ヘモカテーテル:治療と介入の懸け橋

循環器

ヘモカテーテル:治療と介入の懸け橋

病院での用語を教えて

先生、「ヘモカテ」ってよく聞くんですけど、一体どんなものなんですか?

体の健康研究家

「ヘモカテ」は、正式には「カテーテル」と言って、治療や検査のために体の血管に挿入する細い管のことだよ。で、「ヘモカテ」の場合は、足の付け根にある「大腿動脈」という太い血管に挿入するものを指すことが多いんだ。

病院での用語を教えて

足の付け根から入れるんですか!?何だか痛そうですね…。何のためにそんなことをするんですか?

体の健康研究家

心臓の検査や治療、それから血液の浄化など、様々な目的で使われるんだ。大腿動脈は太くて流れが速いから、効率的に処置ができるんだよ。

ヘモカテとは。

「ヘモカテ」とは、医学や健康の分野で使われる言葉で、太ももの付け根の動脈に管を入れる医療行為のことです。

心臓のカテーテル検査や、心臓の血管を広げる治療(PCI)、心臓を補助するポンプ(IABP)を使う際には、太ももの動脈に管を入れます。

また、心臓に近い大きな静脈に管を入れる場合や、心臓と肺の働きを助ける治療(PCPSやECMO)で血液を取り出す場合、血液をきれいにする治療(HDやCHDF)で血液の通り道を作る場合にも、太ももの静脈に管を入れることがあります。

体の重要な動脈にアクセスする

体の重要な動脈にアクセスする

私たちの体の中には、全身に血液を送り届けるために、網の目のように血管が張り巡らされています。特に動脈は、酸素を豊富に含んだ血液を心臓から送り出すという重要な役割を担っています。これらの動脈に安全かつ確実にアクセスする医療機器として、「ヘモカテーテル」、略して「ヘモカテ」と呼ばれるものがあります。

ヘモカテは、いわば体の高速道路である動脈への入り口です。細い管状の形をしており、主に太ももの付け根にある太い動脈である大腿動脈に挿入されます。そこから、血管の中を目的の部位まで通過させていきます。例えば、心臓の冠動脈に到達させることで、狭窄や閉塞を引き起こしている部分を特定し、治療を行うことが可能になります。

ヘモカテを用いることで、心臓カテーテル検査や血管内治療など、様々な医療行為が可能になります。心臓カテーテル検査では、心臓の動きや冠動脈の状態を詳細に調べることができ、心臓病の診断に欠かせないものとなっています。また、血管内治療においては、ヘモカテを通してカテーテルと呼ばれる細い管を挿入し、風船状の器具で血管を広げたり、ステントと呼ばれる金属製の網状の筒を留置して血管を拡張したりすることができます。

このように、ヘモカテは循環器系の疾患の診断と治療において非常に重要な役割を担っており、多くの患者さんの命を救うことに貢献しています。

項目 内容
定義 体の動脈に安全かつ確実にアクセスする医療機器
形状 細い管状
挿入箇所 主に太ももの付け根にある大腿動脈
用途
  • 心臓カテーテル検査:心臓の動きや冠動脈の状態を詳細に調べる
  • 血管内治療:血管を広げたり、ステントを留置したりする
役割 循環器系の疾患の診断と治療において非常に重要

心臓の状態を詳しく調べる

心臓の状態を詳しく調べる

心臓は、全身に血液を送る重要な臓器であり、その状態を詳細に把握することは、心臓病の診断や治療において非常に重要です。心臓の状態を詳しく調べる検査として、心臓カテーテル検査があります。

心臓カテーテル検査は、ヘモカテーテルと呼ばれる細い管を、腕や足の付け根の血管から挿入し、心臓まで進める検査方法です。検査中は、患者さんの状態を常にモニターで確認しながら、安全に配慮して行われます。ヘモカテーテルを通して造影剤と呼ばれる特殊な薬剤を注入することで、心臓の血管をレントゲンで鮮明に映し出すことができます。

この検査によって、心臓の血管の狭窄や閉塞、心筋の動き、弁の状態などを詳細に評価することができます。得られた情報は、狭心症や心筋梗塞などの虚血性心疾患、先天性心疾患、弁膜症などの診断や治療方針の決定に大きく役立ちます。また、心臓カテーテル検査は診断だけでなく、狭窄した血管を広げる治療(経皮的冠動脈インターベンション)などを行うことも可能です。このように、心臓カテーテル検査は、心臓病の診断と治療において欠かせない重要な検査と言えるでしょう。

項目 内容
検査名 心臓カテーテル検査
目的 心臓の状態を詳細に調べる
方法 ヘモカテーテルと呼ばれる細い管を、腕や足の付け根の血管から挿入し、心臓まで進める。造影剤により心臓の血管をレントゲンで鮮明に映し出す。
評価項目 心臓の血管の狭窄や閉塞、心筋の動き、弁の状態など
診断 狭心症、心筋梗塞などの虚血性心疾患、先天性心疾患、弁膜症など
治療 経皮的冠動脈インターベンションなど

血管を治療する

血管を治療する

血管は、全身に血液を送り届けるために重要な役割を担っています。しかし、動脈硬化などが原因で血管が狭くなったり、詰まったりすることがあります。このような状態を放置すると、心筋梗塞や脳梗塞などの命に関わる病気を引き起こす可能性があります。

血管を治療する方法の一つに、カテーテルを用いた治療法があります。これは、足の付け根や腕の血管から細い管であるカテーテルを挿入し、治療を行う部位まで送達する方法です。血管の状態を調べるだけでなく、治療にも用いられます。

カテーテルを用いた治療法の代表的な例として、経皮的冠動脈インターベンション(PCI)があります。PCIは、狭窄した心臓の血管(冠動脈)を拡張する治療法です。カテーテルの先端に付いたバルーンを膨らませて血管を広げた後、金属製の網目状の筒であるステントを留置することで、血管が開いた状態を維持します。

PCIは、心臓発作の危険性を抑え、患者さんの予後を改善する効果が期待できます。カテーテルを用いた治療法は、従来の外科手術と比べて、身体への負担が少ないという利点があります。そのため、高齢者や持病のある患者さんでも治療を受けやすくなっています。

治療法 目的 方法 効果
経皮的冠動脈インターベンション(PCI) 狭窄した心臓の血管(冠動脈)を拡張する カテーテルの先端に付いたバルーンを膨らませて血管を広げ、ステントを留置する 心臓発作の危険性を抑え、患者の予後を改善する

心臓を助けるポンプ

心臓を助けるポンプ

私たちの体にとって、心臓は休むことなく血液を送り出す重要な臓器です。しかし、病気や怪我などによって心臓の機能が著しく低下してしまうことがあります。このような状態を心不全といいますが、心不全が重症化した場合には、心臓のポンプ機能を補助するために『大動脈内バルーンパンピング(IABP)』という治療法が行われることがあります。

IABPは、足の付け根の血管からカテーテルと呼ばれる細い管を挿入し、その先端に付けたバルーンを心臓の大動脈まで運びます。バルーンは大動脈内で心臓の鼓動に合わせて膨らんだり縮んだりすることで、心臓が送り出す血液の量を増やし、心臓への負担を軽減する効果があります。

IABPはあくまで一時的な生命維持装置であり、心臓が再び正常に機能するまでの間、心臓を休ませるための治療法です。そのため、IABPを行っている間も、心臓の機能回復を促す薬物療法や、場合によっては心臓移植などの根本的な治療法を検討していく必要があります。

項目 内容
治療法 大動脈内バルーンパンピング(IABP)
目的 重症化した心不全の患者に対して、心臓のポンプ機能を補助する
心臓への負担を軽減し、一時的に心臓を休ませる
方法 足の付け根の血管からカテーテルを挿入し、大動脈内にバルーンを配置する。
バルーンは心臓の鼓動に合わせて膨張と収縮を繰り返し、血液を送り出すのを助ける。
位置付け 一時的な生命維持装置であり、根本的な治療法ではない。
IABP実施中の治療方針 心臓の機能回復を促す薬物療法、心臓移植などの検討を行う。

血液をきれいにする

血液をきれいにする

私たちの体内を流れる血液は、酸素や栄養を体の隅々まで届け、老廃物を運び出すという重要な役割を担っています。しかし、腎臓の機能が低下すると、血液中の老廃物がうまく排出されずに体に蓄積してしまいます。このような状態になると、健康を維持するために、人工的に血液をきれいにする治療が必要となります。

血液をきれいにする治療の一つに、血液浄化療法があります。血液浄化療法には、血液透析や持続的血液濾過透析など、いくつかの種類があります。これらの治療では、「ヘモカテーテル」と呼ばれる細い管を、太ももの付け根にある太い静脈(大腿静脈)に挿入します。ヘモカテーテルを通して血液を体外に取り出し、専用の装置を使って老廃物や余分な水分を取り除きます。その後、きれいになった血液を再び体内に戻します。

血液浄化療法は、腎臓の機能が低下した患者さんにとって、生命を維持するために欠かせない治療法です。これらの治療法によって、体内に蓄積した老廃物を除去し、血液の状態を正常に保つことができます。そして、患者さんがより快適な日常生活を送れるようにサポートします。

治療法 目的 方法
血液浄化療法 腎臓機能の低下により体内に蓄積した老廃物を除去し、血液の状態を正常に保つ 血液透析
持続的血液濾過透析

命を繋ぐ最後の砦

命を繋ぐ最後の砦

– 命を繋ぐ最後の砦

生命の維持に欠かせない臓器である心臓と肺。そのどちらかが機能不全に陥ると、私たちの体は危機的な状況に陥ります。このような重症心不全や呼吸不全の患者さんの命を繋ぐ最後の砦として、-体外式膜型人工肺(ECMO)-という治療法があります。

ECMOは、心臓と肺の働きを代行する医療機器です。具体的には、まず患者の体内から太い管(ヘモカテーテル)を通して血液を体外に取り出します。そして、体外に取り出された血液は、人工肺と呼ばれる装置に送られます。人工肺では、血液に酸素を送り込み、代わりに二酸化炭素を取り除くことで、まるで肺としての役割を果たします。そして、酸素を豊富に含み、二酸化炭素が除去された血液は、再びヘモカテーテルを通して患者の体内に戻されます。

ECMOは、心臓や肺が本来の機能を取り戻すまでの間、その機能を肩代わりすることで、患者の生命を維持するための治療法です。この治療法によって、心臓や肺の病気や怪我を治療するための時間稼ぎをすることが可能になります。まさに、-命を繋ぐ最後の砦-と言えるでしょう。

項目 内容
治療法 体外式膜型人工肺(ECMO)
対象 重症心不全、呼吸不全の患者
目的 心臓や肺が本来の機能を取り戻すまでの間、その機能を肩代わりし、患者の生命を維持する
方法 1. ヘモカテーテルを用いて患者の体内から血液を体外に取り出す
2. 人工肺で血液に酸素を送り込み、二酸化炭素を取り除く
3. 酸素を豊富に含んだ血液を再び患者の体内に戻す

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