診断の鍵! 既往歴を理解する
既往歴とは何か
皆さんは「既往歴」という言葉をご存知でしょうか?これは、病院で問診票を書く際などによく目にしますよね。医療現場では欠かせない情報ですが、具体的に何を指すのか、なぜ重要なのか、詳しく知っている方は意外と少ないかもしれません。今回は、この「既往歴」について詳しく解説していきましょう。
既往歴とは何か
「既往歴」とは、簡単に言うと、その人が過去にかかった病気や怪我、そして健康状態に関する全ての記録のことです。風邪やインフルエンザなどのありふれた病気はもちろん、肺炎や骨折など、入院や手術を伴うような病気や怪我も含まれます。
さらに、既往歴は単に病気や怪我の名前だけを指すのではありません。例えば、どのような治療を受けたのか、病気の経過はどうだったのか、入院はしたのか、手術は受けたのか、アレルギー反応はあるのか、薬の副作用はどうかといった情報も、全て既往歴に含まれます。これらの情報は、カルテや問診票などに細かく記録されていきます。
では、なぜこのような詳しい記録が必要なのでしょうか?それは、過去の病気や治療の経験が、現在の症状の原因を特定し、適切な治療法を選択する上で非常に重要な手がかりになるからです。例えば、過去に特定の薬でアレルギー反応が出たことがある場合、同じ薬を再び使用すると、同様の反応が出てしまう可能性があります。しかし、既往歴をきちんと把握していれば、そのような危険を回避し、より安全で効果的な治療を行うことができます。