 数日で治癒するが、再発することもある。 |
性器ヘルペス | 性器やその周辺に水ぶくれや潰瘍、痛みを伴う。排尿時に痛みを伴うこともある。 | 再発することがある。 |
帯状疱疹 | 体の左右どちらか一方に、帯状に水ぶくれが密集。強い痛みを伴う。 | 体の抵抗力が落ちている時などに発症しやすいため、日頃から健康的な生活を心がけることが大切。 |
疱疹の感染経路
– 疱疹の感染経路
疱疹は、ウイルスによって引き起こされる感染症で、皮膚や粘膜に水ぶくれを伴う発疹が現れるのが特徴です。
疱疹を引き起こすウイルスには、主に「単純ヘルペスウイルス」と「水痘帯状疱疹ウイルス」の二種類があります。
-# 単純ヘルペスウイルスの場合
単純ヘルペスウイルスは、感染者の唾液や体液に直接触れることで感染します。
例えば、感染者とのキスや性交渉など、粘膜を通して接触する機会が多い行動によって、感染するリスクが高まります。
また、タオルや食器の共有など、日常生活での接触を介して感染することもあります。
-# 水痘帯状疱疹ウイルスの場合
水痘帯状疱疹ウイルスは、水痘(みずぼうそう)と帯状疱疹(たいじょうほうしん)という二つの病気を引き起こします。
水痘は、空気感染するため、感染力が非常に強く、周囲に感染が広がりやすい病気です。
一方、帯状疱疹は、過去に水痘に感染した人が、免疫力の低下などによって再びウイルスが活性化することで発症します。
帯状疱疹は、発疹の水ぶくれに直接触れることで感染する可能性があります。
水痘に罹ったことのない人が帯状疱疹のウイルスに感染すると、水痘を発症します。
-# まとめ
疱疹は、ウイルスが原因で、感染経路も様々です。
感染を防ぐためには、日頃から手洗いやうがいを徹底すること、また、免疫力を高めるために、十分な睡眠やバランスの取れた食事を心掛けることが重要です。
ウイルスの種類 | 感染経路 | 具体的な例 |
---|---|---|
単純ヘルペスウイルス | 直接接触感染 間接接触感染 |
キス、性交渉、タオルや食器の共有 |
水痘帯状疱疹ウイルス (水痘) |
空気感染 | – |
水痘帯状疱疹ウイルス (帯状疱疹) |
接触感染 | 発疹の水ぶくれに直接触れる |
疱疹の治療法
口唇ヘルペスや性器ヘルペスといった、ありふれた感染症である疱疹は、ヘルペスウイルスによって引き起こされます。一度感染すると、このウイルスは体内に潜伏し、体調の変化などによって再び活動を始め、痛みを伴う水ぶくれを引き起こします。
疱疹の治療において最も重要なのは、抗ウイルス薬の使用です。抗ウイルス薬は、ウイルスの増殖を抑える働きがあります。これにより、症状が早く治まり、痛みやかゆみなどの不快な症状を和らげることができます。抗ウイルス薬には、患部に直接塗る塗り薬と、口から服用する内服薬があります。
医師は、症状の重さや部位、患者の状態などを考慮して、最適な薬の種類や量を決定します。症状が軽い場合は塗り薬を、症状が重い場合や広範囲に広がっている場合は、内服薬が選択されることが多いです。
痛みやかゆみが強い場合は、症状を和らげるための薬が追加で処方されることもあります。これらの薬は、痛みや炎症を抑え、患部を楽にする効果があります。
疱疹は再発しやすいという特徴があります。しかし、適切な治療を継続することで、再発の頻度を減らし、症状を軽くすることができます。再発を繰り返す場合は、医師に相談し、予防的な治療について検討するのも良いでしょう。
項目 | 内容 |
---|---|
原因 | ヘルペスウイルス |
症状 | 痛みを伴う水ぶくれ |
治療薬 | 抗ウイルス薬(塗り薬と内服薬) |
治療内容 | – ウイルスの増殖を抑え、症状を早く治す – 痛みやかゆみなどの不快な症状を和らげる – 医師が症状の重さや部位、患者の状態などを考慮して、最適な薬の種類や量を決定 |
再発 | – 再発しやすい – 適切な治療を継続することで、再発の頻度を減らし、症状を軽くすることができる – 再発を繰り返す場合は、医師に相談し、予防的な治療について検討する |
疱疹の予防法
疱疹は、一度感染すると体内にウイルスが潜伏し、体調が優れない時などに繰り返し発症する厄介な病気です。しかし、正しい知識と予防策を講じることで、感染のリスクを減らし、発症を抑えることが可能です。
まず基本となるのは、ウイルスとの接触を極力避けることです。こまめな手洗いはもちろんのこと、外出後のうがいも効果的です。ウイルスは目や鼻の粘膜からも侵入するため、不用意に触れないように注意しましょう。また、タオルの共用は避け、自分専用のものを使いましょう。
口唇ヘルペスや性器ヘルペスの予防には、感染者との密接な接触を控えることが重要です。特に、口唇ヘルペスは、症状が出ていなくてもウイルスが分泌されていることがあるため、注意が必要です。性交渉による感染を防ぐためには、コンドームを正しく使用しましょう。
水痘帯状疱疹ウイルスによる感染症には、水ぼうそうと帯状疱疹の二つがあります。水ぼうそうは、子供の頃に感染することが多い病気ですが、ワクチンを接種することで、発症や重症化のリスクを大幅に減らすことができます。帯状疱疹は、過去に水ぼうそうにかかった人が、免疫力が低下した際に発症する病気です。帯状疱疹は、年齢を重ねるごとに発症リスクが高まるため、高齢者はワクチン接種を検討すると良いでしょう。
病気の種類 | 予防策 |
---|---|
口唇ヘルペス、性器ヘルペス | – 感染者との密接な接触を控える – 口唇ヘルペスは症状が出ていなくてもウイルスが分泌されていることがあるため注意 – 性交渉による感染を防ぐためには、コンドームを正しく使用 |
水ぼうそう | – ワクチン接種 |
帯状疱疹 | – 免疫力の低下を防ぐ – 高齢者はワクチン接種を検討 |
共通 | – こまめな手洗い – 外出後のうがい – 目や鼻の粘膜を不用意に触れない – タオルの共用を避ける |