pulmonary aspiration

呼吸器

誤嚥:その原因と予防法

私たちは普段、食事をするとき、口に入れた食べ物を噛み砕き、飲み込んでいます。このとき、食べ物は本来「食道」と呼ばれる管を通って胃へと運ばれます。しかし、さまざまな原因で、食べ物が食道ではなく、「気管」に誤って入ってしまうことがあります。これが「誤嚥」です。 気管は肺へと空気を送るための管であるため、ここに食べ物や飲み物が入ると、むせる、咳き込むといった症状が現れます。多くの場合、このような生体の防御反応によって自然に吐き出されます。しかし、誤嚥を繰り返したり、誤嚥したものが気管の奥深くまで入ってしまった場合は注意が必要です。 誤嚥物が肺に入ってしまうと、細菌による感染症である肺炎を引き起こす可能性があります。特に、加齢や病気などにより体の機能が低下している高齢者の方では、誤嚥のリスクが高まるだけでなく、肺炎が重症化する危険性も高まります。誤嚥を防ぐためには、食事中の姿勢を正したり、よく噛んでから飲み込むなど、日頃から注意することが大切です。
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