「F」

検査

カテーテルの太さ「Fr」ってなに?

「Fr(ふれんち)」という単位を耳にしたことはありますか? これは、医療現場において、カテーテルやドレーンといった管の太さを表す単位です。 「フレンチ」と呼ぶこともあり、「F」と表記されることもありますが、会話では「10Fr=10フレ」のように「フレ」と略されることが多いです。 この「Fr」は、フランスの外科医であるジョセフ・フレデリク・ブノワ・シャルリエールの名前に由来しています。 1Frは、おおよそ0.33mmの太さに相当し、数字が大きくなるほど太い管であることを示します。 例えば、10Frであれば約3.3mm、20Frであれば約6.6mmの太さとなります。 医療現場では、患者さんの体格や治療内容に応じて、適切な太さのカテーテルやドレーンが選択されます。 例えば、尿道カテーテルの場合、成人男性では16~18Fr、成人女性では14~16Frのものが使用されることが多いです。 また、胸腔ドレーンの場合、ドレナージする量が多い場合は太いもの、少ない場合は細いものが選択されます。 このように、「Fr」は医療現場において、患者さんにとって最適な治療を提供するために欠かせない単位の一つとなっています。
その他

カルテ用語解説: f/uって?

病院で診察を受けると、医師がパソコンの画面に向かってカタカタと文字を打ち込んでいる姿を目にしますよね。あの画面に表示されているのは「電子カルテ」と呼ばれるもので、患者さんの情報が事細かに記録されています。診察中に医師が記録しているのは、症状や診断結果、そして今後の治療方針などです。 ところで、医師が記録している内容をこっそり覗き込んだことはありますか?もしそうなら、「あれ?今の何ていう文字?」と不思議に思った経験があるかもしれません。電子カルテには、医療従事者以外には馴染みのない専門用語や略語が頻繁に登場するからです。 例えば、「f/u」という文字列を見たことはありませんか?これは「follow up(フォローアップ)」の略で、日本語では「経過観察」を意味します。つまり、「f/u」と書かれたカルテは、患者さんの状態を今後も継続的に観察していく必要があるということを示しています。 一見すると暗号のように思えるカルテ用語ですが、医師や看護師の間では共通言語として使われています。これは、限られた時間の中で患者さんの情報を正確かつ効率的に共有するために非常に役立っているのです。 カルテ用語は、医療従事者と患者さんの橋渡しをするための重要な鍵となります。今後病院を受診する際には、カルテに書かれた謎の記号にも目を向けてみて下さい。もしかしたら、自分の体の状態や治療方針について、より深く理解することができるかもしれません。
血液

免疫の鍵を握るフラクタルカイン

フラクタルカインは、細胞の表面にくっつく性質、つまり接着分子としての顔も持ち合わせています。免疫細胞を炎症が起きている場所に呼び寄せる役割を担っており、その接着力は非常に強力です。 例えるなら、血管内皮細胞という滑り台に、免疫細胞というボールがくっつき、転がり落ちるのを防ぐかのようです。血管内皮細胞は血管の内側を覆う細胞のことで、免疫細胞は体内に侵入した細菌やウイルスなどの病原体と戦う細胞のことです。フラクタルカインは、この二つの細胞をくっつける糊のような役割を果たします。 免疫細胞は通常、血液中を流れていますが、炎症が起きると、フラクタルカインの接着作用によって血管内皮細胞にしっかりと結合し、血管の外に出て炎症組織へと移動します。そして、炎症の原因となっている病原体や、傷ついた細胞などを排除する働きをします。このように、フラクタルカインは免疫反応において重要な役割を担っているのです。
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