健康のバロメーター!血糖値について
病院での用語を教えて
先生、「血糖値」ってよく聞くんですけど、一体何のことですか?
体の健康研究家
そうだね。「血糖値」は、血液の中にどれくらい「ブドウ糖」が入っているかを示す数値なんだよ。ご飯やパンを食べると、体の中でブドウ糖になって、血液の中に入るんだ。
病院での用語を教えて
なるほど。じゃあ、血糖値が高いとか低いとかって、どういうことですか?
体の健康研究家
いい質問だね。血糖値が高い状態が続くと「糖尿病」という病気になってしまうんだ。逆に低すぎると、めまいなどが起こることもあるんだよ。だから、バランスが大切なんだ。
血糖値とは。
『血糖値』っていう言葉は、医学や健康の話によく出てくるよね。簡単に言うと、血液の中にどれくらいブドウ糖が入っているかを表してるんだ。このブドウ糖の量が少なすぎることを『低血糖』、多すぎることを『高血糖』って言うんだけど、特に高血糖の状態が長く続くと『糖尿病』っていう病気になっちゃうんだ。ちなみに、ご飯を食べる前のお腹が空っぽの状態で、ブドウ糖の量が1デシリットルあたり70~109ミリグラムだったら、一応は基準値内ってされているよ。
血糖値とは
– 血糖値とは血液中に含まれるブドウ糖の濃度のことを、血糖値と呼びます。ブドウ糖は、私たちが日常生活を送るために必要なエネルギーを生み出す、大切な栄養素です。食事から摂取したご飯やパン、麺類などに含まれる炭水化物は、体内で分解されてブドウ糖に変化します。そして、ブドウ糖は血液によって体の隅々まで運ばれ、筋肉や臓器を動かすためのエネルギー源として利用されます。
血糖値は、血液中にどれだけのブドウ糖が含まれているかを示す指標です。健康な状態であれば、血糖値は一定の範囲内に保たれています。これは、体内でインスリンというホルモンが分泌され、血液中のブドウ糖を細胞に取り込む働きをしているためです。インスリンの働きによって、食事の後など一時的に血糖値が上昇しても、やがて正常な範囲に戻ります。このように、血糖値は私たちの体のエネルギーバランスを保つ上で、重要な役割を担っているのです。
項目 | 説明 |
---|---|
血糖値とは | 血液中に含まれるブドウ糖の濃度のこと |
ブドウ糖の役割 | 日常生活を送るために必要なエネルギーを生み出すための大切な栄養素 |
ブドウ糖の生成 | 食事から摂取した炭水化物が体内で分解されてブドウ糖に変化 |
血糖値の役割 | 血液中にどれだけのブドウ糖が含まれているかを示す指標 |
血糖値の調整 | インスリンというホルモンが、血液中のブドウ糖を細胞に取り込むことで、一定の範囲内に保たれる |
血糖値の基準値
私たちの体内では、健康を維持するために血糖値が常に一定の範囲に保たれています。これは、まるで精密な機械のように働くホルモンの働きによるものです。食事をすると、体内に取り込まれた栄養素が分解され、血液中に糖分が流れ込むため、血糖値は一時的に上昇します。
この時、すい臓から「インスリン」というホルモンが分泌されます。インスリンは、血液中の糖分を細胞に取り込む働きを助ける役割を担っており、細胞に取り込まれた糖分はエネルギー源として利用されたり、貯蔵されたりします。このようにして、インスリンは食後の血糖値の上昇を抑え、正常な範囲に戻す働きをしています。
反対に、空腹時など血糖値が低下すると、すい臓から「グルカゴン」というホルモンが分泌されます。グルカゴンは、肝臓に蓄えられているグリコーゲンを分解し、ブドウ糖を血液中に放出することで血糖値を上昇させる働きがあります。
一般的に、空腹時の血糖値は70~109mg/dLを基準値としています。また、食事をした後でも、通常は140mg/dLを超えることはありません。もし、空腹時や食後の血糖値が基準値を超えてしまう場合は、糖尿病などの病気が疑われるため、医療機関への受診が必要となります。
ホルモン | 分泌する臓器 | 分泌される条件 | 作用 |
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インスリン | すい臓 | 血糖値の上昇時 (食後など) | 血糖値を下げる – 血液中の糖分を細胞に取り込む – 細胞に取り込んだ糖分をエネルギーとして利用/貯蔵 |
グルカゴン | すい臓 | 血糖値の低下時 (空腹時など) | 血糖値を上げる – 肝臓に蓄えられているグリコーゲンを分解し、ブドウ糖を血液中に放出 |
低血糖とその症状
– 低血糖とその症状私たちの体は、活動するためのエネルギー源としてブドウ糖を必要としています。そして、血液中のブドウ糖の濃度である血糖値は、健康な状態を保つために、常に一定の範囲内に保たれています。しかし、様々な原因で血糖値が正常範囲よりも低くなってしまうことがあります。これが低血糖です。低血糖になると、体や心に様々な症状が現れます。初期症状としては、体がだるく感じられたり、頭がぼーっとして集中力が低下したりすることがあります。また、めまいやふらつきを感じて、立っているのがつらいと感じる方もいるでしょう。さらに、冷や汗をかいたり、心臓がドキドキと速く鼓動する動悸を感じたりすることもあります。その他、手や指先が震える、不安感やイライラ感が強くなるといった症状が現れることもあります。低血糖を放置すると、意識がもうろうとしたり、痙攣を起こしたりするなど、重篤な状態に陥ることがあります。最悪の場合、命に関わる危険性もあるため、適切な対処が必要です。低血糖の原因は様々ですが、主なものとしては糖尿病の治療薬の過剰摂取、食事量の不足、激しい運動などが挙げられます。糖尿病の治療薬には、血糖値を下げる効果があるため、服用量が多すぎたり、食事量が少なすぎたりすると、低血糖を引き起こしやすくなります。また、激しい運動をすると、体内のブドウ糖が大量に消費されるため、食事で十分に補給しないと低血糖になる可能性があります。低血糖の症状が出た場合は、すぐにブドウ糖を摂取することが大切です。砂糖やジュース、飴などを摂取することで、速やかに血糖値を上昇させることができます。ただし、意識レベルが低下している場合は、誤嚥の危険性があるため、無理に口から摂取させずに、救急車を呼ぶなどして、医療機関への受診が必要です。
低血糖とは | 症状 | 原因 | 対処法 |
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血液中のブドウ糖濃度(血糖値)が正常値よりも低い状態 |
重症化すると、意識障害や痙攣を起こすこともあり、命に関わる危険性も。 |
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ブドウ糖の摂取
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高血糖とその症状
私たちの体は、食事から摂取した糖分をエネルギー源として利用しています。この糖分は血液中に溶け込んで全身に運ばれますが、この血液中の糖分の濃度を血糖値と呼びます。
健康な状態であれば、食事の後などに血糖値が上がっても、インスリンというホルモンが働き、血糖値は適切な範囲に保たれます。しかし、何らかの原因で血糖値が慢性的に高くなる状態を高血糖と言います。
高血糖は、血管に負担をかけ、動脈硬化のリスクを高めることが知られています。動脈硬化とは、血管が硬くもろくなる状態のことで、心筋梗塞や脳梗塞など、命に関わる病気を引き起こす危険因子となります。
高血糖は、糖尿病のサインである可能性があります。糖尿病とは、インスリンの分泌量が不足したり、インスリンが正常に働かなくなったりすることで、慢性的に高血糖状態になる病気です。
糖尿病の初期には自覚症状が出にくいことが多く、気づかないうちに病気が進行してしまう場合もあります。しかし、病気が進行すると、喉が渇く、尿の回数が増える、体重が減る、疲れやすいなどの症状が現れます。また、傷の治りが遅くなったり、感染症にかかりやすくなったりすることもあります。
糖尿病は、初期の段階で発見し、適切な治療を行うことで、血糖値をコントロールし、合併症のリスクを抑えることが可能です。気になる症状がある場合は、早めに医療機関を受診しましょう。
項目 | 内容 |
---|---|
血糖値とは | 血液中の糖分の濃度のこと |
高血糖とは | 何らかの原因で血糖値が慢性的に高くなる状態 |
高血糖の危険性 | 血管に負担をかけ、動脈硬化のリスクを高める。動脈硬化は、心筋梗塞や脳梗塞など、命に関わる病気を引き起こす危険因子となる。 |
糖尿病とは | インスリンの分泌量が不足したり、インスリンが正常に働かなくなったりすることで、慢性的に高血糖状態になる病気 |
糖尿病の初期症状 | 自覚症状が出にくいことが多い。 |
糖尿病の進行した際の症状 | 喉が渇く、尿の回数が増える、体重が減る、疲れやすい、傷の治りが遅い、感染症にかかりやすい |
糖尿病の治療 | 初期の段階で発見し、適切な治療を行うことで、血糖値をコントロールし、合併症のリスクを抑えることが可能 |
血糖値をコントロールするために
健康な毎日を送るためには、血液中の糖の量、つまり血糖値を適切な状態に保つことがとても大切です。血糖値が乱れると、疲れやすくなったり、喉が渇きやすくなったりするだけでなく、放置すると血管に負担がかかり、将来的に様々な病気を引き起こす可能性もあります。
では、血糖値をコントロールするためには、どのような点に気をつければ良いのでしょうか?
まず心がけたいのが、毎日の生活習慣です。
食事は、血糖値に直接影響を与えるため、特に重要です。ご飯やパン、麺類などの炭水化物は、体にとって必要なエネルギー源ですが、摂りすぎると血糖値が急上昇してしまいます。そこで、野菜、海藻、きのこなど、食物繊維が豊富な食品を積極的に食べるように心がけましょう。食物繊維には、糖の吸収を穏やかにする働きがあります。また、よく噛んでゆっくり食べることも大切です。
適度な運動も、血糖値をコントロールするために効果的です。運動すると、筋肉が糖を取り込み、エネルギーとして利用するため、血糖値が下がります。激しい運動は必要ありません。毎日、軽い運動を継続することが大切です。
十分な睡眠も、血糖値のコントロールに欠かせません。睡眠不足は、自律神経のバランスを崩し、血糖値を上げるホルモンの分泌を促してしまうため、注意が必要です。
健康診断などで血糖値が高いと指摘された場合は、放置せずに、医療機関を受診しましょう。医師や栄養士などの専門家から、個々の状態に合わせた適切なアドバイスを受けることができます。
項目 | 詳細 |
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食事 | – 炭水化物の摂りすぎに注意 – 食物繊維が豊富な食品を積極的に摂取 – よく噛んでゆっくり食べる |
運動 | – 毎日、軽い運動を継続 |
睡眠 | – 十分な睡眠を確保 |
医療機関の受診 | – 健康診断などで血糖値が高いと指摘された場合は、放置せずに受診 |