ALS

救急

救命の基礎知識:心肺蘇生法を理解しよう

- 心肺蘇生法とは心肺蘇生法(しんぱいそせいほう)は、事故や急病などで突然、心臓と呼吸が止まってしまった人の命を救うための緊急処置です。医療従事者だけでなく、一般の人でも行うことができます。私たちの体は、心臓が血液を送り出し、呼吸によって酸素を取り込むことで、活動するためのエネルギーを生み出しています。心臓が止まると血液の流れが止まり、呼吸が止まると酸素が取り込めなくなります。その結果、全身の臓器、特に脳に酸素が行き渡らなくなり、数分以上続くと命に関わる危険があります。心肺蘇生法はこのような状態になった人を助けるための方法で、人工呼吸と胸骨圧迫の二つの行為で構成されています。人工呼吸は、呼吸が止まってしまった人の肺に、自分の口から息を吹き込むことで、強制的に酸素を送り込む行為です。胸骨圧迫は、心臓の位置を両手で強く圧迫することで、心臓のポンプ機能の代わりを果たし、血液を循環させる行為です。心肺蘇生法を行うことで、心臓と呼吸が完全に止まってしまった場合でも、救急隊が到着するまでの間、脳への酸素供給を維持し、命を救える可能性を高めることができます。いつ、どこで、誰がこのような事態に遭遇するかわかりません。いざという時に備え、正しい知識と技術を身につけておくことが重要です。
脳・神経

全身の筋肉が衰える病気:ALS

- ALSとはALS(筋萎縮性側索硬化症)は、体を動かすための指令を脳から筋肉へと伝える役割を持つ神経細胞「運動ニューロン」が、少しずつ壊れていく病気です。運動ニューロンは、脳から脊髄を通って全身の筋肉へと繋がっています。この運動ニューロンが正常に働いているときは、脳から「手を動かす」という指令が出されると、その指令は脊髄を経由して手の筋肉へと伝わり、スムーズに手が動きます。しかし、ALSを発症すると、この運動ニューロンが徐々に壊れてしまい、脳からの指令が筋肉へと伝わらなくなってしまいます。その結果、筋肉は次第にやせ細り、力が弱くなっていきます。初期症状としては、手や足の動きがぎこちなくなったり、言葉が話しにくくなったりすることがあります。病気の進行は患者さんによって異なり、呼吸に関わる筋肉が弱って呼吸困難に陥ったり、食べ物を飲み込む筋肉が衰えて食事が難しくなったりすることもあります。ALSは現在のところ、根本的な治療法が確立されていません。しかし、病気の進行を遅らせたり、症状を和らげたりするための薬物療法やリハビリテーションなどが行われています。
脳・神経

ALSってどんな病気?

- ALSとは ALSは、「筋萎縮性側索硬化症」という病気の略称です。 この病気は、私たちの脳と脊髄を構成する中枢神経系の中で、筋肉を動かすための信号を伝える役割を持つ運動神経細胞が、徐々に壊れてしまう病気です。 健康な状態では、脳から「手を動かす」「足を上げる」といった運動の指令が出されると、その信号は運動神経細胞を通して筋肉に伝えられます。 しかし、ALSを発症すると、この運動神経細胞が徐々に変性し、やがては壊れてしまいます。そのため、脳からの指令が筋肉にうまく伝わらなくなり、筋肉を動かすことが徐々に困難になっていきます。 ALSの症状は、手足の力が入りにくくなる、歩きにくくなるといった運動の障害から始まります。 病気が進行すると、話したり、物を飲み込んだりする動作も困難になり、最終的には呼吸をする筋肉も弱っていきます。 ALSは、現代の医学をもってしても、まだその原因や治療法が確立されていない難病です。
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