「ひ」

泌尿器

気になる頻尿:その原因と対処法

- 頻尿とは頻尿とは、文字通り尿の回数が多い状態を指します。私たちは日々、体内に取り入れた水分を尿として体の外に出していますが、その排出の回数が多いと感じられる状態が頻尿と呼ばれるのです。具体的な回数は個人差が大きく、一概に何回以上であれば頻尿と断定することはできません。水分を多く摂取する人では当然尿の量も増えますし、気温や湿度、活動量によっても尿量は変化します。しかし、目安として、日本泌尿器科学会では、日中の排尿回数が8回以上、夜間の排尿回数が1回以上の場合を頻尿と定義しています。日中に何度もトイレに行きたくなる、あるいは夜中に何度も目が覚めてしまいトイレに行ってしまうという場合は、頻尿の可能性があります。頻尿の原因は様々で、膀胱炎などの病気や、糖尿病、神経系の病気などが隠れている可能性もあります。また、加齢に伴って頻尿の症状が現れることもあります。頻尿が気になる場合は、自己判断せずに、医療機関を受診し、専門医の診察を受けるようにしましょう。
消化器

ピロリ菌:胃の病気との関係

私たち人間の胃の中に住み着くことができる細菌がいることをご存知でしょうか。その細菌はピロリ菌と呼ばれ、胃という過酷な環境でも生き抜くことができる驚異的な生命力を持っています。 胃は食べたものを消化するために強い酸性を帯びていますが、ピロリ菌はこの酸性の中でも生き延びることができる特殊な能力を持っています。自らの周囲の環境を中和する物質を作り出すことで、胃酸の攻撃から身を守っているのです。 ピロリ菌の感染経路は主に口からと考えられており、衛生状態が良くない環境では幼少期に感染してしまうことが多いと言われています。感染しても、多くの場合自覚症状が現れないため、知らないうちに感染しているケースも少なくありません。そして、一度感染すると、ピロリ菌は胃の中で長い年月をかけてゆっくりと増殖し続け、慢性的な胃炎を引き起こす原因となることがあります。さらに、長期間にわたる感染は、胃潰瘍や十二指腸潰瘍、そして胃がんのリスクを高める要因になる可能性も指摘されています。
消化器

胃の病気とピロリ菌

ピロリ菌とは、正式にはヘリコバクター・ピロリと呼ばれる、胃の粘膜に生息する細菌です。この細菌は、その名の通り、らせん状の形をしており、胃の中で生きていくための驚くべき能力を備えています。 私たちの胃は、強力な酸性の胃液で満たされており、食べ物を消化すると同時に、外部から侵入してくる細菌などの有害な物質を殺菌する役割を担っています。しかし、ピロリ菌は、この過酷な環境である胃酸の中でも生き延びることができるのです。 ピロリ菌は、世界中で非常に多くの人々に感染しており、特に衛生状態が十分ではない地域では、感染率が高い傾向にあります。かつて日本でも、衛生状態の悪さから多くの人がピロリ菌に感染していました。しかし、近年では上下水道などのインフラ整備が進み、衛生状態が大幅に改善されたため、感染率は低下してきています。 それでもなお、日本は先進国の中ではピロリ菌の感染率が高い国の一つとされており、特に中高年を中心に、依然として多くの感染者がいると考えられています。これは、過去の衛生環境の影響や、一度感染すると体内に長期間にわたって潜伏し続けるピロリ菌の特性によるものと考えられます。
血液

免疫の番人!脾臓の役割とは?

人間の体には、それぞれ重要な役割を担う様々な臓器が存在しますが、今回は「脾臓」について詳しく解説していきます。脾臓は、握りこぶしほどの大きさで、重さは成人で約100~200グラムほどです。体の左上、肋骨の下あたりに位置し、胃の後ろに隠れるように、横隔膜のすぐ下にあります。この場所はちょうど第9肋骨から第11肋骨の高さにあたり、外部からの衝撃を受けにくい場所となっています。 脾臓の表面は、薄い膜である「被膜」で覆われています。被膜の内側には「脾髄」と呼ばれる組織があり、この脾髄こそが脾臓の機能の中心を担っています。脾髄は大きく「赤脾髄」と「白脾髄」の2つの領域に分けられます。赤脾髄は、脾臓の大部分を占めており、古くなった赤血球を壊したり、血液中の異物を取り除いたりする役割を担っています。一方、白脾髄は、リンパ球が集まっている場所で、免疫機能に大きく関わっています。具体的には、体内に侵入してきた細菌やウイルスなどの病原体に対する免疫反応を起こし、排除する役割を担っています。このように、脾臓は一見地味ながらも、私たちの健康を守るために重要な役割を担っている臓器と言えるでしょう。
心の問題

現代社会における「ひきこもり」:理解を深める

- 「ひきこもり」とは近年、日本社会で「ひきこもり」という言葉が頻繁に聞かれるようになりました。これは単に家にいることが好きな人や、人付き合いが苦手な人を指すのではありません。厚生労働省は、「ひきこもり」を、様々な要因によって、学校へ行く、仕事をする、友人と遊ぶといった社会的な参加を避けるようになり、6か月以上、家に閉じこもっている状態と定義しています。「ひきこもり」は、本人の性格や意志の弱さが原因ではありません。むしろ、深刻な苦痛や不安、絶望感などが背景にあり、社会生活を送る上で大きな困難を抱えている状態と言えるでしょう。具体的な症状としては、朝起きられない、食事や睡眠のリズムが乱れる、人と話すのが怖い、外出するのが不安といったものがあげられます。また、うつ病や不安障害、発達障害、適応障害などを併発している場合も少なくありません。「ひきこもり」は、決して珍しいものではなく、誰にでも起こりうる可能性があります。もし、あなたが、あるいはあなたの周りの人が「ひきこもり」の状態にあると感じたら、一人で抱え込まず、専門機関に相談することが大切です。
小児科

赤ちゃんが泣くのはなぜ?~人見知りの謎~

- 人見知りとは?赤ちゃんが成長する過程で、周囲の人や環境との関わりの中で、特定の人に対して警戒心や不安感を抱く行動が見られることがあります。これが「人見知り」と呼ばれるものです。 生後6ヶ月頃から1歳頃に多く見られ、2歳頃には自然と落ち着いてくることが多いですが、個人差が大きいのも特徴です。人見知りは、赤ちゃんが見慣れない人に近づかれた時、表情が硬くなったり、泣き出したり、保護者に強くしがみついたりする様子で現れます。これは、赤ちゃんが自分の周りの世界を理解し始め、安心できる人とそうでない人を区別できるようになったことを示す、発達における大切なステップです。これまで接してきた保護者など、限られた人たちとの関わりの中で安心感を育んできた赤ちゃんにとって、見慣れない人の顔や声、雰囲気は、予測できないもの、場合によっては危険なものと映ることがあります。そのため、不安や恐怖を感じ、それを泣いたり、抱っこを拒否したりすることで表現しているのです。人見知りは、決して赤ちゃんが悪い子だから、育て方が悪いから起こるものではありません。むしろ、赤ちゃんの社会性や認知能力が成長している証とも言えます。この時期を通して、赤ちゃんは安心できる関係を築きながら、少しずつ外の世界へ関心を広げ、周囲の人との距離感を学んでいくのです。
呼吸器

百日咳:その脅威と予防について

- 百日咳とは百日咳は、百日咳菌という細菌が原因となる、感染力が非常に強い呼吸器の病気です。この百日咳菌は、感染した人の咳やくしゃみなどによって空気中に飛散し、それを吸い込むことで他の人へと感染していきます。百日咳の症状は、かぜとよく似ており、発熱や鼻水、軽い咳といった症状から始まります。しかし、1~2週間ほど経過すると、激しい咳の発作が起こるようになります。この咳の発作は、一度始まるとなかなか止まらず、嘔吐を伴うこともしばしばです。また、咳の発作の後には、息を吸い込む際に「ヒュー」という笛のような音が聞こえるのが特徴です。この特徴的な咳が、百日咳という名前の由来となっています。百日咳は、乳幼児、特にワクチン未接種の乳児がかかると重症化しやすく、注意が必要です。重症化すると、肺炎や脳症などを併発し、入院が必要となることもあります。また、大人でもかかることがあり、特に高齢者の場合は重症化するリスクが高まります。百日咳を予防するためには、ワクチン接種が最も有効です。乳幼児期に定期接種としてワクチンを受けることが重要です。また、周りの大人が百日咳にかからないように、咳エチケットを心がけたり、ワクチンを接種することも大切です。
小児科

赤ちゃんの不思議な動き:非対称性緊張性頸反射

生まれたばかりの赤ちゃんはまだ自分で思い通りに体を動かすことはできません。しかし、周りの環境からの特定の刺激に対して、決まった反応を示すことが知られています。これらの反応は原始反射と呼ばれ、赤ちゃんの神経系が正常に発達しているかどうかを判断する上で重要な手がかりとなります。 例えば、赤ちゃんの手のひらに指や物を軽く触れると、ぎゅっと握り返してくることがあります。これは把握反射と呼ばれる原始反射の一つです。また、赤ちゃんの顔を軽く触れて顔を横に向けさせると、口をパクパクさせながら顔を触れられた方向に slowly 向けてきます。これは探索反射や吸啜反射と呼ばれる原始反射で、授乳に関連していると考えられています。 これらの原始反射は、赤ちゃんが成長し、脳や神経系がさらに発達するにつれて、徐々に統合されていきます。そして、赤ちゃんの意識的な運動が出来るようになると共に、原始反射は消失していきます。これらの反射は、一時期しか見られない行動ですが、赤ちゃんの発達段階を知る上で非常に重要な意味を持っています。
循環器

頻脈:知っておきたいその症状と対応

- 頻脈とは頻脈とは、心臓が異常に速く拍動している状態を指します。簡単に言うと、心臓が通常よりも速くドキドキしている状態のことです。医学的には、安静時の脈拍数が1分間に100回を超えると頻脈と診断されます。健康な人でも、激しい運動の後や、緊張している時、興奮している時などには、脈拍数が一時的に増加することがあります。これは、体が酸素をより多く必要とするため、心臓が頑張って血液を送り出そうとしているからです。このような生理的な反応による一時的な頻脈は、特に心配する必要はありません。しかし、安静時や軽い運動をしている時など、特に負荷がかかっているわけでもないのに脈拍数が速くなる場合は、頻脈が疑われます。頻脈は、心臓の病気や甲状腺の病気、貧血、脱水など、様々な原因で起こることがあります。また、ストレスや不安、カフェインの過剰摂取、特定の薬の副作用なども、頻脈を引き起こす可能性があります。頻脈は、動悸や息切れ、めまい、胸の痛みなどの症状を伴うことがあります。症状が重い場合や、頻繁に起こる場合は、早めに医療機関を受診することが大切です。医師は、診察や検査を通して原因を突き止め、適切な治療を行います。
循環器

心臓から左肺へ: 左肺動脈の役割

心臓から送り出された血液は、全身に酸素を供給するために重要な役割を担っています。この血液を心臓から肺に運ぶのが肺動脈です。肺動脈は心臓から出た後、左右に分岐し、それぞれ右肺と左肺へと向かいます。左肺動脈は、心臓の右心室から続く肺動脈幹が左右に分かれる部分において、左側へと伸びる血管のことを指します。 左肺動脈は、左の肺へと血液を送るために、さらに二つの枝に分岐します。この二つの枝は、肺の上下に広がる形状に合わせて、それぞれ上葉枝と下葉枝と呼ばれています。上葉枝は左肺の上半分へ、下葉枝は左肺の下半分へと血液を届けます。このように、左肺動脈は心臓から送り出された血液を左肺全体に行き渡らせるための重要な役割を担っており、私たちの呼吸と生命維持に欠かせない血管と言えるでしょう。
呼吸器

ビオー呼吸:不規則なリズムを刻む呼吸の謎

私たちは普段、呼吸をすることを意識していません。これは、健康な状態であれば呼吸が規則的に、自然と行われているからです。しかし、病気になると、この滑らかな呼吸リズムが乱れ、普段とは異なる奇妙な呼吸パターンが現れることがあります。呼吸が速くなったり、遅くなったり、深くなったり浅くなったりと、その症状はさまざまです。今回は、このような異常呼吸の一つである「ビオー呼吸」について詳しく解説していきます。 ビオー呼吸は、まるで波打つように、呼吸が周期的に変化するのが特徴です。深い呼吸と浅い呼吸を交互に繰り返したり、呼吸が一時的に停止する「無呼吸」を伴うこともあります。このような呼吸の変化は、脳や肺、心臓など、体の重要な器官に異常が起きているサインである可能性があります。具体的には、脳腫瘍や脳卒中、心不全、肺炎などが原因として考えられます。 ビオー呼吸は、命に関わる病気のサインであることも少なくありません。そのため、もしも自分自身や周りの人が、普段とは異なる呼吸をしていることに気づいたら、すぐに医療機関を受診する必要があります。自己判断は危険ですので、必ず専門家の診察を受けて、適切な診断と治療を受けるようにしてください。
循環器

左脚分枝ブロック:心臓の電気の通り道の異常

私たちの心臓は、まるでポンプのように休むことなく全身に血液を送り出しています。この心臓の規則正しい動きを支えているのが、心臓の中に張り巡らされた電線のようなものです。この電線を通じて電気信号が送られることで、心臓は秩序だって収縮と弛緩を繰り返すことができます。 この電気信号は、まず心臓の右心房にある司令塔のような場所から発生します。そして、そこからまるで伝言ゲームのように、心臓の各部屋へと順番に伝わっていくのです。 電気信号が心臓の下部に到達する際には、いくつかの道を通るのですが、そのうちの一つが左脚分枝と呼ばれる重要な経路です。しかし、何らかの理由でこの左脚分枝に問題が生じ、電気信号がスムーズに流れなくなってしまうことがあります。 このような状態を左脚分枝ブロックと呼びます。 左脚分枝ブロックは、心臓の異常を示すサインの一つですが、必ずしもすぐに治療が必要となるわけではありません。
小児科

赤ちゃんの不思議な動き:非対称性緊張性頸反射

生まれたばかりの赤ちゃんは、まだ自分の意思で体を動かすことはできません。しかし、周りの環境からの刺激に対して、決まったパターンで反応を示すことがあります。これは「原始反射」と呼ばれるもので、赤ちゃんが生まれながらに持っている、生きていくために必要な体の反応です。 原始反射には、例えば、何かが口に触れると吸い付くような動きをする「吸てつ反射」や、指で赤ちゃんの掌を刺激するとぎゅっと握り返す「把握反射」など、様々な種類があります。これらの反射は、赤ちゃんが外界の刺激に反応し、周囲と関わっていくための第一歩と言えるでしょう。 原始反射は、赤ちゃんの発達段階を知る上で重要な指標となります。医師は、赤ちゃんの月齢に合わせた原始反射が現れているかどうか、また、適切な時期に消失していくかどうかを観察することで、神経系が順調に発達しているかを判断します。そして、もしも反射に異常が見られる場合には、発達の遅れや脳機能の障害などの可能性も考え、より詳しい検査が必要となることもあります。
検査

非侵襲的とは?身体への負担が少ない医療行為

- 非侵襲的の意味医療現場で頻繁に用いられる「非侵襲的」という言葉。これは、「生体を傷つけないような」という意味で、患者さんへの負担をできる限り抑えた医療行為や検査方法を指します。具体的には、メスを使って皮膚を切開したり、口や鼻などの身体の開口部に医療器具を挿入したりする必要がない手技が、非侵襲的とされています。例えば、聴診器を用いて心臓の音を聞いたり、触診で患部を触って調べたりする行為は、全て非侵襲的な診療行為に該当します。検査においても、レントゲン撮影やCT検査、MRI検査のように、身体の外側から機器を用いて体内を調べる方法は、非侵襲的検査に分類されます。一方で、手術のように、身体を切開して患部を直接治療する方法や、内視鏡検査のように、開口部から管状の医療器具を挿入して体内を観察する方法は、侵襲的な医療行為に分類されます。非侵襲的な医療行為や検査方法は、侵襲的な方法と比べて、患者さんの身体的負担や感染症のリスクを低減できるという大きなメリットがあります。そのため、医療現場では、まず非侵襲的な方法で診断や治療を進め、必要に応じて侵襲的な方法を検討することが一般的です。
皮膚科

ピーリングで美肌へ!

- ピーリングとは肌は、表面から表皮、真皮、皮下組織の3つの層で構成されています。表皮の一番外側にある角質層は、外部の刺激から肌を守るバリア機能や、体内の水分を保つ働きをしています。この角質層は、約28日周期で新しい細胞に生まれ変わっており、これをターンオーバーと呼びます。しかし、加齢や紫外線、ストレス、乾燥などの影響によって、ターンオーバーが乱れ、古い角質が肌表面に蓄積してしまうことがあります。その結果、肌がくすんで見えたり、ニキビやシミ、シワなどの肌トラブルの原因になることがあります。ピーリングとは、薬剤や機器を用いて、肌表面に蓄積した古い角質を取り除き、肌のターンオーバーを正常な状態に戻す美容法です。ピーリングを行うことで、肌の生まれ変わりが促され、くすみ改善や肌のトーンアップ、ニキビや毛穴の改善、シミ・シワの予防などの効果が期待できます。ピーリングは、大きく分けて、エステサロンなどで施術を受けることができる「ケミカルピーリング」と、医療機関で施術を受けることができる「医療ピーリング」の2種類があります。ケミカルピーリングは、グリコール酸や乳酸などの比較的弱い酸を用いて、マイルドに角質を取り除く方法です。医療ピーリングは、ケミカルピーリングよりも高濃度の酸や、レーザーなどを用いて、より深く角質を取り除く方法です。いずれの場合も、施術を受ける際には、医師やエステティシャンに肌の状態や悩みに合わせて適切な施術方法を相談することが大切です。
呼吸器

知っていますか?頻呼吸の症状と原因

- 頻呼吸とは頻呼吸とは、安静にしている状態にもかかわらず、呼吸の数が通常よりも多くなってしまう状態のことを指します。 私たちは普段、特に意識することなく呼吸をしていますが、これは体が生きていく上で欠かせない大切な働きの一つです。この呼吸のリズムや深さは、体の状態によって変化することがあります。例えば、激しい運動をした後には呼吸が速く深くなることを経験したことがある方もいるのではないでしょうか。 頻呼吸もこのような呼吸の変化の一つですが、運動など明らかな原因がないにも関わらず呼吸数が多くなってしまう点が特徴です。一般的に、大人で1分間に25回以上の呼吸をしている場合は、頻呼吸と診断されます。 小さなお子さんでは、成長段階によって正常な呼吸数も異なるため注意が必要です。 頻呼吸は、それ自体が病気ではありません。 ただし、体に何らかの異常が起こっているサインである可能性があります。 例えば、発熱、肺炎、喘息、心臓病など、様々な病気が原因となって頻呼吸が現れることがあります。 そのため、頻呼吸がみられる場合には、自己判断せずに、医療機関を受診し、その原因を調べるようにしましょう。
皮膚科

夏の危険!日焼けのメカニズムと対策

日焼けは、太陽の光を浴びすぎることで起きる皮膚の炎症です。太陽の光には紫外線と呼ばれる目には見えない光が含まれており、これが肌に様々な影響を与えます。 日焼けは、この紫外線を浴びすぎることで起こります。 紫外線は肌の奥深くまで届き、肌の細胞を傷つけたり、炎症を起こしたりします。その結果、肌が赤くなったり、熱を持ったり、ヒリヒリとした痛みを感じたりします。 軽い日焼けの場合は、数日で症状は治まりますが、ひどい日焼けになると、水ぶくれができたり、発熱、倦怠感、吐き気などの症状が現れることもあります。 日焼けは、海水浴や屋外でのスポーツなど、強い日差しを短時間で浴びた時に起こりやすいと思われがちですが、実は、曇りの日でも紫外線は降り注いでいます。 そのため、長時間、弱い日差しを浴び続けることでも日焼けを起こす可能性は十分にあります。 日焼けは、肌の老化を早めたり、シミ、そばかすの原因となったりするだけでなく、皮膚がんのリスクを高めることも知られています。 日焼けを防ぐためには、日焼け止めクリームをこまめに塗ったり、帽子や日傘などで肌を紫外線から守ることが大切です。
皮膚科

人体を守る防護壁:皮膚

人間の体は、一番外側を皮膚という薄い膜で覆われています。まるで洋服のように体全体を包み込む皮膚は、単なる体の表面を覆うものではなく、私達が健康に生きていく上で、非常に重要な役割を担っています。 まず、皮膚は外界と体内を隔てる壁の役割を果たし、体にとって有害な細菌やウイルスなどの侵入を防いでいます。もし皮膚がなかったら、私達の体は無防備な状態に置かれ、あらゆる病原体が容易に侵入してしまうでしょう。また、皮膚は、強い日差しや寒暖差、乾燥といった外部環境の変化からも体を守っています。 さらに、皮膚は触覚、圧覚、温度覚、痛覚といった感覚器としての役割も担っています。熱いものに触れたときに瞬時に手を引っ込めることができるのも、皮膚が温度を感じ取って脳に信号を送っているからです。また、物体に触れたときの感触や、痛みを感じることによって危険を察知し、体を守ることもできます。 このように皮膚は、私達が健康で安全な生活を送るために、非常に重要な役割を果たしているのです。
皮膚科

手術の傷跡を目立たなく?皮膚割線の話

私たちの体は、全身を皮膚が包み込んでいます。この皮膚は、一見するとどこも同じように見えますが、実はある一定の方向に引っ張られる力が働いています。 この力の向きによってできる線が存在し、それを皮膚割線と呼びます。19世紀に活躍したオーストリアの解剖学者であるカール・ランガー氏によって提唱されたことから、ランガー線とも呼ばれています。 皮膚割線は、皮膚の下にあるコラーゲン線維やエラスチン線維といった結合組織の配列によって決まります。これらの線維は、体の部位や動きに合わせて、縦方向や横方向など、様々な方向に走っています。そのため、皮膚割線も体の部位によって向きが異なり、例えば、顔では縦方向、腕や脚では横方向に走っています。 この皮膚割線は、手術の傷跡を目立たなくするために重要な役割を果たします。皮膚割線に沿って切開すると、傷口にかかる力が分散され、傷跡が小さく、きれいに治りやすいと言われています。逆に、皮膚割線に対して垂直に切開すると、傷口が引っ張られてしまい、傷跡が目立ちやすくなってしまいます。 そのため、外科手術、特に美容外科などでは、皮膚割線を考慮して切開を行うことが一般的です。
皮膚科

びらん:皮膚の浅い傷と治癒について

- びらんとは何か 私たちの体は、外界からの様々な刺激から身を守るために、皮膚というバリアで覆われています。皮膚は、場所や役割によって厚さが異なりますが、大きく分けて3つの層で構成されています。 一番外側にあるのが表皮と呼ばれる層です。この層は、細菌やウイルスなどの病原体や、紫外線などの有害な刺激から体を守る、まさに最前線の防御壁としての役割を担っています。その内側には、真皮と呼ばれる層があります。真皮は、コラーゲンやエラスチンといった線維状のタンパク質を豊富に含み、皮膚に弾力と強度を与えています。また、血管や神経などもこの層に分布しています。そして、最も内側にあるのが皮下組織です。皮下組織は、主に脂肪細胞からなり、体温の維持や外部からの衝撃を吸収する役割を担っています。 「びらん」とは、この皮膚のうち、最も外側にある表皮だけが傷ついた状態を指します。つまり、真皮よりも深くまでは達していない浅い傷のことです。カミソリ負けや靴擦れなどが、びらんの代表的な例です。びらんは、適切な処置を行えば、通常は跡を残さずに綺麗に治癒します。
産婦人科

ピルの基礎知識:種類と役割を理解しよう

「ピル」とは、小さな錠剤の薬を広く指す言葉ですが、特に説明なく「ピル」とだけ言われた場合は、女性が妊娠を防ぐ目的で服用する薬のことを指します。この避妊薬は、女性の体の仕組みを調整するホルモンを含んでおり、毎日決まった時間に服用することで、高い確率で妊娠を防ぐ効果があります。 ピルの中には、2種類の女性ホルモン(エストロゲンとプロゲステロン)が配合されています。これらのホルモンは、通常女性の卵巣から分泌され、排卵や月経周期をコントロールする役割を担っています。ピルを服用すると、これらのホルモンが外部から供給されるため、脳は体が妊娠している状態だと判断し、卵巣からの排卵が抑制されます。 ピルの服用方法は、製品によって多少異なりますが、一般的には1日1錠、毎日ほぼ同じ時間に服用します。服用期間は21日間続くものが多く、その後7日間の休薬期間を設けます。この休薬期間中に、消退出血と呼ばれる出血が起こります。 ピルは正しく服用すれば避妊効果が非常に高い方法ですが、服用を中止すれば再び妊娠が可能になります。ただし、ピルの服用を検討する際には、必ず医師の診察を受けてください。医師は、あなたの体質や健康状態を考慮し、適切な種類のピルを選択し、服用方法を指導してくれます。
皮膚科

光と皮膚の関係:光接触皮膚炎とは?

- 光接触皮膚炎とは光接触皮膚炎は、太陽光などの紫外線に当たると、特定の物質がアレルギー反応を起こし、皮膚に炎症を引き起こすことを言います。これは、紫外線と物質が組み合わさることで、通常では無害な物質が、皮膚にとって刺激の強いものに変ってしまうために起こります。光接触皮膚炎は、大きく分けて光毒性と光アレルギー性の二つに分類されます。光毒性は、特定の物質が紫外線を吸収することで、皮膚に直接ダメージを与えることで起こります。この反応は、誰にでも起こる可能性があり、日焼けで赤くなるのと似たような症状が出ます。症状としては、赤み、腫れ、かゆみ、痛み、水ぶくれなどが挙げられます。光毒性を引き起こす物質としては、一部の香水、抗生物質、消炎鎮痛剤などが知られています。一方、光アレルギー性は、特定の物質が紫外線と反応することで、アレルギー反応を引き起こすことで起こります。アレルギー反応は、特定の物質に対して免疫システムが過剰に反応することで起こります。光アレルギー性は、誰でも起こるわけではなく、特定の物質に対してアレルギー体質を持つ人のみが発症します。症状は光毒性と似ていますが、より強く現れる傾向があります。光アレルギー性を引き起こす物質としては、日焼け止め、化粧品、香水などが挙げられます。光接触皮膚炎を予防するためには、原因となる物質を含む製品の使用を控えたり、紫外線を避けることが重要です。外出時には、長袖、長ズボン、帽子、日傘などを着用して皮膚を保護しましょう。また、日焼け止めはこまめに塗り直すことが大切です。もし、光接触皮膚炎の症状が出た場合は、早めに皮膚科を受診しましょう。
検査

病気の原因を探る!病理診断の世界

- 病理診断とは 病理診断とは、患者さんから採取した臓器や組織の一部を、顕微鏡などを用いて観察し、病気の原因や状態を明らかにする診断方法です。 私たちの身体は、たくさんの細胞が集まってできています。病気になると、この細胞の姿や組織の構造が変化します。病理診断では、これらの変化を顕微鏡を使って詳しく調べることで、病気の原因を探ります。 例えば、がんが疑われる場合、患部の一部を採取し、顕微鏡で観察します。これにより、がん細胞の有無、がんの種類、進行度(悪性度)などを診断することができます。 このように、病理診断は、病気の原因や状態を正確に把握するために欠かせない検査方法です。病理診断の結果は、治療方針の決定や、病気の経過観察に大きく役立ちます。
その他

美容と健康の鍵!ヒアルロン酸の秘密

- ヒアルロン酸ってなに?私たちの身体の中には、潤いを保つために欠かせない成分が存在します。それが、今回のテーマである「ヒアルロン酸」です。ヒアルロン酸は、ムコ多糖類という種類に分類される物質で、糖が鎖のようにたくさん繋がって出来ています。この構造が、ヒアルロン酸の持つ驚異的な保水力の秘密です。なんと、たった1グラムのヒアルロン酸で、約6リットルもの水を抱え込むことができるのです。これは、一般的なコップ約30杯分にも相当する量です。このヒアルロン酸、私たちの身体の様々な場所で重要な役割を担っています。例えば、肌に潤いを与え、みずみずしさを保つ働きがあります。また、関節部分ではクッションの役割を果たし、骨と骨との摩擦を減らし、滑らかな動きを助けています。このように、ヒアルロン酸は、私たちの身体にとって、潤滑油のような欠かせない存在と言えるでしょう。
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