「t」

検査

圧力の単位Torr:mmHgとの関係

- TorrとはTorr(トル)は、圧力を示す単位の一つで、主に科学の分野で用いられています。特に、真空状態や低い圧力の状態を表す際に使われます。 日常生活で馴染み深い圧力の単位としては、パスカル(Pa)やヘクトパスカル(hPa)などがありますが、Torrはこれらの単位と比べて非常に小さな圧力を表す際に便利です。Torrは、mmHg(水銀柱ミリメートル)という単位と密接な関係があります。mmHgは、1本のガラス管に水銀を満たし、それを逆さまに立てたときに、水銀柱の高さによって圧力を表す単位です。1mmHgは、水銀柱の高さが1ミリメートルの時の圧力として定義されています。そして、1Torrは、ちょうど1mmHgと同じ圧力となります。Torrという単位は、イタリアの物理学者であるエヴァンジェリスタ・トリチェリの名前から名付けられました。トリチェリは、気圧を測定する装置である水銀気圧計を発明した人物であり、その功績を称えてTorrという単位が用いられるようになったのです。現在では、国際単位系(SI)においては、圧力の単位としてパスカル(Pa)が用いられていますが、Torrは現在でも真空技術や圧力測定の分野において、広く使われています。
産婦人科

TORCH症候群:胎児への影響

- TORCH症候群とはTORCH症候群とは、妊娠中に母親からお腹の赤ちゃんに感染し、赤ちゃんに様々な障害を引き起こす可能性のある感染症の総称です。赤ちゃんに影響が出やすい感染症の頭文字をとってTORCH症候群と呼ばれており、それぞれの感染症は以下の通りです。* -T-oxoplasma(トキソプラズマ)* -O-ther(その他) 梅毒、B型肝炎ウイルス、HIV、ジカウイルス、風疹ウイルスなど* -R-ubella(風疹)* -C-ytomegalovirus(サイトメガロウイルス)* -H-erpes simplex virus(単純ヘルペスウイルス)これらの感染症は、多くの場合、妊婦さん自身は気付きにくい程度の軽い症状しか出ないことがあります。しかし、胎盤や産道を通じて赤ちゃんに感染すると、赤ちゃんにとっては発育の遅れや、視覚・聴覚障害、知的障害など、重篤な影響を及ぼす可能性があります。TORCH症候群の原因となる感染症の多くは、日常生活で予防することが可能です。妊娠を希望する女性や妊娠中の女性は、感染リスクを減らすために、手洗いやうがいを徹底したり、生肉や加熱不十分な食品を避けたり、ペットの衛生管理に気を付けたりするなど、注意が必要です。また、風疹など、ワクチンで予防できるものもありますので、妊娠前にワクチンを接種しておくことも重要です。妊娠中は、定期的な妊婦健診を受けることで、早期発見・早期治療に繋げることが大切です。
血液

免疫の守護者:T細胞

私達の体は、目には見えないたくさんの病原体という脅威に常に囲まれて生活しています。風邪を引いたり、病気にかかったりするのも、このような病原体が体の中に入り込んでしまうことが原因です。しかし、私達の体は無防備に攻撃にさらされているわけではありません。体内には、これらの病原体から身を守るための精巧な防御システム、「免疫システム」が備わっています。 免疫システムは、様々な種類の細胞がまるで軍隊のように連携して、体内に侵入した敵である病原体や、体にとって異物となるものを攻撃し、排除します。その中でも、司令官として中心的役割を担うのが「T細胞」と呼ばれる細胞です。T細胞は、体内をパトロールし、敵を見つけるや否や攻撃を仕掛けます。さらに、一度戦った敵の情報を記憶し、次に同じ敵が現れたときに素早く対応できるよう備えています。このおかげで、私達は一度かかった病気に再びかかりにくくなる、つまり免疫を獲得することができるのです。 このように、T細胞は免疫システムにおいて非常に重要な役割を担っており、T細胞の働きが低下すると、感染症にかかりやすくなったり、重症化しやすくなる可能性があります。健康な生活を送るためには、バランスの取れた食事、十分な睡眠、適度な運動などを通して、免疫システムを正常に保つことが大切です。
検査

がんの進行度を示すTNM分類

- TNM分類とはTNM分類とは、がんがどの程度進行しているかを判断するための国際的な基準です。この分類は、がんの治療方針を決定したり、将来的な経過の見通しを予測したりする際に非常に役立ちます。TNMは、それぞれ「腫瘍(Tumor)」「リンパ節転移(Node)」「遠隔転移(Metastasis)」の頭文字から来ており、これら三つの要素を組み合わせてがんのステージを評価します。まず、「腫瘍」はその大きさや広がり方を評価します。初期のがんでは腫瘍が小さく、周囲の組織への浸潤も limited ですが、進行するにつれて腫瘍は大きくなり、周囲の組織に深く入り込んでいきます。次に、「リンパ節転移」は、がん細胞がリンパ液の流れに乗って近くのリンパ節に転移しているかどうかを評価します。リンパ節転移は、がんが進行していることを示す重要なサインとなります。最後に、「遠隔転移」は、がん細胞が血液やリンパ液の流れに乗って、肺や肝臓などの離れた臓器に転移しているかどうかを評価します。遠隔転移は、がんがさらに進行していることを示し、治療がより困難になる可能性があります。TNM分類は、これらの要素をそれぞれ段階的に評価することで、がんの進行度合いを客観的に示します。この分類によって、医師は患者さん一人ひとりに最適な治療法を選択し、より適切な経過観察を行うことが可能になります。

処方箋の「TD」ってなに?

病院で診察を受けると、医師から治療に必要な薬が記載された処方箋を受け取ります。この処方箋には、薬の名前や量、服用方法などが記載されていますが、服用方法を表す際に「TD」のような略語が使われていることがあります。 このような略語は、医療従事者にとっては日常的に使用されるものですが、患者にとっては一見すると分かりにくいものです。今回は、処方箋によく使われる略語の一つである「TD」について詳しく解説していきます。 「TD」は、ラテン語の「Ter Die」を省略したもので、「1日に3回」という意味です。つまり、「TD」と処方箋に書かれている場合は、その薬を1日に3回服用することを意味します。 例えば、「朝昼晩」と指示がある場合や、「食後3回」などと書かれている場合に、「TD」が用いられることがあります。 薬の効果を最大限に発揮し、副作用を最小限に抑えるためには、処方箋に記載された服用方法を正しく守ることが重要です。 処方箋に記載されている内容で不明な点があれば、医師や薬剤師に質問し、正しく薬を服用するようにしましょう。

t.i.d.ってどんな意味?

- 1日3回服用って? t.i.d. の意味t.i.d.って、なんだか不思議な記号を見たことはありませんか? これは、医療現場で使われているラテン語の略語で、「1日に3回」という意味なんです。 処方箋に「朝昼晩」と書く代わりに、「t.i.d.」と記載されることがあります。これは、忙しい医療現場で、簡潔に指示を出すために使われているんですね。t.i.d.は、朝、昼、晩と時間を決めて服用する薬以外にも、食後に服用する薬にも使われます。例えば、1日3回服用が必要な抗生物質を処方する場合、「抗生物質 t.i.d. 7日間服用」などと書かれていることがあります。これは、「朝昼晩の食後などに、7日間、抗生物質を服用するように」という意味です。処方箋を受け取ったら、服用方法や回数、期間などをきちんと確認することが大切です。もし、わからないことがあれば、遠慮なく医師や薬剤師に質問しましょう。
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