意外と知らない?顎の下にある唾液腺「顎下腺」

歯科・口腔

意外と知らない?顎の下にある唾液腺「顎下腺」

病院での用語を教えて

先生、『顎下腺』って、どこにあるんですか?

体の健康研究家

良い質問だね!顎の下あたりにあるんだけど、もっと詳しく言うと、下顎骨の内側、顎の下の三角形の部分にあるんだよ。

病院での用語を教えて

じゃあ、顎の下を押さえたら、それが顎下腺ですか?

体の健康研究家

そう思うよね。でも、実際には顎下腺は筋肉や組織に覆われているから、直接触れることは難しいんだ。顎下腺は唾液を作る大切な役割をしているんだよ。

顎下腺とは。

『顎下腺』は、耳の下あたりにある唾液を作る器官の中でも、特に大きいもののひとつです。顔の表面近くの膜に覆われており、下あごの内側に位置しています。顎下腺から出る管は、舌の下にある別の唾液腺である舌下腺の中を通って、舌の裏側の付け根あたりにある小さな突起に開口しています。

唾液腺の働き

唾液腺の働き

私たちの口の中には、唾液を分泌する器官である唾液腺が存在します。唾液腺は、大きく分けて3つと、それ以外にも小さなものが多数存在します。耳の下あたりにあるのが耳下腺、顎の下にあるのが顎下腺、舌の下にあるのが舌下腺です。その他に、口唇、頬粘膜、舌などにも小さな唾液腺は数多く存在します。
唾液腺から分泌される唾液は、食事の際に食べ物を湿らせて飲み込みやすくしたり、消化酵素によって食べ物の消化を助けたりするなど、重要な役割を担っています。また、口の中を清潔に保つことで、細菌の増殖を抑え、口臭や虫歯などの予防にも役立っています。さらに、食べ物の味を感じやすくする役割も担っており、私たちが食事を楽しむためにも欠かせないものです。このように、唾液腺と唾液は、健康な生活を送る上で非常に重要な役割を果たしていると言えるでしょう。

唾液腺の種類 位置
耳下腺 耳の下あたり
顎下腺 顎の下
舌下腺 舌の下
その他 口唇、頬粘膜、舌など

顎下腺の位置と大きさ

顎下腺の位置と大きさ

人間の体には、食べ物を湿らせて食べやすくしたり、消化を助けたりする唾液を分泌する器官である唾液腺が複数存在します。その中でも、顎の下に左右対称に位置する顎下腺は、耳の下にある耳下腺に次いで大きな唾液腺です。
顎下腺は、下顎骨という、下あごを形成する骨の内側に位置しています。その場所はちょうど顎の下にあたり、顎下三角と呼ばれる三角形をした窪みに収まっています。
顎下腺は、浅頸筋膜という、顔や首の筋肉を覆う薄い膜組織に覆われています。この筋膜は、顎下腺を外部からの衝撃から守る役割を担っています。
顎下腺の大きさは、個人差がありますが、大体、栗の実程度の大きさです。この小さな器官から、多くの唾液が分泌され、私達が円滑に食事を摂ることを助けています。

器官 位置 特徴 大きさ
顎下腺 下顎骨の内側(顎の下) ・耳下腺に次いで大きい唾液腺
・浅頸筋膜に覆われている
栗の実程度

顎下腺の構造

顎下腺の構造

– 顎下腺の構造唾液の旅路顎の下、奥歯の少し下あたりに位置する顎下腺は、唾液を作り出す重要な器官です。その内部構造は、まるで複雑に枝分かれした水路のようです。唾液を作り出す役割を担うのは、腺房細胞と呼ばれる小さな細胞たちです。無数の腺房細胞が集まって、ブドウの房のような形をした「腺房」を形成しています。この腺房こそが、唾液の源泉と言えるでしょう。腺房細胞で分泌されたばかりの唾液は、まだサラサラとした状態ではありません。この生まれたての唾液は、細い管である「介在部導管」へと流れ込みます。介在部導管は、まるで細い水路のように、複数の腺房をつないでいます。介在部導管に集められた唾液は、次に「線条部導管」へと移動します。線条部導管は、介在部導管よりも太く、周囲を筋肉細胞が取り囲んでいるのが特徴です。この筋肉細胞の働きによって導管が収縮し、唾液はさらに効率的に運ばれていきます。そして最終的に、全ての線条部導管から集まってきた唾液は、「顎下腺管」という1本の太い管へと流れ込みます。顎下腺管は、まさに顎下腺から口腔へと続く、大きな河のような存在です。こうして、顎下腺で分泌された唾液は、口の中へと送り届けられるのです。

構造 説明
腺房細胞 唾液を作り出す小さな細胞。
腺房 無数の腺房細胞が集まった、ブドウの房のような構造。
介在部導管 腺房をつなぐ細い管。生まれたての唾液が最初に通る。
線条部導管 介在部導管より太く、筋肉細胞に囲まれている。唾液を効率的に運ぶ。
顎下腺管 全ての線条部導管から唾液が集まる太い管。口の中へと続く。

顎下腺管の開口部

顎下腺管の開口部

食事をすると、口の中に唾液が溢れてきますね。これは、耳の下あたりにある唾液腺の一つである顎下腺から、唾液が送り出されているためです。それでは、顎下腺で作られた唾液は、どのようにして口の中に流れ込むのでしょうか?

顎下腺で作られた唾液は、顎下腺管と呼ばれる細い管を通って口の中へと運ばれます。この顎下腺管は、舌の裏側をよく見ると左右に見られる、舌下皺襞と呼ばれるヒダの内側を縫うようにして前方に伸びています。そして最終的に、舌の下にある舌下小丘と呼ばれる小さな突起の先端に開口しているのです。舌をよく観察してみると、舌の裏側には舌小帯と呼ばれる筋が中央から先端に向かって伸びており、その両脇に小さなふくらみが見られると思います。これが舌下小丘であり、顎下腺管の開口部にあたります。

このように、顎下腺で作られた唾液は、顎下腺管を通って舌下小丘から口腔内に分泌され、私達が食べ物をスムーズに飲み込むのを助けてくれているのです。

唾液腺 唾液の通り道 開口部
顎下腺 顎下腺管(舌下皺襞の内側) 舌下小丘(舌の裏側、舌小帯の両脇)

顎下腺の役割

顎下腺の役割

私たちが食事をするとき、口の中には自然と唾液が分泌されます。この唾液を作り出す器官の一つに顎下腺があり、耳の下から顎の奥にかけて存在しています。顎下腺は、唾液の中でもサラサラとした漿液性唾液と、ネバネバとした粘液性唾液の両方を分泌していることが特徴です。

顎下腺から分泌される唾液は、食べ物を消化しやすい状態にするために重要な役割を担っています。具体的には、漿液性唾液に含まれる消化酵素が、でんぷんなどの炭水化物の分解を助ける働きをしています。また、粘液性唾液は、食べ物を包み込むことで、食塊を滑らかにして、飲み込みやすくする役割を担っています。

さらに、唾液には口の中を清潔に保つ役割もあります。細菌の繁殖を抑え、口の中を中性に保つことで、虫歯や歯周病などの病気から歯や歯茎を守ってくれます。このように、顎下腺は、私たちが健康的な食生活を送る上で欠かせない役割を担っていると言えるでしょう。

唾液腺 唾液の種類 主な役割
顎下腺 漿液性唾液 ・でんぷんの分解を助ける
・口の中を中性に保つ
粘液性唾液 ・食塊を滑らかにして飲み込みやすくする

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