胆石の治療に！ラパコレってどんな手術？

胆石の治療に！ラパコレってどんな手術？

ラパコレとは

– ラパコレとはラパコレとは、正式には腹腔鏡下胆嚢摘出術と言い、お腹を切らずに胆嚢を摘出する手術のことです。胆嚢は、肝臓の下にぶら下がっている小さな袋状の臓器です。肝臓で作られた胆汁を一時的に蓄え、濃縮して、食べ物が十二指腸に送られてくると胆汁を送り出す役割を担っています。しかし、胆石症などで胆嚢に炎症が起こったり、胆嚢の機能が低下したりすると、腹痛や発熱などの症状が現れることがあります。このような場合には、胆嚢を摘出する手術が必要となります。従来の開腹手術では、お腹を大きく切開して胆嚢を摘出していました。一方、ラパコレでは、お腹に小さな穴を数カ所開け、そこから内視鏡や手術器具を挿入して胆嚢を摘出します。内視鏡にはカメラが付いているため、術者はモニターを見ながら手術を行うことができます。ラパコレは、開腹手術に比べて傷が小さく、術後の痛みが少ないというメリットがあります。また、入院期間も短く、日常生活への復帰も早いという利点があります。そのため、現在では胆嚢摘出手術の多くがラパコレで行われています。

従来の手術とラパコレの違い

胆のうを摘出する手術には、大きく分けて従来から行われている開腹手術と、近年普及してきた腹腔鏡下手術(ラパコレ)の2つの方法があります。

従来の開腹手術では、お腹を大きく切開して胆のうを摘出します。具体的には、おへその下あたりからみぞおちにかけて、約15～20cmほど切開を加えます。その後、筋肉や組織を大きく開いて胆のうに到達し、摘出を行います。この方法は、医師が直接目で見て確認しながら手術を進められるという利点がある一方、患者さんへの負担が大きいという側面も持ち合わせています。

一方、ラパコレは、お腹に数カ所、1cm程度の小さな穴を開け、そこから腹腔鏡と呼ばれる細いカメラと手術器具を挿入して手術を行います。腹腔鏡は、お腹の中の様子を鮮明な映像としてモニターに映し出すことができます。医師はこの映像を見ながら、繊細な操作で胆のうを摘出していきます。ラパコレは、開腹手術に比べて傷口が小さく、術後の痛みが少ない、回復が早いなどのメリットがあります。そのため、近年では胆のう摘出術において、ラパコレが広く選択されるようになっています。

ラパコレのメリット

– ラパコレのメリットラパコレは、お腹を大きく切開する開腹手術とは異なり、数カ所小さな穴を開け、そこから内視鏡や手術器具を挿入して行う手術方法です。従来の開腹手術と比較して、患者さまにもたらすメリットは数多く存在します。まず挙げられるのは、傷口が非常に小さくなるということです。開腹手術では避けることのできなかった大きな傷跡も、ラパコレでは数ミリ程度の小さな傷跡で済みます。そのため、術後の痛みが大幅に軽減され、患者さまの身体的負担を大きく減らすことができます。傷口が小さいため、回復も早く、入院期間も短縮されます。開腹手術では数週間の入院が必要となるケースも多いですが、ラパコレであれば数日で退院できる場合もあります。これは、患者さまが一日も早く日常生活に復帰できることを意味し、社会生活への影響を最小限に抑えることができます。さらに、傷跡が目立たないことも大きなメリットです。特に、お腹の傷跡は露出する機会も多く、患者さまの精神的な負担になりがちでした。ラパコレでは、その心配がほとんどなく、術後の見た目を気にすることなく生活を送ることができます。このように、ラパコレは患者さまにとって負担の少ない、メリットの多い手術方法と言えるでしょう。ただし、すべての手術に適用できるわけではありません。医師とよく相談し、ご自身の症状や体質に合った治療法を選択することが大切です。

ラパコレのリスク

腹腔鏡手術は、開腹手術に比べて身体への負担が少ない手術として知られていますが、全ての外科手術と同様に、リスクが全くないわけではありません。 どのような手術においても、出血や感染症の可能性はつきまといます。腹腔鏡手術の場合、これらのリスクは開腹手術と比べて低いとされていますが、完全にゼロにすることはできません。

また、手術操作中に周囲の臓器を傷つけてしまうリスクも、低いながらも存在します。これは、腹腔鏡手術では、小さな穴から挿入したカメラの映像を見ながら手術操作を行うため、直接目視で確認する開腹手術と比べて、周囲の臓器との距離感が掴みにくいという側面があるためです。しかし、経験豊富な医師が適切な技術と慎重な判断のもと手術を行うことで、これらのリスクは最小限に抑えることができます。

腹腔鏡手術を受ける際には、事前に医師から手術のリスクとベネフィットについて十分な説明を受け、納得した上で手術を受けることが重要です。

ラパコレ後の生活

– ラパコレ後の生活

腹腔鏡下胆嚢摘出術（ラパコレ）を受けた後、胆嚢がなくなっても、ほとんどの人は普段通りの生活を送ることができます。日常生活への影響は少なく、仕事や家事なども普段通り行えます。

食事に関しては、特別な制限はありません。ただし、胆嚢は脂肪の消化を助ける働きをしていたため、ラパコレ後は脂肪分の多い食事を一度にたくさん摂ると、消化不良を起こしやすくなることがあります。脂っこいものを食べた後に、お腹がゆるくなる、もたれるなどの症状が出る場合には、食事の内容を見直し、バランスの取れた食事を心がけましょう。具体的には、脂肪分の多い食事を避ける、一度にたくさん食べ過ぎない、食物繊維を積極的に摂るなどの工夫が有効です。

ラパコレ後の定期的な検査は通常必要ありません。しかし、体の変化を感じたら、我慢せずに早めに医療機関を受診することが大切です。例えば、発熱、腹痛、吐き気、黄疸などの症状が出た場合には、すぐに医師に相談しましょう。

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