乳幼児の突発性発疹:特徴と対処法
病院での用語を教えて
先生、「突発性発疹」ってどんな病気ですか?
体の健康研究家
良い質問だね!「突発性発疹」は、主に赤ちゃんがかかる病気で、高い熱が出た後、熱が下がるとともに体に赤い発疹が出るのが特徴だよ。
病院での用語を教えて
赤ちゃんがかかる病気なんですね!大人ではかからないんですか?
体の健康研究家
ほとんどの場合、2歳までに経験して免疫を持つようになるので、大人がかかることはほとんどないんだよ。
突発性発疹とは。
「突発性発疹」とは、赤ちゃんが病気にかかることで起こり、熱と発疹が出る病気のことです。
はじめに
乳幼児期のお子さんを持つ保護者の皆様にとって、お子さんの急な発熱は、大きな不安を感じることでしょう。特に初めてのお子さんであれば、なおさらのことと思います。突発性発疹は、そのような乳幼児期によく見られるありふれた病気の一つです。
この病気は、ほとんどの場合、高い熱が数日続いた後、熱が下がるとともに全身に赤い発疹が現れるという経過をたどります。熱が高い間は、ぐったりしたり、食欲が落ちたりすることもあります。初めてのお子さんを持つ保護者の方にとっては、この発疹を見て、何の病気だろうと心配になるかもしれません。しかし、突発性発疹は、多くの場合、特別な治療を必要とせず、数日で自然に治る病気です。
この記事では、突発性発疹の原因となるウイルスや、具体的な症状、家庭でのケアの方法など、詳しく解説していきます。お子さんに突発性発疹の疑いがある際に、この記事が少しでもお役に立てれば幸いです。
病気 | 症状 | 経過 | 治療法 |
---|---|---|---|
突発性発疹 | 高熱が数日続き、解熱後に全身に赤い発疹が現れる。 ぐったりしたり、食欲が落ちたりすることもある。 |
数日で自然に治る。 | 特別な治療は必要としない。 |
突発性発疹の原因
– 突発性発疹の原因
突発性発疹は、多くの子どもたちが経験する、発熱と発疹を特徴とする感染症です。その主な原因は、ヒトヘルペスウイルス6型と7型というウイルスです。
これらのウイルスは、感染した人が咳やくしゃみをすると、唾液などと一緒に空気中に飛び出し、それを周りの人が吸い込むことで感染します。また、感染者が触ったおもちゃやドアノブなどを介して、触れることで感染することもあります。
特に、免疫力がまだ十分に発達していない乳幼児は、これらのウイルスに感染しやすく、突発性発疹を発症する割合が高くなります。
ほとんどの場合、突発性発疹は比較的軽い症状で済むことが多く、特別な治療を必要とせずに自然に治癒します。しかし、まれに、高熱が続いたり、けいれんを起こしたりするなど、重症化するケースも見られます。そのため、発疹が出現するだけでなく、高熱や機嫌の変化、ぐったりするなどの症状が見られる場合は、速やかに医療機関を受診することが重要です。
項目 | 内容 |
---|---|
病気 | 突発性発疹 |
症状 | 発熱、発疹 |
原因ウイルス | ヒトヘルペスウイルス6型、ヒトヘルペスウイルス7型 |
感染経路 | 飛沫感染、接触感染 |
好発年齢 | 乳幼児 |
重症化のリスク | まれに高熱、けいれん |
注意点 | 重症化の兆候が見られる場合は、速やかに医療機関を受診 |
突発性発疹の症状
突発性発疹は、主に1歳未満、特に生後6ヶ月から8ヶ月の赤ちゃんがかかりやすい感染症です。その名の通り、突然の高熱の後に発疹が現れるのが特徴です。
まず、38度以上の高い熱が急に現れ、3日から5日ほど続きます。熱以外の症状はほとんど見られず、赤ちゃんは比較的元気なことが多いですが、食欲が落ちたり、機嫌が悪くなったり、いつもより眠そうにすることもあります。
高熱が続いた後、熱が下がると同時に、全身に赤い発疹が現れます。発疹は小さな赤い斑点のようなもので、顔やお腹、背中など体の中心部から現れ始め、その後、腕や足、首など全身に広がっていきます。発疹自体はかゆみや痛みを伴うことは少なく、2、3日すると跡を残さず自然に消えていきます。
突発性発疹は、ほとんどの場合、特別な治療は必要なく、自然に治っていきます。ただし、まれに熱性けいれんや脳炎などを合併することがあるので、注意が必要です。高熱が続く場合や、発疹が出てからも機嫌が悪い、ぐったりしているなどの症状が見られる場合は、速やかに医療機関を受診しましょう。
段階 | 症状 | 期間 | 備考 |
---|---|---|---|
初期段階 | – 38度以上の高熱が急に出現 – 食欲不振、機嫌が悪い、眠気(可能性あり) |
3-5日 | – 熱以外の症状はほとんど見られない – 赤ちゃん比較的元気なことが多い |
回復段階 | – 熱が下がる – 全身に赤い発疹が現れる(顔、お腹、背中から始まり、腕、足、首に広がる) |
2-3日 | – 発疹はかゆみや痛みを伴わないことが多い – 発疹は跡を残さず自然に消える |
突発性発疹の治療法
突発性発疹は、多くの子どもがかかるありふれた病気ですが、この病気だけに効く特別な薬はありません。そのため、治療は、つらい症状が出ている間、それを和らげることを目的とした、いわゆる対症療法が中心となります。
突発性発疹で最も特徴的な症状が高熱です。この熱を下げるために、医師の指示に従って解熱剤を使用します。熱が高いと体の中の水分が失われやすいので、こまめな水分補給も重要です。母乳やミルク、湯冷ましなどを与え、脱水症状を防ぎましょう。
高熱が出ている間は体が弱っているため、安静にして体力を回復させることが大切です。食事は無理強いせず、消化の良いものを与えましょう。
熱が下がるとともに、体全体に赤い発疹が現れます。この発疹は、通常かゆみはほとんどありませんが、かゆみが強い場合は、医師の指示に従って、かゆみ止めを処方してもらうことがあります。
突発性発疹は、多くの場合、数日で自然に治りますが、まれに合併症を引き起こすこともあります。子どもの様子をよく観察し、気になる症状があれば、すぐに医療機関を受診しましょう。
症状 | 対処法 |
---|---|
高熱 | 医師の指示に従い解熱剤を使用、こまめな水分補給 |
体力の低下 | 安静にし、体力を回復させる |
食欲不振 | 食事は無理強いせず、消化の良いものを与える |
発疹 | 通常はかゆみはほとんどないが、強い場合は医師の指示に従い、かゆみ止めを処方してもらう |
家庭でのケア
– 家庭でのケア突発性発疹は、多くの場合、病院に行かなくても、お家でゆっくり休んでいれば、自然に治る病気です。しかし、高い熱が長く続く場合や、発疹以外にも症状が見られる場合は、すぐに病院を受診しましょう。お家では、次の点に注意して、お子さんの看病をしてあげてください。-# 水分補給突発性発疹になると、高い熱が出るため、体から水分が失われがちです。こまめに水分を摂らせて、脱水を防ぎましょう。母乳やミルクをよく飲む赤ちゃんは、いつも通りに与えてください。ジュースやお茶よりも、イオン飲料や経口補水液の方が、効率的に水分や電解質を補給できます。-# 安静十分な睡眠をとり、安静に過ごさせてあげましょう。 激しい運動や遊びは避け、体力を回復させることが大切です。絵本を読んだり、一緒に歌を歌ったりして、ゆったりとした時間を過ごしましょう。-# 室温調整室温を適切に保ち、衣服を調整して、快適な環境を整えましょう。 部屋が暑すぎると、熱がこもりやすくなるため、注意が必要です。 エアコンや扇風機を適切に使用し、室温を調節しましょう。-# 発疹への刺激発疹は、かゆみを伴うこともありますが、掻いたり、こすったりしないようにしましょう。 爪を短く切っておくことも有効です。肌着は、刺激の少ない綿素材を選び、ゆったりとしたものを着せるようにしましょう。
項目 | 詳細 |
---|---|
水分補給 | 高熱による脱水を防ぐため、こまめな水分補給が必要。イオン飲料や経口補水液が有効。 |
安静 | 十分な睡眠と安静が必要。激しい運動や遊びは避け、体力を回復させる。 |
室温調整 | 室温を適切に保ち、衣服を調整して快適な環境を作る。暑すぎる環境は避ける。 |
発疹への刺激 | 発疹を掻いたりこすったりしないようにする。爪を短く切り、刺激の少ない綿素材のゆったりとした衣服を着せる。 |