CPAP

耳鼻科

睡眠中の音:いびきの謎

私たちは眠っている間、意識して呼吸をする必要がありません。これは、呼吸に関わる筋肉が休んでいる状態になるからです。この筋肉の弛緩は、気道の周りの組織、特に舌の付け根や軟口蓋と呼ばれる部分が重力によって喉の奥に沈み込みやすくなることを意味します。 その結果、空気の通り道である気道が狭くなってしまいます。そして、狭くなった気道を空気が通過する際に、周りの組織を振動させます。これが、あの独特ないびきの音の原因です。 例えるならば、リコーダーを思い浮かべてみてください。リコーダーは、息を吹き込むことで内部の空気が振動し、音が出ます。いびきも同じように、狭くなった気道を空気が通ることで振動が起こり、音が発生するのです。 ただ、いびきの音が大きいからといって、必ずしも健康に問題があるわけではありません。しかし、過剰な眠気や日中の集中力低下などを伴う場合は、睡眠時無呼吸症候群などの睡眠障害の可能性も考えられます。心配な方は、医療機関に相談することをお勧めします。
呼吸器

睡眠時無呼吸症候群とCPAP療法

- CPAPとはCPAPは、「経鼻的持続陽圧呼吸療法」を英語で表したContinuous Positive Airway Pressureの頭文字をとった言葉です。この治療法は、睡眠中に呼吸が止まってしまう病気である、睡眠時無呼吸症候群の治療に広く用いられています。睡眠時無呼吸症候群は、眠っている間に呼吸が繰り返し止まり、ぐっすり眠れない、日中に強い眠気が起きるなどの症状が現れます。放っておくと、高血圧や心臓病、脳卒中などのリスクを高める可能性も指摘されています。CPAP療法では、鼻に装着した専用のマスクを通して空気を送り込みます。この空気の圧力によって、睡眠中に狭くなってしまう気道を広げ、閉塞を防ぐことができます。その結果、呼吸が安定し、睡眠の質が向上するとされています。CPAP療法は、睡眠時無呼吸症候群の症状を改善する効果が期待できるだけでなく、日中の眠気や集中力の低下を軽減し、日常生活の質を向上させる効果も期待できます。また、高血圧や心臓病などの合併症のリスクを減らす効果も期待されています。
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