somatic pain

脳・神経

体の痛みとは?:体性痛について解説

痛みは、その原因や症状、経過などから様々な分類がされます。痛みの種類を大きく分けると、体の組織の損傷が原因で起こる「侵害受容性疼痛」と、神経系の損傷や機能異常が原因で起こる「神経障害性疼痛」の二つに分けられます。この二つに加えて、心理的な要因が大きく関与している「心因性疼痛」を分類に含めることもあります。 「侵害受容性疼痛」は、組織損傷を知らせる役割を担っており、一般的にイメージされる痛みはこちらに分類されます。例えば、切り傷や火傷、骨折などのケガによる痛みや、虫歯、関節炎、内臓疾患などによる痛みなどが挙げられます。これらの痛みは、組織の炎症が治まるとともに軽減していくことが多いです。 一方、「神経障害性疼痛」は、神経系自体が損傷を受けたり、機能異常を起こしたりすることで発生します。神経は、体の各部位からの痛みや温度などの感覚情報を脳に伝える役割を担っていますが、この神経が損傷されると、本来は痛みとして認識されないような刺激が痛みとして感じられたり、弱い刺激でも激痛になったりすることがあります。また、損傷部位だけでなく、全く別の場所に痛みを感じたり、持続的な痛みや、しびれ、灼熱感などを伴うこともあります。 このように、痛みは一括りに考えることはできず、その原因や症状によって分類されます。適切な治療を行うためには、それぞれの痛みの特徴を理解し、原因に合わせた適切な治療法を選択することが重要です。
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