原因不明の発熱、その名は不明熱
体温が上がり、体がだるくて熱っぽさを感じると、誰でも不安になりますよね。多くは風邪やインフルエンザといった、原因がはっきりとした病気であることが多いですが、中には原因が分からず、高い熱が長く続くことがあります。これが「不明熱」と呼ばれるものです。
不明熱とは、医学的には「原因不明の発熱」を意味し、文字通り、検査をしても熱の原因が特定できない状態を指します。一般的には、38度以上の発熱が3週間以上続き、1週間入院して検査を続けても原因が分からない場合に、不明熱と診断されます。
風邪やインフルエンザなどは、ウイルス検査で原因ウイルスが特定でき、比較的短期間で解熱することがほとんどです。しかし、不明熱は原因が特定できないため、治療法も原因に対するものとは限りません。場合によっては、対症療法で熱を下げながら、経過観察を行うこともあります。
原因不明の熱が続くという状況は、患者にとって大きな不安や負担となる可能性があります。不明熱は、比較的まれな病気ではありますが、その背後には、感染症、膠原病、悪性腫瘍など、様々な病気が隠れている可能性も考えられます。そのため、自己判断はせず、医療機関を受診し、医師の診断を受けることが重要です。