内視鏡的乳頭切開術とは?
内視鏡的乳頭切開術は、十二指腸乳頭と呼ばれる胆管と膵管が十二指腸につながる部分に行う手術です。従来の手術では、お腹を大きく切開してメスを入れていましたが、内視鏡的乳頭切開術は、体への負担が少ない低侵襲な方法で行われます。
この手術では、口から細い管状の内視鏡を挿入し、食道、胃を通過させて十二指腸まで到達させます。内視鏡の先端には、超小型カメラやライト、そして電気メスや小さなバルーンなどの医療器具が取り付けられています。
胆石や腫瘍などによって胆管が狭くなったり、閉塞したりすると、胆汁の流れが悪くなり、腹痛や黄疸などの症状が現れます。そこで、内視鏡の先端に取り付けた医療器具を用いて、胆管の出口にあたる十二指腸乳頭部分を切開し、胆管を拡張します。こうすることで、胆汁の流れが改善され、症状の緩和が期待できます。
内視鏡的乳頭切開術は、従来の開腹手術と比べて、傷口が小さく、術後の痛みや回復期間が短いというメリットがあります。そのため、体の負担が少なく、患者さんにとって優しい手術と言えるでしょう。