めまい:その原因と症状

耳鼻科

めまい:その原因と症状

病院での用語を教えて

医学・健康に関する用語『めまい』(めまいとは、自分自身が感じている身体感覚と周囲空間の認識のずれによる錯覚ないしは異常感覚と定義される。自分が(または頭部が)じっと静止しているにもかかわらず、周りが回っているように感じたり見えたりふわふわと揺れている感覚、あるいは歩行などに際して、身体が揺れたり、左右どちらかの方向に傾いたりする感覚ないし状態を指す。具体的な患者の訴えとしては「ふわふわする」「目が回る」という訴えのほか、「意識が遠のく」「地面に引き込まれるような」など表現は多彩である。【原因】めまいの原因は主に平衡機能の障害である。平衡機能とは、立位・歩行・運動の際に転倒しないよう制御しているもので、通常、下記の(1)~(3)の情報が脳で統合されて体幹や四肢に伝わりバランスのとれた姿勢が可能となっている。(1)固有知覚(足裏や関節の曲がり、筋肉の緊張などの情報)(2)視覚(目からの情報)(3)内耳の平衡感覚(重力や頭の動きを感知)(4)(1)~(3)の情報を脳で統合めまいの原因としては「(3)内耳の平衡感覚」の障害による末梢性めまいが多い。一方、「(4)脳」の障害によるものを中枢性めまいと呼び区別している。典型的な末梢性めまいは “激しくグルグルと目が回る”回転性めまいであり、起床時や寝返りの際に起こる良性発作性頭位めまい症が代表疾患であるが、浮動性めまいを訴えることもある。中枢性めまいは“ふわふわする”浮動性めまいを訴えることが多く、脳の梗塞や出血が原因となるため緊急性を伴う。その際にめまい以外にも身体の運動・感覚麻痺を認めるなど症状は多彩であり、また回転性めまいを症状とする小脳梗塞・出血もあるため注意が必要である。【鑑別・検査】めまい時には眼球の律動的な不随意運動である眼振(眼球振盪)や、立位で身体が揺れる、歩行すると身体が揺れる、傾くなどの所見が見られる。上記の(1)~(4)の平衡障害以外にも、不整脈などの循環器疾患やホルモン異常(更年期障害)、心因性などのめまいもある。そのため、めまいの鑑別には問診が重要であり、その性状(回転性、浮動性)、持続時間、発作時の状況、随伴症状を聴取した上で、各種検査で診断を進める。)について」

体の健康研究家

なるほどね。「めまい」は難しい言葉だけど、説明文を読んで理解できたみたいだね!説明文の中に、めまいを引き起こす原因として大きく分けて二つ挙げられていたけど、覚えているかな?

病院での用語を教えて

はい!「末梢性めまい」と「中枢性めまい」の二つがありました!

体の健康研究家

その通り!素晴らしいね。では、その二つの違いについて簡単に説明してくれるかな?

病院での用語を教えて

えっと、「末梢性めまい」は、内耳の平衡感覚の異常で起こるもので、「中枢性めまい」は脳の異常で起こるもの、です…!

めまいとは。

「めまい」っていうのは、自分が感じている体の感覚と、周りの空間をどう認識しているかのずれによって起こる、錯覚とか異常な感覚のことだよ。体がじっとしていても、周りのものがぐるぐる回って見えたり、ふわふわ揺れているように感じたりする感覚、あるいは、歩いているときに体が揺れたり、左右どちらかに傾いたりする感覚や状態を指すんだ。患者さんの訴えとしては、「ふわふわする」「目が回る」以外にも、「意識が遠のく」「地面に引き込まれるような」など、本当にさまざまなんだ。めまいの原因で最も多いのは、平衡機能の障害だよ。平衡機能っていうのは、立ったり歩いたりするときに、転ばないように体を制御している機能のこと。ふだんは、(1)足の裏や関節の曲がり具合、筋肉の緊張などの情報(2)目からの情報(3)耳の奥にある平衡感覚(重力や頭の動きを感じる)(4)(1)~(3)の情報を脳で統合する、という4つの情報が脳に集められて、体や手足に伝わることで、バランスの取れた姿勢を保てるんだ。めまいの原因として多いのは、(3)耳の奥にある平衡感覚の障害によるもので、末梢性めまいと言われているものだよ。一方、(4)脳の障害によるものを中枢性めまいと呼んで区別しているんだ。典型的な末梢性めまいは、「激しくぐるぐると目が回る」回転性めまいで、朝起きた時や寝返りを打った時に起こる良性発作性頭位めまい症が代表的な病気だよ。ただ、浮動性めまいを訴える場合もあるんだ。中枢性めまいは、「ふわふわする」浮動性めまいを訴えることが多く、脳の血管が詰まったり出血したりすることが原因で起こるため、緊急を要する場合があるんだ。その際、めまい以外にも体の麻痺やしびれなど、症状はさまざま。また、回転性めまいを症状とする小脳梗塞や小脳出血もあるため注意が必要だよ。めまいがするときは、眼振(眼球振盪)といって、眼球が無意識にリズミカルに動く症状や、立っているときに体が揺れる、歩くと体が揺れたり傾いたりするといった様子が見られるんだ。上記(1)~(4)の平衡機能の障害以外にも、不整脈などの循環器の病気やホルモン異常(更年期障害)、心因性などでもめまいが起こることがあるんだ。だから、めまいの診断には、どんなめまいか(回転性、浮動性)、どれくらい続くのか、どんな時に起こるのか、他にどんな症状があるのかなどを聞くことがとても重要で、その上で、さまざまな検査を行って診断していくんだよ。

めまいとは

めまいとは

– めまいとはめまいは、自分自身の身体感覚と周囲の空間認識にずれが生じることで起こる錯覚や異常感覚です。まるで自分が静止しているのに、周りの景色だけが回転しているように感じたり、あるいは、実際には動いていないにもかかわらず、体がふわふわと宙に浮いたり沈んだりするような感覚を覚えることがあります。このような感覚に加えて、歩行中に体がふらついたり、左右どちらかに傾いたりするのも、めまいの症状の一つです。めまいの感じ方は人によってさまざまで、「ふわふわする」「目が回る」といった表現のほか、「意識が遠のく」「地面に引き込まれる」など、実に多様な訴えがあります。めまいは、その原因となる病気によって大きく二つに分けられます。一つは、耳の奥にある平衡感覚をつかさどる器官、あるいはその情報を脳に伝える神経に異常が生じることで起こる「末梢性めまい」です。もう一つは、脳梗塞や脳出血など、脳に異常が生じることで起こる「中枢性めまい」です。めまいは、日常生活に支障をきたすだけでなく、背後に深刻な病気が潜んでいる可能性もあります。そのため、自己判断せずに、めまいの症状を感じたら、速やかに医療機関を受診することが大切です。

分類 原因 詳細
末梢性めまい 耳の奥にある平衡感覚をつかさどる器官、あるいはその情報を脳に伝える神経の異常 例:良性発作性頭位めまい症、メニエール病、前庭神経炎など
中枢性めまい 脳の異常 例:脳梗塞、脳出血、脳腫瘍など

めまいの原因

めまいの原因

私たちは普段、何気なく過ごしていますが、体のバランスを保つことは非常に複雑な作業です。この複雑な作業を可能にしているのが平衡機能と呼ばれるもので、耳の奥にある内耳、目からの視覚情報、足の裏や関節などからの感覚情報などが脳に伝えられ、統合されることで成り立っています。

この平衡機能に何らかの異常が発生すると、私たちはめまいを感じます。めまいを引き起こす原因は様々ですが、大きく分けて末梢性めまいと中枢性めまいの二つに分類されます。

末梢性めまいは、内耳の障害が原因で起こります。内耳は、体の回転や傾きを感じるセンサーの役割を担っており、この部分が炎症を起こしたり、神経に異常が発生したりすることでめまいが生じます。代表的な病気としては、良性発作性頭位めまい症やメニエール病などが挙げられます。

一方、中枢性めまいは、脳梗塞や脳腫瘍など、脳に異常がある場合に起こります。脳は、内耳や目、身体からの情報を統合し、体のバランスを保つ役割を担っていますが、脳に障害が起こると、この情報処理がうまくいかなくなり、めまいが生じます。

めまいの原因を特定するためには、症状や発症状況などを詳しく医師に伝えることが重要です。

分類 原因 代表的な病気
末梢性めまい 内耳の障害 良性発作性頭位めまい症、メニエール病など
中枢性めまい 脳の異常(脳梗塞、脳腫瘍など)

末梢性めまい

末梢性めまい

– 末梢性めまい

末梢性めまいは、内耳や前庭神経など、平衡感覚をつかさどる末梢器官に異常が生じることで起こります。特徴的な症状として、激しく回転するような感覚があります。これは回転性めまいと呼ばれ、自分自身または周囲がグルグルと回っているように感じます。

末梢性めまいの代表的な疾患としては、良性発作性頭位めまい症が挙げられます。この病気は、特定の頭の動きによって耳石器内の耳石が移動し、三半規管に入り込むことで発症すると考えられています。そのため、朝起きたときや寝返りを打ったときなど、頭の位置を急に変化させたときに回転性のめまいが起こりやすいという特徴があります。

ただし、末梢性めまいだからといって必ずしも回転性めまいが起こるとは限りません。場合によっては、フワフワと浮いているような感覚、つまり浮動性めまいを感じることもあります。

めまいは日常生活に大きな支障をきたす症状です。原因を特定し、適切な治療を行うことが重要です。めまいを感じたら、自己判断せずに医療機関を受診しましょう。

分類 特徴 代表的な疾患 症状
末梢性めまい 内耳や前庭神経など、平衡感覚をつかさどる末梢器官に異常が生じることで起こる 良性発作性頭位めまい症 – 激しく回転するような感覚 (回転性めまい)
– フワフワと浮いているような感覚 (浮動性めまい)

中枢性めまい

中枢性めまい

中枢性めまいは、文字通り、脳 や脊髄といった中枢神経系の異常によって引き起こされるめまいを指します。多くの場合、めまいを引き起こすような耳の異常は見られません。回転性のめまいよりも、ふわふわと浮いているような感覚、あるいは体が傾くような感覚を覚えることが多いです。
中枢性めまいを引き起こす原因には、脳梗塞や脳出血、脳腫瘍などが挙げられます。これらは命に関わる可能性もあるため、緊急性の高い病気だと言えます。中枢神経は、体の動きや感覚を司る役割も担っているため、めまい以外にも様々な神経症状が現れることがあります。具体的には、体の麻痺やしびれ、ろれつが回らない、物が二重に見える、飲み込みにくい、ふらつきなどが挙げられます。
ただし、中枢性めまいだからといって、必ずしも回転性めまいが起こらないわけではありません。小脳は運動や平衡感覚をつかさどっており、ここに出血や梗塞が起こると、回転性のめまいが生じることがあります。
中枢性めまいは命に関わる病気が隠れている可能性もあるため、早急に医療機関を受診することが重要です。

分類 特徴
原因 脳や脊髄といった中枢神経系の異常
(例:脳梗塞、脳出血、脳腫瘍など)
症状 ・ふわふわと浮いているような感覚、体が傾くような感覚
・回転性のめまい
・体の麻痺やしびれ
・ろれつが回らない
・物が二重に見える
・飲み込みにくい
・ふらつき
緊急性 高い(命に関わる可能性があるため)

めまいの検査と診断

めまいの検査と診断

めまいは、回転性のものや浮動性のように感じるものなど、さまざまな種類があります。めまいが起こると、眼球が自分の意思とは関係なく動いてしまう眼振という症状が現れたり、立っているのがつらい、歩くとふらつくといった症状を伴うこともあります。
めまいの原因を探るためには、医師による問診と診察が重要となります。問診では、どのようなめまいを感じているのか、いつから、どのくらいの時間続くのか、めまいが起きた時の状況や、他に症状がないかなどを詳しく医師に伝えます。
問診や診察の結果に基づいて、めまいの原因をさらに詳しく調べるために、いくつかの検査が行われることがあります。聴覚機能を調べる聴力検査や、体のバランス感覚を調べる平衡機能検査などがその代表的なものです。さらに、脳や血管の状態を詳しく調べるために、MRI検査やCT検査といった画像検査が行われることもあります。これらの検査結果を総合的に判断することで、医師はめまいの原因を特定し、適切な治療法を決定します。

症状 原因 検査
回転性や浮動性などのめまい
眼振
ふらつき
様々な原因が考えられるため、医師による問診と診察が必要 聴力検査
平衡機能検査
MRI検査
CT検査

その他のめまい

その他のめまい

めまいを引き起こす原因は、耳や脳の病気だけではありません。体の他の部分の不調が原因で、めまいが起きることもあります。

例えば、心臓の病気が挙げられます。心臓は、全身に血液を送り出すポンプの役割をしていますが、この働きが乱れると、脳に十分な血液が行き渡らなくなり、めまいがするのです。このような心臓の病気には、不整脈などがあります。

また、ホルモンの変化も、めまいの原因となります。特に、女性に多い更年期には、女性ホルモンのバランスが乱れがちです。このホルモンバランスの乱れによって、自律神経の働きが不安定になり、めまいなどの症状が現れることがあります。

さらに、ストレスや不安などの心の問題も、めまいに関係しています。強いストレスを感じると、自律神経のバランスが崩れ、めまいだけでなく、頭痛や吐き気などの症状が現れることがあります。

このように、めまいは様々な原因で起こる症状です。そのため、自己判断は大変危険です。めまいを感じたら、必ず医療機関を受診し、医師の診察を受けてください。医師による適切な診断と治療を受けることが大切です。

めまいの原因 具体的な例
体の不調 – 心臓の病気(不整脈など)
– ホルモンの変化(更年期など)
心の問題 – ストレス
– 不安

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