検査に欠かせないスピッツ:種類と用途
病院での用語を教えて
先生、スピッツってなんですか?血液検査で使うって聞いたんですけど。
体の健康研究家
よくぞ聞いてくれました!スピッツは、血液や尿を入れておく、試験管みたいなものだよ。先が細くなっている形をしていて、遠心分離器にかけるときに便利なんだ。
病院での用語を教えて
へえー、試験管みたいなものなんですね。でも、血液検査っていろんな種類があるのに、一つの試験管でいいんですか?
体の健康研究家
するどい質問だね! 実はスピッツには、血液を固まらせないようにする薬が入っていたり、冷やす必要があるもの、凍らせる必要があるものなど、検査の種類によって色々な種類があるんだよ。
スピッツとは。
医療現場で『スピッツ』と呼ばれるものは、血液検査や尿検査の際に、採取した血液や尿を入れるための容器です。この容器は、多くの場合、先端が細くなった試験管のような形をしています。採取された血液や尿は、このスピッツに入れたまま、遠心分離器などの機器にかけて検査を行います。スピッツには、様々な種類があります。例えば、血液検査に用いるスピッツでも、血液が固まるのを防ぐために、あらかじめ固まらないようにする薬が入っているものや、検査前の血糖値の変化を防ぐために、糖の分解を抑える薬が入っているものなどがあります。その他にも、常温で保管するもの、冷蔵するもの、凍結するものなど、様々なスピッツがあり、検査の内容に応じて使い分けられます。
スピッツとは
– スピッツとは病院で血液検査や尿検査を受けるとき、採血や採尿の後に、看護師さんが薄いガラス管に血液や尿を入れているのを見たことはありませんか?あのガラス管こそが「スピッツ」です。スピッツは、検査のために採取した血液や尿を一時的に保管しておくための小さな容器です。検査を行うまでの間、血液や尿を清潔な状態で保ち、検査に適した状態に保つ役割があります。多くのスピッツは、片方の先端が細くなっている円錐形をしています。この独特な形が、ドイツ語で「尖ったもの」を意味する「スピッツ」の由来となっています。先端が細い形状をしているため、採取した血液や尿をスムーズに入れることができます。また、検査機器にセットしやすいという利点もあります。スピッツには、血液検査用と尿検査用があります。さらに、検査項目に応じて、中に添加されている試薬が異なる場合もあります。例えば、血液を固まらせないようにするための凝固防止剤が入っているものや、特定の成分を分離しやすくするための分離剤が入っているものなどがあります。このように、スピッツは、一見シンプルながらも、検査を正確に行うために欠かせない重要な役割を担っているのです。
項目 | 内容 |
---|---|
定義 | 血液検査や尿検査で、採取した血液や尿を一時的に保管しておくための小さな容器 |
材質 | 薄いガラス |
形状 | 片方の先端が細くなっている円錐形 |
種類 | 血液検査用と尿検査用 |
試薬 | 検査項目に応じて、凝固防止剤や分離剤など、中に添加されている試薬が異なる場合がある |
役割 | 検査を行うまでの間、血液や尿を清潔な状態で保ち、検査に適した状態に保つ |
様々な種類のスピッツ
病院で血液検査を受ける際、採血された血液を入れる容器を見かけることがあるでしょう。あれは「スピッツ」と呼ばれるもので、検査の内容や目的に合わせて様々な種類が使い分けられています。
血液検査に用いられるスピッツを例に挙げると、血液を採取した時の状態のまま保存するために、血液が固まるのを防ぐ薬剤が入っているものがあります。また、血糖値を調べる検査では、採血後も血液の中で糖が分解されてしまうのを防ぎ、正確な血糖値を測定するために、特別な薬剤が入ったスピッツが使われます。
さらに、スピッツによって適切な保管方法が異なり、常温で保管するもの、冷蔵庫で冷やして保管するもの、冷凍庫で凍らせて保管するものなどがあります。検査によっては、これらの保存方法を適切に守らないと、正確な検査結果を得ることができません。
このように、スピッツは検査項目や目的に最適なものが選択され、患者さんから採取した血液を適切な状態で検査室に届けるという、正確な検査結果を得るために重要な役割を担っているのです。
種類 | 用途 | 保管方法 |
---|---|---|
血液凝固防止剤入りスピッツ | 血液を採取した時の状態のまま保存する。 | – |
血糖値測定用スピッツ | 採血後も血液中の糖分解を防ぎ、正確な血糖値を測定する。 | – |
– | – | 常温保存 |
– | – | 冷蔵保存 |
– | – | 冷凍保存 |
スピッツの色
病院で血液検査を受ける際、採血された血液は色とりどりの蓋がついた容器に入れられます。これらの容器はスピッツと呼ばれ、検査の種類に合わせて使い分けられています。蓋の色は、中に含まれる添加剤やそのスピッツの用途を示す重要なサインとなっています。
例えば、赤い蓋のスピッツには、血液を固まりやすくする薬剤が入っています。このスピッツは、血清と呼ばれる血液が固まった上澄み液を必要とする検査、例えば肝機能検査や腎機能検査などに用いられます。一方、紫色の蓋のスピッツには、血液が固まるのを防ぐ薬剤が入っています。こちらは、血球を含む血液全体を検査する必要がある場合、例えば血算や白血球数の測定などに使用されます。灰色の蓋のスピッツには、血糖値を安定させるための薬剤が添加されています。これは、採取した血液中のブドウ糖が分解されるのを防ぎ、正確な血糖値を測定するために用いられます。
このように、スピッツの蓋の色は、検査室で行われる様々な検査をスムーズかつ正確に行うために重要な役割を担っています。患者さん自身も、スピッツの蓋の色が示す意味を知ることで、検査への理解を深めることができるでしょう。
蓋の色 | 添加剤 | 用途 | 検査例 |
---|---|---|---|
赤 | 血液凝固促進剤 | 血清(血液が固まった上澄み液)を必要とする検査 | 肝機能検査、腎機能検査 |
紫 | 血液凝固防止剤 | 血球を含む血液全体の検査 | 血算、白血球数の測定 |
灰色 | 血糖値安定化剤 | 血液中のブドウ糖の分解を防ぎ、正確な血糖値を測定 | 血糖値測定 |
スピッツの適切な使用
臨床検査において、正確な結果を得るためには、検体を採取する際に使用するスピッツの適切な選択と使用が非常に重要です。スピッツとは、血液や尿などの検体を採取し、検査室に運ぶために用いられる小さな容器のことです。検査の種類によっては、検体採取後の変化を防ぐために、スピッツ内部に特定の薬剤が含まれている場合があります。
もし、検査内容に適さないスピッツを使用してしまうと、検査結果に重大な影響を及ぼす可能性があります。例えば、血液凝固を防ぐ薬剤が入ったスピッツで血液凝固検査を行うと、血液が固まらず正確な検査結果が得られません。逆に、凝固促進剤入りのスピッツを、血球数を調べる検査に使用すると、血液が固まってしまい、正しい血球数を計測することができません。
このように、スピッツの誤った使用は、誤った検査結果につながり、患者さんの診断や治療に重大な影響を与える可能性があります。そのため、医療従事者は、検査の種類に応じて適切なスピッツを選択し、正しく使用するための十分な知識と技術を習得しておく必要があります。また、スピッツの種類や使用方法は医療機関や検査機関によって異なる場合があるので、常に最新の情報を収集し、適切な手順に従って検査を行うことが重要です。
検査の種類 | スピッツの種類 | スピッツ内の薬剤 | 結果への影響 |
---|---|---|---|
血液凝固検査 | 凝固を防ぐ薬剤入りスピッツ | 血液凝固抑制剤 | 血液が固まらず、正確な結果が得られない。 |
血球数検査 | 凝固促進剤入りスピッツ | 凝固促進剤 | 血液が固まってしまい、正確な血球数を計測できない。 |
まとめ
一見すると単純な試験管のように思えるスピッツですが、検査の種類や目的によって実は多様な種類が存在し、それぞれが医療現場において重要な役割を担っています。
例えば、血液検査を行う場合、血液を採取した後に血液凝固を抑制する必要がある場合と、凝固させて血清を分離する必要がある場合があり、目的に応じて異なる種類のスピッツが使用されます。また、血糖値を測定する際には、糖の分解を抑制する特別なスピッツを用いるなど、検査項目ごとに最適な種類のスピッツが存在します。
患者さんから採取した血液や尿は、これらの適切なスピッツに保存されることで、正確な検査結果を得るために重要な役割を果たします。検査結果に基づいて医師は適切な診断を下し、治療方針を決定します。つまり、スピッツは医療現場において、患者さんの健康を守る上で欠かせない存在と言えるでしょう。
検査の種類・目的 | スピッツの種類 | 備考 |
---|---|---|
血液凝固抑制 | 凝固抑制剤入りスピッツ | 血液検査など |
血清分離 | 血清分離剤入りスピッツ | 血液検査など |
血糖値測定 | 糖分解抑制剤入りスピッツ | 血糖値測定など |