知らずに困っていませんか?流涎の基礎知識

歯科・口腔

知らずに困っていませんか?流涎の基礎知識

病院での用語を教えて

先生、「流涎」ってどういう意味ですか?漢字が難しくてよく分かりません。

体の健康研究家

「流涎」は「りゅうぜん」って読むんだけど、簡単に言うと「よだれをたらすこと」だよ。

病院での用語を教えて

あ!赤ちゃんがよだれをたらしてるのをよく見ます!

体の健康研究家

そうだね!赤ちゃんみたいに、口の周りの筋肉がまだ発達していないと、よだれが出やすいんだ。大人でも、寝ている時や集中している時によだれが出ることだってあるんだよ。

流涎 とは。

「流涎」という言葉は、医学や健康の分野で使われる用語で、よだれが垂れてしまうことを指します。これは「唾液過多」とも言われます。

流涎とは何か

流涎とは何か

– 流涎とは何か流涎(りゅうぜん)とは、医学的には唾液過多と呼ばれる症状で、簡単に言うとよだれが過剰に分泌されてしまう状態のことを指します。 私たちは普段、無意識のうちに唾液を分泌しています。唾液には、口の中を潤して乾燥を防いだり、食べ物をスムーズに飲み込めるようにしたり、さらには食べ物の消化を助けるなど、健康を維持するために非常に重要な役割があります。

しかし、何らかの原因で唾液の分泌量が異常に増えたり、口を閉じておく筋肉が弱まったりすると、唾液が意図せずに口の外に流れ出てしまうことがあります。これが流涎と呼ばれる状態です。

流涎は、乳幼児期に見られる生理的なものから、神経系の病気や薬の副作用によって引き起こされるものまで、その原因は様々です。軽度の流涎であれば日常生活に大きな支障はありませんが、症状が重くなると、会話や食事に苦労したり、社会生活に支障をきたしたりする場合もあります。

項目 説明
定義 唾液が過剰に分泌される状態
唾液の役割 – 口の中の乾燥を防ぐ
– 食べ物を飲み込みやすくする
– 食べ物の消化を助ける
流涎の原因 – 唾液分泌量の異常増加
– 口を閉じる筋肉の衰え
– 乳幼児期の発達段階
– 神経系の病気
– 薬の副作用
症状の重さ – 軽度:日常生活に支障なし
– 重度:会話や食事、社会生活に支障あり

流涎の原因

流涎の原因

口からよだれが流れ出てしまう症状、すなわち流涎は、様々な要因によって引き起こされます。大きく分けて、神経系の病気、口腔内の問題、薬の副作用、そして発達段階の要因が考えられます。

まず、脳卒中やパーキンソン病などの神経系の病気が原因となるケースがあります。これらの病気によって、唾液の分泌や飲み込みをコントロールする神経がダメージを受け、その結果としてよだれをうまく処理できなくなることがあります。

次に、口の中の炎症や、口の周りの筋肉の衰えも流涎の原因となりえます。口内炎や歯肉炎などが発生すると、唾液が過剰に分泌されることがあります。また、加齢や病気などによって口の周りの筋肉が衰えると、口をしっかりと閉じることが難しくなり、よだれが漏れ出てしまうことがあります。

さらに、特定の薬の副作用として流涎が現れることもあります。精神科で処方される薬や抗がん剤などの中には、唾液の分泌量を増加させるものがあります。

乳幼児期に見られる流涎は、多くの場合、成長過程の一時的なものと考えられています。これは、乳幼児の唾液分泌量が多いことに加え、飲み込みの機能が未発達であることが原因です。ただし、あまりにも症状がひどい場合や、成長とともに改善が見られない場合は、専門医に相談してみることも大切です。

原因 詳細
神経系の病気 脳卒中やパーキンソン病などによって、唾液の分泌や飲み込みをコントロールする神経がダメージを受けると、よだれをうまく処理できなくなることがあります。
口腔内の問題 口内炎や歯肉炎などによる唾液の過剰分泌、口の周りの筋肉の衰えによる口を閉じにくくなることが原因となります。
薬の副作用 精神科で処方される薬や抗がん剤などの中には、唾液の分泌量を増加させるものがあります。
発達段階の要因 乳幼児期には、唾液分泌量が多いことや飲み込みの機能が未発達なことが原因で、よだれが多くなることがあります。

流涎の症状

流涎の症状

– 流涎の症状について流涎とは、唾液が過剰に分泌してしまう症状のことを指します。 本来であれば、唾液は口の中で食べ物を消化しやすい形にしたり、口の中を清潔に保ったりするために必要不可欠なものです。しかし、何らかの原因で唾液の分泌量が過剰になってしまうと、様々な問題を引き起こす可能性があります。流涎の代表的な症状としては、まず、口角から意図せず唾液が垂れてしまうという点が挙げられます。これは、周囲の視線が気になってしまったり、人と話すことに抵抗を感じてしまったりするなど、日常生活において精神的な負担を感じる原因になることがあります。また、常に口の中に唾液が溜まっている状態なので、頻繁に唾を飲み込む動作が見られるようになります。さらに、口の中に唾液が溜まり過ぎると、発音が不明瞭になり、会話がしにくくなることもあります。そして、口の周りが常に唾液で濡れている状態が続くと、皮膚が炎症を起こし、赤くなったり、痒みを伴ったりすることもあります。こうした症状は、日常生活に支障をきたすだけでなく、精神的なストレスや対人関係の悩みにも繋がる可能性があります。さらに、症状が悪化すると、過剰な唾液が気管に流れ込んでしまい、誤嚥性肺炎を引き起こすリスクも高まります。そのため、もしご自身や周囲の方で流涎の症状が見られる場合は、早めに医療機関を受診し、適切なアドバイスや治療を受けるようにしましょう。

流涎の症状 詳細
口角からの唾液漏出 意図せず口角から唾液が垂れてしまう。周囲の視線が気になったり、人と話すことに抵抗を感じたりするなど、精神的な負担になる可能性がある。
頻繁な嚥下 口の中に常に唾液が溜まっているため、頻繁に唾を飲み込む動作が見られる。
発語障害 口の中に唾液が溜まり過ぎると、発音が不明瞭になり、会話がしにくくなる。
皮膚の炎症 口の周りが常に唾液で濡れている状態が続くと、皮膚が炎症を起こし、赤くなったり、痒みを伴ったりする。
誤嚥性肺炎のリスク 症状が悪化すると、過剰な唾液が気管に流れ込んでしまい、誤嚥性肺炎を引き起こすリスクも高まる。

流涎の治療法

流涎の治療法

– 流涎の治療法よだれが過剰に出る症状である流涎。その治療法は、原因や症状の程度によって大きく異なります。軽度の流涎の場合、日常生活の中で唾液の分泌を抑えたり、飲み込みを促したりする行動療法が有効です。具体的には、こまめに口を閉じ、舌を口蓋に付けるように意識することで、無意識によだれが出てしまうのを防ぎます。また、ガムを噛むことも有効です。ガムを噛むことで唾液の分泌が促進されますが、これは自然な飲み込みを促す効果があります。症状が重い場合や、行動療法の効果が不十分な場合には、薬物療法が検討されます。抗コリン薬と呼ばれる種類の薬は、唾液の分泌を抑える効果があります。しかし、口の渇きや便秘などの副作用が現れる可能性もあるため、医師の指示に従って服用する必要があります。さらに、ボツリヌス療法も有効な治療法の一つです。ボツリヌス毒素を唾液腺に注射することで、唾液の分泌を抑えることができます。ボツリヌス療法の効果は永続的ではありませんが、数ヶ月間持続するため、症状の軽減に役立ちます。非常に重症の場合や、他の治療法で効果が得られない場合には、唾液腺を切除する手術が検討されることもあります。ただし、手術には顔面神経麻痺などのリスクも伴うため、慎重に判断する必要があります。流涎は、日常生活に支障をきたすだけでなく、社会的なコンプレックスにもつながりかねない症状です。一人で悩まず、医療機関を受診し、適切な治療を受けるようにしましょう。医師は、患者さんの症状や生活状況に合わせて、最適な治療法を提案してくれます。

重症度 治療法 詳細 副作用・リスク
軽度 行動療法 – こまめに口を閉じ、舌を口蓋に付ける
– ガムを噛む
中等度 薬物療法 – 抗コリン薬:唾液の分泌を抑える – 口の渇き
– 便秘
重度 ボツリヌス療法 – ボツリヌス毒素を唾液腺に注射し、唾液の分泌を抑える – 効果は永続的ではない(数か月)
非常に重症 手術 – 唾液腺を切除 – 顔面神経麻痺

日常生活での注意点

日常生活での注意点

– 日常生活での注意点唾液が出てしまう症状がある場合は、日常生活で気を付けるべき点がいくつかあります。 まず、口の周りは常に清潔に保つようにしましょう。こまめに濡れタオルなどで拭き取って、唾液が原因で肌が荒れてしまうのを防ぎます。また、こまめに水分を摂るように心がけましょう。水分が不足すると、唾液の粘り気が強くなり、口の中に溜まりやすくなってしまいます。水分を十分に摂ることで、唾液の粘度を下げ、サラサラとした状態に保つことが大切です。衣服に唾液が付着するのを防ぐためには、スタイやスカーフを活用すると良いでしょう。これらのアイテムは、唾液を吸収してくれるだけでなく、おしゃれの一つとしても楽しむことができます。これらのことに気を付けても症状が改善しない場合は、自己判断せずに医療機関を受診しましょう。医師に相談し、適切な治療を受けることが大切です。

注意点 詳細
口周りの清潔 こまめに濡れタオルなどで拭き取り、肌荒れを予防
水分補給 唾液の粘度を下げ、サラサラな状態を保つ
衣服の保護 スタイやスカーフを活用し、唾液の付着を防ぐ
医療機関の受診 上記注意点を守っても改善しない場合は、医師に相談

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