骨折のサイン? 意外な場所に感じる痛み「介達痛」
- 介達痛とは介達痛は、怪我をした場所を直接触れた時に感じる痛みとは異なる、少し変わった痛みのことを指します。骨折を例に考えてみましょう。例えば、足の指の骨が折れたとすると、当然ながら骨折した指を触れば鋭い痛みが走ります。これは誰もが経験する自然な反応です。しかし、介達痛の場合、骨折した指を直接触れなくても、踵や足の甲など、離れた場所を軽く押しただけで骨折部に痛みが生じることがあります。まるで、本来の痛みが別の場所に転移したかのようです。では、なぜこのような不思議な現象が起こるのでしょうか?これは、骨が折れた際に周囲の神経や組織も同時に傷ついてしまうためだと考えられています。骨折という衝撃は、骨だけに留まらず、その周辺にも広がり、神経や血管、筋肉などにダメージを与えます。その結果、本来は痛みを感じないはずの場所でも、神経を介して骨折部分の痛み信号が脳に伝わり、あたかもその場所で痛みが発生しているかのように感じてしまうのです。介達痛の発生メカニズムにはまだ不明な点も多いですが、怪我の程度や個人差など、様々な要因が影響すると考えられています。