命をつなぐ尊い行為:ドナーについて

外科

命をつなぐ尊い行為:ドナーについて

病院での用語を教えて

先生、「ドナー」ってよく聞くんですけど、どんな人のことを言うんですか?

体の健康研究家

いい質問ですね。「ドナー」とは、病気や事故などで、体の機能がうまく働かなくなった人のために、自分の臓器や骨髄、血液などを提供してくれる人のことを言います。 transplant

病院での用語を教えて

へえー、そうなんですね!誰でもドナーになれるんですか?

体の健康研究家

誰でもなれるわけではありません。年齢や健康状態など、厳しい条件をクリアする必要があります。それに、ドナーになるためには、自分の意思表示をすることがとても大切なんですよ。

ドナーとは。

「臓器や骨髄、血液などを提供する人のことを『提供者』といいます。提供された臓器などを受け取る人のことは『受給者』といいます。
臓器移植には、亡くなった方から提供される場合と、生きている方から提供される場合があります。亡くなった方からの場合は、脳の機能が完全に停止した方からの提供と、心臓が止まった後に提供される場合があります。
生きている方から提供できる臓器は、肺、肝臓、腎臓、膵臓、小腸、骨髄などで、主に家族間で行われます。肝臓や小腸、骨髄は提供後、残った部分が再び成長しますが、肺、腎臓、膵臓は摘出した分だけ機能が低下します。
脳の機能が完全に停止した方からは、心臓、肺、肝臓、膵臓、腎臓、小腸、眼球など、ほぼ全ての臓器の提供が可能です。心臓が止まった後からは、腎臓、膵臓、眼球が提供できます。
臓器を提供する際には、医学的な検査を行い、提供できるかどうかを判断します。臓器によって基準があり、癌や感染症などがあると提供できない場合があります。
提供するのに望ましい年齢は、心臓は50歳以下、肺は70歳以下、腎臓は70歳以下、膵臓は60歳以下、小腸は60歳以下、骨髄は65歳以下とされています。肝臓は年齢の条件はありません。
ただし、この年齢を超えていても健康であれば提供できる場合があり、最終的には、臓器移植ネットワークから派遣された医師が判断します。
亡くなった後に臓器を提供したい場合は、インターネットや健康保険証、臓器提供意思表示カードなどで意思表示ができます。
提供する際に、『家族優先提供』という意思表示もできます。これは、家族が臓器移植を希望している場合、優先的に家族に臓器を提供するというものです。
家族優先提供を受けるには、15歳以上で、提供する意思と家族への優先提供を書面で希望していること、家族が移植希望登録をしていること、医学的に提供が可能であること、の3つの条件を満たす必要があります。
自殺を防ぐため、自殺で亡くなった方の家族への優先提供はできません。
日本では、特に腎臓移植の場合、手術を受けるまでに10年以上かかるといわれています。アメリカでは2015年、臓器提供を希望する患者の約10人に1人しか提供されませんでした。
登録している提供者も少なく、提供を待っている間に亡くなるケースも少なくありません。世界的に提供者が不足している深刻な問題となっています。

ドナーとは

ドナーとは

病気や事故などによって、体の一部が機能しなくなってしまうことがあります。その結果、日常生活に支障をきたしたり、命に関わるような深刻な状況に陥ったりすることも少なくありません。そのような患者さんの命を救うために、臓器移植という治療法があります。臓器移植は、機能を失った臓器の代わりに、健康な臓器を移植する治療法です。臓器を提供してくれる人のことを、ドナーと呼びます
ドナーには、大きく分けて2つの種類があります。1つは、ご自身が亡くなられた後に臓器を提供する「脳死ドナー」と、もう1つは、生きている間に臓器の一部を提供する「生体ドナー」です。脳死ドナーは、心臓死とは異なり、脳の機能が完全に停止した状態を指します。この状態でも、心臓や肺など、他の臓器は機能していることがあります。そのため、人工呼吸器などを用いることで、心臓を動かし続けながら臓器を摘出することが可能になります。一方、生体ドナーは、主に親族間で、腎臓や肝臓の一部などを提供します。
ドナーから提供される臓器は、心臓、肺、肝臓、腎臓、膵臓、小腸、眼球など、多岐にわたります。これらの臓器は、移植を必要とする患者さんの体内に移植され、再びその機能を取り戻すことが期待されます。ドナーは、まさに他の人の命と未来を救う、尊い贈り物をする存在と言えるでしょう

ドナーの種類 説明
脳死ドナー
  • 亡くなった後に臓器を提供
  • 脳の機能が完全に停止した状態
  • 心臓や肺など、他の臓器は機能している場合がある
  • 人工呼吸器などを用いることで、心臓を動かし続けながら臓器を摘出
生体ドナー
  • 生きている間に臓器の一部を提供
  • 主に親族間で、腎臓や肝臓の一部などを提供

ドナーの種類

ドナーの種類

臓器移植を待つ患者さんのもとへ、希望の光を届ける臓器提供。大きく分けて、亡くなった方から提供される場合と、生きている方から提供される場合があります。

まず、亡くなった方からの提供を「死体臓器提供」と言います。これはさらに二つに分類されます。一つは「脳死臓器提供」です。これは、厳しい基準のもとで「脳死」と判定された方からの臓器提供です。もう一つは「心停止後臓器提供」で、これは心臓が停止した後に提供が行われます。

一方、生きている方からの提供は「生体臓器提供」と呼ばれます。日本では、腎臓や肝臓の一部など、提供しても donor の方の生活に大きな支障がない臓器に限って、生体臓器提供が認められています。提供者は、重い病気や障害を持つ家族のために、自分の臓器を提供することを決断します。提供に至るまでには、身体的な検査だけでなく、精神的なケアも含めた、長い時間をかけて慎重な準備が行われます。

臓器提供の種類 説明
死体臓器提供 亡くなった方からの臓器提供
脳死臓器提供 厳しい基準のもとで「脳死」と判定された方からの臓器提供
心停止後臓器提供 心臓が停止した後に提供が行われる
生体臓器提供 生きている方からの臓器提供。日本では腎臓や肝臓の一部など、提供しても生活に大きな支障がない臓器に限って認められています。

臓器提供の条件

臓器提供の条件

命をつなぐ大切な行為である臓器提供。しかし誰しもが提供できるわけではなく、いくつかの条件があります。

まず、提供していただける臓器の状態が重要になります。提供される臓器が心臓、肺、肝臓、腎臓、膵臓、小腸など、どの臓器であっても、健康な状態であることが求められます。

次に、年齢も条件の一つです。提供していただける臓器の種類によって、上限年齢が設けられています。しかし、年齢が若ければ良いというわけではありません。たとえ高齢の方であっても、健康状態が良好であれば提供できる場合があります。

また、感染症の有無も重要な要素です。エイズや肝炎など、特定の感染症にかかっている場合、臓器提供ができないことがあります。これは、移植を受ける側の安全を確保するためです。

最終的な提供の可否は、臓器移植ネットワークから派遣された医師によって、提供者の健康状態、臓器の状態、感染症の有無などを総合的に判断した上で決定されます。提供を希望される方は、ご自身の健康状態などをよく確認し、医師に相談するようにしましょう。

臓器提供の条件 詳細
臓器の状態 心臓、肺、肝臓、腎臓、膵臓、小腸など、どの臓器であっても、健康な状態であることが求められます。
年齢 提供していただける臓器の種類によって、上限年齢が設けられています。しかし、年齢が若ければ良いというわけではありません。たとえ高齢の方であっても、健康状態が良好であれば提供できる場合があります。
感染症の有無 エイズや肝炎など、特定の感染症にかかっている場合、臓器提供ができないことがあります。これは、移植を受ける側の安全を確保するためです。
最終的な判断 臓器移植ネットワークから派遣された医師によって、提供者の健康状態、臓器の状態、感染症の有無などを総合的に判断した上で決定されます。

意思表示の重要性

意思表示の重要性

人の死は、いつ訪れるか誰にも予測できません。自分の身に万が一のことが起こった場合、臓器を提供するかどうか、意思を示しておくことが大切です。日本では、臓器提供は本人の意思に基づいて行われることが法律で定められています。そのため、臓器提供を希望する場合には、事前に意思表示をしておくことが重要となります。

意思表示の方法としては、いくつかの選択肢があります。厚生労働省が運営するウェブサイトでは、インターネットを通じて臓器提供に関する意思表示を行うことができます。また、健康保険証にも臓器提供の意思表示欄があり、そこに記入することで意思を示すことができます。さらに、臓器提供意思表示カードを作成し、財布などに入れて持ち歩くことも有効な手段です。臓器提供意思表示カードには、臓器提供に関する詳しい情報が記載されているため、意思決定の参考にすることができます。

大切なのは、どの方法で意思表示をする場合でも、家族など親しい人に自分の意思を伝えておくことです。突然の出来事に際して、家族があなたの意思を理解し、尊重してくれるように、日頃から臓器提供について話し合っておくことが重要です。

臓器提供意思表示の方法 詳細
厚生労働省のウェブサイト インターネットを通じて意思表示を行う
健康保険証 臓器提供の意思表示欄に記入
臓器提供意思表示カード カードを作成し、財布などに入れて持ち歩く

親族への優先提供

親族への優先提供

臓器移植を希望し、ドナー登録をする際には、「親族優先提供」という選択肢があります。これは、もしもの時に自分の臓器を家族などの親族に優先的に提供したいという場合に選択する制度です。

親族優先提供を希望する場合、提供者本人が15歳以上であること、そして自分の意思で提供を希望することを書面で提出することが必要です。また、実際に臓器を提供する際に、親族が移植を希望して、移植希望者として登録されていることも条件となります。さらに、提供する臓器の状態が医学的に問題なく、移植に適しているかどうかも重要なポイントです。

ただし、自殺によって亡くなった場合、この親族優先提供は適用されません。これは、臓器移植を目的とした自殺を未然に防ぐための措置です。臓器提供は尊い行為ですが、誰かの命を救うという目的のために、自らの命を軽視するようなことがあってはならないという強い意志が込められています。

項目 内容
制度概要 臓器移植を希望し、ドナー登録をする際に、自分の臓器を家族などの親族に優先的に提供したい場合に選択する制度
提供者の条件 15歳以上、かつ自分の意思で提供を希望すること(書面提出が必要)
提供を受ける側の条件 親族が移植を希望し、移植希望者として登録されていること
提供する臓器の条件 医学的に問題なく、移植に適している状態であること
例外 自殺によって亡くなった場合、親族優先提供は適用されない

世界的なドナー不足

世界的なドナー不足

命をつなぐための大切な医療行為である臓器移植。しかし、臓器移植を必要とする患者さんの数は世界中で増加の一途をたどっている一方で、その願いを叶えるための臓器提供を希望する人は、十分とは言えない状況が続いています。
日本では、臓器移植を希望しながらも、なかなかその機会に恵まれず、長い間待たなければならない患者さんが多くいらっしゃいます。特に、腎臓移植の場合には、10年以上待つことも珍しくありません。これは、日本だけの問題ではなく、世界各国で共通して見られる深刻な問題となっています。
例えば、アメリカでは2015年の時点で、臓器提供を希望していた患者さんのうち、実際に臓器提供を受けられたのは、わずか10人に1人にも満たないという現状がありました。
このように、世界的に臓器提供希望者と移植希望者の間には大きな溝があり、その溝を埋めるためには、臓器移植に対する理解を深め、一人でも多くの人が臓器提供について考えることが重要です。

項目 状況
臓器移植希望者数 世界中で増加
臓器提供希望者数 十分ではない
臓器移植待機時間 長い(腎臓移植の場合10年以上)

  • 日本だけでなく世界的な問題
アメリカの臓器移植現状(2015年) 臓器提供希望者のうち、実際に臓器提供を受けられたのは10人に1人未満

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