プール熱にご注意を!
病院での用語を教えて
先生、「プール熱」ってよく聞くけど、どんな病気なの?
体の健康研究家
いい質問だね。「プール熱」は、正式には「咽頭結膜熱」という病気の俗称だよ。夏にプールで流行りやすいことから、そう呼ばれているんだ。
病院での用語を教えて
へえー、そうなんだ!どんな症状が出るんですか?
体の健康研究家
喉が痛くなったり、目が赤くなったり、熱が出たりするよ。原因は、アデノウイルスというウイルスへの感染なんだ。
プール熱とは。
「プール熱」は、医学用語では「咽頭結膜熱」と呼ばれる病気のことで、喉と目を覆う粘膜に炎症を起こします。原因は、主に3型、4型、7型といった種類のアデノウイルスによる感染です。
プール熱とは?
– プール熱とは?夏の暑い日差しが照りつける季節、子どもたちが楽しみにしているプール。しかし、そのプールで感染する可能性のある病気、「プール熱」には注意が必要です。プール熱は、医学的には「咽頭結膜熱」と呼ばれ、毎年夏に流行する感染症です。その名の通り、プールを介して感染することが多いため、プール熱という俗称がつきました。プール熱を引き起こす主な原因は、アデノウイルスというウイルスです。アデノウイルスは、風邪や胃腸炎など、さまざまな病気を引き起こすウイルスとして知られていますが、プール熱の原因となるのは、主に3型、4型、7型のアデノウイルスです。これらのウイルスは、感染した人の目やに、鼻水、唾液などに含まれており、プール内でこれらの分泌物が水に溶け出すことで感染が広がります。 また、プールから上がった後、十分に目を洗わずにタオルで拭いたり、感染した人が触れたおもちゃなどを介して、感染が広がることもあります。プール熱の症状としては、突然の高熱、喉の痛み、目の充血やかゆみなどが挙げられます。これらの症状は、通常、感染から5日から7日後に現れます。症状が重い場合は、頭痛、吐き気、腹痛などを伴うこともあります。多くの場合、1週間程度で症状は治まりますが、合併症として、肺炎や脳炎などを引き起こす可能性もあるため、注意が必要です。
項目 | 詳細 |
---|---|
正式名称 | 咽頭結膜熱 |
流行時期 | 毎年夏 |
感染経路 | プール内の水 タオル、おもちゃなどを介して |
原因ウイルス | アデノウイルス(主に3型、4型、7型) |
潜伏期間 | 5日から7日 |
主な症状 | 高熱、喉の痛み、目の充血やかゆみ |
合併症 | 肺炎、脳炎など |
症状の期間 | 約1週間 |
主な症状
– 主な症状
プール熱にかかると、38度を超える高熱が数日間続くことが多く、突然の発熱に驚くケースも見られます。高熱に加えて、喉の奥が赤く腫れ、激しい痛みを伴うため、食事や水分を摂ることさえつらい場合もあります。また、目の充血も特徴的な症状の一つです。白目が充血して赤くなり、場合によっては真っ赤になるほど重症化することもあります。
その他にも、頭痛や体のだるさ、食欲不振といった症状が現れることもあります。これらの症状は、大人よりも乳幼児において重症化する傾向があります。乳幼児の場合、まれに髄膜炎や脳炎といった合併症を引き起こすこともあるため、特に注意が必要です。少しでも様子がおかしいと感じたら、すぐに医療機関を受診するようにしてください。
症状 | 詳細 |
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高熱 | 38度を超える高熱が数日間続く。突然の発熱も多い。 |
喉の痛み | 喉の奥が赤く腫れ、激しい痛みを伴う。食事や水分摂取も困難な場合がある。 |
目の充血 | 白目が充血して赤くなる。重症化すると真っ赤になることも。 |
その他の症状 | 頭痛、体のだるさ、食欲不振など |
乳幼児特有の傾向 | 症状が重症化しやすい。まれに髄膜炎や脳炎の合併症も。 |
感染経路
– 感染経路
プール熱は、その名の通りプールで感染しやすい病気として知られていますが、どのようにして感染するのでしょうか?大きく分けて二つの感染経路があります。
一つ目は、感染者の咳やくしゃみによって飛び散る小さな水滴(飛沫)を介した感染です。これは、空気中に漂うウイルスを含んだ飛沫を吸い込んでしまうことで起こります。プール熱の原因となるウイルスは、感染者の喉や気道に存在し、咳やくしゃみによって空気中に放出されます。
二つ目は、ウイルスが付着した物に触れることによる接触感染です。プールでは、タオルや遊具、ドアノブなど、多くの人が触れる場所にウイルスが付着している可能性があります。感染者がこれらの場所を触った後、別の人が同じ場所を触り、その手で口や鼻、目を触ってしまうと、ウイルスが体内に侵入し、感染が成立します。特に、プールサイドや更衣室、トイレなどの共用スペースは、多くの人が利用するため、接触感染のリスクが高まります。
さらに、感染者の目やにや涙にもウイルスが含まれているため注意が必要です。これらの体液に直接触れたり、触れた手で自分の目や口、鼻を触ったりしないようにしましょう。
プール熱の感染を防ぐためには、咳エチケットや手洗いを徹底することが重要です。また、プールから上がったら、シャワーで体を洗い流し、うがいをすることも有効です。
感染経路 | 詳細 |
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飛沫感染 | 感染者の咳やくしゃみによって飛び散るウイルスを含む飛沫を吸い込むことで感染します。 |
接触感染 | ウイルスが付着した物に触れることで感染します。プールでは、タオル、遊具、ドアノブなどが感染源となる可能性があります。 |
目やに・涙からの感染 | 感染者の目やにや涙にもウイルスが含まれているため、直接触れたり、触れた手で自分の目や口、鼻を触ったりしないように注意が必要です。 |
予防方法
– 予防方法夏に流行するプール熱は、アデノウイルスによって引き起こされる感染症で、主に子どもたちの間で広がります。高熱や喉の痛み、目の充血などを伴い、つらい思いをすることも少なくありません。しかし、適切な予防策を講じることで、感染のリスクを大幅に減らすことができます。プール熱の予防で最も重要なのは、こまめな手洗いです。外出先から帰った時や食事の前、トイレの後など、手を洗う機会は日常生活でたくさんあります。これらのタイミングで、流水と石鹸を使って丁寧に手を洗いましょう。指の間や爪の間なども忘れずに洗い、十分にすすぐことが大切です。うがいも、喉をウイルスから守る効果的な予防法です。外出後や食事の後、歯磨きの後などに、水でしっかりと喉をすすぎましょう。特に、幼稚園や小学校など、集団生活を送る子どもたちは、こまめなうがいを心がけることが重要です。プール熱という名前の通り、プールの水から感染することもあります。プールに入る際は、プールに入る前と後に必ずシャワーを浴びるようにしましょう。また、水中では目をこすらないようにし、タオルの共用も避けましょう。自分用のタオルを使用することで、ウイルスが付着したタオルを介した感染を防ぐことができます。プール熱は、感染した人の咳やくしゃみ、接触などによって広がります。咳エチケットを心がけ、人混みを避けることも効果的な予防策です。また、栄養バランスの取れた食事や十分な睡眠を心がけ、体の抵抗力を高めることも重要です。これらの予防策を組み合わせることで、プール熱から身を守りましょう。
予防策 | 詳細 |
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こまめな手洗い | 外出先から帰った時、食事の前、トイレの後などに流水と石鹸を使って丁寧に手を洗う。指の間や爪の間なども忘れずに洗い、十分にすすぐ。 |
うがい | 外出後や食事の後、歯磨きの後などに、水でしっかりと喉をすすぐ。 |
プールの前後のシャワー | プールに入る前と後に必ずシャワーを浴びる。 |
プールでの注意点 | 水中では目をこすらない。タオルの共用を避け、自分用のタオルを使用する。 |
咳エチケットと人混み回避 | 咳エチケットを心がけ、人混みを避ける。 |
健康的な生活習慣 | 栄養バランスの取れた食事や十分な睡眠を心がけ、体の抵抗力を高める。 |
治療方法
– 治療方法
プール熱はウイルスが原因で発症するため、残念ながら、この病気に効く特別な薬はありません。ですから、治療の中心となるのは、つらい症状を和らげ、楽にするための対処療法です。
高い熱が出た場合は、熱を下げる薬を、喉の痛みがひどい場合は、痛みを抑える薬をそれぞれ処方します。目が充血している場合には、細菌による二次感染を防ぐために、抗菌薬を含んだ目薬を使うことがあります。
症状が重い場合、例えば、水分を十分に摂ることができず脱水の症状が見られる場合や、高熱が続く場合は、入院して治療を行うことがあります。
家庭では、脱水症状を防ぐため、こまめに水分を補給することが重要です。 特に、食欲がなく食事が十分に摂れない場合は、経口補水液などを活用して、水分と電解質を補給するようにしましょう。また、安静を保ち、十分な睡眠をとることも回復を助けるために大切です。
症状 | 対処法 |
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高熱 | 解熱剤 |
喉の痛み | 鎮痛剤 |
目の充血 | 抗菌薬を含んだ目薬(細菌感染予防) |
脱水症状 | 水分補給(経口補水液など) |