「ナ」

その他

内臓痛:体の奥からのサイン

- 内臓痛とは 内臓痛とは、胃や腸、肝臓といったお腹の中の臓器に異常が起きた時に感じる痛みのことです。私たちの体は、大きく分けて体の表面を覆う組織と、体の中に収められた臓器によって構成されています。体の表面を覆う組織には、皮膚や筋肉などが含まれます。一方、体の中に収められた臓器は、食べ物を消化吸収する消化器や、呼吸をするための呼吸器、血液を循環させる循環器など、生命維持に欠かせない重要な役割を担っています。 内臓痛は、このような体の中の臓器で発生する痛みのことを指し、体の表面に近い場所で感じる皮膚の痛みや筋肉の痛みとは異なる特徴を持っています。例えば、皮膚や筋肉の痛みは、針で刺されたような鋭い痛みや、重いもので押さえつけられるような鈍い痛みなど、比較的痛みの場所を特定しやすいという特徴があります。一方、内臓痛は、痛みの場所が漠然としていて特定しにくく、「何となく重苦しい」「締め付けられるような感じがする」といった表現をされることが多いです。これは、内臓の痛みのセンサーが、皮膚や筋肉の痛みのセンサーに比べて数が少ない上に、体の広い範囲に分布していることが関係しています。そのため、内臓痛は、皮膚や筋肉の痛みと比べて、より鈍く、広がりのある痛みとして感じられるのです。
資格・職種

看護職の就労を支援するナースセンター

- ナースセンターとはナースセンターは、看護師、保健師、助産師など、看護の仕事をしている方々を対象に、就職のサポートなどを行う機関です。1992年に制定された看護師等の人材確保の促進に関する法律に基づき、看護師不足の解消と、看護師の質の向上を目的として設立されました。看護師の資格をお持ちの方であれば、どなたでもナースセンターのサービスを利用することができます。具体的には、次のようなサポートを受けることができます。* -求人情報の提供- 病院やクリニック、介護施設など、様々な医療機関の求人情報を閲覧することができます。非公開求人も多数保有しており、自分の希望や条件に合った職場を見つけることができます。* -就職相談- キャリアカウンセラーが、個別の状況や希望を丁寧にヒアリングし、最適な職場選びのアドバイスを行います。履歴書の書き方や面接対策など、就職活動全般のサポートを受けることもできます。* -復職支援- 結婚や出産、育児などで仕事を離れていた方のために、復職に関する相談やセミナー、研修などを実施しています。ブランクがある方の不安を解消し、スムーズに職場復帰できるよう支援しています。* -スキルアップ支援- 専門性を高めたい、キャリアアップを目指したい方のために、研修会やセミナーの情報提供を行っています。最新の医療知識や技術を学ぶことで、看護師としてのキャリアをさらに発展させることができます。ナースセンターは、看護師の資格を持つ方が、自分の能力や経験を活かし、長く働き続けられるようサポートすることを目指しています。転職や復職を考えている方、キャリアアップを目指したい方は、ぜひ気軽にナースセンターに相談してみてください。
資格・職種

看護師の転職サポート!ナースバンクとは?

ナースバンクは、転職を考えている看護師の方や、医療現場への復帰を目指す看護師の方を対象に、無料で就職活動を支援するサービスです。 都道府県ごとに設置された看護協会が運営するナースセンターが、求職中の看護師と、看護師を求めている病院、診療所、介護施設といった医療機関をつなぐ役割を担っています。 利用にあたっては、登録料や紹介料などの費用は一切かかりません。 ナースバンクの魅力は、求人情報の提供だけにとどまらず、担当者が親身になって、さまざまなサポートを提供してくれる点にあります。 具体的には、希望の条件に合う求人の紹介、履歴書の書き方や面接対策の指導、給与や勤務時間などの条件交渉、入職後の職場環境に関する相談など、就職活動の開始から入職後まで、一貫して寄り添ったサポートを受けられます。 そのため、転職活動が初めての方や、ブランクがあって不安を感じている方でも、安心して利用することができます。
その他

難病法とは?

- 難病法の概要難病法とは、「難病の患者に対する医療等に関する法律」を分かりやすく省略した言葉です。この法律は、2014年1月に施行されました。 国民にとって大きな負担となる難病に対し、患者とその家族が安心して暮らせるように、医療費の助成や相談できる体制を整えることを目的としています。難病法が出来る前は、難病の患者に対する支援は、病気の種類によってばらつきがあり、十分な支援を受けられない場合も見られました。 そこで、難病法が制定されたことで、包括的な支援体制を構築し、難病の患者とその家族がより良く生活できることを目指しています。具体的には、医療費の負担軽減、医療の提供体制の充実、療養生活の支援、就労・経済活動の支援、相談支援体制の整備などが盛り込まれています。 これらの取り組みを通して、難病になっても、住み慣れた地域で安心して生活を続けられるよう、様々な側面から支援を行っています。 難病法は、患者だけでなく、その家族にとっても大きな支えとなっています。 病気による経済的な負担や精神的な負担を軽減することで、患者とその家族が安心して治療や療養に専念できる環境作りを目指しています。
歯科・口腔

知らずに困っていませんか?流涎の基礎知識

- 流涎とは何か流涎(りゅうぜん)とは、医学的には唾液過多と呼ばれる症状で、簡単に言うとよだれが過剰に分泌されてしまう状態のことを指します。 私たちは普段、無意識のうちに唾液を分泌しています。唾液には、口の中を潤して乾燥を防いだり、食べ物をスムーズに飲み込めるようにしたり、さらには食べ物の消化を助けるなど、健康を維持するために非常に重要な役割があります。 しかし、何らかの原因で唾液の分泌量が異常に増えたり、口を閉じておく筋肉が弱まったりすると、唾液が意図せずに口の外に流れ出てしまうことがあります。これが流涎と呼ばれる状態です。 流涎は、乳幼児期に見られる生理的なものから、神経系の病気や薬の副作用によって引き起こされるものまで、その原因は様々です。軽度の流涎であれば日常生活に大きな支障はありませんが、症状が重くなると、会話や食事に苦労したり、社会生活に支障をきたしたりする場合もあります。
検査

体の内側をのぞいてみよう:内視鏡検査

- 内視鏡検査とは内視鏡検査は、体の中を直接観察することができる検査方法です。口や鼻、肛門などから、内視鏡と呼ばれる細長い管状の医療機器を体内に挿入し、臓器の内部を観察します。内視鏡の先端には小型カメラが搭載されており、これによって医師は、食道、胃、十二指腸、大腸、気管支など、通常は直接見ることができない臓器内の状態を、モニターを通して鮮明な画像で確認することができます。内視鏡検査は、病気の早期発見や診断、治療効果の判定などに非常に役立ちます。例えば、胃の痛みや胸やけなどの症状がある場合、内視鏡検査を行うことで、胃炎や胃潰瘍、胃がんなどの病気を早期に発見できることがあります。また、ポリープなどの病変が発見された場合には、内視鏡を使ってその場で組織を採取し、詳しい検査を行うことも可能です。内視鏡検査は、従来の手術に比べて患者さんの体への負担が少なく、検査後も比較的早く日常生活に戻れることがメリットとして挙げられます。検査を受ける際には、事前に医師から検査の目的や方法、注意点などの説明を受け、疑問や不安があれば解消しておくことが大切です。
看護技術

患者の語りに耳を傾ける医療:ナラティブとは

ナラティブは、英語で「語り」を意味する言葉であり、医療現場においては、患者さんが経験した病気や治療、日常生活での出来事などをありのままに語ってもらうことを指します。 患者さん一人ひとりの背景や価値観、想いは異なります。病気の症状や治療に対する反応だけでなく、生活習慣や家族構成、仕事、趣味、将来に対する不安など、患者さんを取り巻く状況は実に様々です。ナラティブは、まさにそうした一人ひとりの患者さんの物語に耳を傾けることの大切さを強調する言葉と言えるでしょう。 医師は、検査データや画像診断に基づいて病状を把握しますが、患者さんの心の内側を理解するには、言葉を通して語られる物語に耳を傾けることが不可欠です。患者さんの言葉に込められた感情や経験を理解することで、初めて患者さん中心の医療を実践することが可能になります。 ナラティブを医療現場に取り入れることで、医師と患者間の信頼関係を築き、より良い治療法を選択し、患者さんの生活の質の向上を目指せる可能性があります。
生活習慣病

内臓脂肪と健康リスク

内臓脂肪とは 食べ過ぎや運動不足が続くと、体に脂肪が蓄えられます。特に、お腹周りにつく脂肪には、皮下脂肪と内臓脂肪の二種類があります。皮下脂肪は皮膚の下に蓄えられる脂肪のことですが、内臓脂肪は腹腔内、つまり胃や腸、肝臓といった臓器の周囲に蓄えられる脂肪のことを指します。 内臓脂肪は、皮下脂肪と比べて体に様々な悪影響を及ぼしやすいという特徴があります。内臓脂肪が蓄えられると、血液中に遊離脂肪酸と呼ばれる物質が多く放出されるようになります。この遊離脂肪酸が、血管を傷つけたり、インスリンの働きを悪くしたりすることで、動脈硬化や糖尿病などの生活習慣病のリスクを高めてしまうのです。また、内臓脂肪の蓄積は、高血圧や脂質異常症、高尿酸血症、脂肪肝などを引き起こし、心臓病や脳卒中のリスクを高めることにも繋がります。 食生活の欧米化や運動不足に伴い、現代人において内臓脂肪の蓄積は増加傾向にあります。内臓脂肪を減らすためには、バランスの取れた食事を心がけ、適度な運動を習慣づけることが大切です。
その他

患者中心の医療:ナラティブ・ベイスト・メディスンの実践

- ナラティブ・ベイスト・メディスンとは ナラティブ・ベイスト・メディスン(NBM)は、患者さんの語りに真摯に耳を傾けることを重視した医療です。従来の医療では、病気の原因や症状、治療法といった科学的な側面ばかりに焦点が当てられてきました。検査値や画像診断の結果といった客観的なデータに基づいて診断や治療方針が決定され、患者さんはまるで「治療を受ける対象」として扱われているように感じることも少なくありませんでした。 しかし、NBMでは、患者さんが病気によってどのような経験をしてきたのか、どのような影響を受けているのか、そしてどんな思いで日々を過ごしているのか、その人自身の物語に目を向けます。患者さんがこれまで歩んできた人生や、その人を取り巻く環境、価値観、そして病気に対する思いや感情を理解することで、医療者はより深く患者さんに共感し、信頼関係を築くことができます。 NBMは、決して科学的な医療を否定するものではありません。検査データやエビデンスに基づいた治療は引き続き重要ですが、NBMは、そこに患者さんの物語という温かみを添えることで、患者さん一人ひとりに寄り添った、より人間的な医療の実現を目指します。NBMは、医療者と患者さんの間に新たなコミュニケーションの形を生み出し、医療そのもののあり方を見つめ直すきっかけを与えてくれるでしょう。
外科

医療現場の用語:ナートって?

病院で診察や治療を受ける際、医師や看護師が使う言葉が独特だと感じたことはありませんか?医療現場では、日常会話では耳慣れない専門用語が多く飛び交っています。これは、医療従事者同士が正確かつ迅速に情報を共有し、円滑な治療を進めるために欠かせないものです。 例えば、注射を意味する「エンチ」や点滴を意味する「ドリップ」などは、一般の方にも比較的馴染みのある医療用語と言えるでしょう。しかし、これらの言葉は、正式な医学用語を簡略化した医療現場特有の略語です。他にも、「バイタル」は「生命兆候」を、「「ルート確保」は「点滴の準備」を意味するなど、多くの略語が日常的に使われています。 このような医療現場特有の用語は、医師や看護師が限られた時間の中で効率的にコミュニケーションを取るために重要な役割を果たしています。しかし、患者さんにとっては、これらの専門用語が理解の妨げになることもあります。医療従事者は、患者さんに分かりやすく説明するよう心がけるとともに、患者さんも、分からない言葉があれば遠慮なく質問することが大切です。お互いに歩み寄ることで、よりスムーズな診療と安心できる医療の実現に繋がると言えるでしょう。
消化器

吐き気を表現する「ナウゼア」

病院や診療所など、医療の現場では、患者さんの訴えや症状を的確に捉え、医師や看護師の間で共有することが非常に重要です。その際に、患者さんが「吐き気がする」「むかつく」「胃がもたれる」といった漠然とした表現を使うことがあります。しかし、これらの言葉だけでは、患者さんが具体的にどのような状態なのか、医療従事者間で解釈が異なる可能性も出てきます。そこで、より正確に症状を伝えるために、「ナウゼア」という言葉を用いることがあります。 ナウゼアとは、英語の "nausea" に由来する医学用語で、日本語では「嘔気」と訳され、吐き気を催している状態を指します。これは、単に胃の内容物が逆流しそうだと感じるだけでなく、実際に吐いてしまう前段階の状態や、吐き気はあるものの吐くものがない状態も含みます。 医療従事者は、患者さんから「吐き気がする」という訴えがあった場合、それが「ナウゼア」に該当するのか、それとも別の症状なのかを注意深く見極める必要があります。そして、患者さんとのコミュニケーションを円滑に進め、他の医療従事者へも正確な情報を伝えるために、「ナウゼア」のような医学用語を用いることがあります。このように、医療現場では、共通の用語を用いることで、誤解のない情報伝達を心がけています。
その他

現代医療の壁:難病とは何か

現代の医療をもってしても、根治が困難な病気を難病と呼びます。難病は、患者さんにとって大きな負担となるだけでなく、医療経済全体にも大きな影響を与えます。 厚生労働省は、難病を「発症の原因が解明されていない、あるいは治療法が確立していないために、長期間にわたる療養が必要となる病気」と定義しています。これは、現在の医学では完治が難しい、あるいは治療法がまだ見つかっていない病気を意味します。 難病には、がんや心臓病などのように、多くの患者さんがいる病気もあれば、ごく少数の人にしか発症しない希少疾患もあります。いずれの場合も、患者さんは、身体的な苦痛に加えて、精神的な不安や経済的な負担を抱えることになります。 難病の克服には、医学研究の進歩が不可欠です。国は、難病の治療法や予防法の開発、患者さんの生活の質の向上を目指した研究を推進しています。同時に、患者さんやその家族に対する経済的・精神的な支援も重要な課題となっています。
看護技術

医療現場の用語:ナートって?

病院で働く人たちは、患者さんを治療するために、普段の生活ではあまり聞かない専門的な言葉をたくさん使います。 これらの言葉は、医師や看護師がお互いに正しく情報を伝え合い、誤解なく治療を進めるためにとても大切です。 例えば、「エンチ」という言葉を聞けば、多くの人が注射を思い浮かべるでしょう。また、「ドリップ」と聞けば、点滴のことを想像する人も多いのではないでしょうか。このように、医療現場では、一般の人にも広く知られている言葉もあれば、医療関係者しか知らない言葉もたくさんあります。これらの専門用語は、医療従事者にとっては、正確で効率的なコミュニケーションをとるための共通言語と言えるでしょう。 しかし、医療現場以外の人にとって、これらの言葉は難解で理解しづらいものです。患者さんの中には、医師や看護師の説明に使われた専門用語が分からず、治療内容を十分に理解できないまま不安を抱えてしまう方もいるかもしれません。 医療従事者は、患者さんとの信頼関係を築き、安心して治療を受けていただけるよう、専門用語を分かりやすく説明するよう心がける必要があります。
その他

難病法:難病患者への支援の枠組み

- 難病法とは難病法、正式名称を「難病の患者に対する医療等に関する法律」といいます。これは、日本国内で原因不明の病気や治療が難しい病気と向き合っている患者さんとそのご家族を、様々な面から支えるための法律です。初めてこの法律が作られたのは1972年のことで、その後も社会の変化や医療の進歩に合わせて内容が見直され、現在に至ります。この法律の大きな目的は、難病を抱える方々が経済的な心配をすることなく、適切な医療を受けられるようにすること、そして、安心して日常生活を送れるようにすることです。具体的な支援策としては、医療費の負担を軽くする制度や、社会生活をスムーズに送るための相談支援体制の整備などが挙げられます。難病と診断されると、治療費や入院費など、医療費の負担が大きくなることが少なくありません。そこで、難病法では、医療費の負担を軽減する制度が設けられています。また、病気によって仕事や家事など、日常生活に支障が出ることがあります。そのような場合に備え、相談窓口を設けたり、社会福祉制度の利用を支援したりする体制も整えられています。難病法は、難病を抱える方々が、その人らしく、安心して生活を送れる社会を実現するための重要な法律と言えるでしょう。
看護技術

医療現場の業界用語:ナートって?

病院では、医師、看護師、薬剤師など、様々な医療従事者が協力して患者さんの治療にあたっています。それぞれの専門分野でスムーズに連携し、業務を円滑に進めるために、医療現場では多くの専門用語や略語が使われています。 これらの専門用語は、医療従事者間で正確かつ迅速に情報を共有するために必要不可欠です。例えば、緊急性の高い状況下では、短い言葉で状況を伝え、迅速な対応をとることが求められます。このような場合、専門用語を使うことで、簡潔かつ的確に情報を伝えることができます。 しかし、医療従事者以外の人にとっては、これらの専門用語は馴染みがなく、理解が難しい場合があります。患者さんやその家族にとって、医師の説明が専門用語ばかりで理解できないといった状況は少なくありません。 医療従事者は、患者さんとのコミュニケーションにおいて、専門用語を安易に使用せず、分かりやすい言葉で説明するよう心がける必要があります。専門用語を使う場合は、丁寧に説明を加えるなど、患者さんの立場に立ったコミュニケーションを心がけることが重要です。
血液

体を守る勇敢な兵士: ナチュラルキラー細胞

私たちは、目に見えない脅威に常に囲まれながら日々を過ごしています。空気中にはウイルスや細菌が漂い、体内では、正常な細胞が突然変異を起こし、体にとって害をなす存在へと変貌を遂げることがあります。このような、私たちの健康を脅かす存在から身を守るため、体内には複雑かつ精巧な防御システムが備わっています。それが免疫システムです。 免疫システムは、体内に侵入した異物や、体内で発生した異常な細胞をいち早く認識し、攻撃、排除することで、私たちの体を守ってくれています。この免疫システムにおいて、最前線に立ち、勇敢に戦う兵士と例えられる細胞が存在します。それが、ナチュラルキラー細胞(NK細胞)です。NK細胞は、生まれながらに備わっている免疫システムである自然免疫の中心的役割を担い、常に体内をパトロールし、異物や異常細胞を攻撃します。驚くべきことに、NK細胞は、標的となる細胞を事前に認識しておく必要がありません。まるで、訓練された兵士のように、独自の能力で敵を見分け、即座に攻撃を仕掛けることができるのです。 NK細胞の攻撃方法は、まさに「細胞爆弾」と呼ぶにふさわしいものです。彼らは、パーフォリンとグランザイムという、強力なタンパク質を分泌します。パーフォリンは、標的となる細胞の膜に穴を開け、グランザイムはその穴から細胞内へと侵入し、細胞を内部から破壊します。このように、NK細胞は、体内を常に監視し、見つけた敵を即座に排除することで、私たちの健康を守ってくれているのです。
資格・職種

看護の未来形: ナースプラクティショナーとは

近年、医療現場で「ナースプラクティショナー(NP)」という言葉を耳にする機会が増えてきました。NPは、これまでの看護師の役割を大きく超え、より高度な医療行為を行うことができる看護師のことを指します。 従来、看護師は医師の指示の下で医療行為を行ってきました。しかし、NPは医師の指示を受けずに、特定の医療行為を独自に行うことが認められています。具体的には、患者の診察や診断、そして治療方針の決定などを、自身の判断に基づいて行うことができます。さらに、薬を処方したり、検査を指示したりすることもNPの業務に含まれます。もちろん、NPは医師の監督の下で活動することが前提となりますが、従来の看護師よりも高いレベルでの判断と責任を伴う役割を担うといえるでしょう。 NP制度は、医師不足の解消や医療の質向上を目指して導入されました。高齢化社会の進展に伴い、医療現場では多くの課題が山積しています。NPは、このような状況を改善するために、重要な役割を担うことが期待されています。
消化器

内視鏡的乳頭切開術とは?

内視鏡的乳頭切開術は、十二指腸乳頭と呼ばれる胆管と膵管が十二指腸につながる部分に行う手術です。従来の手術では、お腹を大きく切開してメスを入れていましたが、内視鏡的乳頭切開術は、体への負担が少ない低侵襲な方法で行われます。 この手術では、口から細い管状の内視鏡を挿入し、食道、胃を通過させて十二指腸まで到達させます。内視鏡の先端には、超小型カメラやライト、そして電気メスや小さなバルーンなどの医療器具が取り付けられています。 胆石や腫瘍などによって胆管が狭くなったり、閉塞したりすると、胆汁の流れが悪くなり、腹痛や黄疸などの症状が現れます。そこで、内視鏡の先端に取り付けた医療器具を用いて、胆管の出口にあたる十二指腸乳頭部分を切開し、胆管を拡張します。こうすることで、胆汁の流れが改善され、症状の緩和が期待できます。 内視鏡的乳頭切開術は、従来の開腹手術と比べて、傷口が小さく、術後の痛みや回復期間が短いというメリットがあります。そのため、体の負担が少なく、患者さんにとって優しい手術と言えるでしょう。
消化器

内視鏡を用いた胆道ドレナージ治療

私たちの体には、栄養の吸収を助ける胆汁と呼ばれる液体を運ぶための胆道という管が存在します。胆汁は肝臓で作られ、十二指腸へと送られます。しかし、この胆道が胆石や腫瘍などによって塞がれてしまうことがあります。この状態を胆道閉塞と呼びます。 胆道閉塞が起こると、胆汁が流れなくなり、胆道内に溜まってしまいます。そして、この溜まった胆汁に細菌が繁殖しやすくなり、炎症を引き起こします。この胆道の炎症を胆管炎と言います。 胆管炎になると、高熱や激しい腹痛、黄疸などの症状が現れます。黄疸とは、血液中のビリルビンという黄色い色素が増加し、皮膚や白目が黄色くなる状態です。胆汁が流れなくなることで、ビリルビンが体内に蓄積してしまうために起こります。 胆管炎は、放置すると命に関わる危険な病気です。疑わしい症状がある場合は、すぐに医療機関を受診する必要があります。
消化器

食道静脈瘤を結紮術で治療

- 食道静脈瘤とは食道静脈瘤とは、食道や胃の粘膜の下を通る静脈が、まるで風船のように膨らんでしまう病気です。この静脈瘤は、肝臓の病気が主な原因となって起こります。私たちの体内では、食べたものは胃や腸で消化吸収され、栄養豊富な血液となって肝臓に送られます。肝臓は、この血液をきれいにして全身に送り返す役割を担っています。しかし、肝臓が病気になると、血液をスムーズに流すことができなくなり、門脈と呼ばれる肝臓につながる血管の圧力(門脈圧)が高くなってしまいます。門脈の圧力が高まると、血液は行き場を失い、食道や胃の静脈に流れ込みやすくなります。その結果、普段よりも多くの血液が流れ込んだ食道や胃の静脈は、圧力に耐えきれずに膨らんでしまい、静脈瘤ができてしまうのです。食道静脈瘤は、放置すると破裂しやすく、大出血を引き起こす可能性があります。大量の吐血や血便が見られ、命に関わる危険な状態となることもあります。そのため、早期発見と適切な治療が非常に重要です。
消化器

内視鏡で黄疸を治療するERBDとは

私たちの体で、食べ物の消化を助ける胆汁という液体は、肝臓で作られ、胆管という管を通って十二指腸へと送られます。胆汁は特に脂肪の消化に重要な役割を果たしています。しかし、胆石や腫瘍などの原因で、胆管が狭くなったり、詰まったりすることがあります。これを胆道閉塞と呼びます。 胆道閉塞が起こると、胆汁が十二指腸へスムーズに流れなくなり、血液中に逆流してしまうことがあります。胆汁にはビリルビンという黄色い色素が含まれており、血液中のビリルビン濃度が高くなると、皮膚や白目が黄色く変色する黄疸という症状が現れます。 つまり、胆道閉塞は黄疸の主な原因の一つと言えるのです。 黄疸は、胆道閉塞以外にも、肝臓の病気や血液の病気などでも起こることがあります。そのため、黄疸の症状が見られた場合は、自己判断せずに、医療機関を受診し、適切な検査を受けることが重要です。そして、胆道閉塞と診断された場合は、その原因や重症度に応じて、適切な治療を受ける必要があります。
生活習慣病

内臓脂肪と健康リスク

- 内臓脂肪とは人の体は、活動のエネルギー源として脂肪を蓄積する機能を持っています。脂肪には、皮膚の下に蓄えられる皮下脂肪と、お腹の深い部分、胃や腸といった臓器の周りに蓄えられる内臓脂肪の二つがあります。皮下脂肪は、体温を保ったり、外部からの衝撃を和らげたりと、身体を守る役割を担っています。一方、内臓脂肪は、エネルギーを貯蔵するという重要な役割を持っていますが、過剰に蓄積されると様々な健康問題を引き起こす原因となります。内臓脂肪は、皮下脂肪に比べて蓄積されやすく、減りやすいという特徴があります。そのため、暴飲暴食を続けたり、運動不足が続いたりすると、内臓脂肪がたまりやすくなります。内臓脂肪が増加すると、糖尿病や高血圧、脂質異常症などの生活習慣病のリスクが高まると言われています。また、動脈硬化を引き起こし、心筋梗塞や脳梗塞などの深刻な病気を招く可能性も高まります。内臓脂肪を減らすためには、食生活の改善と適度な運動が重要です。バランスの取れた食事を心がけ、特に糖質や脂質の摂り過ぎに注意しましょう。また、ウォーキングや軽いジョギングなどの有酸素運動を継続して行うことが効果的です。
その他

難病法:難病患者のために

- 難病法とは難病法、正式名称「難病の患者に対する医療等に関する法律」は、平成26年に制定されました。これは、国が定めた特定の難病を抱える患者さんに対して、医療費の負担軽減や就労支援など、様々なサポートを行うための法律です。従来、難病を抱える患者さんへの支援は、病気の種類によって異なり、充実したサポートを受けられないケースも見られました。しかし、この法律が制定されたことで、病気の種類に関わらず、一定の条件を満たす難病患者さんに対して、国が主体的に支援を行うことになりました。具体的には、医療費の負担軽減のための制度や、就労支援、相談窓口の設置などが、この法律に基づいて実施されています。医療費負担軽減に関しては、患者さんの所得に応じて医療費の自己負担限度額が設定され、高額な医療費がかかる場合でも、患者さんの負担が軽減される仕組みです。また、就労支援については、ハローワークなどを通して、患者さんの状況に合わせた就職活動のサポートや、職場復帰に向けた支援などが行われています。難病法は、難病を抱える患者さんとその家族が、安心して治療や生活を送れるように、そして社会全体で患者さんを支えていくために、重要な役割を担っています。
資格・職種

医師不足解消の鍵となるか?:ナースプラクティショナーとは

近年、医療現場では医師不足が深刻化し、患者への負担が増加している現状があります。 このような状況を改善するために、新たな役割を担う看護師として注目されているのが「ナースプラクティショナー」、通称NPです。 NPは、これまで看護師が担ってきた業務に加え、医師の指示のもと、特定の条件下において、患者の状態を見て病気の診断や薬の処方、検査の実施などを指示することができます。 従来、これらの業務は医師のみが行っていましたが、NPは高度な知識と技術を習得することで、医師の業務の一部を分担することが可能になります。 具体的には、NPは、患者の病状の確認、診察、診断、治療方針の決定、薬の処方、経過観察などを行います。 ただし、NPは医師ではありませんので、すべての医療行為を単独で行えるわけではありません。 NPは、医師の監督のもと、連携を取りながら診療にあたることが重要になります。 NP制度は、医師不足の解消だけでなく、患者にとっても多くのメリットがあります。 例えば、待ち時間の短縮や、看護師が継続的に診療を行うことによる、きめ細やかなケアの提供などが期待できます。 今後、NPは、高齢化社会における質の高い医療を提供するために、ますます重要な役割を担っていくと考えられます。
PAGE TOP