乳児院: 赤ちゃんのための安全な場所
- 乳児院の役割乳児院は、様々な事情により、本来であれば温かい家庭の中で両親の愛情に包まれながら成長していくはずの、生まれて間もない赤ちゃんたちが、一時的に生活する場です。その役割は、単に衣食住といった基本的なニーズを満たすだけにとどまりません。まず、乳児院では、栄養バランスの取れた食事やミルクを適切な時間に与え、清潔なおむつに交換し、快適な室温を保つなど、赤ちゃんたちの健康を維持するための丁寧なケアが行われています。健康状態の確認や病気の予防接種なども、病院と連携しながら、きめ細やかに行われています。しかし、乳児院の役割は、こうした身体的なケアだけではありません。赤ちゃんたちにとって最も大切なのは、周囲の大人からの愛情のこもった触れ合いです。乳児院では、担当の職員が、赤ちゃん一人ひとりの個性や発達段階に合わせた方法で、抱っこしたり、優しく語りかけたり、一緒に歌ったり遊んだりしながら、愛情深く接しています。こうした温かい触れ合いを通して、赤ちゃんたちは情緒の安定や基本的信頼感を育み、健やかな心身の発達を促されるのです。さらに、乳児院は、赤ちゃんたちが一日も早く家庭的な環境で生活できるよう、里親委託や特別養子縁組など、様々な支援体制を整えています。また、必要に応じて、退院後の家庭訪問や相談など、きめ細やかなアフターケアも行っています。このように、乳児院は、赤ちゃんたちが幸せな未来を築けるよう、様々な角度からサポートする重要な役割を担っているのです。