医療現場で使われる「pus」ってなに?
病院での用語を教えて
先生、『pus』って、どういう意味ですか?
体の健康研究家
『pus』はね、日本語で『膿(うみ)』のことだよ。傷口に溜まっている、白っぽい黄色っぽい液体のこと、わかるかな?
病院での用語を教えて
ああ、あれですね!じゃあ、なんで『膿』じゃなくて『pus』って言うんですか?
体の健康研究家
医学の世界では、専門用語として英語やラテン語が使われることが多いんだ。『pus』もその一つで、カルテを書くときなどに『pusが出ている』とか『pusが付いている』みたいに使うんだよ。
pusとは。
「医学や健康に関する言葉で『pus(パス)』というのは、膿のことを指します。医療現場やカルテを書くときなどに使われる言葉です。例えば、膿が出ている場合は『膿が出る』、膿がガーゼなどに付いている場合は『膿が付く』と書きます。『プス』と読むこともあります。
pusってどんな意味?
「pus」って、日本語では「膿(うみ)」のことです。
怪我をした後などに、傷口から白や黄色っぽい、どろっとしたものが出てきた経験はありませんか?それが膿です。
膿は、傷口に細菌などが感染することで起こる炎症反応の一つです。
体の中に侵入してきた細菌やウイルスと戦ってくれた白血球の死骸や、細菌と戦ったときに生じた老廃物などが混ざり合って、あの独特の色や粘り気を生み出しています。
医学の世界では、カルテなどに記録をつけるときに、専門用語として「pus」が使われることがあります。
しかし、患者さんに説明する際は、より分かりやすいように「膿」という言葉を使うことが多いです。
用語 | 説明 |
---|---|
pus (パス) | 医学用語 |
膿(うみ) | 一般的な日本語 傷口から出る白や黄色っぽいどろっとしたもの |
原因 | 傷口の細菌感染による炎症反応 |
成分 | 白血球の死骸、老廃物など |
pusはどんな時に出てくるの?
私たちの体に備わっている、細菌やウイルスなどの病原体から身を守る仕組みを免疫と言います。免疫は、体内に入った異物を排除する働きをしています。
傷口に細菌が侵入すると、体は免疫反応を起こして排除しようとします。その際、血液中にある白血球という細胞が重要な役割を担います。白血球は、体内をパトロールして、細菌やウイルスなどの異物を見つけると、それらを攻撃して排除します。この時、白血球は、細菌を消化したり、毒素を放出して破壊したりします。
細菌との戦いが激しくなると、傷口付近に膿(うみ)と呼ばれる黄色っぽい液体が出てくることがあります。膿は、白血球の死骸や細菌の死骸、そして傷ついた組織の debris などが混ざり合ってできています。つまり膿は、体が細菌と戦って、それらを排除しようとしている証拠なのです。多くの場合、膿は自然に吸収されていきますが、量が多い場合や、体内に膿が溜まってしまう場合は、医療機関を受診して適切な処置を受ける必要があります。
項目 | 説明 |
---|---|
免疫 | 体内に侵入した細菌やウイルスなどの病原体から身を守る仕組み |
白血球 | 血液中の細胞。体内をパトロールし、細菌やウイルスなどの異物を攻撃して排除する。 |
膿 | 白血球の死骸、細菌の死骸、傷ついた組織の debris などが混ざり合った黄色っぽい液体。体が細菌と戦っている証拠。 |
pusが出てきたらどうすればいいの?
体のどこからか膿が出てきたら、自己判断せず、医療機関を受診しましょう。膿は、体の中で細菌と白血球が戦った結果生じるものであり、体に細菌が入り込んでいるサインです。
膿が出ている部分をそのまま放置すると、症状が悪化したり、周りの組織に炎症が広がったりする可能性があります。さらに、放置することで細菌が血液に入り込み、全身に広がる危険性も考えられます。
医療機関では、膿の量や患部の状態を診察し、適切な治療を行います。例えば、膿を取り除いたり、消毒をしたりします。症状に合わせて、抗菌薬を処方することもあります。自己判断で市販薬を使用したり、放置したりせず、医療機関を受診するようにしましょう。
膿とは | 膿が出た時の対処法 | 医療機関での対応 |
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細菌と白血球が戦った結果生じるもの 体に細菌が入り込んでいるサイン |
自己判断せず、医療機関を受診 |
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放置すると悪化する可能性あり
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市販薬の使用や放置はNG |
pusの量や色で何がわかる?
傷口から出る膿は、体の状態を知る上で重要な手がかりとなります。膿の量や色、臭いなどを観察することで、傷の状態や感染の有無、その程度などを推測することができます。
まず、膿の量が多い場合は、それだけ多くの細菌と戦っていることを示唆しています。これは、免疫システムが活発に働いている証拠とも言えますが、同時に症状が悪化している可能性も考えられます。
次に、膿の色にも注目してみましょう。黄色や緑色の膿は、細菌感染の可能性が高いことを示しています。これらの色は、細菌が作り出す酵素や白血球の残骸によるものです。一方、ピンク色や赤みを帯びた膿は、炎症が強く出ていることを示しており、これは細菌感染だけでなく、外傷やアレルギー反応などによっても引き起こされることがあります。
さらに、膿に悪臭がする場合は、細菌が繁殖し、組織が破壊されている可能性があります。このような場合は、速やかに医療機関を受診する必要があります。
ただし、膿の状態だけで自己判断することは大変危険です。体の状態や症状は人それぞれ異なるため、自己判断で治療を遅らせてしまうと、症状が悪化する恐れもあります。少しでも気になる症状があれば、自己判断はせず、医療機関を受診し、医師に相談しましょう。医師は、膿の状態だけでなく、他の症状や検査結果も踏まえて、適切な診断と治療を行ってくれます。
膿の特徴 | 状態 |
---|---|
量が多い | 多くの細菌と戦っている。免疫システムが活発。症状悪化の可能性。 |
黄色や緑色 | 細菌感染の可能性が高い。 |
ピンク色や赤み | 炎症が強い。細菌感染、外傷、アレルギー反応などの可能性。 |
悪臭 | 細菌が繁殖し、組織が破壊されている可能性。 |