レーシックだけじゃない！近視矯正手術PRK

目･眼科

2024.09.10

レーシックだけじゃない！近視矯正手術PRK

レーシックだけじゃない！近視矯正手術PRK

病院での用語を教えて

先生、「レーザー屈折矯正角膜切除術」って、何だか難しくてよくわからないんですけど…

体の健康研究家

そうだね。「レーザー」を使って「角膜」を削って視力を矯正する手術のことだよ。メガネやコンタクトレンズの代わりと考えたらイメージしやすいかな？

病院での用語を教えて

あ！そうなんですね！でも、なんで「屈折」とか「矯正」って言葉が入っているんですか？

体の健康研究家

良い質問だね！目は、レンズの役割をする「角膜」で光を屈折させてピントを合わせているんだ。この手術では、角膜の形を調整することで、光の屈折を矯正して視力を良くするんだよ。

レーザー屈折矯正角膜切除術とは。

「レーザー屈折矯正角膜切除術」は、目の手術の言葉です。この手術では、レーザーを使って目の表面を削り、視力を矯正します。まず、レーザーで目の表面の一番上の層をはがします。次に、目の黒目の部分を削って形を整えることで、視界がはっきり見えるようにします。この手術は「ピーアールケー」と呼ばれることもあります。

レーシックとは異なる近視矯正手術

近年、視力の悩みを解消する方法として、レーシック手術が一般的になってきました。レーシック手術は、角膜に薄い膜状の部分を作り、その下の部分をレーザーで照射することで、光の屈折率を調整し、視力を矯正する方法です。しかし、レーシック以外にも、視力矯正の手術は存在します。PRKと呼ばれる手術をご存知でしょうか？

PRKもレーシックと同様に、レーザーを用いて視力を矯正する手術ですが、その方法は大きく異なります。レーシックが角膜の表面にフラップと呼ばれる薄い膜を作るのに対し、PRKは角膜の表面にある再生能力の高い薄い膜（上皮）を完全に除去してからレーザーを照射します。レーザー照射後は、角膜を保護するためにコンタクトレンズを一時的に装着します。

PRKはレーシックと比較して、フラップを作らないため、角膜が薄くても手術が可能な場合があります。また、フラップに関連する合併症のリスクもありません。しかし、レーシックと比べて術後の痛みが強く、視力回復にかかる時間も長い傾向があります。

どちらの手術が適しているかは、患者様の目の状態やライフスタイルによって異なります。そのため、眼科専門医による診察とカウンセリングが非常に重要となります。

項目	レーシック	PRK
手術方法	角膜にフラップを作成し、レーザー照射	角膜上皮を除去し、レーザー照射
メリット	術後の痛みが少ない、視力回復が早い	角膜が薄くても手術可能、フラップ関連の合併症リスクなし
デメリット	フラップ関連の合併症リスク	術後の痛みが強い、視力回復が遅い

PRKとは

– PRKとはPRKは、「レーザー屈折矯正角膜切除術」とも呼ばれ、Photorefractive Keratectomyの略称です。近視や遠視、乱視といった屈折異常を矯正する手術のことを指します。 PRKと並んで有名な視力矯正手術にレーシックがありますが、手術の方法には違いがあります。レーシックが角膜にフラップと呼ばれる薄い蓋を作るのに対し、PRKは角膜の最も外側にある上皮と呼ばれる層を剥がしてからレーザーを照射します。そして、角膜の形状を変化させることで、視力を矯正します。PRKはレーシックが登場するよりも前から行われてきた手術であり、歴史と実績があります。そのため、様々な条件の患者さんに対して、その人に合った視力矯正手術を選択することができます。

手術方法	詳細
PRK (レーザー屈折矯正角膜切除術)	角膜の上皮を剥がしてからレーザーを照射し、角膜の形状を変化させることで視力を矯正する。レーシックよりも歴史が長く、実績がある。
レーシック	角膜にフラップと呼ばれる薄い蓋を作り、レーザーを照射して視力を矯正する。

PRKの手術方法

PRK手術は、視力を矯正する手術の一種で、比較的簡単な手順で行われます。まず、痛みを感じないようにするため、目に点眼麻酔を施します。そして、角膜の表面にある、ごく薄い膜である角膜上皮を、専用の器具やレーザーを使って慎重に取り除きます。
次に、あらかじめ測定した眼のデータに基づいて、エキシマレーザーという特殊なレーザーを照射します。レーザーは、角膜の実質と呼ばれる部分を正確に削り、その形状を変えることで、視力を矯正します。
最後に、角膜を保護し、回復を促すために、治療用のコンタクトレンズを装着します。このコンタクトレンズは、数日間から数週間、装着したままになります。手術自体は片目あたり約5分から10分程度と短時間で終了します。
PRK手術は、比較的歴史の長い視力矯正手術であり、その安全性と有効性は多くの患者で確認されています。しかし、他の手術と同様に、合併症のリスクもゼロではありません。手術を受けるかどうかは、医師とよく相談し、メリットとリスクを十分に理解した上で判断することが重要です。

手術手順	詳細
点眼麻酔	痛みを感じないように、目に点眼麻酔を施します。
角膜上皮の除去	角膜の表面にある薄い膜（角膜上皮）を専用の器具やレーザーで除去します。
エキシマレーザー照射	眼のデータに基づき、エキシマレーザーで角膜の実質を削り、形状を調整して視力を矯正します。
治療用コンタクトレンズ装着	角膜保護と回復促進のため、治療用コンタクトレンズを数日間から数週間装着します。
手術時間	片目あたり約5分から10分程度

PRKのメリット

– PRKのメリットPRK手術は、レーシック手術と並んで広く行われている視力矯正手術の一つです。そのPRK手術には、レーシック手術と比べていくつかの利点があります。まず、PRK手術ではレーシック手術のように角膜にフラップと呼ばれる薄い蓋を作る必要がありません。PRK手術は角膜の表面にあるごく薄い層をレーザーで照射して削ることで視力矯正を行います。そのため、角膜を多く残すことができるという利点があります。これは、角膜の厚さが薄くレーシック手術が難しい方や、強度近視の方にとって大きなメリットと言えるでしょう。また、フラップを作らないということは、フラップに関連する合併症のリスクが低いということも意味します。レーシック手術後には、まれにフラップのずれや感染症などの合併症が起こることがあります。PRK手術では、このようなリスクを回避することができます。さらに、PRK手術はレーシック手術と比べて、術後のドライアイ症状が出にくいというメリットもあります。ドライアイは、涙の量が減ったり、涙の質が悪くなったりすることで、眼の表面が乾燥する病気です。レーシック手術では、フラップを作る際に角膜の神経を切断してしまうため、術後にドライアイになりやすいと言われています。一方、PRK手術では、角膜の神経への影響が比較的少ないため、ドライアイになりにくいと考えられています。このように、PRK手術には、レーシック手術と比べていくつかのメリットがあります。視力矯正手術を受ける際には、それぞれのメリット・デメリットをよく理解した上で、自分に合った手術方法を選択することが重要です。

メリット	詳細
角膜を多く残せる	角膜の表面を削るだけなので、レーシックのようにフラップを作る必要がなく、角膜を多く残せる。特に、角膜が薄くレーシックが難しい方や強度近視の方にメリット。
フラップ関連の合併症リスクが低い	フラップを作らないため、フラップのずれや感染症などのリスクを回避できる。
術後のドライアイになりにくい	角膜の神経への影響が少ないため、ドライアイになりにくい。レーシックはフラップ作成時に角膜の神経を切断するため、ドライアイになりやすい傾向がある。

PRKのデメリット

PRK手術は、レーシック手術と並んで広く知られる視力回復手術の一つですが、いくつか欠点も存在します。

まず、術後の痛みが挙げられます。PRK手術では、角膜の上皮を削るため、レーシック手術と比べて強い痛みを感じることがあります。この痛みは、角膜上皮が再生するまでの数日間続くことが多く、日常生活に支障が出る場合もあります。

次に、視力回復の遅さも欠点の一つです。角膜上皮の再生には時間がかかるため、視力が安定するまでにはレーシック手術よりも時間がかかります。そのため、手術後すぐに車の運転など、はっきりとした視力が必要な行為を行うことはできません。

さらに、術後しばらくの間、異物感や視力に変動を感じることがあります。これは、角膜上皮が再生する過程で起こる症状であり、時間の経過とともに改善していきますが、一時的に不安を感じる方もいるかもしれません。

最後に、PRK手術はレーシック手術と比較して、感染症のリスクがわずかに高いとされています。これは、角膜上皮を削ることで、細菌やウイルスが侵入しやすくなるためです。ただし、適切な術後管理を行うことで、感染症のリスクを低減することができます。

項目	内容
術後の痛み	・角膜上皮を削るため、レーシック手術より強い痛み・角膜上皮が再生するまで数日間続く
視力回復	・角膜上皮の再生に時間がかかるため、レーシック手術より遅い・術後すぐに車の運転など、はっきりとした視力が必要な行為はできない
術後の異物感・視力変動	・角膜上皮が再生する過程で起こる・時間の経過とともに改善
感染症リスク	・角膜上皮を削るため、レーシック手術よりわずかに高い・適切な術後管理でリスクを低減可能

PRKが適している人

PRK手術は、レーシック手術と並んで広く知られる視力矯正手術の一つですが、適応となる方にはいくつかの特徴があります。

まず、角膜の厚さが薄く、レーシック手術が受けられない方にとって、PRK手術は有効な選択肢となりえます。レーシック手術では角膜をフラップ状に削るのに対し、PRK手術は角膜の表面を直接削るため、角膜の厚さが薄い方でも手術が可能な場合があります。

また、強度近視の方にも、PRK手術は適している場合があります。レーシック手術は近視の程度が強い場合、矯正できる範囲が限られてしまうことがありますが、PRK手術は比較的強度近視の方でも矯正できる可能性があります。

さらに、スポーツ選手など、目に強い衝撃を受ける可能性のある方にも、PRK手術は適しています。レーシック手術の場合、角膜をフラップ状に削るため、衝撃によってフラップがずれてしまうリスクがありますが、PRK手術ではそのような心配はありません。

加えて、過去にレーシック手術を受けたことがある方も、PRK手術の適応となる場合があります。レーシック手術後に視力が低下した場合、再手術が必要になることがありますが、そのような場合、PRK手術が選択肢の一つとなります。

ただし、PRK手術が適しているかどうかは、眼科医による診察と検査結果に基づいて最終的に判断されます。自己判断で手術を受けることは大変危険ですので、必ず専門医に相談するようにしてください。

PRK手術が適している可能性のある方	詳細
角膜の厚さが薄い方	レーシック手術と異なり、角膜をフラップ状に削らないため、角膜が薄くても手術が可能な場合があります。
強度近視の方	レーシック手術よりも、強度近視の方でも矯正できる可能性があります。
スポーツ選手など、目に強い衝撃を受ける可能性のある方	角膜をフラップ状に削らないため、衝撃によるフラップのずれの心配がありません。
過去にレーシック手術を受けたことがある方	レーシック手術後の視力低下に対する再手術として、選択肢の一つとなります。