一年中続く?通年性アレルギーとは
病院での用語を教えて
先生、「通年性アレルギー」ってどういう意味ですか?一年中ずっとアレルギーの症状が出るってことですか?
体の健康研究家
良い質問だね!その通りだよ。「通年性アレルギー」は、一年中、家の中にあるホコリやダニ、ペットの毛などが原因でアレルギー症状が出るんだ。
病院での用語を教えて
じゃあ、花粉症みたいに、春だけとか、決まった時期だけ出るアレルギーとは違うんですか?
体の健康研究家
そうだよ。花粉症のように、ある特定の季節だけに症状が出るアレルギーを「季節性アレルギー」と言うんだ。原因となるものが違うんだよ。
通年性アレルギーとは。
一年中続くアレルギーのことを「通年性アレルギー」といいます。これは、家の中のほこりやダニ、ペットの毛など、一年中ある特定のものに対して体が過剰に反応してしまうために起こります。花粉症のように、ある特定の季節だけに症状が出るアレルギーを「季節性アレルギー」と呼ぶのとは対照的です。
通年性アレルギーの概要
通年性アレルギーは、特定の季節に限定されず、一年を通して症状が現れる可能性のあるアレルギー疾患です。これは、私たちの生活環境に常に存在する特定の物質に対して、体が過剰に反応してしまうことで起こります。花粉症のようにスギやヒノキの花粉が飛散する季節にのみ症状が出る季節性アレルギーとは異なり、通年性アレルギーの原因となる物質は、一年中私たちの身の回りに存在します。そのため、季節の変化に関わらず、継続的にアレルギー症状に悩まされる可能性があります。
通年性アレルギーを 引き起こす代表的な物質としては、室内に潜むものが挙げられます。例えば、家の中のホコリに潜むダニは、非常に強力なアレルゲンとして知られています。また、ペットの毛やフケ、鳥の羽根なども、アレルギーの原因として一般的です。さらに、カビもまた、家の中や外に広く存在し、通年性アレルギーを引き起こす可能性があります。カビは、湿気の多い場所に繁殖しやすく、浴室や台所のほか、壁紙の裏側などに発生することもあります。
これらのアレルゲンは、空気中に漂いやすく、知らずに吸い込んでしまうことが多いため、注意が必要です。症状としては、くしゃみ、鼻水、鼻詰まり、目のかゆみ、涙目など、花粉症と似たような症状が現れます。また、皮膚にアレルギー症状が出る場合もあり、湿疹やかゆみ、赤みなどがみられることもあります。
アレルギーの種類 | 症状が出る時期 | 原因物質 | 症状 |
---|---|---|---|
通年性アレルギー | 一年中 | ・ダニ ・ペットの毛やフケ ・鳥の羽根 ・カビ |
・くしゃみ、鼻水、鼻詰まり ・目のかゆみ、涙目 ・湿疹、かゆみ、赤み |
季節性アレルギー | 特定の季節 | ・スギやヒノキの花粉など | ・くしゃみ、鼻水、鼻詰まり ・目のかゆみ、涙目 |
主な原因となる物質
一年を通して症状が現れる通年性アレルギーは、私達の身の回りに存在する、ごくありふれた物質が原因となるケースが多いです。
室内で特に注意が必要なのが、ダニです。ダニは肉眼では確認することが難しいほど小さな生き物ですが、私達の住む家屋の畳や布団、カーペットなどに潜んで生息しています。アレルギーの原因となるのは、生きているダニではなく、その死骸やフンです。これらが空気中に舞い上がり、私達の鼻や口から体内に入ることによって、くしゃみや鼻水などのアレルギー症状を引き起こします。
また、犬や猫などのペットも原因物質となります。可愛いらしいペットですが、アレルギーの原因となるのは、主に毛やフケ、そして唾液です。これらもまた、空気中を漂ったり、衣服や家具に付着したりして、私達の体に触れることで、アレルギー反応を引き起こします。
さらに、カビも注意が必要です。カビは湿気を好み、浴室や台所の水回り、結露しやすい窓際などに発生しやすく、空気中に胞子を放出します。カビの胞子が体内に入ることで、アレルギー症状を引き起こすことがあります。カビの中には、食中毒の原因となるものもいるため、普段から換気をしたり、こまめな掃除を心がけたりすることが大切です。
原因物質 | 詳細 |
---|---|
ダニ | 畳や布団、カーペットに生息し、その死骸やフンがアレルギーの原因となる。 |
ペット(犬、猫など) | 毛、フケ、唾液がアレルギーの原因となる。 |
カビ | 湿気を好み、浴室や台所の水回りなどに発生し、胞子がアレルギーの原因となる。 |
季節性アレルギーとの違い
アレルギーには、一年を通して症状が現れるものと、特定の季節にのみ症状が現れるものがあります。1年を通して症状があるものを通年性アレルギーと呼びますが、特定の季節に症状が現れるものを季節性アレルギーと呼び、この2つは原因となるものが異なります。
季節性アレルギーは、特定の植物の花粉が空気中に飛散する時期に、その花粉を吸い込むことで引き起こされます。代表的なものとしては、春に飛散するスギやヒノキの花粉、秋に飛散するブタクサやヨモギの花粉などがあります。これらの花粉が飛散する時期になると、くしゃみや鼻水、鼻詰まり、目のかゆみなどのアレルギー症状が現れます。一方、通年性アレルギーは、季節に関係なく一年中、身の回りに存在する物質が原因となります。例えば、家の中のチリダニやペットの毛、カビなどが原因物質となることが多く、季節に関係なくこれらの物質にさらされることで、くしゃみや鼻水、咳などの症状が一年中続きます。このように、季節性アレルギーと通年性アレルギーは、原因となる物質、症状が現れる時期が異なるため、それぞれ適切な対策が必要です。
項目 | 季節性アレルギー | 通年性アレルギー |
---|---|---|
原因 | 特定の植物の花粉 (例:スギ、ヒノキ、ブタクサ、ヨモギ) |
身の回りの物質 (例:チリダニ、ペットの毛、カビ) |
症状が現れる時期 | 花粉が飛散する特定の季節 | 一年中 |
症状 | くしゃみ、鼻水、鼻詰まり、目のかゆみなど | くしゃみ、鼻水、咳など |
代表的な症状
– 代表的な症状
通年性アレルギーは、一年中特定の物質に反応してしまい、くしゃみや鼻水、鼻詰まりといった鼻の症状や、目のかゆみ、涙、充血といった目の症状を引き起こします。これらの症状は、アレルギー性鼻炎やアレルギー性結膜炎と呼ばれ、通年性アレルギーの代表的な症状です。
鼻の症状では、くしゃみが連続して止まらなくなったり、水のような鼻水が大量に出たり、鼻が詰まって息苦しさを感じたりすることがあります。目の症状では、目がかゆくてこすってしまい、さらに症状が悪化してしまうこともあります。また、目やにが多く出たり、目がゴロゴロしたり、光がまぶしく感じたりすることもあります。
これらの症状に加えて、皮膚に症状が現れることもあります。具体的には、湿疹やかゆみなどです。かゆみは非常に強く、我慢できないほどの場合もあります。
症状の程度は個人によって大きく異なり、軽い場合は日常生活にほとんど影響がないこともありますが、重症化すると日常生活に支障をきたすこともあります。症状が重い場合は、適切な治療を受けることが大切です。
分類 | 症状 |
---|---|
鼻の症状 | くしゃみ、水様性鼻汁、鼻詰まり、息苦しさ |
目の症状 | 目のかゆみ、涙、充血、目やに、異物感、光過敏 |
皮膚の症状 | 湿疹、かゆみ |
対策と治療法
一年中続くつらいアレルギー症状を和らげるには、まず原因となる物質を突き止め、日常生活の中でそれらとの接触を極力減らすことが重要です。
例えば、家の中に潜む小さなダニや舞い上がるホコリは、アレルギー症状を引き起こす代表的な原因物質です。こまめな掃除機がけや拭き掃除を心掛けることで、これらの物質を減らし、症状を和らげることができます。また、空気清浄機を活用して、空気中に漂う微細な物質を取り除くことも効果的です。
これらの対策を講じても症状が改善しない場合や、症状が重い場合は、自己判断せずに医療機関を受診しましょう。医師による適切な診断のもと、症状を抑える薬物療法が行われることがあります。
一般的に、アレルギー症状を抑えるために、抗ヒスタミン剤やステロイド剤などが処方されます。これらの薬は、アレルギー反応によって引き起こされるくしゃみや鼻水、鼻詰まりなどの症状を和らげ、日常生活を送りやすくする効果が期待できます。
大切なのは、自己判断で治療を行うのではなく、医師の指導のもと、適切な治療と対策を継続していくことです。
アレルギー対策 | 詳細 |
---|---|
原因物質の特定と接触低減 | – アレルギーの原因となる物質を特定し、日常生活でできるだけ接触を避けることが重要。 – ダニやホコリなどのアレルゲンは、こまめな掃除や空気清浄機の使用で減らす。 |
医療機関の受診 | – 対策を講じても症状が改善しない場合や、症状が重い場合は自己判断せずに医療機関を受診する。 |
薬物療法 | – 医師の診断のもと、症状を抑える薬物療法が行われることがある。 – アレルギー症状を抑える薬として、抗ヒスタミン剤やステロイド剤などが処方されることがある。 |